JPS6131680B2 - - Google Patents

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JPS6131680B2
JPS6131680B2 JP51136207A JP13620776A JPS6131680B2 JP S6131680 B2 JPS6131680 B2 JP S6131680B2 JP 51136207 A JP51136207 A JP 51136207A JP 13620776 A JP13620776 A JP 13620776A JP S6131680 B2 JPS6131680 B2 JP S6131680B2
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JP
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signal
decoder
phase
directional
velocity
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JP51136207A
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JPS5261403A (en
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Ansonii Jaazon Maikeru
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National Research Development Corp UK
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Publication date
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Publication of JPS6131680B2 publication Critical patent/JPS6131680B2/ja
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    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04SSTEREOPHONIC SYSTEMS 
    • H04S3/00Systems employing more than two channels, e.g. quadraphonic
    • H04S3/02Systems employing more than two channels, e.g. quadraphonic of the matrix type, i.e. in which input signals are combined algebraically, e.g. after having been phase shifted with respect to each other
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04SSTEREOPHONIC SYSTEMS 
    • H04S2420/00Techniques used stereophonic systems covered by H04S but not provided for in its groups
    • H04S2420/11Application of ambisonics in stereophonic audio systems

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Algebra (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Mathematical Analysis (AREA)
  • Mathematical Optimization (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Pure & Applied Mathematics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Stereophonic System (AREA)
