JPS6126897Y2

JPS6126897Y2 -

Info

Publication number: JPS6126897Y2
Application number: JP11181380U
Authority: JP
Priority date: 1980-08-08
Filing date: 1980-08-08
Publication date: 1986-08-12
Also published as: JPS5735630U

Description

【考案の詳細な説明】この考案は、ブザーと表示ランプにより、予め
設定された温度で警報を発するようにした警報装
置付温度計に関するものである。

従来、この種の温度計には、温度表示部の動作
機構を利用して温度を感知し、警報を発するもの
と、警報を発するための温度感知を、温度表示部
とは無関係な別個のもので行うものとの二つがあ
つた。

このうち、前者については、たとえば実公昭55
−3392号公報に開示されたものがある。これは警
報温度の設定変更機構を備えた回転式温度計であ
り、温度表示指針の主軸に高温用及び低温用接点
を有する二又接触片を固着し、相手側の接点を円
弧状板の内側に適当な間隔をもつて２箇所設け、
この円弧状板を温度表示指針の主軸を中心とし
て、温度表示指針の動きとは無関係に回動できる
ように、温度計内部に取付けた構造のものであ
る。たがつて、これらの接点のどちらか一組が互
いに接触することにより、ブザーと表示ランプか
らなる警報回路を閉じ、警報を発するわけであ
る。しかし、この接触型では接点が互いに接触し
たときに、温度表示指針の主軸に負荷がかかるた
め、温度感知部のバイメタルに温度変化以外によ
る応力が発生しないように、軸受を２点支持等に
して強度を上げなければならず、構造が複雑にな
り製作原価高となつていた。

また、後者については、温度表示部とか無関係
に温度感知を行なうためのサーミスタを用いたも
のがあり、予め電気回路で警報温度を設定してお
き、このサーミスタからの信号で警報回路が作動
し、ブザーが鳴り、表示ランプが点滅する構造で
ある。しかし、この場合は、温度表示部の温度感
知と警報発生部の温度感知とが、それぞれ別個に
独立して行なわれている（温度表示部には製作原
価を下げる目的で、棒状温度計が多用されてい
る）ため、両者の感度の違いから表示温度と警報
温度とが一致しないことがあり、使用者に違和感
を与えることになつていた。

この考案は、以上のような従来のもつ欠点を除
くために考えられたものであり、警報装置を作動
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する構成が温度表示部の動作に影響を与えること
なく、正確な温度表示が行なわれる警報装置付温
度計を提供することを目的とする。

この考案の実施例を、図面を参照しながら説明
する。

第１図は、この考案の実施例における電気回路
のブロツク線図である。第２図は、検出回路に組
込まれているホト・リフレクターの説明図であ
る。発振回路で間欠的にホト・リフレクター１内
の発光ダイオード２を発光させ、回路外部の反射
板３ではね返された光４をホト・リフレクター１
内のホト・トランジスター５で受光する検出回路
を経て、その信号をスイツチングの回路であるド
ライブ回路へ送り、ブザーと表示ランプからなる
警報回路を作動させる構成になつている。尚、ホ
ト・リフレクター１は、発光部である発光ダイオ
ード２と受光部であるホト・トランジスター５と
は隣接一体化した構造であり、発射光と入射光と
で作る光の反射角が極めて小さいのが特長である
から狭い所での光のやり取りが可能なため、この
考案の機能部品として最適である。

第３図は、この考案の実施例の正面図、第４図
は、実施例の内部構造を示す縦断面図、第５図
は、実施例の裏蓋をはずした背面図である。

温度表示板６の回りを囲むようにして、当該温
度表示板６を支える外枠７の開放面の温度表示指
針８側に、ガラスやアクリル樹脂等の透明板９を
はめ込み、これと反対側の開放面には裏蓋１０を
取付ける構造となつている温度計において、温度
表示板６の表面の一部分に表示ランプ１１が露出
するように取付け、温度表示板６の裏面には電気
回路の各部品を取付けた基板１２を支える基板受
け１３を設ける。基板１２には、抵抗やコンデン
サー、トランジスター等の部品（図面では省略し
てある）以外に、電池ケース１４，１４、ブザー
１５、ホト・リフレクター１が取付けられてい
る。温度表示板６の位置決めは、内枠大１６と内
枠小１７とで当該温度表示板６を挾み込んで行な
つている。温度計自体は、温度表示指針８の主軸
１８に温度感知のためのうず巻き状のバイメタル
１９の一端を固定し、他端は温度表示板６の裏面
にＬ形のブラケツト２０を取付け、これに固定す
ることによつて、温度変化によるバイメタル１９
の伸縮を前記主軸１８の回転に変換して温度を表
示する回転式温度計を採用している。

実施例の温度表示指針８の主軸１８は、通常の
回転式温度計とは異なり、バイメタル１９を固定
している位置より長く伸ばし、ホト・リフレクタ
ー１と適当な距離（ホト・リフレクターの仕様に
よつて異なる）をおいて、反射板３が取付けられ
るようになつている。

反射板３の取付けは、温度表示指針８との主軸
１８の回転方向における位置関係を、温度表示板
６の温度目盛と警報設定温度とを一致させた状態
で、主軸１８にかしめるか或いは接着する等の方
法で固定する。

