JPS6131484A - 示温材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、コレステリック液晶のらせんピッチが温度と
ともに変化することを利用した温度表示体に用いられる
示温材に関するものである。

従来例の構成とその問題点 従来より液晶な使った温度感知装置としては、液晶温度
計、熱分布像表示装置、非破壊検査装置など種々のもの
が考案され実用化されてきている。

しかし、これらの装置に用いられている液晶は、殆んど
がサーモトロピックなコレステリック液晶２　′・　・ で、しかも、これらは数種類の混合物として調製され、
更に他の物質、例えば、’　＋　１＋　”　　）’）ク
ロロトリフルオロエタンなどを添加した状態で専ら用い
られている。そのため従来の示温材は液晶溶液の調製が
煩わしく、かつ高価であるという問題点を有している。

また、コレステリック液晶の特徴として、その分子配列
がらせん構造をとることは良く知られているが、これら
の液晶温度感知装置は、前記液晶がらせんのピッチと光
の波長とが一致した時に強い選択反射を生ずることに基
づき、熱効果によるらせんのピッチの変化を利用し、あ
る温度範囲で液晶の色を連続的に変化させるものである
。

これらの温度感知装置に用いられる液晶群としては現在
のところ、およそ−２０℃から２５０℃までの温度範囲
にわたって２〜３℃ごとの感度を持った液晶が得られて
いる。特定の液晶溶液については０．３〜０．６℃の感
度を有するものもあるが、０・１℃の感度を有するもの
はまだない。

発明の目的 本発明の目的は、調製が容易であり、０．１℃の感度を
有する安価な示温材を提供することである。

発明の構成 本発明示温材は、少なくとも１個の重合性不飽和基を有
する化合物中に、コレステリック液晶を形成しうるメソ
ーゲンを溶解したものである。

本発明によれば０．１℃の感度を有する安価な示温材を
容易に得ることが可能であり、その実用的価値は極めて
高い。

以下、本発明の実施の態様を図面を用いて詳細に説明す
る。

実施例の説明 第１図は本発明の示温材が封入されたセルの一例を模式
的に示したものである。同図において、１は枠型をなし
たスペーサ、２および３は上記スペーサ１を介して対向
して配設された透明な媒体であり、それらと前記スペー
サ１によって形成される空間の内部には、少なくとも１
個の重合性不飽和基を有する化合物４の中にコレステリ
ック液晶を形成しうるメソーゲン５を溶解してなる本発
明の示温材が満たされている。

いま、外部より示温材に白色光７が角度θで入射した場
合、示温材の屈折率をｎ、メソーゲン６のコレステリッ
クピッチをｐとすれば、λ＝ｐ−ｎｊＣＯ３θ で表わされる波長λの元８のみが選択反射され、入射光
側に出てくる。−力選択反射されない光９は示温材を透
過し黒色の裏板６によって吸収される。そして選択反射
される波長λは、温度変化により変動するピッチｐと屈
折率ｎの積とともに変化する。

少なくとも１個の重合性不飽和基を持つ化合物４として
は、Ｎ　、　Ｎ／−ジメチルアクリルアミド、Ｎ　、　
Ｎ’−ジメチルメタクリルアミド、アクリルアミド、メ
タクリルアミド、メタクリル酸もしくはそのエステル、
アクリル酸もしくはそのエステル。

酢酸ビニル、スチレン、ａ−メチルスチレン、ｐ−クロ
ロスチレン、ｐ−ブロムスチレン、アクリロニトリル、
メタクリ口ニトリル、ジビニルベンゼン、エチレングリ
コールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタ
クリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート
、テトラエチレンクリコールジメタクリレート、エチレ
ングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジ
アクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート
、テトラエチレングリコールジアクリレート。

Ｎ−ビニルピロリドン、ビニルピリジンなどが適格な材
料である。

メソーゲン６としてはコレステリック液晶となりうるも
のであれば何でも良いが、ポリペプチドが好１しく、な
かでもアスパラギン酸、グルタミン酸、およびオキシグ
ルタミン酸などの酸性アミノ酸およびそのエステル誘導
体から得られるポリペプチドは食品としても多量に生産
されており安価であるうえ、安定性も良く、より好まし
い。

本発明の示温材は少なくとも１個の重合性不飽和基をも
つ化合物１重量部にメソーゲン０．１〜６重量部を溶解
することによって容易に調製することが出来る。この時
得られるリオトロピック液晶のらせんピッチは選択反射
する光の波長が可視領域に入るよう、示温材の組成や少
なくとも１個の重合性不飽和基をもつ化合物の種類を検
討することにより、またメソーゲンがポリペプチドの場
合には更に重合度を検討することにより、調整されなけ
ればいけない。

