JPS61293097A - 高分子圧電型アレイ超音波探触子装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、高分子圧電体を振動子とする超音波探触子に
おける送受信回路とのインピーダンス警〔発明の技術的
背景とその問題点〕 従来より例えばリニア電子走査方式に使用されるリニア
・アレイ型超音波探触子は、チタン酸鉛、チタン・ジル
コン酸鉛等のセラミック圧電体を旬刊状に切断したアレ
イ型が用いられている。しかしながら、かかるセラミッ
ク圧電体は堅く、危い性質を有し、切断分割に際して欠
損や割れが発生し易く、しかも多くの短冊状電極を精密
に形成するには困難を伴い、コストの面からも多くの問
題があった。

これに対して、ポリフッ化ビニリデン（以下、ＰＶＦ、
と略す）、ポリフッ化ビニリデン−三フッ化エチレン共
重合体（以下、ＰＶＦ、・ＴｒＦＥと略す）等の含フッ
素系高分子或いは他の有極性合成高分子は、高温、高電
界下で分極処理することにより、圧電性、焦電性を示す
ことが知られている。才た、前記高分子圧電体の厚み振
動を利用した超音波探触子の開発が近年、盛んに行われ
ている。こうした高分子圧電体は、固有音響インピーダ
ンスが生体のそれと近く、かつ弾性率が小さいことから
、高分子圧電体をリニア・アレイ型超音波探触子へ応用
する場合は、セラミック圧電体の例と異なり、必すしも
高分子圧電体自体を短冊状に切断、分離する必要がない
と言われている。

しかしながら係る高分子圧電体の比誘電率は１０オ一ダ
ー程度と低く、かつアレイ型超音波探触子においては、
振動子を短冊状もしくは同心円状等に多分割とするため
、容量が小さくなり、従って電気的インピーダンスが大
きくなり、通常５０Ωの電源（送受信回路）との電気的
な整合性が悪く、超音波探触子の損失低下が著しくなる
。

高分子圧電体の共振点近傍における電気的等価回路は抵
抗外と容量分の並列回路で近似できる。

そこで、電気的インピーダンスの高い高分子圧電体の容
量成分を除去し、電気的インピーダンスを低減させるべ
く、コイルを直列に接続する方法が通常用いられている
。コイルには一般にドラム型とトロイダル型があるが、
前者は通常用いられる超音波探触子への印加電圧である
、数１００Ｖ程度では飽和しないが、磁束がその構造上
コイルの外側にできるため、近接したところにコイル等
がある場合には相互誘導を引きおこしてしまうという欠
点がある。その結果、駆動チャンネルのみならず、近接
した他チャンネルをも駆動した状態を呈し、クロストー
クとなり、画像に悪影響を及ぼす。事実、アレイ型超音
波探触子では、そのチャンネルピッチ、探触子の大きさ
の制限があるため、コイルは密着もしくは近接して実装
される場合がほとんどである。このため、相互誘導に伴
なうクロストークが問題となっていた。一方、後者のト
ロイダル型コイルは磁束がコア内で生じるため、クロス
トークを起しにくいがドラム型コイルに比べて飽和しや
すいため、駆動チャンネルには所定の電圧が印加しない
など、コイルとしての機能を十分に発揮しないという問
題点がある。特に高分子圧電体の電気機械結合係数は２
０〜３０％であり、チタン、ジルコン酸鉛等の圧電セラ
ミックの５０％前後に比べ小さいため、トロイダル型コ
イルではコイル型ドラムに比べて感度は不十分であり、
Ｓハ比の悪い画像となる。従って通常はドラム型コイル
が用いられるが、該コイルは相互誘導に伴なうクロスト
ークを発生しゃすく、この結果、画像評価時には虚像の
原因となり、誤診を引き起こしてしまうという可能性が
大きかった。

〔発明の目的〕

本発明は高分子圧電型リニア超音波探触子に通常用いら
れるドラム型コイルで、相互誘導に伴なうクロストーク
を低減させた高分子圧電型アレイ超音波探触子装置を提
供することを目的とする。

〔発明の概要〕

本発明に用いる高分子圧電体は、ＰＶＦ’２．ＰＶＦ、
・Ｔｒ　ＦＥなどのフッ素系高分子、あるいはポリシア
ノ化ビニリデンもしくはその共重合体、ポリアクｌ　ル
ニトリル系共重合体あるいは強誘電体セラミックたとえ
ば、チタン、ジルコン酸鉛の粉末等の混入されたいわゆ
る複合高分子圧電体等が挙げられる。