  • Stereo-Broadcasting Methods (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は音響再生装置に関し、更に詳しくいえ
ば360度の方位角にわたつて拡がる音源からの音
を、聴取者に識別可能とする音響再生装置に関す
る。
独立した2つの伝送チヤンネルを用い、360度
の方位置にわたつて拡がる音源からの音を聴取者
に識別可能とする音響再生装置としては特願昭47
―12141号(特開昭47―18301号)明細書および特
願昭50―37386号(特開昭50―131501号)明細書
に記載されたものがある。それらの装置の1つに
おいて、1つのチヤンネルは全ての水平方向から
の音を等しい利得で含むいわゆる全方向性信号成
分を伝送し、他のチヤンネルは利得1で全ての水
平方向からの音を含むが、対応する全方向性信号
成分に関し、適当な基準方向から測定した方位角
度に関連する、好ましくはその角度に等しい移相
をもつて含むフエーザー信号成分すなわち方位信
号成分を伝送する。他の音響再生装置において、
2つのチヤンネルの信号は、全方向性信号と方位
信号との線形結合から成る。
方位信号Pは位相が90度異なる成分XとYに分
解できる。前方から方位角φの音の局在化は cosφ:sinφ=ReX/W:ReY/W という関係によつて定められる。ここに、Wは全
方向性信号、Reは「実数部分」をそれぞれ意味
する。したがつて、X/WとY/Wの虚数部分は
音の局在化にはほとんど寄与しない。その代りに
それらの虚数部分は局在化することが困難で非常
に不自然に聞える広いイメージ内に現れる一般に
「フエイジイネス(Phasiness)」と呼ばれている
不快な性質を音響信号に持たせる。ある特定の方
位に対して、Y/Wの実数部分に対するY/Wの
虚数部分の比が大きくなるほど、その方位からの
信号のフエイジイネスが悪くなることが知られて
いる。
全方向性信号は聴取位置で利用できる圧力信号
のうちの特定の1つの信号である。同様に、位相
信号は上記と同様に聴取位置で利用できる速度信
号のうちの特定の1つの信号である。ここで圧力
信号とは対象とする音響空間を流体場として考え
た場合の聴取位置における音圧に対応するもので
あり、速度信号は同様に聴取位置における流体の
速度すなわち粒子速度に対応するものである。音
響空間を流体場としてとらえ、流体力学の基本的
表現を用いて音場を解析する手法は音響工学にお
いて周知のものであり、(例えば1878年にマクミ
ランアンドカンパニー社から刊行された「音響理
論」)かかる手法において、「圧力」および「速
度」という用語は音場を表現する上で通常に用い
られている。なお、本明細書において、信号Wは
前記圧力信号のいずれかを表わす信号であり、信
号X,Yは前記速度信号の直交成分をそれぞれ表
わす信号である。
本発明は心理音響学的に最も重要な信号のフエ
イジイネスを小さくすることに関係する。一般
に、それらの信号は聴取者の方から来る信号にあ
る。しかし、ある時刻に特定の方位からの優勢な
信号があるとすると、最も重要な音の方位に関す
る復号マトリツクス回路のパラメータを切換える
ことによりその方位のフエイジイネスを減少させ
るのが好ましい。本発明は、またフエイジイネス
の影響を受け、かつ2つ以上の多数のチヤンネル
を有するデコーダおよび異なる高さから発生され
る音を更に識別でき、この目的のために音響速度
信号の第3の直交成分を表わす第3の信号Zを有
する三次元システム用のデコーダにも応用でき
る。
本発明によれば、聴取場所を囲む少くとも3個
のスピーカを有する音響再生装置用デコーダであ
つて、圧力信号成分と速度信号成分とを含む少く
とも2つの入力信号を入力する入力装置と、前記
速度信号成分の選択された方向の信号成分から全
ての成分が前記圧力信号成分に対して±90度の位
相関係を有する信号を含む方向性偏倚信号を減算
する減算装置と、前記入力装置に入力された入力
信号および前記減算装置の出力にもとづき各スピ
ーカ用の出力信号をそれぞれ発生する出力装置と
を備えることを特徴とする音響再生装置用デコー
ダを提供する。
上記減算手順をこの明細書では「方向性偏倚操
作」と呼ぶ。一般に、選択される方向とは優勢す
なわち最も重要な信号の方向である。選択された
方向が前方である場合には、前記操作は「前方偏
倚操作」と呼ぶ。
全ての重要な音源すなわち全ての優勢な音源が
ある任意の時刻にある特定の方位に位置するよう
