JPS6122973Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、有機肥料の製造時に用いる発酵促進
装置に関するものである。

養鶏、養豚その他酪農場からの動物糞は発酵、
乾燥させて有機肥料として用いると有効なことが
よく知られている。これら動物糞を有効な有機肥
料とするためには充分に発酵させて完熟肥とする
必要があるが、従来行われている方法は動物糞を
自然に堆積させて、時々堀り返して内部に発酵促
進のための空気を送り込んで４〜５ケ月間放置す
るというものであつた。

本考案は、これら動物糞を有効な有機肥料をす
るために効率の高い発酵促進装置を提供するもの
である。以下図面に示す実施例により本考案を説
明する。

本考案は、上端に吸引フアン１を設けたパイプ
２の下端に多岐ソケツト６を嵌着させ、該多岐ソ
ケツト６の分岐口に、先端に風量調節フタ７を有
する穴明パイプ３を嵌着させてなる有機肥料用発
酵促進装置である。パイプ２の上端に設けた吸引
フアン１は、フアンの回転によりパイプ２内の空
気を排出させるものであり、パイプ２の下端にパ
イプ２と連通させて構成する穴明パイプ３には、
その内部から外部に至る多数の穴４が設けられて
いる。穴明パイプ３を取り付ける位置は、パイプ
２の下端のみでもよいが、パイプ２の中間部に中
間多岐ソケツト５を取り付け、この中間多岐ソケ
ツト５に穴明パイプ３を嵌着させると通気効果が
さらに高まる。

尚、図中８はテント用クイ、９はテント、１０
はテントを止着するためのテント止である。

本考案は以上の如き構成よりなるものであり、
その使用は次の如く行うものである。

先ず本考案発酵促進装置を地面と垂直に置き、
動物糞を中間及び下端に設けた穴明パイプ３を被
う如くにして堆積させる。堆積させた動物糞の周
囲にテント用クイ８を打設し、パイプ２の上方に
設けたテント止１０にテント９の端部を止めて、
テント９の周囲をテント用クイ８に固定すること
によつてテント９で堆積した糞を被う。この状態
で吸引フアン１を作動させると外部空気が風量調
節フタ７からパイプ内へ吸引され、かつ糞内の多
湿空気が穴４からパイプ内へ吸引される。パイプ
内に吸引された空気は吸引フアン１から外部へ排
出される。こうして適当な時期に適当な時間堆積
した糞内に新鮮な空気を吸い込ますことができ堆
積糞の発酵を促進させることができる。パイプ内
への吸引空気量は、風量調節フタ７によつてその
多少を調節することができる。

以上の如き本考案発酵促進装置によれば、従来
４〜５ケ月を要しても完熟肥料ができなかつたも
のが、１日１回吸引フアンを作動させるだけで30
日間で完熟した有機肥料を有することができる。
さらに、従来行つていた空気を堆積糞内に入れ込
むための堀り返しの作業が全く不必要となる。

以上の如く本考案は簡単な構造で有効な完熟有
機肥料を得ることができる実用性の高いものであ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案実施例の斜視図である。 １……吸引フアン、２……パイプ、３……穴明
パイプ、４……穴、５……中間多岐ソケツト、６
……多岐ソケツト、７……風量調節フタ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 上端に吸引フアン１を設けたパイプ２の下端
   に多岐ソケツト６を嵌着させ、該多岐ソケツト
   ６の分岐口に、先端に風量調節フタ７を有する
   穴明パイプ３を嵌着させてなる有機肥料用発酵
   促進装置。 ２ パイプ２の中間部に中間多岐ソケツト５を嵌
   着させ、該中間多岐ソケツト５の分岐口に、穴
   明パイプ３を嵌着させてなる実用新案登録請求
   の範囲第１項記載の発酵促進装置。