これら高分子圧電体並びに複合型圧電体の比誘電率は圧
電セラミックに比べ著しく小さいため、アレイ型超音波
探触子等の一素子の駆動面積が小さな超音波探触子作製
時には電気的整合のためのコイルの使用が必要不可欠で
ある。そこで、最も汎用性があるリニアアレイ超音波探
触子を例にとり説明する。ここでいうトラム型コイルは
、フェライト等でできたコアに被覆銅線などを巻きつけ
たコイルを指す。これらコイルは通常ガラスエポキシ基
板もしくはフレキシブルプリント板等に塔載され、振動
子側に接続される。その実装方法は第１図（イ）（ロ）
（ハ）に示すようにコアの中心軸すなわちコア内の磁束
の向きが互いに直行するように配置するというものであ
る。その結果隣接コイル間では磁束がコアの中心軸に対
して直行しているため、磁束の時間変化が起こらず、相
互誘導を引き起こしにくく、従ってクロストークは生じ
ない。なお、実際は、リニアアレイ超音波探触子のチャ
ンネルピッチ、超音波探触子およびコイルの大きさの制
限等によりたとえば第２図に示したようにコイルのコア
の中心軸がプリント基板面に対して平行に４素子実装し
、次に直行するよう配列しても同様な効果が得られる。

〔発明の効果〕

本発明によれば、高分子圧電体や複合型圧電体等の低誘
電率材料を用いた超音波探触子において、その電気的イ
ンピーダンスを５０Ω系の送受信回路に合わせようとし
た場合に、送信回路より超音波探触子に印加される電圧
に対して飽和しにくいドラム型コイルが用いられるが、
コイルの中心軸を互いに直行するように配置することに
よりクロストークを引き起こさない超音波探触子を作製
することができ、音場特性２画像特性等に良好な結果が
得られる。

〔発明の実施例〕

実施例−１ ドラム型コイルの相互誘導の程度を調べた。第３図（イ
）（ロ）に示したように実際のりニアアレイ超音波探触
子における場合と同様の距離関係（ａが６ａｍ　、　ｂ
が５　ｍ＋ｎ　）で、その配置はコイルの中心軸が互い
に平行な場合と直行している場合を考えた。

試験に際しては、ガラスエポキシ基板上に両面テープを
貼り、（イ）（（ロ）の両者をインピーダンスアナライ
ザ（ＹＨＰ製４１９２Ａ）を用い、５ＭＩ（ｚ　、　Ｉ
　Ｖｐｐで行った。結果を表−１に示したが、同じコイ
ルを用いているにもかかわらす、（イ）（Ｏ）でインダ
クタンス値に違いが生じた。（ロ）の場合は１素子ずつ
測定したインダクタンス値の和にほぼ等しいが、（イ）
の場合は値が大きくなっており、これは相互誘導の結果
である。

表−１ 実施例−２ 電気機械結合係数２１％を有するフッ化ヒニリデンと三
フッ化エチレンを主成分としたＰＶＦ、・Ｔｒ　ＦＢ系
共重合体によるリニアアレイ型超音波探触子を作製し、
コイルによるクロストークの影響が顕者に表われ、また
画像特性に直接結びつく音場特性を調べた超音波探触子
の仕様は、周波数５ＭＨｚ　、　５４チヤンネルで、電
極長１３簡、電極幅０、９　ｍｍ　、電極間間隔０．１
閣である。測定項目は水中１０調に設置した直径１００
μｍのタングステンワイヤーからのエコーである。測定
方法はまず１チヤンネルに２００■のインパルスに近い
パルス電圧を印加し、エコー波形を検波した後対数増幅
器を通し、その出力を記録するというものである。

第４図（イ）（Ｏ）にその結果を示したが、（イ）がコ
イルの中心軸が平行になるように配列した場合で（０）
が本発明によるコイルの中心軸が互いに直行するように
配列した場合である。互いに平行に配列した場合の音場
パターンの乱れに比べて直行に配列した場合は乱れがほ
とんどない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例でコイルが互いに直行する様
に配列した斜視図、第２図は本発明の他の実施例で４素
子毎にコイルが直行する様に配列した斜視図、第３図は
コイルの相互誘導を調べるためコイルの配置図、第４図
はコイルを平行に配置した時とコイルが直行する様に配
置した時の音場ビームパターンを示す特性図である。 １１．２１，２２，３１，３２，３３・・・コイル、１
２．２３・・・プリント基板。 代理人　弁理士　則　近　憲　佑（ほか１名）（イ） 第４ （ロ） 図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　高分子圧電型アレイ超音波探触子における送受信回路
   とのインピーダンス整合用に用いられるドラム型インダ
   クタの近接した前記ドラム型インダクタ同志を、互いに
   直行するように配置したことを特徴とする高分子圧電型
   アレイ超音波探触子装置。