JPS6124271Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は室内芳香・消臭等の目的で使用する芳
香ルームアクセサリーに関するもので、その目的
は芳香発散の方向性の解消及びルームアクセサリ
ーとしても充分に価値のある芳香ルームアクセサ
リーの提供にある。

従来用いられている芳香発散器は、主に香料と
溶剤を特定の固形剤でゲルあるいは固形化し、そ
れをプラスチツク容器等に入れ、発香部は容器の
カバーに設けたスリツトあるいは数個から数十個
の少ない開口孔部を通して香気を発散させるもの
であり、この場合スリツト孔は、製作上の困難
さ、工数の多大な手間を要するため多様に設けら
れずそれ故香気の発散は方向性が限定されるのみ
か、且つそのために香気の部分的発生のため香気
過度になりやすく、香気の自然さに欠ける大きな
欠点がある。又、使用される容器は室内にあつて
はインテリヤ的な容姿にほど遠いものが殆んどで
ある。又、香料とプラスチツク等をまぜて成形し
た物体（例えば造花等）そのものもあるが、物体
表面から香料が発散してしまえば芳香発散物とし
ての価値は全くなくなり全く不経済であり、又、
香気の強弱のコントロールも出来ない上、異種の
香気の取り換えも不可である。

本案は以上の欠点を解消する目的のもとになさ
れたものであり、目的の主となるものは、多孔体
の方向性のない無数の細孔部から極く自然に拡散
された方向性のない芳香をただよわせて、且つ芳
香発散器の本体そのものを着色自在な熱可塑性合
成樹脂ペレツト、粉末、ビーズ又はガラス粒子の
相互の接点を結着させて連続多孔質に作ることに
よりその表面を凹凸として美しく現わし、発散器
そのものをルームアクセサリーとしての価値を付
与し、使用する者の趣味感からの購売意欲を高め
需要を増大せんと意図する。

本考案の構成と製造方法の実施例を添付図面に
より説明する。

第１、２、３図のいずれも本案による芳香ルー
ムアクセサリーの断面図であり、第１図は吊り下
げ用球状芳香ルームアクセサリーであり、１は熱
可塑性合成樹脂ペレツトを所定の型に入れ、回転
成形法等により加熱焼結してペレツト相互の接点
を結着あるいは接着剤混合ペレツトを接着結着さ
せた連続多孔質の成形体である継目なし中空球、
４は多様な方向性を有する無数の連通孔、５は球
体中空部に収納したゲルあるいは固形の香料発散
キヤリヤ（例えばアルミナ，シリカ，EVA樹
脂、塩化ビニル樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂な
どの担体に香料物質を保持させた発香剤）、８は
貫通孔９を設けた１との嵌合用さしこみキヤツ
プ、７は脱落防止として棒状クリツプ６をつけ貫
通孔９に通して室内吊り下げ用鎖である。

第２図は卓上型芳香ルームアクセサリーの例で
あり、熱可塑性合成樹脂ペレツト粉砕粉末を結着
させてなる多孔質の成形体である円錐状の中空成
形体３の中空内部にガラス容器１０を入れ、その
容器にはガラスマツトに芳香を含浸させた香料発
散キヤリヤ５′を入れ、卓上台座１１で３と嵌合
させたものである。

第３図は温熱利用の温熱芳香ルームアクセサリ
ーであり、香料発散キヤリヤ５″が電球の点灯に
よつて温められた中空体内部の温空気により芳香
を発散させるようにしたものである。２は合成樹
脂の懸濁重合等により得られるポリスチレン，メ
タクリル樹脂等の透明球状ビーズあるいはガラス
ビーズを結着した中空楕円球多孔質の成形体であ
り、半割楕円球２′と２″は各々の端部にさしこみ
孔を設けて嵌合棒１４を通して着脱自在に嵌合し
ている。１５は豆電球、１２は電気スタンドの
軸、１３は電球点灯用の電源（乾電池等）内蔵の
スタンド台である。

以上述べた本考案によるものは、従来にない芳
香ルームアクセサリーを提供するものであり、そ
の長所、特色は １ 本考案は連続多孔体を用いているために芳香
発散器の無数の細孔から極く自然に拡散された
芳香を漂わせることができ、かつ香気の発散に
方向性がなく、それ故発散が一方向において過
度とならず極めて自然な芳香となる。又本考案
は従来品のように孔あけのために多大な手間を
要せず経済的に仕上げ得る。

２ 芳香キヤリアからの香気を分散して発散させ
た多孔体が着色自在な熱可塑性樹脂ペレツト、
粉末、ビーズあるいはガラス粒子の集合体を結
着しているため、多孔体表面には無数の凹凸を
生じ、そのため発散器表面で光が乱反射してそ
の独得な輝きなどにより非常に美麗であり芳香
ルームアクセサリーとしても価値が大きい。

３ 芳香アクセサリーを意識的に振ることにより
芳香キヤリヤがまさつされて芳香の拡散をま
し、室内の芳香の強弱をコントロールすること
が出来る。

４ 中空多孔体を小型にしてマスコツトとして持
ち歩くことにより、内部の芳香キヤリヤが揺
動、まさつされ芳香を発散する。

５ 芳香剤を適宜に選ぶことによつて発香温度を
高めることが出来、それ故中空多孔体内部に芳
香キヤリヤを入れて照明カバーに用いて点灯す
ると一層美しさをまし、又電球の放熱によつて
芳香を発散し、電源を切れば芳香発散を止める
こと出来るなど照明芳香ルームアクセサリーと
しても商品価値大である。

以上詳述したように、本考案によれば芳香発散
時の数々の長所とあわせてインテリアアクセサリ
ーとしても価値があり、芳香源を眺めながら香り
を楽しめるなど他に類のない特長を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図及び第３図は、それぞれ本考案
の実施態様を示す断面図である。 １……連続多孔質の中空球成形体、２……連続
多孔質の中空楕円球成形体、３……連続多孔質の
円錘状中空成形体、５，５′，５″……香料発散キ
ヤリヤ、８……キヤツプ、１１……卓上台座、１
２……電気スタンドの軸。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 熱可塑性合成樹脂のペレツト、粉末、ビーズ
   及びガラス粒子から選ばれた一又は二以上のも
   のを結着して中空に成形した連続多孔質体と、
   前記成形体の中空内部に香料発散キヤリヤを収
   納したことを特徴とする芳香ルームアクセサリ
   ー。 (2) 前記成形体が、各種形状からなる中空の連続
   多孔質体とキヤツプ、卓上台座又は電気スタン
   ドのいずれかとの組み合せであることを特徴と
   する実用新案登録請求の範囲第１項記載の芳香
   ルームアクセサリー。