JPS6125912B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、回転子の周囲に少なくとも１つのマ
ークが設けられた回転子を備えており、該マーク
はそれぞれ回転子に対して相対的に固定配置され
た第１の発生器および第２の発生器と協働するよ
うに構成されている、内燃機関における作動過程
の制御のために使われる出力パルス発生用の電子
発生器装置に関する。

ドイツ連邦共和国特許出願公開第2425595号明
細書から、すでに内燃機関用無接点点火装置が公
知であり、この装置において２つの発生器が使用
される。しかしここに記載された装置は、回転速
度に依存して点火時点をずらすという役割を有す
る。パルスは、点火過程の開始のためだけに使わ
れ、回転角に関するパルス幅は、この装置におい
て一定である。このパルスを、同時に点火回路の
閉成および例えば点火コイルの付勢のために使用
すると、ここに蓄えられかつ点火火花の発生のた
め使われるエネルギは、回転角に関するパルス幅
が一定の場合、回転速度が上昇する程わずかにな
る。

それに対して第１の発生器は位置依存の発生器
として構成されており、第２の発生器は速度依存
の発生器として構成されており、第１の発生器に
第１のパルス整形段が後置接続されており、第２
の発生器に第２のパルス整形段が後置接続されて
おり、両パルス整形段の各出力側はOR素子のそ
れぞれ１つの入力側に接続されており、OR素子
の出力側から電子発生器装置によつて形成された
出力パルスが取出されるように構成されており、
更に、第１および第２の発生器の、回転子に対す
る相互間の配置構成を、第１および第２の発生器
に後置接続された各パルス整形段の各出力側に現
われる各パルスが相互に重なり合い、かつ、速度
依存の第２の発生器から発生されて第２のパルス
成形段の出力側に現われるパルスの終りが、第１
のパルス成形段の出力側に現われるパルスの終り
よりも時間的に位置するようなものにして、OR
素子の出力側からはこれら両パルスにより合成さ
れた１つの出力パルスが取出され、この出力パル
スの下降縁は位置依存の発生器から発生されたパ
ルスによつて決められるように構成されており、
その際、回転数が所定の限界回転数を下回つた場
合、第２のパルス成形段は最早や応動せず、速度
依存の発生器から発生する出力パルス成分は消滅
するように構成されている本発明による装置によ
れば、点火装置の閉成角制御の際有利なように、
閉成角制御装置に供給すべき角度パルスのパルス
幅が、回転速度の上昇と共に増加するという利点
が得られる。別の利点として、後続の評価電子装
置をわずかな費用で実現できる。

特許請求の範囲第２項ないし第５項によれば、
本発明による発生器装置の有利な変形および改善
が可能である。両方の発生器を360゜/Nの角度だ
けずらして配置し、その際Ｎが、回転子１回転毎
に発生器から送出すべきパルスの数であれば、特
に有利である。回転角に関して一定幅のパルスを
送出する第１の発生器を位置に依存する発生器と
して構成し、かつ第２の発生器として速度に依存
する発生器を使用すると有利である。同様に発生
器の後に続くトリガ回路を、トリガしきい値が給
電電圧に依存してシフトできるように構成すると
有利である。さらに誘導発生器を使用する際、発
生器と回転子との間の空気間げきを角度に依存す
るようにし、それにより送出される出力信号を非
対称にすると有利なことがある。

本発明の実施例を以下図面によつて説明する。

第１図に回転子１が示されており、この回転子
に、１回転毎に４つのパルスを送出する４つのマ
ーク２が取付けられている。回転子のところにあ
る図示されていない固定子に、２つの発生器３お
よび４が取付けられており、この場合これらの発
生器は、90゜だけずれて配置されている。第１の
発生器３として位置に依存する発生器、例えばホ
ール発生器、磁気抵抗効果素子を使用した発生器
またはリード接点が設けられている。第２の発生
器４として速度に依存した発生器、例えば誘導発
生器が使用される。回転子が回転すると、マーク
２を通過する際に発生器３および４からパルスが
送出される。第２図に電子評価回路が示されてい
る。発生器３および４から送出される信号は、パ
ルス整形器５および６に達し、これらのパルス整
形器は、それぞれの発生器から送出された信号を
方形波パルスに変形する。後続のOR素子７の一
方の入力端子は、第１のパルス整形器５の出力端
子に、またOR素子７の他方の入力端子はパルス
整形器６に接続されている。OR素子７の出力端
子は、例えば図示されていない点火装置に接続さ
れている。