な場合には、本発明は入力信号からそのような特
定の方位を決定し、かつそこに位置する音源のフ
エイジイネスを補償するように、その方位に依存
する偏倚信号を与える装置を提供する。
ここで圧力信号成分は全方向信号成分とし、速
度信号成分が位相信号成分とすることができる。
本発明の実施例によれば、前方のフエイジイネ
スを補償する、2チヤンネル入力信号に対する出
力信号を発生するために用いられる信号W,X,
Yは次の通りである。
ここに、kは0と1の間のなるべくなら1/3
と1/2の間の正の定数である。Y信号から信号
jkWioの減算は音の局在化を何ら変えず、Y/W
の虚数部分を減少させることによりフエイジイネ
スのみが変化する。
もちろん、Pが負の時には、前方のフエイジイ
ネスの減少は後方のフエイジイネスの増加をもた
らすことを理解すべきである。しかし、聴取者の
後方のフエイジイネスは心理音響学的にはあまり
重要ではなく、全体的な改善が行われることにな
る。
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明す
る。
以下の説明において、異なつた並列チヤンネル
に異なる移相を行う1組の移相回路を参照してい
るが、各場合に示される移相は相対的な移相であ
り、希望によつては、全てのチヤンネルに一様な
附加的移相を加えることができることを理解すべ
きである。同様に、並列チヤンネルにある特定の
利得が加えられることが示された場合には、それ
らの利得は相対的な利得であり、希望によつては
共通の全体的な利得を全てのチヤンネルに加える
ことができる。
本発明の実施例を説明する前に、長方形状スピ
ーカ配置に用いるのに適当なデコーダ(以下
WXYデコーダと呼ぶ)の基本的な構成について
説明する。
本発明はこの種デコーダであればどのようなデ
コーダにも応用できる。
第1図を参照して、点10を中心とする聴取場
所は長方形状に配置された4個のスピーカ11,
12,13,14により囲まれる。スピーカ1
1,12と点10とをそれぞれ結ぶ直線は、矢印
15で示されている基準の向きに対して等しい角
度θを成す。スピーカ13はスピーカ11に向い
合つて、スピーカ14はスピーカ12を向い合つ
て、それぞれ配置される。したがつて、基準の向
きが前方であると仮定すると、スピーカ11,1
2,13,14はそれぞれ左前方位置,右前方位
置,右後方位置,左後方位置に配置されているこ
とになる。これら4個のスピーカ11〜14はデ
コーダ16から出力信号LF,RF,RB,LBをそ
れぞれ受ける。このデコーダ16は2つの入力端
子17,18を有し、全方向信号W1は端子17
に加えられ、方位信号P1は端子18に加えられ
る。
第2図は角度θ=45度の時にデコーダ16とし
て使用するのに適当な公知のWXYデコーダを示
す。このデコーダはWXY回路20と、振幅マト
リツクス22とで構成される。WXY回路20は
全方向信号W1すなわち聴取場所における音響圧
力に対応する信号Wと、方位信号の前後方向成分
すなわち聴取場所における音響速度の前後速度成
分に対応する信号Xおよび左右方向成分すなわち
聴取場所における音響速度の左右速度成分に対応
する信号Yとを発生する。それらの信号は振幅マ
トリツクス22に加えられ、それらの信号を受け
た振幅マトリツクス22は所要の出力信号LB、
LF、RF、RBを発生する。
振幅マトリツクス22は下式の機能を果たす。
LB=1/2(−X+W+Y) LF=1/2(X+W+Y) RF=1/2(X+W−Y) RB=1/2(−X+W−Y) これら4つの出力信号LB、LF、RB、RFを発
生するどのようなデコーダもWXY回路と振幅マ
トリツクスに等しく、WXYデコーダを形成し、 1/2(−LB+LF−RF+RB)=0 となる。
WXY回路20には2つ以上の入力を与えるこ
とができる。実際には、このデコーダは前記特願
昭47―12141号(特開昭47―18301号)明細書に記
載されているデコーダと同じものであつて、同デ
コーダの90度移相回路がWXY回路20の能動部
分として機能し、加算器とインバータとが振幅マ
トリツクスとして機能する。
WXY回路の性質は入力信号の形に依存する。
図示のように、入力信号が全方向信号W1と、こ
の信号W1と同じ大きさで位相差が方位角に等し
い方位信号P1で構成される場合には、WXY回路
20の出力は下記のようになる。
第3図は本発明に従つて前方偏倚された、第2
図に示すデコーダに類似のデコーダを示す。この
前方偏倚されたデコーダは、附加的なjW出力端
