JPS61247448A - 人工関節の製造方法 - Google Patents

人工関節の製造方法

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JPS61247448A
JPS61247448A JP8970285A JP8970285A JPS61247448A JP S61247448 A JPS61247448 A JP S61247448A JP 8970285 A JP8970285 A JP 8970285A JP 8970285 A JP8970285 A JP 8970285A JP S61247448 A JPS61247448 A JP S61247448A
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JP
Japan
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artificial
cartilage
joint
present
friction
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JP8970285A
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English (en)
Inventor
南部 昌生
笹田 直
塚本 行男
長渕 清資
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Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Oil Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、人工関節の潤滑性と耐摩耗性を改善するため
に、従来の人工関節素材の接触(摩擦)面に人工軟骨を
密着固定貼布した新規人工関節に関する。
従来の技術及び問題点 性 変形弁膜関節症、慢性関節リュウマチ、無塵性大腿骨骨
頭壊死、強直、性を髄関節炎、股関節骨折、大腿骨頚部
内側骨折などに因る関節可動域の低下、支持力低下また
は疼痛などが著しく、しかも他に愁訴改善療法を期待で
きない症例に対して、例えば大腿骨骨頭の人工骨頭置換
、寛骨臼の人工臼(カップ関節)置換などの部分置換、
あるいは大腿骨骨頭と寛骨臼の双方を人工物により置換
する全置換が行なわれ、股関節を対象に、広く普及して
いる他、膝、指、肘、肩、足などの人工関節も一部試み
られている(宇田用英−1別冊整形外科、56.(3)
56(1983))。人工関節材料としては、研究当初
の象牙、ゴム、ポリエステル、テフロンに替り、現在は
ポリエチレン、ステンレス・スチール、V 1tall
jul (V 1nertia 、コバルト・クロム・
モリブデン合金)、アルミナ(セラミックス)などが用
いられ、更に、チタン・ニッケル合金、炭素m維などの
応用も研究されているが、いずれの提案においても、関
節軟骨該当部を具備するものは見られず、従って生体関
節を十分模@ダるに至らず、関節機能の一部を果しうる
ものの、その機能、寿命、人工関節による合併症、円滑
性(活動性)などに、なお、改善が要望されている(笹
田直、整形外科バイオメカニクス、1.7(1979)
、伊丹康人他、゛人工臓器資料集成”p、399(19
76)ライフサイエンスセンター、赤松功也(太田、阿
岸編)、“人工臓器”p、247 (1983)南江堂
)。
生体関節においては、骨相互の接触面(摩擦面)は、必
ず軟骨により被覆されており、その主成分は水である。
この多量(65〜85%)の水を含む粘弾性体としての
軟骨が、生体関節の潤滑、耐摩耗性、耐衝撃性に重要な
機能を果していることがしばしば指摘されている(C,
M、 MCcutchen;Wear 、 5 (1)
 1 (1962)、笹田直、リウマチ、上1、<3)
204 (1978))にもかかわらず、現行人工関節
に、このような高含水性粘弾性体としての人工軟骨を具
備せしめえない最大の理由は、生体軟骨に近い高含水性
と機械的強度、潤滑、耐摩耗性を示し、しかも関節接触
面に密着固定貼布しつる人工軟骨が発見されていないこ
とに帰す。したがって、現行人工関節は、円滑性(fl
滑性、低摩擦性)と耐摩耗性に劣り、これが各種合併症
(緩み、脱臼、ポリエチレン摩耗粉による異物反応)の
主因とされ(河内貞臣、医器学、54.362 (19
84) 、笹田直、潤滑、22,605 (1977)
)、このため、数年程度で7〜20%また10年以上の
遠隔成績において20〜38%に支障をきたし、その大
半が再手術に迫られる現状にある(丹羽滋部、人工臓器
、L二、892 (1982) 、長屋郁部他、別冊整
形外科、56.(3)115(1983))。
上記の難点を解決する試みとして、現用材料の加工精度
の向上(表面粗さを2.5μm以下とする)〔笹田直、
整形外科バイオニクス、1.7(1979))、弾性変
形に富む軟質材料の採用〔笹田(1979))、人工臼
と人工骨頭間隙を7μmに調整する〔笹田(1979)
)などが提案されたが、いずれも実現し難いことから、
生体軟骨と同等の機能を果しつる新素材(高含水弾性体
)の探索と、これを関節接触面へ効果的に密着固定貼布
する手法とが望まれている。
人工軟骨の名称のもとに、従来各種合成材料が知られて
いるが、下記に要約するとおり、いずれも、生体軟骨と
の類似性に欠ける。即ち、シリコーンは、体液成分によ
る機械的強度低下が著しく(J、L、 Boone  
et  at、  ;Rubber  Qhem 。
T echnol、 、39.1293 (1966)
)、更に、軟骨の含水性(水分65〜85%)には全く
及ばない。ポリエチレン製軟骨〔伊丹康人他、治療、l
広、805 (1978)、赤松功也、医学のあゆみ、
105.574 (1978))も、含水性に欠けるう
え、生体軟骨に比し、余りにも硬すぎる。
含水性人工材料として、ポリビニルアルコールに放射線
架橋と加熱処理を施した含水率70〜90%のポリビニ
ルアルコール・ゲルが提案されたが(J、 C,Bra
y  et al、 : J、 Bio*edMatc
r Res、 、7.431 (1973) )、もろ
くて、壊れ易く、使用に耐えない。ソフト・コンタクト
レンズ(親水型)が含水率45〜80%に及ぶことから
これらのソフト・コンタクトレンズ材は、全て、取扱い
に注意を要し、機械的強度に劣る(水谷豊他、“眼科M
OOK”2、p、36、p、77、p、132、p、2
11 (1978)、崎元卓、゛眼科MOOK”、15
、p、119 (1981))。
含水性スポンジとして、ポリビニルアルコールのホルマ
リン架橋処理物(PVA、ホルマール化PVA、PVA
スポンジ、1valon)が提案サレたが、これは体液
による変質が著しく、生成・遊離するホルマリンが生体
に有害であることから、外科手術用補填材に用いてはな
らないことが反復指摘されている(J、 R,Lewi
s  Plastic  2Re −construc
tive  5uraery、 35、(1)51 (
1965)、J、 B、 Blumberg  et 
 at。
:Ann  Surg 、151.409 (1960
)、秋山太一部、高分子、22.601 (1973)
、木本誠二編、“人工臓器”p、、47 (1976)
コロナ社、中村宜男、′人工臓器資料集成″p。
88(1976)、今井庸二、゛化学総説″21.1)
、55 (1978)、増原美−他、MOL。
(12)So(1979))。ポリアクリルアミドゲル
も、代表的高含水ゲルである(70〜90%)の水分を
含む)が、生体有害成分を放出するうえ(E、 P、 
Goldbera  et  al、  : ”8io
medical     P olymers  ” 
 (1980)  Acadea+1cpress) 
、寒天同様、ビンセットなどにより取扱う過程で壊れ易
い。
生体軟骨は、柔軟(弾性変形)性に富むにもかかわらず
機械的強度に優れ、しかも荷重(または剪断応力)を受
けることにより、含有(包埋)水分(関節液)の一部を
滲出しくあるいはWeisenberg効果により引き
出され)、この滲出水が、生体関節の円滑製(摩擦係数
tの低下)と低摩擦性に寄与すると考えられている(C
,M、 MCCu1tchen1Wear 、 5 (
1) 1 (1962)、笹田直、生体材料、上、13
(1984)、曾田範宗)、゛摩擦の話′″(1971
)岩波新層)。水、リンゲル液または関節液を111m
液とする摩擦試験において、現行人工関節としてのセラ
ミックス・セラミックス接触<f−0,2) 、ポリエ
チレン・ステンレス・スチール接触(f−0,1)など
に比し、生体関節<f−0,003〜0.008>(7
)摩擦計数<f)は極端に低く、スキー、スケート(低
速時f−0,1〜0.4、高速時r−o、。
1〜0.06)にも勝ることが立証されており〔曾田範
宗、“摩擦の話”(1971)、木下是雄、“スキーの
科学”p、78(1973)申分新書、新保正樹、4日
本のスキー科学”p、110(1971)日立〕、特異
な低*t* −m摩耗材としての生体軟骨に相当する高
含水弾性体、高含水ゴムが切望されるにもかかわらず、
上述の人工軟骨、高含水ゲルは、全て、生体関節軟骨の
機能に著しく欠ける。
また、従来提案された各種人工軟骨素材は接着性に劣り
、人工関節(ポリエチレン、セラミックス、ステンレス
・スチール、ポリアセタールなど)の接触面に密着固定
貼布し難い欠点がある。シアノアクリレート系接着剤を
用いることも一応は考えられるが、この接着剤は体液(
関節液)と接触することにより分解し、接着強度を失う
うえ、この接着剤自体が生体組織に有害であることも指
摘されており、従来の人工軟骨の、関節(人工関節)内
固定も未解決の課題である。
本発明は上記点に着目してなされたもので弾性変形性に
富み、機械的強度に優れ生体内において変質せず、生体
