JPS61276309A - 磁界発生装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 利用産業分野 この発明は、対象物の断面イメージを得て組織の性質ま
で描き出すことのできる医療用核磁気共鳴断層装置（以
下、ＮＭＲ−ＣＴという）に用いられる永久磁石を使用
した磁界発生装置に係り、大きな空隙内に強力かつ高精
度で均一な静磁界を発生する磁界発生装置に関する。

背景技術 ＮＭＲ−ＣＴは、人体の一部または全部を１〜１０　ｋ
Ｇの強力な磁界を形成する空隙内に挿入して所要の断層
イメージを得るため、この磁界が強力かつ１０−４以下
の精度で一様で安定していることが要求され、ＮＭＲ−
ＣＴ用の磁界発生装置としては、銅またはアルミニウム
からなる導線を円筒状に巻着した常伝導磁石あるいは、
特殊な導線を用い、絶対零度付近の温度に冷却して使用
する超伝導磁石が知られている。

前者は構造上安価であるが十分な強力磁界を発生させる
ためには、膨大な電力と冷却水が必要であり、ランニン
グコストが高く、コイルが作る漏洩磁界は使用用途によ
っては悪影響の要因となる等の問題があり、一方、後者
の超伝導磁石は、電力の消費が少なく小型で強力な磁界
を発生し得る利点があるが、冷媒として高価な液体ヘリ
ウム等の使用が不可欠であり、いわゆるイニシャルコス
トとともにランニングコストも著しく高い問題があり、
汎用されるには至っていない。

本出願人は、先に、磁界強度が上記の常伝導磁石と同等
以上で電力の消費もなく、漏洩磁界の少ない永久磁石を
使用するＮＭＲ−ＣＴ用磁気回路として、空隙を形成し
て対向する磁極片と、少なくとも１の永久磁石とを継鉄
で磁気的結合し該空隙に磁界を発生させる磁界発生装置
において、周縁部の環状突起と、中央部の凸状突起を有
する磁極片を特徴とした磁界発生装置を提案（実願昭５
９−５３５７５Ｎ＞　Ｌ／た。

上記の磁界発生装置によって、空隙に発生する磁界の均
一精度を向上させることができた。しかし、上記磁界発
生装置の実用化に際しては、さらに高精度の均一磁界が
要求され、各々の磁極片近くに、磁界補正用コイルを配
置して、磁界強度の微調整を行なっている。

この補正コイルによる調整で、空隙内の磁界を、ｌＸｌ
０”５〜２Ｘ１０−５程度の高精度均一磁界とすること
ができるが、均一磁界を拡大、すなわち、高解析精度を
維持してさらに解析範囲を拡大するには、まだ不十分で
ある。

これは、空隙中心垂直線上すなわち磁極片対向方向であ
るＺ軸方向の磁界分布が、磁極面に近い程磁界強度が高
くなる性質や、各構成部品の寸法形状や磁極片対向距離
などに起因して、複雑になるためであると考えられるが
、補正コイルを十二分に活用し、かかる高精度の均一磁
界を広範囲で得る磁界発生装置は検討されていない。

発明の目的 この発明は、かかる現状に鑑み、強力な磁界が得られる
永久磁石を使用した磁界発生装置の空隙において、広範
囲に極めて高精度で、均一安定な磁界が得られる磁界発
生装置を目的とし、また、磁界強度調整用の補正コイル
が有効に作用する磁界発生装置を目的としている。

発明の構成と効果 この発明は、永久磁石を使用した磁界発生装置の空隙に
おいて、広範囲に極めて高精度で、均一安定な磁界が得
られる磁界発生装置を目的に、磁極片対向方向のＺ軸方
向の磁界分布について種々検討した結果、Ｚ軸方向の磁
界分布は、補正コイルでは補正が困難である高次の補正
項を含む磁界分布となっており、これを解消するには、
各磁極片の磁極面に、磁性材板を対向させて配置するこ
とにより、高次の不均一磁界が少なくなり、補正コイル
による低次の不均一磁界の補正が有効に働き、すぐれた
均一磁界が得られることを知見した。

すなわち、この発明は、空隙を形成して対向する一対の
磁極片と、少なくとも１の永久磁石とを継鉄で磁気的結
合し、該空隙に磁界を発生させる磁界発生装置において
、一対の磁極片の各磁極面に対向させて、板状磁性材を
該空隙内に配置したことを特徴とする磁界発生装置であ
る。

磁気回路は、少なくとも１の永久磁石を用いて、空隙を
介して対向させた磁極片を継鉄で磁気的に結合すればい
かなる構成も利用でき、永久磁石の磁気特性、形状寸法
、継鉄の形状寸法及び所要空隙の大きさ等に応じて、磁
極片形状を適宜選定することが望ましい。

また、空隙を介して対向する磁極片面に環状突起を設け
た磁気回路とするのもよく、磁極面平面の周縁部や任意
の個所に断面三角形や台形の突起とする等種々形状の突
起が採用でき、また、環状突起の中央に凸状突起を連続
、非連続で設けるのもよい。