第３図によるパルス図によつて、第１図および
第２図による発生器装置の動作を説明する。パル
ス図に、回転角αに関する電圧Ｕの変化が示され
ている。位置に依存する第１の発生器３からパル
ス整形器の出力端子に、マーク２が通過する際に
一定幅のパルスが送出される。本実施例において
誘導発生器を使用した、速度に依存する第２の発
生器４からこの発生器の出力端子に信号１１，１
２，１３が送出され、この信号の振幅は回転速度
の上昇と共に増大する。この発生器は、第１の発
生器に対して、振幅最大値が第１の発生器３から
パルスが生じる範囲に生じるように配置される。
調節可能なトリガしきい値１４を有するパルス整
形器６によつて、この信号は方形波信号に変形さ
れる。その際発生器４から送出された信号がトリ
ガしきい値を上回つた時、パルス整形器６は、例
えば動作電圧付近の信号への切換わり、また発生
器４から送出された信号トリガしきい値１４を下
回つた時、パルス整形器は、アース電位付近の電
圧に再び切換わる。第３図ｂにパルス１５が示さ
れており、このパルスは、トリガしきい値１４を
有するパルス整形器によつて信号１３から発生さ
れたものである。信号１２から、破線で示された
パルス１６が発生される。信号１１からパルスは
発生されない。なぜならこの信号はトリガしきい
値に達しないからである。OR素子７によつて第
３図ｃに応じてパルス１０、および１５または１
６が互いに結合される。パルス１０によつて、所
定の回転角におけるパルス立下り縁は正確に決め
られている。回転速度が低い際に合成パルス幅
は、発生器３だけによつて決まる。なぜなら信号
発生器４のパルス整形器６は、高いトリガしきい
値のためパルスを発生しないからである。回転速
度の上昇と共に同様にパルス発生器６からパルス
が送出され、これらのパルスは、回転速度の上昇
と共に回転角度に関するパルス幅を延長する。発
生器４の相応した調節により、すでにパルス１０
がOR素子７の入力に加わつた時初めて、パルス
発生器６の場合によつては生じるパルスが終了す
ることが保証されている。

変形実施例において両方の発生器３および４を
１つの場所にまとめると有利なことがある。さら
に例えば発生器の回転子に向いた部分を特殊断面
に形成することによつて、例えば速度に依存する
発生器において非対称出力信号を得るため、角度
に依存した空気間げきを提供すると有利である。
本発明による別の変形実施例によれば、発生器３
および発生器４を共通のパルス発生器のそれぞれ
の入力端子に接続し、かつこのパルス発生器の出
力信号を点火装置に直接供給する。多くのパルス
発生器は、給電電圧に依存して異つた大きさのパ
ルスを送出するので、後続のパルス整形器におい
て給電電圧に依存してトリガしきい値を変化する
ように構成すると有利なことがある。トリガしき
い値を変える代わりに、第２の発生器４を誘導発
生器として構成する際、給電電圧が所定の値を上
回つた時、対立磁界を用いて磁束を弱め、発生器
の信号振幅を減少することも有利である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、発生器装置の有利な実施例を示す略
図、第２図は、発生器装置の電子評価回路の有利
な実施例を示すブロツク図、第３図は、第１図お
よび第２図による発生器装置の動作を説明するた
めのパルス図である。 １……回転子、２……マーク、３，４……発生
器、５，６……パルス発生器、７……OR素子。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 当該回転子１の周囲に少なくとも１つのマー
   ク２が設けられた回転子１を備えており、該マー
   ク２はそれぞれ回転子１に対して相対的に固定配
   置された第１の発生器３および第２の発生器４と
   協働するように構成されている、内燃機関におけ
   る作動過程の制御用出力パルスを発生する電子発
   生器装置において、 第１の発生器３は位置依存の発生器として構成
   されており、第２の発生器４は速度依存の発生器
   として構成されており、 第１の発生器３に第１のパルス整形段５が後置
   接続されており、第２の発生器４に第２のパルス
   整形段６が後置接続されており、 両パルス整形段５，６の各出力側はOR素子７
   のそれぞれ１つの入力側に接続されており、OR
   素子７の出力側から電子発生器装置によつて形成
   された出力パルスが取出されるように構成されて
   おり、 更に、第１および第２の発生器３，４の、回転
   子１に対する相互間の配置構成を、第１および第
   ２の発生器３，４に後置接続された各パルス整形
   段５，６の各出力側に現われる各パルスが相互に
   重なり合い、かつ、速度依存の第２の発生器４か
   ら発生されて第２のパルス成形段６の出力側に現
   われるパルスの終りが、第１のパルス成形段５の
   出力側に現われるパルスの終りよりも時間的に前
   に位置するようなものにして、OR素子７の出力
   側からはこれら両パルスにより合成された１つの
   出力パルスが取出され、該出力パルスの下降縁は
   位置依存の発生器３から発生されたパルスによつ
   て決められるように構成されており、その際、回
   転数が所定の限界回転数を下回つた場合、第２の
   パルス成形段６は最早や応動せず、速度依存の発
   生器４から発生する出力パルス成分は消滅するよ
   うに構成されていることを特徴とする電子発生器
   装置。 ２ 第１の発生器３としてホール発生器が使用さ
   れる、特許請求の範囲第１項記載の装置。 ３ 第２の発生器４として誘導発生器が使用され
   る、特許請求の範囲第１項又は第２項記載の装
   置。 ４ 第１の発生器と第２の発生器とが、360゜/N
   の角度だけずれて配置されており、その際Ｎは、
   回転子１回転毎に発生器３，４から送出すべきパ
   ルスの数である、特許請求の範囲第１項から第３
   項までのいずれか１項記載の装置。 ５ 非対称出力信号を得るため、誘導発生器４と
   回転子１との間に角度に依存した空気間げきがあ
   る、特許請求の範囲第１項記載の装置。