JPS6131212Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、主として線径が太くかつ巻径の大
きい引バネの両端に取付ける引バネフツク装置に
関するものである。

従来この種のものとしては、第１図、第２図に
示すものがあつた。

図において、１は引バネで、回り止ピン嵌め込
み用ガイド溝１ａを有している。２は薄板を打抜
き加工し、バネ掛部２ａと取付穴２ｂを有する掛
け金、３は丸棒の軸方向に上記掛け金２を嵌め込
む溝３ａを有するバネガイド、４は引バネ１の戻
り防止およびバネガイド３と掛け金２を固着する
役目をするスプリングピンである。なおこれら掛
け金２、バネガイド３、スプリングピン４は、引
バネ１の両端に取付け固着されている。

この様に構成された引バネフツク装置は、掛け
金２の取付穴２ｂを介して取付けられ、引バネと
して使用される。こゝで引バネに引張力が加えら
れて引バネ１が伸びると、引バネ１にはねじれ力
が発生し、従つて掛け金２との嵌合部ですべりが
生じ、このため、引バネと掛け金のセンターはず
れる。そこでこの際もしバネガイド３がなけれ
ば、このセンターずれによつて引バネ１のバネ特
性が変化することになり、従つてこのバネがガイ
ド３を引バネ１の寸法に合せて掛け金２に固着す
る必要があつた。

従来の引バネフツク装置におけるバネガイドは
上記の如く引バネの寸法に合せる丸棒構造をな
し、図示のような丸棒加工によるもの、一体の鋳
物構造によるもの等があつたが、いずれも高価で
あるという欠点があつた。

この考案は上記の様な従来のものの欠点を除去
するためになされたもので、掛け金、バネガイド
共に薄板打抜加工のみで形成されたものを組合せ
て、引バネを掛け金のセンターに保持し、安価な
引バネフツク装置を提供することを目的としてい
る。

以下この考案の一実施例を図について説明す
る。第３図、第４図において、１および２は従来
と同様の引バネおよび掛け金であり、５は掛け金
２を直角方向に貫通し、２本のスプリングピン４
によつて掛け金２を挾むようにして固着されたＴ
字形ガイド板である。なおこのＴ字形ガイド板５
は引バネ１に設けたガイド溝１ａに嵌め込み、引
バネ１のねじれによるずれを防止している。

この様に掛け金２とＴ字形ガイド板５をスプリ
ングピン４により直交して固着し、それぞれの端
面を引バネ１の内側に当接するようにして引バネ
１と組合せるように構成したので、引バネ１と掛
け金２のセンターずれを生じることはない。

なお上記実施例では、Ｔ字形ガイド板を一枚板
で構成したものを示したが、第５図、第６図に示
すように、Ｌ形板６を構成してこれを２枚組合せ
てもよく、又第７図、第８図の如く、嵌合溝７ａ
を有するガイド板７を掛け金に貫通させずに引バ
ネ側より嵌込んで組合せるようにしても同様の効
果を奏する。また掛け金およびバネガイド板と引
バネとの隙間は適度にあつてもよい。

以上のようにこの考案によれば、バネガイド板
を薄板打抜加工により構成したので、安価でかつ
精度高い引バネフツク装置が得られ、しかも引バ
ネを掛け金のセンターに確固に保持できる効果を
有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の引バネフツク装置を示す正面
図、第２図はその平面図、第３図は本考案の一実
施例を示す正面図、第４図はその平面図、第５図
は本考案の他の実施例を示す斜視図、第６図はそ
のガイド板のみを示す正面図、第７図は本考案の
更に他の実施例を示す斜視図、第８図はそのガイ
ド板のみを示す正面図である。 図中、１は引バネ、２は掛け金、４はスプリン
グピン、５はＴ字形バネガイド板、６はＬ字形バ
ネガイド板、７は溝付Ｔ字形バネガイド板であ
る。尚図中同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 引バネの端部に係合して装着され、薄板を打
   抜加工した引バネ掛け部を有する掛け金と、Ｔ
   字形に形成したバネガイド板とを互いに直交し
   て組合せたことを特徴とする引バネフツク装
   置。 (2) Ｔ字形バネガイド板は掛け金を貫通するとと
   もに、該ガイド板に固着された２本のスプリン
   グピンによつて掛け金を挾むようにして固着さ
   れている実用新案登録請求の範囲第１項記載の
   引バネフツク装置。 (3) Ｔ字形バネガイド板はＬ字形のものを２枚組
   合せて構成されている実用新案登録請求の範囲
   第１項または第２項記載の引バネフツク装置。 (4) Ｔ字形バネガイド板に嵌合溝を設け、この嵌
   合溝に掛け金を嵌め込んで組合せるようにした
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の引バネフ
   ツク装置。