第６図は、反射板３とホト・リフレクター１の
主軸１８と直角方向の位置関係を示した説明図で
ある。温度表示指針８の主軸１８へ取付けるため
の取付穴２１を挾んで、一方には所定の中心角ｂ
を隔てて二つの反射片２５，２５を連結した扇形
の穴２２を有する扇形の反射部２３を形成し、他
方には該反射部２５と同じ重量のバランサー２４
を設けた反射板３が、主軸１８に伴つて回動した
時に、前記反射片２５，２５がホト・リフレクタ
ー１上を通過するように、ホト・リフレクター１
を基板１２に取付ける位置を決定する。ホト・リ
フレクター１の主軸１８からの距離ａは、、扇形
の穴２２からはずれない寸法であれば、設定温度
に影響はない。したがつて、基板１２の設計に自
由度を与えると共に、組立ての際のホト・リフレ
クター１の取付け誤差が大きくとれれるので、そ
れだけ組立て作業が容易になる。

反射板３は警報を発する温度を設定するための
ものである。つまり、反射板３の扇形の穴２２の
中心角ｂの大小が設定温度の上下の温度差を決定
し、この中心角ｂを大きくとると、警報を発する
温度の高温と低温との温度差が大きくなる。ま
た、反射片２５，２５の幅ｃは、高温または低温
の設定温度値の許容範囲を決定するものである。

したがつて、反射板３の設計にあたつては、こ
れら２点を決定すればよい。たとえば、警報設定
温度を高温側を28℃、低温側を18℃にすれば、温
度範囲が10℃となり、温度表示板６上における対
応する目盛間の中心角から扇形の穴２２の中心角
ｂが決まる。また、警報設定温度値の精度を、温
度表示板６上の１目盛の温度範囲に合わせる等に
より、反射片２５，２５の幅ｃの寸法も決まる。

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扇形の反射部２３と同じ重量のバランサー２４
を、取付穴２１の反対側に設けたのは、反射板３
が主軸１８へ及ぼす曲げ応力を防ぐために、反射
板自体の重量バランスを考慮したためである。反
射面として機能するのは、Ｖ形に開いた２本の反
射片２５，２５の部分のみであるが、実施例で
は、該反射片２５，２５の変形を防ぐために、連
絡片２６を設けて全体を扇形の囲み形の反射部２
３を形成している。したがつて、二つの反射片２
５，２５を一端で連結した単なるＶ形も変形の心
配がなければ、反射部２３の構成がより簡単なも
のとすることができるのは当然である。

また、裏蓋１０の内側を黒色等の光を反射しな
い色にすることによつて、反射板３以外の反射光
によつてホト・リフレクター１が誤動作するのを
防止するとよい。

次に、この考案による温度計の用途を具体的に
述べる。

警報設定温度の低温側を冬期における暖房温度
の上限（たとえば18℃）に設定し、高温側を夏期
における冷房温度の下限（たとえば28℃）に設定
すれば、その設定温度でブザーと表示ランプで警
報を発するので、従来の単なる温度計のように、
常時監視する必要がなくなるため、温度検知を人
の目で行なう労力が無用となり、警報を知つてか
ら暖房または冷房の運転を停止すればよいので、
温度管理が容易にでき、省エネルギーの警告役と
して最適な温度計と考えられる。

実際には、暖房或いは冷房開始と同時に、この
考案による温度計の電源スイツチ（図示せず）を
入れ、暖房或いは冷房終了と同時にスイツチを切
れば、暖房中または冷房中の温度管理は万全であ
る。また、スイツチを切つた状態でも、通常の温
度計と同様、温度表示はバイメタル１９によつて
機械的に行なわれるので、今迄通り温度の目視確
認ができる。

その他、高温の温度設定を火災報知機に利用
し、低温の温度設定を冷害報知機に利用する等の
使い方も考えられる。

この考案は、前述したように温度表示指針とは
別個の重量バランスのとれた反射板を設けると共
にホト・リフレクターを利用した光の反射方式を
採用しているため、正確な温度表示を維持するこ
とを可能としている。更に、この構成に加えて反
射板の反射部の構成をホト・リフレクターの取付
位置に許容範囲を与えるものとしたので、全体と
して主要な構成部品の配置に自由度をもたせるこ
とができたので、既存の回転式温度計の温度表示
板の裏側にある空間に組込むことが可能となり、
大した変更を加えることなく外観の美しい警報装
置付温度計が得られることになつた。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の実施例における電気回路の
ブロツク線図、第２図は、ホト・リフレクターの
説明図、第３図は、本考案の実施例の正面図、第
４図は、本考案実施例の内部構造を示す縦断面
図、第５図は、本考案の実施例の裏蓋をはずした
背面図、第６図は、反射板とホト・リフレクター
の位置関係を示した説明図である。１はホト・リフレクター、３は反射板、６は温
度表示板、８は温度表示指針、１１は表示ラン
プ、１５はブザー、１８は主軸、１９はバイメタ
ル、２１は取付穴、２３は反射部、２４はバラン
サー、２５は反射片。〓〓〓〓

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

温度表示板を貫通する主軸の表側に温度表示指
針を固着した回転式温度計において、一方に所定
の中心角を隔てて二つの反射片を連結したＶ形の
反射部を形成し他方に該反射部と同じ重量のバラ
ンサーを取付穴を挾んで該反射部と対称な位置に
設けてなる反射板を前記主軸の裏側に固着し、前
記反射部と対向する位置にホト・リフレクターを
取付け、前記温度表示指針の回動に伴い前記反射
板の反射片が該ホト・リフレクターと直面した
時、該ホト・リフレクターから発射されている光
を反射してその光が該ホト・リフレクターに入射
することにより警報回路に信号が送られ、内蔵し
している警報装置が作動するようにした警報装置
付温度計。