JPS6124702Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 この考案は、微少流量を変動なくかつ長時間に
わたつて吐出することができるシリンジポンプの
構造に関するものである。

(ロ) 従来の技術 従来、微少流量を吐出するためのポンプとして
は第２図の構成のようなものがあつた。

第２図において、８がシリンダー、９がプラン
ジヤー、１０がネジ送り機構、１１がギア、１２
がモータ、１３が液流入口、１４が液吐出口であ
る。

この構成において、液量の調節は、シリンダー
８の送り速度（つまりモータ１２の回転速度）を
調節することによつて行つていた。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 上述の構成のポンプでは、微少流量を長時間に
わたつて吐出するためには、モータを長時間低速
で回転させなければならず、その調節が困難であ
つた。

また、シリンダー内径の小径化に限度があり吐
出される流量に大きな変動が生じることは避けら
れず不適当であつた。

(ニ) 問題点を解決するための手段 この考案は、上記に鑑みなされたもので吐出口
を有し、変形可能なチユーブで形成されたシリン
ダー内に、径の異なるフレキシブルワイヤーをプ
ランジヤーとして遊挿し、このプランジヤーの作
動によりシリンダー内に充満された流体を吐出す
るようにしたことを特徴とする (ホ) 作 用 この考案は、シリンダー内に径の異なるフレキ
シブルワイヤーをプランジヤーとして遊挿してい
るので、このワイヤーを一方向に定速で引つ張る
かあるいは押し込むと、径の異なるワイヤーの体
積差が一定速度でシリンダー内に占める容積変化
として増加しそれに相当する流体が吐出口より吐
出される。

(ヘ) 実施例 以下図面の実施例によつて、この考案のシリン
ジポンプを説明する。

第１図ａにおいてシリンダー１はテフロン、ガ
ラス等のフレキシブルキヤピラリーチユーブで形
成し、同シリンダー１内に遊挿するプランジヤー
Ｐには第１図ｂに示すような径の異なるフレキシ
ブルワイヤー２，３を用いる。このプランジヤー
Ｐは回転可能に軸支した回転ボビン６に巻き付け
ておき、他端に設けた巻取ボビン７に巻き取るこ
とによつて、プランジヤーＰのシリンダー１内の
移動を行なう。このような構成のポンプでは、シ
リンダー１の全長を長くすると共に各プランジヤ
ー部２，３の体積差を小さくすることができ、か
つ、このプランジヤーＰを高速で動作させ得るの
で、微少一定流量を吐出させる場合にもその流量
変動が殆どない。

なお、プランジヤーＰをテーパ状に形成すれば
任意の流量変化が得られる。

(ト) 効 果 この考案は以上説明したように、径の異なるフ
レキシブルワイヤーの移動により、このフレキシ
ブルワイヤー各部の体積差によつてシリンダー内
に占める容積が増加し、それに相当するシリンダ
ー内の流量を吐出するものであり、体積差を非常
に小さくすることが容易にできるので微少流量を
長時間にわたつて安定して吐出させることがで
き、シリンダー全長を長くしてプランジヤーを高
速で移動させることにより、吐出の流量変動が殆
どないというすぐれた効果がある。加えて、本考
案のシリンダーは変形可能なチユーブで形成さ
れ、これにフレキシブルワイヤーを遊挿している
ので、シリンダー全体を、このシリンジポンプを
使用する装置の形状や大きさなどに応じて自由に
（たとえば第１図ａに示すように螺旋状に）変形
することができ、場所をとらないきわめてコンパ
クトな装置を作ることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図ａはこの考案の実施例を示す一部縦断面
図、第１図ｂは本実施例におけるプランジヤーの
一部を示す図、第２図は従来のポンプを示す略図
である。 図中、１はシリンダー、２，３はプランジヤー
部、５は吐出口、Ｐはプランジヤーを示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 吐出口を有し変形可能なチユーブによつて形成
   されたシリンダー内に、径の異なるフレキシブル
   ワイヤーをプランジヤーとして遊挿し、このプラ
   ンジヤーの作動によりシリンダー内に充満された
   流体を吐出するようにしたシリンジポンプ。