子を有することを除いてWXY回路20に類似す
るWXY回路24を有する。このWXY回路24の
XW出力端子は振幅マトリツクス22の入力端子
に前と同様には直結される。jW出力端子は可変
利得増幅器26を介して減算器28に接続され、
そこでWXY回路24のY出力からjW出力が減算
される。減算器28のY出力端子は振幅マトリツ
クス22の入力端子に接続される。増幅器26の
利得はkに設定される。このkの値は前記したよ
うに0と1の間の正の値である。WXY回路20
が全方向信号と位相信号より成る2つの入力信号
を受ける場合には、kは1/3〜1/2にすると
便利である。
特願昭50―37386号(特開昭50―131501号)明
細書に記載されているWXYデコーダいずれにも
同様な修正を施すことができる。Y信号からの
jW信号の減算は、WXY回路と振幅マトリツクス
との間の都合のよい任意の点で行うことができ
る。この減算はWXY回路からの出力信号につい
て行われるが、他のやり方も可能である。たとえ
ば、第4図に示すように、WXY回路24の出力
端子をそれぞれのシエルフフイルタ30〜33の
入力端子に接続する。前記特許明細書に記載され
ているように、W信号に対するシエルフフイルタ
31はI型シエルフフイルタであり、X,Y信号
に対するシエルフフイルタ30,32は型シエ
ルフフイルタである。jW信号に対するシエルフ
フイルタ33は型シエルフフイルタで、,
型シエルフフイルタと同一の整合位相応答を有す
る。それによつて、各周波数におけるフエイジイ
ネスに対する人の耳の感度に従つてフエイジイネ
スの残留度を制御できるように、定数kを周波数
に関連づけさせることができる。しかし、型シ
エルフフイルタを型シエルフフイルタと同じに
作ることにより、装置の設計を簡単にし、製作コ
ストを低減させることができる。その場合には、
それら2個のフイルタの機能はW信号について動
作する1個のフイルタとこのフイルタの出力から
jW信号を発生するために用いられる90度移相回
路とで実行できる。フイルタ30〜33の出力は
前記特願昭50―37386号(特開昭50―131501号)
明細書に記載されているのとほぼ同様に、レイア
ウト制御段34と、距離制御段38に加えられ
る。
jW信号の減算は、レイアウト制御段34ある
いは距離制御段38のうち少くとも一方の出力側
でも行うこともできる。もつとも、この場合には
フエイジイネス補償はそれらの調節によつて変化
することになる。
本発明の応用は全方向信号入力と方位信号入力
とを有するデコーダのみに限定されるものではな
く、2つのチヤンネルで符号化される、より一般
的な種類の信号にも応用できる。たとえば2つの
チヤンネルの1つの線形結合Aを全方向信号に置
き換え、他の線形結合Bを、線形結合Aの(cos
φ−j qsin φ)倍とすることができる。ここ
に、φは符号化された各音響位置について適当に
選択され、qは雰でない実定数である。符号化中
はφを所期の方位角に等しくでき、あるいはその
方位角のある関数とすることができる。下記の複
号の式では、φは復号後に聞かれる角度として処
理される。
それらの信号に対するデコーダは次のような式
を有する。
W=A X=αB Y=αjq-1(B―kA) ここに、αは周波数に関係する定数、kは1以
下の正の定数である。信号YからのkAの減算
は、φがほぼ雰であるような音に対するYの90度
移相された成分を少なくするように、本発明に従
つて行われる前方偏倚過程である。αの値はほぼ
350Hz以下では理想的には約√2であり、十分に
高い周波数では約1/√2である。
Y信号についての上式中の前方偏倚項の効果
は、前方の音響のフエイジイネスを小さくするば
かりでなく、後方からの音の利得を高くし、前方
からの音の利得を低くすることである。このこと
は符号化中に信号A,Bの前方における相対的な
過大利得を補償する助けとなる。そのような過大
な前方利得が存在する場合がいくつかある。
たとえば、2つのチヤンネルの信号が信号Cと
D(おそらく位相差を含む)の線形結合であるよ
うな、2チヤンネル信号に本発明を適用できる。
ここに、μは雰でない定数として、Cは利得(1
+μ cos φ+μ j sin φ)を有し、Dは
利得(μ+cos φ−j sin φ)を有する。2
つの信号は各方位φに対して同じ利得を有し、全
方向信号/方位信号符号化の場合と全く同じよう
に、信号Dは信号Cから方位角φだけ遅れるが、
信号Cは角度に対して一定の信号は持たず、その