組織を刺激せず、しかも荷重下のN擦と摩耗が極度に軽
微な高含水ゴム(ゲル)を関節接触面(摩擦面)に密着
固定貼布した、人工軟骨の介在する、人工関節を提供す
る。
問題点を解決するための手段 本発明によれば、人工材質からなる骨頭または臼蓋の接
触面の一方または双方に、複数の小穴をうがつか又は網
状物を接合したものに、けん化度98モル%以上、平均
重合度1,000以上のポリビニルアルコールを含み、
且つ該ポリビニルアルコールの濃度が8wt%を越え、
4Qwt%以下の水溶液を塗布し、これを−10℃以下
の温度に冷却・固化・成型し、次に、これを解凍する一
連の凍結・解凍操作を反復して累積凍結回数を2〜8と
するか、もしくは、上記冷却・固化体を融解させること
なく、これに、脱水率(固化・成型体の重量減少率)3
wt%以上の真空部分脱水を施すことにより、人工軟骨
を貼布した人工関節が得られる。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明においては、人工関節摩擦(接触)面に介在させ
る人工軟骨を、以下に詳述する特定法による高含水ゲル
(ゴム)を用いて製作する。
本発明に用いるポリビニルアルコールは、そのけん化度
が、98モル%以上、好ましくは98゜5モル%以上を
要する。また、ポリビニルアルコールの重合度は1.0
00以上を要する。
本発明では、まず、前述のポリビニルアルコールを含む
水溶液を調合する。ポリビニルアルコールの濃度として
は、9wt%を越え40w【%以下、好ましくは9〜3
0wt%とする。
本発明においては、人工材質からなる骨頭または臼蓋の
接触面の一方または双方に、複数の小穴をうがつか又は
網状物を接合したものに、上述のポリビニルアルコール
水溶液を塗布し、これを−10’C以下の温度に冷却・
固化し、次に、これを解凍する。
この凍結・解凍の一連の操作を反復し、累積凍結回数を
2〜8とすることにより、本発明の人工軟骨(高含水ゴ
ム)を密着固定貼布した人工関節が得られる。
累積凍結回数を高めるとともに、得られる高含水ゴムの
硬度も向上するが、累積凍結回数8以降は、その効果が
ほぼ消失すること〔南部出生、高分子加工、32,52
3 (1983))から、上述の2〜8が経済的である
本発明では、前述の冷却・凍結後、これに解凍・再凍結
操作を反復する替りに、凍結体を解凍させることなく、
真空・部分脱水を施してもよい。
この場合、脱水率(冷却・固化ゲルの重量減少率)が高
まるとともに、ゲルの機械的強度も向上するが、脱水率
を特に著しく高めて強固なゲルを得ることは必要でなく
、脱水率3wt%以上、好ましくは3wt%以上で35
wt%以下にとどめるのが、ゲルの柔軟性、弾性の観点
から好ましい。ここで言う真空・部分脱水は減圧で若干
脱水することで減圧の度合は特に限定されないが、たと
えばlmmHg以下、好ましくは0.11118(J以
下、さらには0.08118!J以下で行なうことがで
きる。
前記ポリビニルアルコール水溶液の塗布の厚みとしては
、対象部位の生体関節軟骨(1〜711111)に準す
ることができ、更に臨床使用の実情に応じ適宜選定でき
る。
ポリビニルアルコール水溶液を塗布する対象としては、
従来の人工軟骨を具備しない人工関節材、即ち、アルミ
ナ・セラミックス、ジルコニア・セラミックス、ポリエ
チレン、ステンレス・スチール、V itallium
、チタン中ニッケル合金、ポリメチルメタクリレート、
ポリアセタール、炭素材などの硬質材のいずれをも用い
ることができる。これらの人工関節の接触面に、前記の
ポリビニルアルコール水溶液を塗布するにあたり、上述
の人工軟骨厚み(ポリビニルアルコール水溶液の塗布厚
み)をあらかじめ配慮して、人工関節の骨頭(関節頭、
骨小頭)面または骨白M(関節窩)面に所望の研磨を施
し、更にこれらの面の一方または双方に、複数個の小穴
、溝または網目を設けることにより、塗布液の凍結・固
化・成型後の人工軟骨の固定(WA効果による密着)を
期す。したがって、本発明においては、接着性のきわめ
て乏しい高含水ゴム(人工軟骨)を人工関節素材(硬質
素材)へ接着する格別の努力は不要で、上記の横効果に
よる一理的密着固定貼布方式を採ることを特徴とする。
この横効果を達成するに不可欠の複数個の小穴としては
、径1〜5nn+の丸穴、角穴などとすることができる
が、幅1〜5mmの溝(円形溝または渦巻き溝)とする
こともできる。更には、不慮の衝撃にも耐えうる密着固
定を達成する目的から、穴、溝の形状としては、入口(
関節接触面側)より内部に拡がりを有するか、または、
穴の奥(内部)において相互の穴(溝)が連結している
のが好ましい。多数の横効果(繋留点、係留点)を確保
する目的から、人工関節素材面に網状構造物を接合する
ことも効果的である。この場合の網目間隔は1〜10I
l1111網構成材の太さは0.5〜5mmとすること
ができる。網状構造物の材質については生体に害のない
強固な固体材質であれば良いが、前記した人工関節材と
同様の材質を用いることが好ましい。
本発明によれば、上記硬質材(従来の人工関節材)に設
けた網目、小穴、溝などへポリビニルアルコール水溶液
が侵入し、更にこの上に塗布されたポリビニルアルコー
ル水溶液と共に、本発明の処決によりゲル化(高含水ゴ
ム化、人工軟骨化)、することから、従来の人工関節素
材内面(接触面)に人工軟骨が強固に密着固定貼布され
る。
本発明においては、上記硬質材料が直接相互接触(摩擦
)することが回避されるため、これら硬質材の表面仕上
げに特に留意する必要は無く、通常の表面仕上げ精度(
表面粗さ約0.05111)により、十分に本発明の目
的が達成される。また、上記硬質材料面相互間の間隙に
ついても、本発明の人工軟骨介在部の厚みと同等または
、これより0.1〜Q、5ml広く設定すれば良く、本
発明の軟骨の弾性変形により、この間隙が自動的に補填
される。
本発明の人工軟骨の製作にあたっては、ポリビニルアル
コールがゲル化成分として寄与するが、このゲル化を阻
害しない他の成分が共存することは差支えなく、例えば
、食塩(生理食塩水)、りん酸塩、ヒアルロン酸、コン
ドロイチン硫酸、コラーゲン、ゼラチンなどを本発明の
ポリビニルアルコール水溶液へ添加することができる。
本発明においては、上述の方法により人工軟骨を貼布し
た人工関節を得た後、これを例えばヒビテン(クロルヘ
キシジン)、オスパン(塩化ベンザルコニウム)などの
殺菌剤水溶液に浸し、大過剰の滅菌水による反復正常を
施し、ひき続き、無菌的に滅菌生理食塩水に約10分以
上浸漬する。
これらの操作により、本発明人工軟骨の内部、表面及び
人工関節表面の細菌、真菌、酵母が滅菌され、表面の汚
れも洗浄・除去されるほか、人工軟骨の60〜92%を
占める含有水のほぼ全てが、生理食塩水に置換される。
また、上述の殺菌剤浸漬操作を省略して、生理食塩水に
浸し、最終的に包装・密封後、γ線照射による滅菌を施
すこともできる。
発明の効果 本発明の人工関節の接触面に貼布した人工軟骨は生体軟
骨の含水率(65〜85%)(D、M。
Qore  et  et8、phys 、 Med、
 [3io1 、.28.273 (1983)、笹田
直、整形災害外科、26.1519(1983))に近
い多量の水分を含むうえ、これを生体内に埋植しても、
この高含水性はほとんど変わらず、常に60〜92%程
度の含水率が維持される。
本発明の人工軟骨は、多量の水分を含むにかかわらず、
圧縮強度3 、 OOOkgcr”以上、引張強度20
〜50 kaca+−″に及び、生体軟骨〈圧縮強度>
 100 kgcm−’ 、引張強度46〜50 ka
cm−’ )に匹敵する。本発明の人工軟骨の動的弾性
率(E′)ハ2〜5 (X 10” Nl −” ) 
1.:及び、生体軟骨(E−−0,58〜16(X10
’Na−′〕)に比し、更に柔軟性(弾性変形)に富む
にもかかわらず、上記のとおりの生体軟骨に匹敵する機
械的強度を示す利点がある。しかも、荷重負担による応
力緩和はほとんど見られず、あたかも加硫ゴムに匹敵す
る可逆弾性を示す。
本発明の人工軟骨(高含水ゲル)は、無負荷状態におい
て、蛋白質(アルブミン)、多糖類などの高分子物質を
透過し難いが、水、グルコース、体液中の無機質などを
容易に透過させる。生体軟骨は、微細孔を有するとされ
、例えば6nIRの平均孔径が推算されているが(J、
 C,13ray  etal。(1973)、C,M
、MCCutchen(1962))、本発明の人工軟
骨も、エチルアルコール、グリセリン、グルコース、ペ
プシン、トリプシン、ラクトグロブリン、グルコアミラ
ーゼ、アルブミン、ゼラチン、アルカリホスファターゼ
、ウリカーゼ、グルコースオキシダーゼ、ウレアーゼ、
β−ガラクトシダーゼ、インフルエンザウィルスなどの
透過率測定から、生体軟骨とほぼ同等の微細孔を有する
ことが判明した。本発明の人工軟骨を万力により極度に
締め上げると不可逆的に扁平化するが、このとき多量の
含有水分が滲出・流下するのが見られる。無負荷時にお
いても、人工軟骨表面はきわめて親水性に富み、水との
接触角はほとんどO゛に近く、水分子を強固に吸着・保
持する。
前述のとおり、本発明の人工軟骨は生体軟骨と同程度の
微細孔を有するが、この細孔径は、常に固定保持される
ものでなく、この人工軟骨自体柔軟で、ゴム弾性に富む
ことから、加圧または伸長下では、一部微細孔が膨張し
ヒアルロン酸(分子径260nm)をも透過させつる点
においても、生体軟骨の場合(C,M、Mc Cutc
hen(1962)、笹田(1984))に類似する。
振子摩擦試験機(笹田直、rA滑、22.605(19
77))を用い、0.3%ヒアルロン酸カリウム(模擬
関節液)を潤滑液として滴下しつつ測定される摩擦係数
fは現行人工軟骨としてのセラミックス・セラミックス
接触(f =0.2〜0゜1)ポリエチレン・セラミッ
クス接触またはポリエチレン・ステンレス・スチール接
触(f =0゜1〜0.05>に比し、イヌ(屠殺直後
