JPS6132165Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は回転軸をころがり軸受を介して回転可
能に軸承する軸受装置、特に２つの回転軸を同一
軸線上に回転軸承する少なくとも３つのころがり
軸受にプリロードを付与するための軸受装置の構
造に関するもので、その目的とするところは、１
つの圧縮スプリングによつて前記３つのころがり
軸受に所要のプリロードを付与できるようにする
ことである。

以下本考案の実施例を図面に基いて説明する。
１０はハウジングを示し、このハウジング１０の
内孔には第１および第２のころがり軸受１１，１
２の各外輪が軸方向に離間して同一の軸線上に嵌
着固定されている。第１のころがり軸受１１の内
輪には第１の回転軸１３の一端が嵌着固定され、
また第２のころがり軸受１２の内輪には中空状の
第２の回転軸１４の一端が嵌着固定され、この第
２の回転軸１４に前記第１の回転軸１３の他端が
貫通されている。第１の回転軸１３の他端には第
３のころがり軸受１５の内輪が摺動可能に嵌合さ
れ、この第３のころがり軸受１５の外輪は第２の
回転軸１４の一端内周に嵌着固定されている。第
１の回転軸１３の中央部には第４のころがり軸受
１６の内輪が嵌着固定され、この第４のころがり
軸受１６の外輪は第２の回転軸１４の他端内周に
摺動可能に嵌合されている。これによつて第１お
よび第２の回転軸１３，１４は、第１ないし第４
のころがり軸受１１，１２，１５，１６によつて
同一の軸線上に相対回転可能に軸承される。

前記第３のころがり軸受１５の内輪と前記第１
の回転軸１３の軸端に固着されたカラー１７との
間には圧縮スプリング１８が圧縮した状態で介挿
されている。かかる圧縮スプリング１８の発力に
より、第１の回転軸１３が図の左方向に押圧さ
れ、第３のころがり軸受１５の内輪が図の右方向
に押圧される。この第１の回転軸１３に与えられ
た左方向押圧力により第１のころがり軸受１１に
プリロードが付与され、同時に第３のころがり軸
受１５の内輪に与えられた右方向押圧力は第３の
ころがり軸受１５を介して第２の回転軸１４に伝
えられ、これによつて第２および第３のころがり
軸受１２，１５にそれぞれプリロードが付与され
る。このように一つの圧縮スプリング１８によつ
て、第１および第２の回転軸１３，１４を軸承す
る少なくとも３つのころがり軸受１１，１２，１
５にプリロードが付与されるようになる。

なお、図中２１，２２は前記第１および第２の
回転軸１３，１４の各軸端に固着された歯車で、
これら歯車２１，２２に噛合う駆動歯車２３，２
４より第１および第２の回転軸１３，１４に回転
動力が伝えられる。

上述したように本考案は、ハウジング１０に第
１および第２の回転軸１３，１４の各一端を第１
および第２のころがり軸受１１，１２を介して同
一軸線上に回転可能に軸承し、前記第１の回転軸
１３の他端を前記第２の回転軸１４の内周に第３
のころがり軸受１５を介して回転可能に軸承し、
この第３のころがり軸受１５の内輪を第１の回転
軸１３に摺動可能に嵌合し、この第３のころがり
軸受１５の内輪と前記第１の回転軸１３の軸端と
の間に圧縮スプリング１８を介挿した構成である
ので、１つの圧縮スプリング１８の作用により、
前記第１，第２および第３の３つのころがり軸受
１１，１２，１５にそれぞれプリロードを付与で
きるようになり、しかもそれをきわめて簡単な構
成で達成できる実用上有益なる効果が奏せられ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示す軸受装置の断面図
である。 １０……ハウジング、１１，１２，１５……こ
ろがり軸受、１３，１４……回転軸、１８……圧
縮スプリング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ハウジングに、第１および第２の回転軸の各一
   端を第１および第２のころがり軸受を介して同一
   軸線上に回転可能に軸承し、前記第１の回転軸の
   他端を前記第２の回転軸の内周に第３のころがり
   軸受を介して回転可能に軸承し、この第３のころ
   がり軸受の内輪を第１の回転軸に摺動可能に嵌合
   し、この第３のころがり軸受の内輪と前記第１の
   回転軸の軸端との間に圧縮スプリングを介挿して
   なる軸受装置。