JPS6138581Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は診療台の改良に関するもので、患者の
体型に応じた台面を得ることができるとともに、
該台面の所望部分を適正温度に加熱することので
きる診療台を提供することを目的とするものであ
る。

従来より患者を横臥、腹臥等せしめて施術を行
なう診療台は平担なものが殆んどであり、しかも
冷たいものである為、冷却性疾患を有する場合は
使用が適さないものであつた。

本考案は上記問題に鑑みてなされたもので、治
療台の台面を区画加熱することができるように構
成すると共に、該台面を平担位置と弾性体に依り
支持された弾性位置に切換可能に構成し、該弾性
位置に於いては台面が患者の体型に沿設するよう
に成る診療台を提供せんとするものである。

以下、本考案診療台の一実施例を図面に従つて
説明するに、第１図は平担時の略側断面図、第２
図は同要部断面詳細図、第３図、第４図は第２図
におけるＡ−Ａ線及びＢ−Ｂ線断面図である。

１は矩形の支枠であり、該支枠１の四隅に脚２
をそれぞれ立設固着し、支枠１を床上水平に支持
すると共に、該支枠１上に、モータ回転型又は電
磁石型の周知の振動発生装置３を介して基板４を
平設して成る。

５は上記基板４と略同一の平面形状を有する格
子板であり、縦枠５ａと横枠５ｂの交差部に於い
て下方向に立設したガイドロツド６を上記基板４
に設けた摺動軸受７に対し摺動自在に挿入すると
共に、該摺動軸受７の下端に後述する台面切換機
構８のカム９を当接し、支持して成る。また１０
は格子板５の各格子窓位置に対応するように基板
４上面に林立固着したコイルスプリングであり、
各コイルスプリング１０，１０…の上端は可撓性
の安定シート１１に依つて連結せしめられると共
に、該安定シート１１の上面には可撓性を有する
保温シートパツド１２を沿設して成る。

当該保温シートパツド１２と可撓性の外被材１
３間にはカーボンシート等の可撓性面状発熱体１
４が加熱面を区画（第５図参照）調節できるよう
に介装せしめられ、周知のスイツチ装置及び温度
コントロール機構（図示せず）に依つて所望診療
台面の部分を所望温度に加熱することができるよ
うに成る。１５は診療台に構成した透孔であり、
腹臥姿勢時顔面部に位置するように開設して成
る。

前記台面切換機構８は各カム９，９…を軸着し
た回動軸１６を基板４の下面に立設した軸受ブラ
ケツト１７に対し回動自在に軸設すると共に、該
回動軸１６の一端に切換ハンドル１８を突設して
成り、上記カム９の回動に依りガイドロツド６端
を上下の選択位置に安定支持するように構成して
成る。

又、１９は両端をそれぞれ診療台の両側を経て
基板４の側端に対して着脱自在に連結するように
成る加熱ベルトであり、可撓性の帯部材２０内に
は可撓性の面状発熱体２１が積層内包され、帯部
材２０と基板４の連結部を介して電源供給される
と共に、スイツチ装置及び温度コントロール機構
（図示せず）に依つて適正温度に制御せしめられ
る。

上記構成に成る診療台は従来の診療台と同様に
使用する場合は第１図に示す如く、格子板５が上
位置に成るように台面切換機構８の切換ハンドル
１８を回動操作して使用するもので、この状態で
は台面は保温シートパツド１２及び面状発熱体１
４を介して格子板５に依つて支持されるように成
る為、格子板５に支えられた保温シートパツド１
２及び面状発熱体１４のみの面方向の弾性をもつ
て外被材１３は台面を形成し、比較的硬い平面を
構成する。

又、台面を弾性位置にする場合には切換ハンド
ル１８を回してカム９の位置を変え、第６図に示
すようにガイドロツド６を介して格子板５を降下
せしめるもので、該格子板５を降下すると、基板
４に林立したコイルスプリング１０，１０…のみ
が該上端に張設した安定シート１１上に保温シー
トパツド１２及び面状発熱体１４を介して外被材
１３の台面を支持するように成る。

従つて台面は安定シート１１，保温シートパツ
ド１２，面状発熱体１４及び外被材１３が可撓性
を有する為、面荷重の大小に依つて支持面が降下
し、第７図に示す如く例えば患者が腹臥又は背臥
等の姿勢で横たわると、体表の形状に沿つて台面
が凹凸し、密着するように成るものである。

前記面状発熱体１４は台面を上記弾性位置にセ
ツトした時身体に密接して有効に患部等を保温又
は加熱することができるもので、スイツチ装置及
び温度コントロール機構に依り、台面の所望区画
部分を所望温度に制御加熱することができる。

又、振動発生装置３を駆動することに依り診療
台面を振動せしめることができるものであるが、
該振動発生装置３を連続駆動又は適当な間隔の間
歇駆動するように成る制御駆動装置を介して作動
せしめることに依り、前記加熱と共に患部の好ま
しい刺激効果を得ることができる。

以上述べたように本考案の診療台に依れば、台
面を硬質な平担面と、臥体に沿設する弾性面に簡
単に切換えることができる為、患者に依つて切換
使用することができるものである。

また本考案に依れば台面を区画した面状発熱体
に依つて所望区画が所望温度に加納熱するように
成る為、患者の患部の保温又は加熱が可能に成る
と共に、該台面が患部に密接することに依つて緻
密な加熱治療を施こすことができるように成る等
の特徴を有し、本考案実施後の実用的効果は極め
て大きい。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案診療台の一実施例を示すもので、
第１図は格子板を上げた状態の略側面図、第２図
は同要部断面図、第３図は第２図に於けるＡ−Ａ
線断面図、第４図は第２図に於けるＢ−Ｂ線断面
図、第５図は面状発熱体の区画を示す診療台の平
面図、第６図は格子板を下げた状態の略側面図、
第７図は同使用状態を示す略側面図でである。 １……支枠、２……脚、３……振動発生装置、
４……基板、５……格子板、６……ガイドロツ
ド、８……台面切換機構、９……カム、１０……
コイルスプリング、１２……保温シートパツド、
１３……外被材、１４，２１……面状発熱体、１
６……回動軸、１８……切換ハンドル、１９……
加熱ベルト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基板を脚に依つて床上方に平行に支持し、該基
   板上方に並設した格子板を台面切換機構に依り平
   行に昇降移動するように構成し、該格子の格子窓
   に位置して上記基板上に多数のコイルスプリング
   を林立せしめ、上記格子板の下降位置に於いて上
   方に突出する如く構成すると共に、該各コイルス
   プリングの上端を面状発熱体を含む可撓性の外被
   材に依つて被覆して台面を構成し、上記面状発熱
   体を台面に対して区画形成し、所望区画を所望温
   度に加熱することができるように成ることを特徴
   とする診療台。