)の股関節(f−0,01〜0.005) は、遥カニ
円1性に勝るが、本発明により、周知の人口関節素材、
即ちセラミックス、ポリエチレン、ステンレス・スチー
ル、ポリアセタールなどのいずれか一方または双方に高
含水ゴム(人工軟骨)を貼布することにより生体関節の
場合に近い、極端な低摩擦(f−,0,01〜0.00
1)が確認された。
加速摩耗試験(M、 5enlitsch  et  
at;EnO、inM6dicine 、1上、(4)
185 (1983))においても、現行人工関節(ポ
リエチレン・ステンレススチール接触)摩耗速度(0,
3111Il/年)に比し、この材料間に、本発明の人
工軟骨(厚み3++m)を、錨効果により密着固定貼布
することにより、摩耗は1/4に軽減された。また錨効
果により密着固定が確実に行なわれているため、実施例
6及び実施例8に記すとおり、頻回の関節運動によって
も、剥離せず、貼布位置の変動も認められない。
本発明の人工軟骨は、前述のとおり、単にポリビニルア
ルコール水溶液に、低温領域の熱履歴を与えること、あ
るいは凍結・減圧処理することにより容易に得られ、生
体組織に有害な酸、アルカリ、その他の化学試薬、架橋
試薬などを全く用いない。したがって、製品から有害物
を除くための多大の労力を要せず、例えば、殺菌性界面
活性剤、クロルヘキシジン(H1bitane )など
の水溶液へ浸漬後、水洗により、無菌化、無害化が達せ
られる。
、 本発明の人工軟骨素材から直径5cmの円板(厚み
1mm>を切り取り、滅菌後、ウサギ背部皮下に6力月
埋植したが、生体組織に炎症、細胞浸潤などの異物反応
は見られず、結合組織の過剰増殖も見られなかった〔南
部出生、高分子加工、32523 (1983))。同
じく、雑種成人を全身麻酔下に挿管し、調節呼吸下に、
左第4肋間を開胸して心腹を3cm切開し、この欠損部
へ、前記人工軟骨から切り取った滅菌製試験片(直径5
cm。
厚み0.511111の円板)をテフデツク糸により連
続縫合した。1年後の解剖結果、本発明の高含水ゲル周
辺になんら異常なく、同じく成人開胸部位の胸壁に縫着
した場合にも、7力月所見では、異物反応・F!!着な
どは全く無かった。
家兎(体重2.5kill)の膝関節内側面を縦方向に
3cn+切開し、大腿四頭筋内側面を縦切開して膝蓋骨
を外側へ脱臼させ、膝関節を屈曲させて関節前部の脂肪
組織を切除し、交差靭帯の切断後、後関節崩以外の関節
嚢および半月板を切除する。次に大腿骨関節軟骨を削除
し、この軟骨に替えて、本発明人工軟骨から切り取った
直径13111111.厚さ1.5+amの小円板を大
腿骨関節面へ挿入・固定後、膝関節150度屈面位にお
いて大腿上部から足部までギブス包帯を施し、3週後に
これを除いた。
この時点において、関節には軽度の腫脹を認めたが、発
赤・局所熱感は無く、−次性癒合も良好で、分泌液は見
られず、膝関節は約120面層曲位をとり、保ra跋行
を示す。他動的可動範囲は150〜90°であった。組
織標本につき、ホルマリン固定、パラフィン包埋、ヘマ
トキシリン、エオシン染色、マロリー・アザン染色を施
し、鏡検の結果、大腿骨造形関節面は結合組織により被
覆されており、挿入試料(本発明人工軟骨)による反応
性骨質増殖と骨髄腔内炎症はいずれも認められなかった
。これらの諸所見から、本発明の高含水ゲル(人工軟骨
)の生体適合性の良いことが確められた。
上述のとおり、本発明の人工軟骨は生体内においても、
常に多量(60〜92%)の水を包埋して柔軟性に冨み
、しかも機械的強度に優れ、可逆弾性、水透過性、微細
孔構造、表面親水性、荷重負荷による水、ヒアルロン酸
等の物質の滲出・透過性を有する点において生体軟骨の
緒特性に全て類似する。また、この人工軟骨を本発明に
より、現行人工関節素材の内面(接触面側)に密着固定
貼布することにより、人工関節としての摩擦係数と摩耗
が、現行人工関節の場合の1/10〜1/100及び1
/4〜1/6に低下し、しがも貼布された人工軟骨(及
びその摩耗粉としての高含水ゲル)が生体組織をほとん
ど刺激せず、異物反応、細胞浸潤、肉芽増生をきたさな
いなど、きわめて優れた効果が認められる。
実施例 以下、本発明を実施例←つき説明する。なお、%は重量
基準である。
実施例1 第1図及び第2図に示すとおり、本発明の人口関節を以
下の方法で製作した。
まず平均重合度1,000.けん化度98.5%のポリ
ビニルアルコールの20%水溶液を調合する。
現行のポリエチレン製人口股関節臼M(内径40mm、
半球カップ)の内面に、基盤目間隔2mn+。
厚み1mmのポリエチレン製半球状網籠を挿入し、綱部
の上部周縁全周と底部を臼蓋面に溶接する。
ここへ、前記ボリゼニルアルコール水溶液を注入後、別
途用意した直径33mmの半球突起付き円板の突起部を
臼蓋内へ浸し、突起中心と臼蓋円の中心を合致させ、−
30℃に冷却・凍結後、0゜11111HOの減圧下に
、水分的7%を除去し、しかる後、空温に戻し、突起付
き円板を取り去ることにより、人工軟骨(厚み3mm、
含水率79%)貼布済み人口臼蓋を得る。
これを消毒液(Hibitane水溶液)300a+、
fl:に1晩放置し、次に、滅菌水150m、f!に浸
漬し、この水洗操作を3回追加反復した。この消毒・水
洗の過程で、上記軟骨部は若干吸水し、含水率は当初の
79%から80%へ変化した。滅菌済み生理食塩水15
0+/!に、これらを無菌的に30分間浸漬後、滅菌済
みガラスびんへ、無菌操作のもとに収め、密栓した。
直径32mmのセラミックス製骨頭を、上記人工軟骨貼
布済み臼蓋へ組合わせ、骨頭へ37℃の生理食塩水を散
布しつつ、臼頭面人工軟骨と骨頭のai擦係数fを、振
子摩擦揺動減衰法(笹田直、リウマチ、1、(3)20
4 (1978) 、潤滑、22.605 (1977
))により測定したく荷重: 57ka 、7kaar
*−” 、振子重心と支点間圧illニア1.5cm、
初振娠幅:0.25ラジアン、負荷方式:負荷後直ちに
揺動開始)。
これにより、比較例2に述べる生体関節に類似の揺動減
衰が長時間(3、5win揺vJi oo回)にわたり
観測され、比較例1の現行関節の場合(f−0,25)
に比し、f−0,04〜0.006の好成績を得た。こ
の値は、スキー、スケートの低速走行時(f=0.4〜
0.1)より優れるのは勿論のこと、高速滑走時<f−
0,06〜0.01)(曾田範宗、“摩擦の話”(19
71)合波、木下足雄、科学、26.341、(195
6)、新保正樹、雪氷、l上、139.171(195
9) 、F、P、Bowdenら(曾田訳)、゛固体の
摩擦と潤滑”l)、58,314(1964)丸善、保
坂弘、山と渓谷、(325)36(1966))にも勝
゛ることを知った。
比較例1 直径32a+mアルミナ製骨頭が組込まれたセラミック
ス製臼蓋の現行人工関節につき、実施例1と同様の条件
下に摩擦試験を試みた結果わずか支1揺動(9!L)後
、振子は停止し、f−0,25〜0.20と算出された
。これは、実施例1の場合(揺動80回、3.51n 
、f−0,04〜0゜006)の摩擦係数の20倍前後
にも及ぶ。
上記セラミックス製人工関節の円滑性を高めるため、前
記摩擦試験において、滑液として前記の生理食塩水に替
え、37℃の10%グリセリン水を散布したが、やはり
揺vJ5回(11秒)で振子が停止した(f−0,2)
。同じ(,37℃の模擬関第液(0,3%ヒアルロン酸
カリウム)を滑液としても、揺動10回(20秒)で停
止しくf=0.1)、著しい改善効果は期待できないこ
とを知った。セラミックス骨頭、セラミックス臼蓋の双
方の表面の精密仕上げ(研磨)、微小間隙の調整(5〜
100μm)なども試みたが、水、グリセリン水溶液、
模擬関節液などの滑液を併用すりかぎり、上記と同程度
の成績に留まり、大幅改善は望めないことを確めた。
比較例2 屠殺直後のイヌ(体重10ktll)の股関節を摘出し
、大腿骨骨頭を計測し、18IllIlであることを知
った。実施例1の試験条件(単位面積荷重7kgCll
1−′)に準じ、この関節骨頭への荷重を18k(1(
7kgcm″2)とし、同様に摩擦試験を実施したとこ
ろ、長時間(4,51n )にわたる揺動(135回)
が観測された<f−0,03〜0.008)。
滑液を模擬関節液に替えた場合の揺動は190回(6s
in ) (f −0,015〜0.004)であった
。これらの値はイヌ、人間の関節を対象とした文献値(
等張水溶液潤滑f−0,013、関節液潤滑r−0,0
3〜0.005)(IF田範宗(1971)、J、 C
,Bray (1973)、笹田(1984))にほぼ
合致する。
実施例2 実施例1の本発明の人工軟骨(厚み3mm)を貼布した
人工関節につき、滑液を0.3%ヒアルロン酸カリウム
に替え、同様に試験した結果、長時間(5,’51n)
にわたり、170回の揺動が観測された(f 〜0.0
2〜0.002)。これは比較例2の生体く新鮮)股関
節の場合の成績(6sin、190回、f−0,015
〜0.004)に近い好成績と言える。
実施例3 実施例1のポリビニルアルコール水溶液へ、ヒアルロン
酸カリウム0.3%溶解をした後実施例1に準じて、人
工軟骨を密着固定貼布した人工関節を製作する。37℃
の0.3%ヒアルロン酸カリウム水溶液を滑液として、
同様に試験した結果長時間(8i+in)にわたり、2
40回の揺動が観測された(f−0,01〜0.001
)。これは前記生体(新鮮)股関節の成11 (6si
n 、 190回、f−0,015〜0.004)と同
等以上に相当し、比較例1の現行人工関節の場合(20
秒、10回、f−0,1)に比し、1/20以下の低摩
擦を達成し得たことが明らかである。
比較例3 ポリエチレン製臼蓋とアルミナ・セラミックス骨頭(径
32fflll)から成る現行人工関節につき、実施例
1と同様に試験した結果、揺動14回(0゜5m1n 
1f −0,1)にすぎなかった。滑液を模擬関節液に
替えても、揺動Q、 5m1n 、i 7回(f=0.
