JPS6134534Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、店頭の商品の価格を表示するカー
ドの支持具に関するものである。

従来、価格表示カード支持具は、透明合成樹脂
板等を二つ折りにした僅かの間隙に価格を表示し
たカードを挿入するものが使用せられていた。

公知のカード支持具にあつては、密着に近い状
態で、しかも弾性的に対向している間隙に価格表
示カードを挿入挾持させるようになつていたので
価格表示カードの出し入れが困難であつて、特に
薄手のカードを使用することは全く不可能であつ
た。

また、肉類、魚類、惣菜等冷凍冷蔵品のように
湿気を発散する商品の価格表示カード支持具にあ
つては、カードが挾持せられている内面に湿気が
浸入し、毛管現象によりカード全面に湿気が拡散
してカード支持具の透明度を低下させ、これを清
掃するために、カード支持具の挾持面を払拭する
ことは全く不可能であつた。縦令カードのみを新
らしいものと差替えても、カード挾持内面の汚染
を取り除くことは不可能であるので、価格表示の
効果を減少させる欠点があつた。

この考案は、価格表示カードの支持盤と、この
支持盤に着脱自在の挾持盤とから成り、支持盤と
挾持盤間の接触を線接触状になるようにしたこと
により、カードの挿脱を容易にすると共に、支持
盤と挾持盤とを分離してその内面を容易に払拭で
きるようにしたものであつて、従来の欠点を除去
した価格表示カード支持具を提供することを目的
とするものである。

この考案の実施例を示す図面につい説明する
と、板状の支持盤１と挾持盤２とから成り、支持
盤１は、任意の素材で造られ、上部を鈍角θ_１で
斜め後方にくの字形に折曲すると共に、下部を後
方にＬ字形に折曲して定置片３を形成し、挾持盤
２は、弾力性を有する透明合成樹脂等の素材で造
られ、上部を支持盤１の折曲角度θ_１よりも稍小
さい鈍角θ_２で斜め後方にくの字形に折曲すると
共に、上端部をＵ字形に屈曲して折り返し、間隙
４を形成し、支持盤１の上端部を挾持盤２のＵ字
形の間隙４内に嵌挿したとき、支持盤１と挾持盤
２とは折曲角度θ_１及びθ_２に差異を有するため
第５図及び第６図に示すように、挾持盤２のＵ字
形の屈曲内において、支持盤１の上端の挾持盤２
側の隅角部Ａが挾持盤２の後面に弾性的に接触し
また挾持盤２のＵ字形に屈曲して折り返した部分
の下端の支持盤１側の隅角部Ｂが支持盤１の後面
に弾性的に接触し、また挾持盤２の下端の支持盤
１側の隅角部Ｃが支持盤１の前面に弾性的に接触
する即ち支持盤１の面に沿つた水平方向では、隅
角部Ａ，Ｂ，Ｃの各部で線接触状になるように折
曲角度θ_１及びθ_２の関係を決めることを特徴と
するものである。

価格表示カード５を第６図に示すように、支持
盤１と挾持盤２の対向面間に嵌挿するときは、価
格表示カード５は隅角部Ａ，Ｂ，Ｃで支持盤１の
面に沿つて水平方向に線接触状に支持せられる。
また支持盤１も弾力性を有する素材で造るときは
挾持盤２の弾力性と相俟つて一層強固に価格表示
カード５が支持せられる。

この考案の構成は以上のようであつて、次にそ
の作用、効果を述べると、支持盤１と挾持盤２と
の間に嵌挿せられた価格表示カード５は、隅角部
Ａ，Ｂ，Ｃの各部で支持盤１の面に沿つて水平方
向に線接触状に支持せられるので従来の全面で接
触して挾持せられるものに比較してカードの挿脱
時の抵抗が小であり、支持盤１と挾持盤２とは分
離できるのと相俟つてカードの差替えが容易であ
り、かつカードは従来のように密着状に挾持せら
れてないので、毛管現象による湿気の拡散がな
く、縦令汚染しても支持盤１及び挾持盤２はいず
れも分離して容易に払拭できるから常に明瞭に価
格表示カードの効果を発揮できる。

支持盤２は金属板等の不透明素材でもよく、ま
た価格表示カードは薄手の素材でもよいので、カ
ードをセロハン、透明合成樹脂シート、フイルム
等で造ると共に、支持盤１に着色を施したものを
使用するときは、価格表示カードの裏面を透視し
てカード地に色彩を表わすことができる。

挾持盤２はくの字形に折曲しているので、折曲
点の折り目によつて区切られた二面(a)及び(b)を利
用して例えば、一面(a)に商品の価格を、他面(b)に
キヤツチフレーズ等を表示するときは、地色の着
色と相俟つて商品の価格表示と宣伝の両効果を奏
することができるものである。

第７図，第８図及び第９図は他の実施例を示し
たものであつて、第７図は、上下を反対方向にし
て、挾持盤２の直線状の先端部に吊線６を設けた
もの、第８図は挾持盤２の先端部に円弧７を形成
して吊棒８に引掛けるようにしたもの、第９図は
支持盤１及び挾持盤２の下端を揃えて敷居状の支
持溝９で支持させるようにしたもので、いずれも
作用効果に変りはない。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案の支持盤の正面図、第２図
はその側面図、第３図は、挾持盤の正面図、第４
図はその側面図、第５図は支持盤と挾持盤とを組
立てたときの状態を示した側面図、第６図は価格
表示カードを嵌挿した側面図、第７図、第８図及
び第９図は他の実施例を示した斜視図である。 １……支持盤、２……挾持盤、３……定置片、
５……価格表示カード。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 板状の支持盤１と挾持盤２とから成り、支持盤
   １は、上部を鈍角θ_１で斜め後方にくの字形に折
   曲し、挾持盤２は、弾力性を有する透明合成樹脂
   等の素材で造り、上部を支持盤１の折曲角度θ_１
   よりも稍小さい鈍角θ_２で斜め後方にくの字形に
   折曲すると共に、上端部をＵ字形に屈曲し、折り
   返して間隙４を形成し、支持盤１の上端部を挾持
   盤２のＵ字形の間隙４内に嵌挿したとき、挾持盤
   ２のＵ字形の屈曲内において、支持盤１の上端の
   挾持盤２側の隅角部Ａが挾持盤２の後面に弾性的
   に接触し、また挾持盤２のＵ字形に屈曲して折り
   返した部分の下端の支持盤１側の隅角部Ｂが支持
   盤１の後面に弾性的に接触し、また挾持盤２の下
   端の支持盤１側の隅角部Ｃが支持盤１の前面に弾
   性的に接触するように、支持盤１のの折曲角度θ
   _１及び挾持盤２の折曲角度θ_２の関係を決めるこ
   とを特徴とする価格表示カード支持具。