この発明において、一対の磁極片の各磁極面に対向させ
て、該空隙内に配置する板状磁性材は、実施例に示す如
く、１枚の円板状の磁性材のほか、永久磁石の磁気特性
、形状寸法、継鉄の形状寸法及び所要空隙の大きざ等あ
るいは磁極片形状などに応じて、例えば、小円板とリン
グ状板を同心で磁極面に対する高さを変えて配置したり
、あるいは湾曲板状としたり、さらには磁極片との対向
面積や位置を特定するなど、磁性材材種、板厚２寸法形
状、配置を適宜選定するとよい。

この発明による磁界発生装置は、下記の永久磁石を使用
することにより、１〜５　ｋＧの強磁界を形成できる装
置として、１０ｔＯｎ以下の重量ですみ、フェライト磁
石を使用する磁界発生装置の１００ｔＯｎ以上に比べて
著しい小型軽量化が達成できる。

発明に用いる永久磁石 この発明の磁界発生装置に用いる永久磁石は、フェライ
ト磁石、アルニコ系磁石、希土類コバルト系磁石が使用
できるが、先に出願人が提案した、高価なあやらを含有
しない新しい高性能永久磁石としてＦａ−Ｂ−Ｒ系（Ｒ
はＹを含む希土類元素のうち少なくとも１種）永久磁石
（特願昭５７−１４５０７２号）は、その最大エネルギ
ー積が大きいだけでなく、残留磁束密度（Ｂｒ）の温度
係数が、０．０１％／℃〜０．１５％／℃なる温度特性
を有するため、この永久磁石を上記のＮＭＲ−ＣＴに適
用することにより、Ｖｌ置の小形化が達成でき、すぐれ
た性能を得られ、さらに、この永久磁石の磁気特性が特
に０℃以下に冷却して使用することにより、著しく高い
最大エネルギー積を得ることができる性質を有効に利用
できる。

上記のＦｅ−Ｂ−Ｒ系永久磁石は、Ｒ（但しＲはＹを含
む希土類元素のうち少なくとも１種）　８原子％〜３０
原子％、Ｂ２原子％〜２８原子％、Ｆｅ４２原子％〜９
０原子％を主成分とし、主相が正方晶相からなる永久磁
石であり、Ｒとして陶や円を中心とする資源的に豊富な
軽希土類を用い、Ｂ、Ｆｓを主成分として２５ＭＧＯｓ
ｌＸ上の極めて高いエネルギー積をボす、すぐれた永久
磁石である。

図面に基づ〈発明の開示 第１図はこの発明によるＮＭＲ−ＣＴに用いる磁気回路
の縦断正面図である。

第１図に示す磁気回路は、一対のＦａ−ＢＲ系永久磁石
（ＩＸＩ）の各々の一方端に磁極片（２）を固着して対
向させ、永久磁石（１）の他方端を、円筒体からなりそ
の円周部の一部を開口した形状の継鉄（３）で結合し、
磁極片（２）間の空隙（４）内に、静磁界を発生させる
構成であり、一対の磁極片（２Ｘ２）には、その対向面
の周縁に、所定の内径、高さからなる断面略台形の環状
突起（５）を突設し、ざらに、環状突起（５）内の磁極
片（ａの中央部に凸状突起（６）を設けた構成であり、
Ｆ・−Ｂ−Ｒ系永久磁石（ＩＸＩ）は同一方向に磁化し
である。

ざらに、一対の磁極片（２）の空隙対向面と同等の面積
を有する磁性材からなる円板（７）を、各磁極片（２）
に所定の隙間を介して対向配置しである。

また、第２図に示す例は、第１図と同等でかつ磁極片（
２）の凸状突起（６）を除いた磁気回路から構成され、
各磁極片（２）の中央部に向けて湾曲し、磁極片（２）
の空隙対向面より広い面積を有する磁性材からなる湾曲
円板（８）を、各磁極片（２）に所定の隙間を介して対
向配置しである。

ちなみに、第１図に示した構成のＮＭＲ−ＣＴに、最大
エネルギー積３５ＭＧＯ・の特性を有するＦａ−Ｂ−Ｒ
系永久磁石を用い、外径１０００ｍｍからなる磁極片の
対向距離として、６３０Ｍを設定し、磁極片の磁極面か
ら７０ｍｍの位置に、厚み０．５ｍｍ、外径１０００ｍ
ｍのＮＬ　　Ｆｓ金合金らなる円板を配置して組立を行
ない、空隙の中央部、半径１５０ｍｍの球形空間におけ
る磁界分布を測定したところ、図示しない補正コイルで
補正できないＺ軸方向の高次の磁界補正項における不均
一磁界が、２００ｐｐｍから４０ｐＤｍに減少し、補正
コイルによる磁界調整と合せて、極めて高精度でかつ均
一な安定磁界を得ることができた。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明による磁界発生装置に用いる磁気回路
の縦断正面図である。第２図はこの発明による磁界発生
装置に用いる他の磁気回路の一部縦断正面図である。 １・・・Ｆａ−Ｂ−Ｒ系永久磁石、２・・・磁極片、３
・・・継鉄、４・・・空隙、５・・・環状突起、６・・
・凸状突起、７・・・円板、８・・・湾曲円板。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １　空隙を形成して対向する一対の磁極片と、少なくと
   も１の永久磁石とを継鉄で磁気的結合し、該空隙に磁界
   を発生させる磁界発生装置において、一対の磁極片の各
   磁極面に対向させて、板状磁性材を該空隙内に配置した
   ことを特徴とする磁界発生装置。