1)r、実施例3の成績(8sin 、240回、r 
〜0.01〜0.001)Ic比し、10倍以上の摩擦
を認めた。
実施例4 平均重合度1,200、けん化度99%のポリビニルア
ルコールの15%水溶液を、実施例1に準じて、臼蓋へ
注入し、同様に半球突起付き円板を組合わせた後、−3
0℃に冷却し、ポリビニルアルコール水溶液を凍結後、
解凍する。この凍結・解凍操作を3回反復して得た、人
工軟骨(厚み3nua、含水率80%)貼布済み人口臼
蓋につき、実施例2と同様に試験した結果、やはり長時
間(5,5a+in )にわたる170回の揺動を認め
た。
実施例5 第3図に示すとおり、本発明の人工軟骨付き人工関節を
製作した。
ステンレス・スチール製骨頭(径3211m)の表面に
、基盤目間隔2■、厚み11Ilのステンレス・スチー
ル類の半球綱部状金網を被せ、網面上部周縁全周と骨頭
頂接触部を骨頭面に溶接する。
一方、内径4Qmmのポリエチレン製臼M(半球カップ
)を用意して、上記ステンレス・スチール製骨頭と組合
わせて中心を合致させ、この間隙へ実施例3のヒアルロ
ン酸を含むポリビニルアルコール水溶液を注入し、実施
例4に準じて、反復凍結し、人工軟骨を貼布した骨頭を
得る。
実施例4の人工軟骨貼布済み臼蓋へ、上記人工軟骨貼布
済み骨頭を組合せ、実施例2に準、摩擦試験を実施した
結果、本発明の人工軟骨相互間の摩擦はきわめて少なく
、揺動時間9m1n、270回Cf−0,009〜0.
001>に達し、比較例2(イヌ)(5min 、19
0回、f =0.015〜0゜004)にも勝る成績が
得られた。
実施例6 実施例3において得られる臼蓋を、直径32+1111
のステンレス・スチール製人工関節用骨頭と組み合わせ
、想定体重の65klllのシミュレーターを用いて、
37℃の0.3%ヒアルロン酸カリウム水溶液を散布し
つつ、反復摩耗試験を実施した結果10&回の反復摩擦
後も、人口骨頭表面及び人工軟骨面の双方とも、きすを
認めず、ステンレス・スチール摩耗粉は0.4Q以下で
、人工軟骨部の厚みも当初の3mlとほとほんど変られ
ず、2.9gmは確実に保持されていた。
また、ポリエチレン製臼蓋面への人工軟骨の固定状態も
良好で、上記の反復摩擦後も、貼布面のゆるみ、解離、
移動などは全く認められなかった。
一方、現行の低摩擦型人工関節(ポリエチレン製臼蓋と
ステンレス・スチール製骨頭の組合せ)につき、同様の
摩耗試験を実施した結果、10!回の反復摩擦により、
ポリエチレン面にぎずが見られ、10’回時点では、ポ
リエチレン摩耗粉素8iffiは3gに達し、ポリエチ
レン製臼蓋の内径は21m増大した。
このように、現行人工関節に比し、本発明による人工軟
骨付き人工関節が耐摩耗性に優れ、摩耗量が従来の数分
の−に軽減され、しかも、貼布した人工軟骨が、錨効果
によりポリエチレン網面に密着固定保持されることが判
明した。
実施例7 実施例1と同様に製作した本発明の人工軟骨を貼布した
人工関節の軟骨部分を無菌的に、鋭利なナイフにより削
り、得られた破砕く裁断片)3gをブイヨン借地へ移し
、7日間37℃で′培養を試みたが、微生物は検出され
なかった。
実施例8 第4図に示すとおり、本発明の人工軟骨付き人工関節を
製作する。
現行のポリエチレン製人工股関節臼蓋(内径40■、半
球カップ)内面に小穴を、はぼ等間隔に30個あけ〔そ
れぞれの穴の深さ:51m11、穴径:入口(接触面側
)で311.奥側で61とす)る。
ここへ、実施例3のヒアルロン酸カリウムを含むポリビ
ニルアルコール水溶液を注入後、別途用意した直径33
u+の半球突起付き円板の突起部を臼蓋内へ浸し、突起
中心と臼蓋内の中心を合致させ、−30℃に凍結後、実
施例4に準じ、人工軟骨(厚さ3io+、含水率80%
)付き人工臼蓋を得る。
これと、直径3211mのセラミック製骨頭を組合わせ
た人工関節につき、37℃の生理食塩水を散布しつつ、
実施例6の摩耗試験を実施した結果、1QG回の反復摩
擦後も、人工骨頭表面及び人工軟骨面の双方とも、きず
を認めず、セラミックス摩耗粉は0.3(J以下で、人
工軟骨部の厚みも、当初の3meとほとんど変らず、貼
布面の密着固定保持状況も良好で、位置の移動、変形な
どは認められなかった。
一方、現行のポリエチレン製臼蓋とタラミックス製骨頭
を組合わせた人工関節につき、同様の摩耗試験を実施し
た結果、10’回の反復摩擦により、ポリエチレン面に
きずが見られ、106回の時点では、ポリエチレン摩耗
粉累積8は3gに達し、ポリエチレン製臼蓋の内径は2
81m増大した。
このように、現行人工関節に比し、本発明による人工軟
骨付き人工関節が耐摩耗性に優れ、摩耗量が著しく軽減
され、しかも、貼布した人工軟骨が、錨効果によりポリ
エチレン面の小穴に保持されることが判明した。
第5図は、他の実施例を示すものであって、複数の小穴
が、該穴の内部で相互に連結した人工軟骨付き人工関節
を示している。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の人工関節の平面図、第2図は、第1
図の断面図、 第3図は、他の実施例を示す人工軟骨付き人工関節の正
面図、 第4図は、さらに他の実施例を示す人工軟骨付き人工関
節の断面図、 第5図は、ざらに他の実施例を示す人工軟骨付き人工関
節の一部断面図である。 第1図 第2図 第3図 第4図 第5図 手続補正書 1、事件の表示   特願昭60−89702号26発
明の名称   人工関節の製造方法3、補正をする者 事件との関係 特許出願人 名 称  (444)日本石油株式会社4、代理人 (1)明細書を別紙の通り全文補正する。 補  正  明  細  書 1、発明の名称 人工関節の製造方法 2、特許請求の範囲 (1)人工材質からなる骨頭または臼蓋の接触面の一方
または双方に、複数の小穴をうがつか、又は網状物を接
合したものに、けん化度98モル%以上、平均重合度1
,000以上のポリビニルアルコールを含み、且つ、該
ポリビニルアルコールの濃度が6wt%を超え4Qwt
%以下の水溶液を塗干し、これを−10℃以下の温度に
冷却・固化し、欠にこれを解凍する一連の凍結・解凍操
作を反復7て累積凍結回数を2〜8とするか、もしくは
、上記冷却・固化体を融解させることなく、これに1水
率(固化・成型体の重量減少率)awt%以上つ真空・
部分脱水を施すことにより人工軟骨を貼jする人工関節
の製造方法。 〔2〕小穴が、穴の入口よりも内部で広がってい   
 。 ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の方法。 〔3〕複数の小穴が、穴の内部で相互に連結しているこ
とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の方法。 3、発明の詳細な説明 産業上の利用分野 本発明は、人工関節の潤滑性と耐摩耗性を改善するため
に、従来の人工関節素材の接触(摩擦)面に人工軟骨を
密着固定貼布した新規人工関節に関する。 従来の技術及び問題点 変形性股関節症、慢性関節リュウマチ、無塵性大腿骨骨
頭壊死、強直性を髄関節炎、股関節骨折、大腿骨頚部内
側骨折などに因る関節可動域の低下、支持力低下または
疼痛などが著しく、しかも他に愁訴改善療法を期待でき
ない症例に対して、例えば大腿骨骨頭の人工骨頭置換、
寛骨臼の人工臼くカップ関節)置換などの部分置換、あ
るいは大腿骨骨頭と寛骨臼の双方を人工物により置換す
る全置換が行なわれ、股関節を対象に、広く普及してい
る他、膝、指、肘、肩、足などの人工関節も一部試みら