本発明の示温材に対しては、必要に応じてハイドロキノ
ン、ジフェニルピクリルヒドラジル、ハイドロキノンモ
ノエチルなどの重合禁止剤を添加しても良いことは言う
までもない。また温度変化を記録したい場合には、予め
ベンゾフェノン、アゾビスイソブチロニトリル、ｐ−ト
ルエンスホン酸などの重合開始剤を示温材に添加してお
き、適宜光あるいは放射線重合によりコレステリックピ
ッチを固定化することも可能であるなど、本発明示温材
の実用的価値は非常に高い。

実施例１ ポリーＬ〜グルタミン酸ｎ−ブチルエステル（分子量１
５００００）１重量部とトリエチレングリコールジメタ
クリレート１重量部を４６℃にて均−になるまで攪拌し
て示温材を得た。次に、前記示温材を１００μｍの厚み
を持ったマイラースペーサを介して対向している２枚の
ガラス板の間に挾持し温度表示セルを作成した。

このようにして得られた温度表示セルを恒温セルホルダ
に保持し、温度表示セルの温度を少しずつ変化させなが
ら、分光光度計（島津製作所製ＵＶ−２６０）にて、示
温材の選択反射スペクトルを測定したところ、選択反射
スペクトルのピーク波長λｍａｗと温度に関して第２図
の結果が得られた。第２図からも明らかなように本発明
の示温材は、１℃当たりλｍａｘの値が約７５　ｎｍシ
フトするため、肉眼で０．１℃の温度変化、すなわち７
．５ｎｍのスペクトル変化を検知することが可能である
Ｏ 実施例２ ポリ−Ｌ−グルタミン酸プロピルエステル（分子量７０
０００３２５重量部、メタクリル酸メチル２０重量部、
およびエチレングリコールジメタクリレート１重量部を
４０℃にて均一になるまで攪拌して示温材を得た。次に
、前記示温材を２００μｍの厚みを持ったマイラースペ
ーサを介して対向している２枚のガラス板の間に挾持し
温度表示セルを作成した。

このようにして得られた温度表示セルを恒温セルホルダ
に保持し、実施例１と同様の方法にて、選択反射スペク
トルのピーク波長λｍａｗと温度との関係を調べた。結
果を第３図に示す。

第３図からも明らかなように、本発明の示温材はその成
分の種類２組成比を適当に選択することにより感度を調
節することも可能である。

実施例３ Ｌ−グルタミン酸ｎ−フチルエステルとＬ−グルタミン
酸メチルエステルとのモル比５：１の共重合体（分子量
２７００００）１重量部と、トリエチレングリコールジ
メタクリレート１重量部、ハイドロキノン０．００２重
量部を４６℃にて均一になる丑で攪拌して示温材を得た
。

次に、前記示温材を１００１１ｍの厚みを持ったマイラ
ースペーサを介して対向している２枚のガラス板の間に
挾持し温度表示セルを作成した。

このようにして得られた温度表示セルをホットステージ
（メトラー社製ＦＰ−８２）上に置き、温度変化に伴う
色変化を肉眼で観察したところ・３０．０℃と３０．１
℃の０．１℃の温度変化に対応する色変化は明瞭に識別
可能であった。

この時温度表示セルの裏面には第１図の如く、熱伝導率
の大きな黒色の薄板を配置した。

発明の効果 本発明の示温材は、少なくとも１個の重合性不飽和基を
有する化合物中に、コレステリック液晶を形成しうるメ
ソーゲンを溶解したものであり、従来のコレステリック
液晶溶液に比べ、調製が容易であり、安価であるうえ、
０．１℃の感度を持つことも可能であるなどその実用的
価値は極めて高い０

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の示温材が封入されたセルの一実施例を
示す縦断面略図、第２図及び第３図は本発明の示温材の
選択反射スペクトルのピーク波長１゜ と温度との関係を示す図である。 １・・・・・スペーサ、２．３・・・・・透明媒体、４
・・・・・少なくとも１個の重合性不飽和基を有する化
合物、６９．・・・・メソーゲン、６・・・・・・裏板
、７・・・・・・入射白色光、８・・・・・・選択反射
された光、９・・・・・・選択反射されなかった光。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）少なくとも１個の重合性不飽和基を有する化合物
   中に、コレステリック液晶を形成しうるメソーゲンを溶
   解してなる示温材。
2. （２）前記メソーゲンがポリペプチドであることを特徴
   とする特許請求の範囲第１項記載の示温材。