実際のエネルギー利得は方位φにおいて(1+μ
+2μ cos φ)である。μが正である場合
には、この利得は後方よりも前方で高く、全方向
信号として信号Cを処理し、方位信号として信号
Dを処理し、再生中に利得を等しくさせる助けと
して前方偏倚を用い、かつ前方からの音に対する
フエイジイネスを小さくすることにより、それら
の信号を復号できる。
本発明は第3チヤンネルの品質が他の2つのチ
ヤンネルよりも低いような種類の3チヤンネルシ
ステムにも応用できる。たとえば、3チヤンネル
レコードでは、2つの高品質チヤンネルをベース
バンドチヤンネルとし、第3チヤンネルは副搬送
波を用いて記録できる。
ある1つの3チヤンネルシステムでは、送られ
る3つの信号はWio,P,P〓であつて、信号P
〓はその方向性利得がPのそれの復素共役である
ような信号である。これら3つの信号の方位角φ
におけるそれぞれの利得は1、(cos φ−j
sin φ)、(cos φ+j sin φ)である。こ
れらの3つのチヤンネルに対する「理想的な」
WXY回路(前方偏倚のない)は次式で与えられ
る。
W=Wio X=β(1/2P+1/2P〓) Y=β(1/2jP−1/2jP〓) ここに、βは周波数に関係する実定数である。
このデコーダはフエイジイネスは生じないが、信
号PとP〓に等しい意義を与える。仮想している
低品質信号P〓の意義を下げるために、下記のよ
うな種類のデコーダが提案されている。
W=Wio X=β{tP+(1−t)P〓} Y=β{tjP−(1−t)jP〓} ここに、tは1/2と1の間の数である。t=
1/2の時には、得られるデコーダは前記したフ
ル3チヤンネルデコーダで、t=1の時には得ら
れるデコーダは2チヤンネルデコーダである。希
望によつてはtを周波数とともに変えることもで
きる。このシステムにはフエイジイネスが生ずる
から、前方イメージに対してフエイジイネスを小
さくするために、次のようにして前方偏倚をかけ
ることができる。
W=Wio X=β{tP+(1−t)P〓} Y=β{tjP−(1−t)jP〓
−k(2t−1)jWio} 前方における利得よりも後方における利得が増
大するという望ましくない影響も生ずるが、この
影響の大きさは2チヤンネルデコーダのそれより
も小さい。
フル3チヤンネルシステムでは、全ての方位に
ついて移相量が90度であるようなjW以外の信号
が存在する。信号jWと、j(P+P〓)と、(P
−P〓)とのどのような線形結合も、所要の90度
移相量を有する。従つて、3チヤンネルデコーダ
は、それらの3種類の信号の任意の線形結合を基
本デコーダ式のXとYに加えることによつて、そ
の基本イメージ局限化に影響を及ぼすことなしに
前方偏倚できる。そのような偏倚は必ずしも前方
にする必要はなく(その場合にはそれには前方偏
倚ではない。)、他のものに対してある向きにデコ
ーダの利得を変えるために使用できる。
いくつかの符号化された信号により、重要なす
なわち優勢な全ての音源を、ある任意の時刻にあ
る特定の方位に配置できる。それらの場合には、
その特定の方位に対する速度信号成分の虚数部分
を少くするために、偏倚信号を加えることが望ま
しいことがある。
更に詳しくいえば、この目的のためのデコーダ
マトリツクスは次のような復号式を有する。
W=Wio X=γ(P+juWio) Y=γ(jP+jvWio) ここに、γは周波数に関係する実定数、u,v
は利得を表す実数で符号化された信号中の音の推
定された分布に従つて変化する。
符号化された信号中の全ての音が方位φにある
と推論されたとすると、uとvの理想値は、信号
X,Yの90度移相された成分を打ち消すために
は、 u≒sin φ v≒−cos φ である。音の全体的な傾向が方位φへ向つている
ものとすると(ただし角度γ<1で、γは音源の
方位φからの拡がりに関係する)、 u≒γ sin φ v≒−γ cos φ と置くと受け入れることができる結果が得られ
る。φとγの見積りの不確実さは主たる結果には
あまり大きく影響しない。その理由は、φに近い
方位角も比較的小さなフエイジイネスで復号され
るからである。
φとγを見積るためのいくつかの方法が知られ
ているが、そのうちの1つについて説明すること
にする。第5図は信号WioとjPを復号するために
本発明に従つて可変偏倚を組込んだWXY回路を
示す。
io信号は、信号Wを発生するために0度移相
回路50に加えられるとともに、信号jWioを発生
するために90度移送回路52に加えられる。同様