れている(宇田用英−1別冊整形外科、56、(3)5
6 (1983))。人工関節材料としては、研究当初
の象牙、ゴム、ポリエステル、テフロンに替り、現在は
ポリエチレン、ステンレスΦスチール、V itall
ium (V 1nertia 、 −1バルト・クロ
ム・モリブデン合金)、アルミナ(セラミックス)など
が用いられ、更に、チタン・ニッケル合金、炭素繊維な
どの応用も研究されているが、いずれの提案においても
、関節軟骨該当部を具備するものは見られず、従って生
体関節を十分模倣するに至らず、関節機能の一部を果し
うるものの、その機能、寿命、人工関節による合併症、
円滑性(活動性)などに、なお、改善が要望されている
(笹田直、整形外科バイオメカニクス、17(1979
)、伊丹康人他、“人工臓器資料集成’o、399 (
1976)ライフサイエンスセンター、赤松功也(太田
、阿岸編)、6人工臓器”p、247 (1983)南
江堂)。 生体関節においては、骨相互の接触面(摩擦面)は、必
ず軟骨により被覆されており、その主成分は水である。 この多1(65〜85%)の水を含む粘弾性体としての
軟骨が、生体関節の潤滑、耐摩耗性、耐衝撃性に重要な
機能を果していることがしばしば指摘されている(C,
M、 Mc Cutchen:Wear 、 5 (1
> 1 (1962) 、笹田直、リウマチ、ユ、(3
)204(1978))にもかかわらず、現行人工関節
に、このような高含水性粘弾性体としての人工軟骨を具
備せしめえない最大の理由は、生体軟骨に近い高含水性
と機械的強度、潤滑、耐摩耗性を示し、しかも関節接触
面に密着固定貼布しうる人工軟骨が発見されていないこ
とに帰す。したがって、現行人工関節は、円滑性(潤滑
性、低摩擦性)と耐摩耗性に劣り、これが各種合併症(
緩み、脱臼、ポリエチレン摩耗粉による異物反応)の主
因とされ〔河内貞臣、医器学、54.362 (198
4)、笹田直、潤滑、箆、605 (1977)) 、
このため、数年程度で7〜20%、また10年以上の遠
隔成績において20〜38%に支障をぎたし、その大半
が再手術に迫られる現状にある(丹羽滋部、人工臓器、
LL、 892 (1982’) 、長屋郁部他、別冊
整形外科、L[、(3) 115 (1983) )。  上記の難点を解決する試みとして、現用材料の加工精
度の向上(表面粗さを2.5μm以下とする) 〔笹田
直、整形外科バイオニクス、コー、7(1979))、
弾性変形に富む軟質材料の採用(笹田(1979))、
人工臼と人工骨頭間隙を7μs+、:i整する(笹田(
1979))などが提案されたが、いずれも実現し難い
ことから、生体軟骨と同等の機能を果しつる新素材(高
含水弾性体)の探索と、これを関節接触面へ効果的に密
着固定貼布する手法とが望まれている。 人工軟骨の名称のもとに、従来各種合成材料が知られて
いるが、下記に要約するとおり、いずれも、生体軟骨と
の類似性に欠ける。即ち、シリコーンは、体液成分によ
る機械的強度低下が著しく(J、 L、 Boone 
 et  al、  : Rubber  Chem 
。 T echnol、 、39.1293 (1966)
)、更に、軟骨の含水性(水分65〜85%)には全く
及ばない。ポリエチレン製軟骨〔伊丹康人他、治療、1
止、805 (1978)、赤松功也、医学のあゆみ、
105.574 (1978))も、含水性に欠けるう
え、生体軟骨に比し、余りにも硬すぎる。 含水性人工材料として、ポリビニルアルコールに放射線
架橋と加熱処理を施した含水率70〜90%のポリビニ
ルアルコール・ゲルが提案されたが(J、 C,Bra
y  et at、 :J、 StowedMater
、 Red、 、7.431 (1973))、もろく
て、壊れ易く、使用に耐えない。ソフト・コンタクトレ
ンズ(親水型)が含水率45〜80%に及ぶことから注
目されたが、これらのソフト・コンタクトレンズ材は、
全て、取扱いに注意を要し、機械的強度に劣る(水谷豊
他、“眼科MOOK″2、p、36、p、77、p、1
32、p。 211 (1978)、崎元卓、゛眼科MOOK”、1
5、I)、119 (1981))。 含水性スポンジとして、ポリビニルアルコールのホルマ
リン架橋処理物(PVA、ホルマール化PVA、PVA
スポンジ、)valon)が提案すしたが、これは体液
による変質が著しく、生成・遊離するホルマリンが生体
に有害であることから、外科手術用補填材に用いてはな
らないことが反復指摘されている(J、 R,Lewi
s  Plastic  &ReC0n5trtlCt
iVe  5uraery、 35 、  (1) 5
1 (1965)、J、 B、 Blumberg  
et  al、  ;Ann、 Surg 、151.
409 (1960)、秋山太一部、高分子、■、60
1 (1973)、木本誠二編、゛人工臓器”I)、4
7 (1976)コロナ社、中村宜男、゛″人人工臓器
科料集成p。 88(1976)、今井庸二、“化学総説re 2上、
p、55 (1978)、増原英−他、MOL、(12
>50 (1979))。ポリアクリルアミドゲルも、
代表的高含水ゲルである(70〜90%の水分を含む)
が、生体有害成分を放出するうえ(E、 P、 Gol
dberg  et at、 ; ”Biomedic
al  P olymers” <1980) Aca
demic  Press) 、寒天同様、ビンセット
などにより取扱う過程で壊れ易い。 生体軟骨は、柔軟(弾性変形)性に富むにもかかわらず
機械的強度に優れ、しかも荷重(または剪断応力)を受
けることにより、含有(包埋)水分(関節液)の一部を
滲出しくあるいはWeisenb−erg効果により引
き出され)、この滲出水が、生体関節の円滑製(摩擦係
数fの低下)と低II擦性に寄与すると考えられている
(C,M、Mc Cut −chen、 Wear 、
 5 (1) 1 (1962) 、笹田直、生体材料
、コー、13(1984)、曾田範宗、“摩擦の話”(
1971)合波新書)。水、リンゲル液または関節液を
m滑液とする摩擦試験において、現行人工関節としての
セラミックス・セラミックス接触(f =0.2>、ポ
リエチレン・ステンレス・スチール接触(f−0,1>
などに比し、生[[(f−0,003〜0.008)の
摩擦計数(f )は極端に低(、スキー、スケート(低
速時f−0,1〜0.4、高速時「−0゜01〜0.0
6)にも勝ることが立証されており〔曾田範宗、“摩擦
の話”(1971)、木下是雄、゛′スキーの科学”p
、78(1973)申分新書、新保正樹、“日本のスキ
ー科学”p、110(1971)日立)、特異な低摩擦
・耐摩耗材としての生体軟骨に相当する高含水弾性体、
高含水ゴムが切望されるにもかかわらず、上述の人工軟
骨、高含水ゲルは、全て、生体関節軟骨の機能に著しく
欠ける。 また、従来提案された各種人工軟骨素材は接着性に劣り
、人工関節(ポリエチレン、セラミックス、ステンレス
・スチール、ポリアセタールなど)の接触面にvMs固
定貼布し難い欠点がある。シアノアクリレート系接着剤
を用いることも一応は考えられるが、この接着剤は体液
(関節液)と接触することにより分解し、接着強度を失
ううえ、この接着剤自体が生体組織に有害であることも
指摘されており、従来の人工軟骨の関節(人工関節)内
固定も未解決の課題である。 本発明は上記点に着目してなされたもので弾性変形性に
富み、機械的強度に優れ生体内において変質せず、生体
組織を刺激せず、しかも荷重下の#擦と摩耗が極度に軽
微な高含水ゴム(ゲル)を関節接触面(摩擦面)にv!
