JPS6125475Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 身体の障害により松葉杖を使用する者にとつて
まことに困ることは、休息時等に松葉杖を壁など
に立かけておく時に、場所を選び、気をつけて立
かけておかないと松葉杖が倒れてしまい、不自由
な体で、これを直さなければならないことで、こ
れは松葉杖が逆三角形で、その１点で立てている
からである。

又、松葉杖を使用中不便なことは、両手の掌が
松葉杖の把手を握ることでふさがり、物を持つこ
とができないことと、例えば、煙草を吸いたい時
など把手から手を離した場合不安定となることで
ある。

本案は、障害者が松葉杖を使用する際の上記し
たようにな欠点を取りのぞいたもので、１対とし
た松葉杖の片方に棒状部材を、他方に孔状部材
を、松葉杖の支持杆の上部の適当とする位置に取
りつけることにより、松葉杖を立かけておく際に
孔状部材に棒状部材を嵌挿し係合することができ
るので、松葉杖の転倒を防ぐことができるばかり
でなく、棒状部材を松葉杖の支持具として使用す
ることにより、松葉杖を使用しながらでも手の使
用が可能となり、軽い物を持つたり、煙草に火を
つけたり、財布から金を出したり、改札口で定期
券を示したりといふような日常のちよつとした手
作業が安定した姿勢で、又、時に歩きながらでも
できるようにしたものである。

次に本考案の実施例について説明すると、図は
松葉杖の取付部材を示すもので、 第１図は、松葉杖の支持杆Ｃを横方向より挾め
るように断面コ状とした取付台３から、基部に小
突起１′を設けた棒状体１が横方向に突設され、
支持杆３を前後より挾み取付台３を松葉杖に固定
する押圧板４と、押圧板を押圧するねじ５を設け
て成る棒状部材Ａと、上記同様の取付台３に、上
縁に切欠部２′を設けた孔状部２備えた孔状部材
Ｂを組合せている。

而して、上記のように構成した棒状部材Ａ及び
孔状部材Ｂに松葉杖に装着するには、松葉杖を腋
の下に当て、腕をくの字状に前方に曲げて見て、
肘の内側に当接する松葉杖の支持杆Ｃの高さに、
まづ棒状部材Ａを棒状部１を外方に突出する様に
取りつけ、次に他の方の松葉杖の対象の位置に孔
状部材２を取りつければよい。

即ち、これにより前記したように休息時等に於
ては棒状部材Ａを孔状部材Ｂに嵌挿しコンパス状
に松葉杖を開く事により松葉杖はしつかりと係合
され、立かけておいても倒れることはない。

又、松葉杖を支持する方法として、肘の折曲部
により棒状部材を下方より支持することにより手
先の使用が可能となり、日常の小用を松葉杖を使
用しながらでも足すことができる。

第２図は第３図とともに別の実施例を示す図
で、棒状部１と孔状部２を同一部材に設けてお
り、同一部材２個を一組としている。

又、第４図は、松葉杖の支持杆を１本のパイプ
部材C′で構成した松葉杖の取付用に適するよう
に取付部をボート状６とし、ナツト７で固定して
いる。又、孔状部材Ｂの孔状部２を、外側にツマ
ミ棒２′_１を横方向に突設させ、内側に係合溝
２″_１を設けた回動部材２_１としており、棒状部
材Ａとの結合を容易にできるように構成してい
る。

又、第５図も別の実施例で、松葉杖の製造業者
が、前もつて両側に溝状部８′を設けた取付板８
をおおよその位置に取付けておき、これを購入し
た使用者が自分に一番使い易い位置に棒状部材Ａ
及び孔状部材Ｂの兼用部材を固定し使用するよう
構成している。

以上詳細に述べたように本考案は、松葉杖に棒
状部材と孔状部材とを設けただけの簡単な発想に
よるものであるが、松葉杖を使用する体の不自由
な障害者にとつての一助となるものと思考される
ものである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示すもので、第１図は斜
視図であり、第２図、第３図、第４図、第５図も
それぞれ別の実施例の斜視図である。又、第６図
は本考案の部材の松葉杖本体への適用例を示した
図である。 Ａ……棒状部材、Ｂ……孔状部材、Ｃ，C′…
…松葉杖支持杆、１……棒状部、２……孔状部、
３……取付台、４……押圧板、５……押圧ねじ、
６……ボート、７……ナツト、８……取付板、９
……ねじ穴、１０……もくねじ、１１……長孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. １対とした松葉杖の、おのおのの松葉杖の支持
   杆Ｃ上部に取付ける部材を、棒状部材Ａと、棒状
   部材Ａと係合できる孔状部材Ｂを１対として、組
   合せたことを特徴とする松葉杖の部材。