に、位相信号jPは−90度移相回路54と、0度移
送回路56とに加えられる。移送回路54,56
の出力端子はそれぞれの加算器58,60を介し
てWXY回路のX,Y出力端子にそれぞれ接続さ
れる。加算器58,60は所要の偏倚を加えるた
めに用いられる。
実際上の目的のために、cos φとsin φとは
それぞれ次式で与えられるものと考えることがで
きる。
−2γ cos φ =En(Wio−P)−En(Wio+P)/En(W
io) 2γ sin φ =En(Wio+jP)−En(Wio−jP)/En
(Wio) ここに、En(S)は波形Sの包絡線を意味す
る。
第5図に示す回路では、全方向信号Wioは包絡
線検波器58′に加えられて信号En(Wio)を生
ずる。この信号は上式の分母である。信号En
(Wio+P)は加算器62の出力を受けた包絡線
検波器60′によつて発生され信号En(Wio
P)は減算器66の出力を受けた包絡線検波器6
4によつて発生される。包絡線検波器60′,6
4の出力は減算器68に加えられて、cos φに
対する分子を発生し、この分子は除算器70で包
絡線検波器58′の出力により除される。除算器
70の出力には乗算器72でjWioが乗ぜられて、
Y出力に対する所要の偏倚信号が得られる。この
偏倚信号は可変利得増幅器74を介して加算器6
0に加えられる。
X出力に対する偏倚信号も同様にして得られ
る。信号En(Wio+jP)は加算器58の出力を受
けた包絡線検波器76によつて発生される。信号
En(Wio−jP)は減算器82の出力を受けた包絡
線検波器80によつて発生される。これらの包絡
線検波器76,80の出力は減算器84に加えら
れ、その出力は除算器86で包絡線検波器58′
の出力によつて除される。除算器86の出力には
乗算器88で移相器52の出力が乗ぜられ、その
結果得られた偏倚信号は増幅器90を介して加算
器58に加えられる。
このように、第5図に示す回路のX,Y出力端
子に加えられる偏倚信号は、符号化された信号W
ioとPにより表される優勢な音の方位に依存し、
偏倚信号の大きさは他の向きからの信号の振幅と
比較して優勢な信号の振幅に関係する。優勢な信
号がないように広く異なる方位の向きから等しい
強さの音が来たとすると、減算器68,84への
入力は等しいからそれらの出力は雰である。
WXY回路のY出力にだけ可変偏倚信号を加え
て、X出力には加えない、すなわち、uを雰に等
しくすることにより、簡単化した可変偏倚デコー
ダを得ることができる。これは前方または後方の
少くとも一方の方向性分解度を高めるが、側方の
方向性分解度は高めない。
方向性偏倚信号は長方形でない配置のスピーカ
にも加えることができる。たとえば、正多角形配
置では、各スピーカに加えられる信号を K1W+K2(X′+K3 jW)cos θ +K2(Y′+K4 jW)sin θ とすることができる。ここに、X′とY′はWXY回
路の速度信号出力K1,K2は雰より大きい定数、
θは信号を与えるスピーカの方位角である。項
K3jW,K4jWは方向性バイアス項である。K1
K2,K3,K4は周波数または優勢信号の仮想瞬時
方向のうちの少くとも一方に関連させることがで
きるが、それ以外は実定数である。そのような多
角形デコーダの実施に必要な回路は、出力振幅マ
トリツクス22の代りに式 Si =K1W+K2Xcos θi+K3Ysin θi で与えられるn個の出力(360度/nの間隔で隔
てられている方位θ……θnにおけるスピーカ
に対応する)を有する振幅マトリツクスを用いる
点が、第2〜5図に示すデコーダと異なるだけで
ある。
三次元システムに方向性偏倚が加えられる場合
には、その偏倚は速度信号のX,Y成分のうちの
少なくとも一方と共にあるいはX,Y成分の代り
に、その信号のZ成分を加えることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は聴取位置の周囲でのスピーカの配置
と、それらのスピーカのデコーダへの接続とを示
す音響再性システムの略図、第2図は第1図に示
すシステムでの使用に適当な公知のデコーダのブ
ロツク図、第3図は本発明の一実施例によるデコ
ーダのブロツク図、第4図は本発明の他の実施例
によるデコーダのブロツク図、第5図は本発明の
第3の実施例によるデコーダの一部のブロツク図
である。 11〜14…スピーカ、16…デコーダ、2
0,24…WXY回路、22…振幅マトリツク
ス、26,74…可変利得増幅器、28,66,