!看固足固定貼布、人工軟骨の介在する、人工関節を提
供する。 問題点を解決するための手段 本発明によれば、人工材質からなる骨頭または臼蓋の接
触面の一方または双方に、複数の小穴をうがつか、又は
網状物を接合したものに、けん化度98モル%以上、平
均重合度1.000以上のポリビニルアルコールを含み
、且つ該ポリビニルアルコールの濃度が8wt%を越え
、40wt%以下の水溶液を塗布し、これを−10℃以
下の温度に冷却・固化・成型し、次に、これを解凍する
一連の凍結・解凍操作を反復して累積凍結回数を2〜8
とするか、もしくは、上記冷却・固化体を融解させるこ
となく、これに、脱水率(同化・成型体の重量減少率)
3wt%以上の真空部分脱水を施すことにより、人工軟
骨を貼布した人工関節が得られる。 以下、本発明を更に詳細に説明する。 本発明においては、人工関節摩擦(接触)面に介在させ
る人工軟骨を、以下に詳述する特定法による高含水ゲル
(ゴム)を用いて製作する。 本発明に用いるポリビニルアルコール略よ、そのけん化
度が、98モル%以上、好ましくは98゜5モル%以上
を要する。また、ポリビニルアルコールの重合度は1,
000以上を要する。 本発明では、まず、前述のポリビニルアルコールを含む
水溶液を調合する。ポリビニルアルコールの濃度として
は、8wt%を越え4Qwt%以下、好ましくは9〜3
Qwt%とする。 本発明においては、人工材質からなる骨頭または臼蓋の
接触面の一方または双方に、複数の小穴をうがつか又は
網状物を接合したものに、上述のポリビニルアルコール
水溶液を塗布し、これを−10℃以下の温度に冷却・固
化し、次に、これを解凍する。 この凍結・解凍の一連の操作を反復し、累積凍結回数を
2〜8とすることにより、本発明の人工軟骨(高含水ゴ
ム)を密着固定貼布した人工関節が得られる。 累積凍結回数を高めるとともに、得られる高含水ゴムの
硬度も向上するが、累積凍結回数8以降は、その効果が
ほぼ消失すること〔南部8生、高分子加工、32.52
3 (1983))から、上述の2〜8が経済的である
。 本発明では、前述の冷却・凍結後、これに解凍・再凍結
操作を反復する替りに、凍結体を解凍させることなく、
真空・部分脱水を施してもよい。 この場合、脱水率(冷却・固化ゲルの重量減少率)が高
まるとともに、ゲルの機械的強度も向上するが、脱水率
を特に著しく高めて強固なゲルを得ることは必要でなく
、脱水率3wt%以上、好ましくは3wt%以上で35
wt%以下にとどめるのが、ゲルの柔軟性、弾性の観点
から好ましい。ここで言う真空・部分脱水は減圧で若干
脱水することで減圧の度合は特に限定されないが、たと
えば1111IIIHΩ以下、好ましくは0.11II
IHg以下、さらには0、O8mmHg以下で行なうこ
とができる。 前記ポリビニルアルコール水溶液の塗布の厚みとしては
、対象部位の生体関節軟骨(1〜7mm)に準すること
ができ、更に臨床使用の実情に応じ適宜選定できる。 ポリビニルアルコール水溶液を塗布する対象としては、
従来の人工軟骨を具備しない人工関節材、即ち、アルミ
ナ・セラミックス、ジルコニア・セラミックス、ポリエ
チレン、ステンレス・スチール、V 1tallitl
Jチタン・ニッケル合金、ポリメチルメタクリレート、
ポリアセタール、炭素材などの硬質材のいずれをも用い
ることができる。これらの人工関節の接触面に、前記の
ポリビニルアルコール水溶液を塗布するにあたり、上述
の人工軟骨厚み(ポリビニルアルコール水溶液の塗布厚
み)をあらかじめ配慮して、人工関節の骨頭(関節頭、
骨小頭)面または骨白M(関節窩)面に所望の研磨を施
し、更にこれらの面の一方または双方に、複数個の小穴
、溝または網目を設けることにより、塗布液の凍結・固
化・成型後の人工軟骨の固定<m効果による密着)を期
す。したがって、本発明においては、接着性のきわめて
乏しい高含水ゴム(人工軟骨)を人工関節素材(硬質素
材)へ接着する格別の努力は不要で、上記の横効果によ
る物理的密着固定貼布方式を採ることを特徴とする。こ
の錨効果を達成するに不可欠の複数個の小穴としては、
径1〜5n+mの丸穴、角穴などとすることができるが
、幅1〜5IIIIIlの溝(円形溝または渦巻き溝)
とすることもできる。更には、不慮の衝撃にも耐えつる
密着固定を達成する目的から、穴、溝の形状としては、
入口(関節接触面側)より内部に拡がりを有するか、ま
たは、穴の奥(内部)において相互の穴(溝)が連結し
ているのが好ましい。多数の錨効果(繋留点、係留点)
を確保する目的から、人工関節素材面に網状構造物を接
合することも効果的である。この場合の網目間隔は1〜
1011Il、網構成材の太さは0.5〜5mmとする
ことができる。網状構造物の材質については生体に害の
ない強固な固体材質であれば良いが、前記した人工関節
材と同様の材質を用いることが好ましい。 本発明によれば、上記硬質材(従来の人工関節材)に設
けた網目、小穴、溝などへポリビニルアルコール水溶液
が侵入し、更にこの上に塗布されたポリビニルアルコー
ル水溶液と共に、本発明の処決によりゲル化(高含水ゴ
ム化、人工軟骨化)することから、従来の人工関節素材
内面(接触面)に人工軟骨が強固に密着固定貼布される
。 本発明においては、上記硬質材料が直接相互接触(摩擦
)することが回避されるため、これら硬質材の表面仕上
げに特に留意する必要は無く、通常の表面仕上げ精度(
表面粗さ約0.05mm)により、十分に本発明の目的
が達成される。また、上記硬質材料面相互間の間隙につ
いても、本発明の人工軟骨介在部の厚みと同等または、
これより0.1〜o、5IllIIl広く設定すれば良
く、本発明の軟骨の弾性変形により、この間隙が自動的
に補填される。 本発明の人工軟骨の製作にあたっては、ポリビニルア、
ルコールがゲル化成分として寄与するが、このゲル化を
阻害しない他の成分が共存することは差支えなく、例え
ば、食塩(生理食塩水)、りん酸塩、ヒアルロン酸、コ
ンドロイチン硫酸ζコラーゲン、ゼラチンなどを本発明
のポリビニルアルコール水溶液へ添加することができる
。 本発明においては、上述の方法により人工軟骨を貼布し
た人工関節を得た後、これを例えばヒビテン(クロルヘ
キシジン)、オスパン(塩化ベンザルコニウム)などの
殺菌剤水溶液に浸し、大過剰の滅菌水による反復洗浄を
施し、ひき続き、無菌的に滅菌生理食塩水に約10分以
上浸漬する。 これらの操作により、本発明人工軟骨の内部、表面及び
人工関節表面の細菌、真菌、酵母が滅菌され、表面の汚
れも洗浄・除去されるほか、人工軟骨の60〜92%を
占める含有水のほぼ全てが、生理食塩水に置換される。 また、上述の殺菌剤浸漬操作を省略して、生理食塩水に
浸し、最終的に包装・密封後、γ線照射による滅菌を施
すこともできる。 発明の効果 本発明の人工関節の接触面に貼布した人工軟骨は生体軟
骨の含水率(65〜85%>(D、M。 Qore  et  alo、phys 、 Med、
 3io1 、.2、旦−1273(1983)、笹田
直、整形災害外科、26.1519 (1983))に
近い多量の水分を含むうえ、これを生体内に埋植しても
、この高含水性はほとんど変わらず、常に60〜92%
程度の含水率が維持される。  ′ 本発明の人工軟骨は、多量の水分を含むにかかわらず、
圧縮強度3 、 OOOkacm−2以上、引張強度2
0〜5 Q kgcn+−”に及び、生体軟骨く圧縮強
度> 100 kgcm’ 、引張強度46〜50 k
acm−’ )に匹敵する。本発明の人工軟骨の動的弾
性率(E′)は2〜5 (Xl 0’ Nn+ −” 
)に及び、生体軟骨(E”−0,58〜16(X10’
Nm−’))に比し、更に柔軟性(弾性変形)に富むに
もかかわらず、上記のとおりの生体軟骨に匹敵する機械
的強度を示す利点がある。しかも、荷担負担による応力
緩和はほとんど見られず、あたかも加硫ゴムに匹敵する
可逆弾性を示す。 本発明の人工軟骨(高含水ゲル〉は、無負荷状態におい
て、蛋白質(アルブミン)、多糖類などの高分子物質を
透過し難いが、水、グルコース、体液中の無機質などを
容易に透過させる。生体軟骨は、微細孔を有するとされ
、例えば5nmの平均孔径が推算されているがLJ、 
C,Bray  etal、  (1973) 、C,
M、 Me Cutchen(1962))、本発明の
人工軟骨も、エチルアルコール、グリセリン、グルコー
ス、ペプシン、トリプシン、ラクトグロブリン、グルコ
アミラーゼ、アルブミン、ゼラチン、アルカリホスファ
ターゼ、ウリカーゼ、グルコースオキシダーゼ、ウレア
ーゼ、β−ガラクトシダーゼ、インフルエンザウィルス
などの透過率測定から、生体軟骨とほぼ同等の微細孔を
有することが判明した。本発明の人工軟骨を万力により
極度に締め上げると不可逆的に扁平化するが、このとき
多母の含有水分が滲出・流下するのが見られる。無負荷
時においても、人工軟骨表面はきわめて親水性に富み、
水との接触角はほとんどOoに近く、水分子を強固に吸
着・保持する。 前述のとおり、本発明の人工軟骨は生体軟骨と同程度の
微細孔を有するが、この細孔径は、常に固定保持される
ものでなく、この人工軟骨自体柔軟で、ゴム弾性に冨む
ことから、加圧または伸長下では、一部微細孔が膨張し
ヒアルロン酸(分子径260nm)をも透過させうる点
においても、生体軟骨の場合(C,M、Mc Cutc
hen(1962)、笹田<1984))に類似する。 振子摩擦試験II(笹田直、潤滑、22.605(19
77))を用い、0.3%ヒアルロン酸カリウム(模擬
関節液)を潤滑液として滴下しつつ測定されるf′!J
擦係数「は現行人工関節としてのセラミックス・セラミ
ックス接触(f=0.2〜0゜1)ポリエチレン・セラ
ミックス接触またはポリエチレン・ステンレス・スチー
ル接触<r =o。 1〜0.05)に比し、イヌ(屠殺直後)の股関節<r
 =o、oi〜0.005)は、遥かに円滑性に勝るが
、本発明により、周知の人工関節素材、即ちセラミック
ス、ポリエチレン、ステンレス・スチール、ポリアセタ
ールなどのいずれか一方または双方に高含水ゴム(人工
軟骨)を貼布することにより生体関節の場合に近い、極
端な低摩擦Cf =0.01〜0.001)が確認され
た。 加速摩耗試験(M、 3enlitsch  et  
al、  : Eng、in Medicine 、ユ
2、 (4)185  (1983)〕においても、現
行人工関節(ポリエチレン・ステンレススチール接触)
摩耗速度(0,3mm/年)に比し、この材料間に、本
発明の人工軟骨(厚み3mm)を、錨効果により密着固
定貼布することにより、摩耗は1/4に軽減された。ま
た錨効果により密着固定が確実に行なわれているため、
実施例6及び実施例8に記すとおり、頻回の関節運動に
よっても、剥離せず、貼布位置の変動も認められない。 本発明の人工軟骨は、前述のとおり、単にポリビニルア
ルコール水溶液に、低温領域の熱履歴を与えること、あ
るいは凍結・減圧処理することにより容易に得られ、生
体組織に有害な酸、アルカリ、その他の化学試薬、架橋
試薬などを全く用いない。したがって、製品から有害物
を除くための多大の労力を要せず、例えば、殺菌性界面
活性剤、クロルヘキシジン(H1bitane )など
の水溶液へ浸漬後、水洗により、無菌化、無害化が達せ
られる。 本発明の人工軟骨素材から直径5cmの円板(厚み1m
111)を切り取り、滅菌後、ウサギ背部皮下に6力月
埋植したが、生体組織に炎症、細胞浸潤などの異物反応
は見られず、結合組織の過剰増殖も見られなかった〔南
部8生、高分子加工、32523 (1983))。同
じく、雑種成人を全身麻酔下に挿管し、調節呼吸下に、
左第4肋間を開胸して心腹を3cm切開し、この欠損部
へ、前記人工軟骨から切り取った滅菌済試験片(直径6
C11、厚み0.5mmの円板)をテフデック糸により
一連続縫合した。1年後の解剖結果、本発明の高含水ゲ
ル周辺になんら異常なく、同じく成人開胸部位の胸壁に
縫着した場合にも、7力月所見では、異物反応・癒着な
どは全く無かった。 家兎(体重2.5ka)の膝関節内側面を縦方向に3c
m切開し、大腿四頭筋内側面を縦切開して課蓋骨を外側
へ脱臼させ、膝関節を屈曲させて関節前部の脂肪組織を
切除し、交差靭帯の切断後、後圓節嚢以外の関節嚢およ
び半月板を切除する。次に大腿骨関節軟骨を削除し、こ
の軟骨に替えて、本発明人工軟骨から切り取った直径1
3mm、厚さ1.51の小円板を大腿骨関節面へ挿入・
固定後、膝関節150度屈面位において大腿上部から足
部までギブス包帯を施し、3週後にこれを除いた。 この時点において、関節には軽度の腫脹を認めたが、発
赤・局所熱感は無く、−次性癒合も良好で、分泌液は見
られず、膝関節は約120面層曲位をとり、保護路行を
示す。他動的可動範囲は150〜90”であった。組織
標本につき、ホルマリン固定、パラフィン包埋、ヘマト
キシリン、エオシン染色、マロリー・アザン染色を施し
、鏡検の結果、大腿骨造形関節面は結合組織により被覆
されており、挿入試料(本発明人工軟骨)による反応性
骨質増殖と骨髄腔内炎症はいずれも認められなかった。 これらの諸所見から、本発明の高含水ゲル(人工軟骨)
の生体適合性の良いことが確められた。 上述のとおり、本発明の人工軟骨は生体内においても、
常に多量(60〜92%)の水を包埋して柔軟性に富み
、しかも機械的強度に優れ、可逆弾性、水透過性、微細
孔構造、表面親水性、荷重負荷による水、ヒアルロン酸
等の物質の滲出・透過性を有する点において生体軟骨の
開時性に全て類似する。また、この人工軟骨を本発明に
より、現行人工関節素材の内面(接触面側)に密着固定
貼布することにより、人工関節としての摩擦係数と摩耗
が、現行人工関節の場合の1/10〜1/100及び1
/4〜1/6に低下し、しかも貼布された人工軟骨(及
びその摩耗粉としての高含水ゲル)が生体組織をほとん
ど刺激せず、異物反応、細胞浸潤、肉芽増生をきたさな
いなど、きわめて優れた効果が認められる。 実施例 以下、本発明を実施例につき説明する。なお、%は重量
基準である。 実施例1 第1図及び第2図に示すとおり、本発明の人工関節を以
下の方法で製作した。 まず平均重合度1,000、けん化度98.5%のポリ
ビニルアルコールの20%水溶液を調合する。! 現行のポリエチレン製人工股関節臼M(内径4〇−隠、
半球カップ)の内面に、基盤目間隔2mm+。 厚み1mmのポリエチレン製半球状綱部を挿入し、綱篩
の上部周縁全周と底部を臼蓋面に溶接する。 ここへ、前記ポリビニルアルコール水溶液を注入後、別
途用意した直径33uの半球突起付き円板の突起部を臼
蓋内へ浸し、突起中心と臼蓋内の中心を合致させ、−3
0℃に冷却・凍結後、0゜1118(lの減圧下に、水
分的7%を除去し、しかる後、室温に戻し、突起付き円
板を取り去ることにより、人工軟骨(厚み3ffiI1
1、含水率79%)貼布済み人工臼蓋を得る。 これを消毒液(H1bitar+e水溶液)300m、
gに1晩放置し、次に、滅菌水150mfに浸漬し、こ
の水洗操作を3回追加反復した。この消毒・水洗の過程
で、上記軟骨部は若干吸水し、含水率は当初の79%か
ら80%へ変化した。滅菌済み生理食塩水150mfに
、これらを無菌的に30分間浸漬後、滅菌済みガラスび
んへ、無菌操作のもとに収め、密栓した。 直径32111のセラミックス製骨頭を、上記人工軟骨
貼布済み臼蓋へ組合わせ、骨頭へ37℃の生理食塩水を
散布しつつ、臼頭面人工軟骨と骨頭のFJ擦係数rを、
振子摩擦揺動減衰法〔笹田直、リウマチ、ユ、(3)2
04 (1978)、潤滑、22.605 (1977
))により測定したく荷重: 57に0.7kgcm−
’ 、振子重心と支点間距離ニア1.5cm、初振振幅
:0.25ラジアン、負荷方式:負荷後直ちに揺動開始
)。 これにより、比較例2に述べる生体関節に類似の揺動減
衰が長時間(3、5min揺動100回)にわたり観測
され、比較例1の現行関節の場合(f =0.25)に
比し、f =0.04〜0.006の好成績を得た。こ
の値は、スキー、スケートの低速走行時(f =0.4
〜0.1)より優れるのは勿論のこと、高速滑走時<f
 =0.06〜0.01)(曾田範宗、“摩擦の話” 
(1971)合波、木下是雄、科学、26.341、(
1956)、新保正樹、雪氷、11.139.171(
1959) 、F、P、Bowdenら(曾田訳)、゛
固体の摩擦と潤滑”p、58.314(1964)丸善
、保坂弘、山と渓谷、(325)36(1966))に
も勝ることを知った。 比較例1 直径3211Illアルミナ製骨頭が組込まれたセラミ
ックス製臼蓋の現行人工関節につぎ、実施例1と同様の
条件下に摩擦試験を試みた結果、わずかL」揺動(9f
jL>後、16 子GE 停止り、、f−0,25〜0
.20と算出された。これは、実施例1の場合(揺動8
0回、3.5m1n 、 f −0,04〜0゜006
)の摩擦係数の20倍前後にも及ぶ。 上記セラミックス製人工関節の円滑性を高めるため、前
記摩擦試験において、滑液として前記の生理食塩水に替
え、37℃の10%グリセリン水を散布したが、やはり
揺動5回(11秒)で振子が停止した<r−0,2)。 同じく、37℃の模擬関節液(0,3%ヒアルロン酸カ
リウム)を滑液としても、揺動10回(20秒)で停止
しくf−0,1>、著しい改善効果は期待できないこと
を知った。セラミックス骨頭、セラミックス臼蓋の双方
の表面の精密仕上げ(研磨)、微小間隙の調整(5〜1
00μm)なども試みたが、水、グリセリン水溶液、模
擬関節液などの滑液を併用すりかぎり、上記と同程度の
成績に留まり、大幅改善は望めないことを確めた。 比較例2 屠殺直後のイヌ(体重10ktJ)の股関節を摘出し、
大腿骨骨頭を計測し、18IImであることを知った。 実施例1の試験条件(単位面積荷重7 kgcm゛7)
に準じ、この関節骨頭への荷重を18kN7kgcm−
” )とし、同様に摩擦試験を実施したところ、長時間
(4,5m1n )にわたる揺動(135回°)が観測
された(f−0,03〜0.008>。 滑液を模擬関節液に替えた場合の揺動は190回(6m
in > (f −0,015〜0.004)であった
。これらの値はイヌ、人間の関節を対象とした文献値(
等張水溶液潤滑f−0,013、関節液潤滑r−0,0
3〜0.005)(曾田範宗(1971)、J、 C,
Bray (1973)、笹田(1984))にほぼ合
致する。 実施例2 実施例1の本発明の人工軟骨(厚み3mm)を貼布した
人工関節につき、滑液を0.3%ヒアルロン酸カリウム
に替え、同様に試験した結果、長時間(5,51in 
)にわたり、170回の揺動が観測された(f−0,0
2〜0.002)。これは比較例2の生体(新鮮)股関
節の場合の成績(61n、190回、f−0,015〜
0.004)に近い好成績と言える。 実施例3 実施例1のポリビニルアルコール水溶液へ、ヒアルロン
酸カリウム0.3%を溶解をした後、実施例1に準じて
、人工軟骨を密着固定貼布した人工関節を製作する。3
7℃の0.3%ヒアルロン酸カリウム水溶液を滑液とし
て、同様に試験した結果、長時間(8min)にわたり
、240回、の揺動が観測された<f−0,01〜0.