68,82…減算器、30〜33…シエルフフイ
ルタ、34…レイアウト制御段、38…距離制御
段、50〜56…移相器、58,60,78…加
算器、58′,60′,64,80…包絡線検波
器、72…乗算器、86…除算器。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 聴取場所を囲む少くとも3個のスピーカを有
    する音響再生装置用デコーダであつて、 圧力信号と速度信号とを含む少くとも2つの入
    力信号を入力する入力装置と、 前記速度信号の選択された方向の信号成分から
    全ての成分が前記圧力信号に対して±90度の位相
    関係を有する信号を含む方向性偏倚信号を減算す
    る減算装置と、 前記入力装置に入力された入力信号および信号
    および前記減算装置の出力にもとづき各スピーカ
    用の出力信号をそれぞれ発生する出力装置と を備えることを特徴とする音響再生装置用デコ
    ーダ。 2 方向性偏倚信号は圧力信号を90゜移相した信
    号が加えられ、該90度移相した圧力信号の一部を
    出力する増幅器の出力から得られることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載の音響再生装置用
    デコーダ。 3 増幅器は、その利得が1/3から1/2の範
    囲であることを特徴とする特許請求の範囲第2項
    記載の音響再生装置用デコーダ。 4 圧力信号は全方向信号であり、速度信号は方
    位信号であることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項、第2項または第3項記載の音響再生装置用
    デコーダ。 5 入力装置は3つの入力信号を受けてそれらの
    入力信号から1つの圧力信号と2つの速度信号を
    とり出し、それら2つの速度信号は圧力信号と同
    相または180度位相が異なり、速度信号成分から
    差し引かれる方向性偏倚信号は90度移相された圧
    力信号と90度移相された速度信号との線形結合か
    らなることを特徴とする特許請求の範囲第1項か
    ら第4項のうちいずれかに記載の音響再生装置用
    デコーダ。 6 入力装置は、方位信号とその複数共役の和お
    よび90度移相した方位信号とその複素共役の差で
    ある2つの速度信号を形成することを特徴とする
    特許請求の範囲第5項記載の音響再生装置用デコ
    ーダ。 7 減算装置は入力信号に応答して最も重要な音
    源の方位角を決定する装置と、前記方位角に依存
    した方向性偏倚信号を供給する装置とを具えるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項から第6項
    のいずれかに記載の音響再生装置用デコーダ。 8 減算装置を方位0度および90度の互いに直交
    した第1および第2の速度信号成分を形成する装
    置と、前記第1の成分に第1の方向性偏倚信号を
    加え、前記第2の成分に第2の方向性偏倚信号を
    加える装置とを具えることを特徴とする特許請求
    の範囲第7項記載の音響再生装置用デコーダ。 9 加える装置は、前記方位角の余弦の負に比例
    する第1の方向性偏倚信号と前記方位角の正弦に
    比例する第2の方向性偏倚信号を加えることを特
    徴とする特許請求の範囲第8項記載の音響再生装
    置用デコーダ。 10 加える装置は、圧力信号と速度信号の差の
    包絡線検波値と圧力信号と速度信号の和の包絡線
    検波値との差を圧力信号の包絡線検波値で割つた
    値に比例する第1の方向性偏倚信号と、圧力信号
    と90度移相した速度信号を含む信号の和の包絡線
    検波値と圧力信号と前記90度移相した速度信号を
    含む信号との差の包絡線検波値との差を圧力信号
    の包絡線検波値で割つた値に比例する第2の方向
    偏倚信号とを加えることを特徴とする特許請求の
    範囲第9項記載の音響再生装置用デコーダ。
JP51136207A 1975-11-13 1976-11-12 Decoder for acoustic reproducer Granted JPS5261403A (en)

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