001)。 これは前記生体(新鮮)股関節の成11(6min、1
90回、f−0,015〜0.004)と同等以上に相
当し、比較例1の現行人工関節の場合(20秒、10回
、f−0,1>に比し、1/20以下の低摩擦を達成し
得たことが明らかである。 比較例3 ポリエチレン製臼蓋とアルミナ・セラミックス骨頭(径
3211m)から成る現行人工関節につき、実施例1と
同様に試験した結果、揺動14回(0゜5m1n 、 
f −0,1)にすぎなかった。滑液を模擬関節液に替
えても、揺動Q、 5a+in 、 17回(f−0,
1)で、実施例3の成績18m1n 、 240回、f
−0,01〜0.001>に比し、10倍以上のrIl
擦を認めた。 実施例4 平均重合度1,200、けん化度99%のポリビニルア
ルコールの15%水溶液を、実施例1に準じて、臼蓋へ
注入し、同様に半球突起付き円板を組合わせた後、−3
0℃に冷却し、ポリビニルアルコール水溶液を凍結後、
解凍する。この凍結・解凍操作を3回反復して得た、人
工軟骨(厚み3n+m、含水率80%)貼布済み人工臼
蓋につき、実施例2と同様に試験した結果、やはり長時
間(5,5m1n )にわたる170回の揺動を認めた
。 実施例5 第3図に示すとおり、本発明の人工軟骨付き人工関節を
製作した。 ステンレス・スチール製骨頭(径32mm)の表面に、
基盤目間隔2■、厚み11のステンレス・スチール類の
半球綱部状金網を被せ、網筒上部周縁全周と骨頭頂接触
部を骨頭面に溶接する。 一方、内径40mmのポリエチレン製臼M(半球カップ
)を用意して、上記ステンレス・スチール製骨頭と組合
わせて中心を合致させ、この間隙へ実施例3のヒアルロ
ン酸を含むポリビニルアルコール水溶液を注入し、実施
例4に準じて、反復凍結し、人工軟骨を貼布した骨頭を
得る。 実施例4の人工軟骨貼布済み臼蓋へ、上記人工軟骨貼布
済み骨頭を組合せ、実施例2に準じ摩擦試験を実施した
結果、本発明の人工軟骨相互間の摩擦はきわめて少なく
、揺動時@9m1n 、270回(f−0,009〜0
.001)に達し、比較例2(イヌ>  (5min 
、 190回、f =0.015〜0.004)にも勝
る成績が得られた。   一実施例6 実施例3において得られる臼蓋を、直径32IIIIn
のステンレス・スチール製人工関節用骨頭と組み合わせ
、想定体重の65kaのシミュレーターを用いて、37
℃の0.3%ヒアルロン酸カリウム水溶液を散布しつつ
、反復摩耗試験を実施した結果10’回の反復m擦後も
、人工骨頭表面及び人工軟骨面の双方とも、ぎずを認め
ず、ステンレス・スチール摩耗粉は0.4a以下で、人
工軟骨部の厚みも当初の3mmとほとほんど変られず、
2.9111mは確実に保持されていた。 また、ポリエチレン製臼蓋面への人工軟骨の固定状態も
良好で、上記の反復kfs擦後も、貼布面のゆるみ、解
離、移動などは全く認められなかった。 一方、現行の低摩擦型人工関節(ポリエチレン製臼蓋と
ステンレス・スチール製骨頭の組合せ)につき、同様の
摩耗試験を実施した結果、10−回の反復jl!擦によ
り、ポリエチレン面にぎずが見られ、10’回時点では
、ポリエチレン摩耗粉累積量は3gに達し、ポリエチレ
ン製臼蓋の内径は2mm増大した。 このように、現行人工関節に比し、本発明による人工軟
骨付き人工関節が耐摩耗性に優れ、摩耗量が従来の数分
の−に軽減され、しがも、貼布した人工軟骨が、横効果
によりポリエチレン網面に密着固定保持されることが判
明した。 実施例7 実施例1と同様に製作した本発明の人工軟骨を貼布した
人工開面の軟骨部分を無菌的に、鋭利なナイフにより削
り、得られた破砕く裁断片〉3gをブイヨン培地へ移し
、7日間37℃で培養を試みたが、微生物は検出されな
かった。 実施例8 第4図に示すとおり、本発明の人工軟骨付き人工関節を
製作する。 現行のポリエチレン製人工股関節臼M(内径40 a+
n+、半球カップ)内面に小穴を、はぼ等間隔に30個
あけ(それぞれの穴の深さ:5mm、穴径;入口(接触
面側)で3mm、奥側で6mmとす)る。 ここへ、実施例3のヒアルロン酸カリウムを含むポリビ
ニルアルコール水溶液を注入後、別途用意した直径33
IllIlの半球突起付き円板の突起部を臼蓋内へ浸し
、突起中心と臼蓋内の中心を合致させ、−30℃に凍結
後、実施例4に準じ、人工軟骨(厚さ3mn+、含水率
80%)付き人工臼蓋を得る。 これと、直径32IllI11のセラミック製骨頭を組
合わせた人工関節につき、37℃の生理食塩水を散布し
つつ、実施例6の摩耗試験を実施した結果、10′回の
反復摩擦後も、人工骨頭表面及び人工軟骨面の双方とも
、きずを認めず、セラミックス摩耗粉は0.3Q以下で
、人工軟骨部の厚みも、当初の3+1R1とほとんど変
らず、貼布面の密着固定保持状況も良好で、位置の移動
、変形などは認められなかった。 一方、現行のポリエチレン製臼蓋とセラミックス製骨頭
を組合わせた人工関節につき、同様の摩耗試験を実施し
た結果、10!回の反復摩擦により、ポリエチレン面に
きずが見られ、106回の時点では、ポリエチレン摩耗
粉累積量は3gに達し、ポリエチレン製臼蓋の内径は2
’0IIn増大した。 このように、現行人工関節に比し、本発明による人工軟
骨付き人工関節が耐摩耗性に優れ、摩耗量が著しく軽減
され、しかも、貼布した人工軟骨が、錨効果によりポリ
エチレン面の小穴に保持されることが判明した。 第5図は、他の実施例を示すものであって、複数の小穴
が、該穴の内部で相互に連結した人工軟骨付き人工関節
を示している。 4、図面の簡単な説明 第1図は、本発明の人工関節の平面図、第2図は、第1
図の断面図、 第3図は、他の実施例を示す人工軟骨付き人工関節の正
面図、 第4図は、さらに他の実施例を示す人工軟骨付ぎ人工関
節の断面図、 第5図は、さらに他の実施例を示す人工軟骨付き人工関
節の一部断面図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 〔1〕人工材質からなる骨頭または臼蓋の接触面の一方
    または双方に、複数の小穴をうがつか又は網状物を接合
    したものに、けん化度98モル%以上、平均重合度1,
    000以上のポリビニルアルコールを含み、且つ、該ポ
    リビニルアルコールの濃度が8wt%を超え、40wt
    %以下の水溶液を塗布し、これを−10℃以下の温度に
    冷却・固化し、次にこれを解凍する一連の凍結・解凍操
    作を反復して累積凍結回数を2〜8とするかもしくは、
    上記冷却・固化体を融解させることなく、これに脱水率
    (固化・成型体の重量減少率)3wt%以上の真空・部
    分脱水を施すことにより人工軟骨を貼布する人工関節の
    製造方法。 〔2〕小穴が、穴の入口よりも内部で広がっていること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項記載の方法。 〔3〕複数の小穴が、穴の内部で相互に連結しているこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の方法。
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