JPS6122350Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は圧電振動子の保持部材に関するもので
ある。

従来から気密封止された圧電振動子の保持バネ
は、気密端子を貫通する端子ピンに連通してある
のみであつた。このために振動子の駆動回路と接
続するために外部プリント基板を必要とし、この
ようにして構成された発振器は浮遊容量その他の
影響を受けて発振周波数がずれて来てしまうため
に、別にトリマコンデンサを必要とするなどの不
都合を生じてしまうことになつた。

本考案は発振器を構成する際にプリント基板を
必要とせず、気密容器内に封止した駆動回路に直
接にワイヤボンデイングが可能な圧電振動子の保
持部材を提供するものである。

本考案の一実施例を説明する。

圧電振動体たとえば厚みすべり振動を行うAT
カツトの水晶片１には、駆動電極が蒸着され、こ
の水晶片の保持部材２は第２，３図示のように柱
状体で形成してあり、上部に水晶片の外周部が挿
入される保持溝部３を設けてある。そして保持溝
部３には、導電性接着剤の注入穴４が連通した状
態で形成されており、この注入穴より接着剤がこ
の保持溝部の所望の箇所に安定的に供給できるよ
うにしてある。また保持部材２の下部には、気密
容器のベース５に突設した保持ピン６の挿入穴部
７を設けてあり、、かつピンが圧入可能で弾性的
に強固に連結されるように割り溝８を設けてあ
る。また保持部材２の下部はつば部状に形成され
ており、ワイヤボンデイングが可能なように上方
が開放してある平担なワイヤボンデイング面９が
設けてある。１０は気密端子５に設けた外部端子
ピンであり、１１は気密端子５上にダイボンデイ
ングしてある駆動用の集積回路である。

本考案はこのような構成であるので水晶片１を
保持するには、振動子の保持溝部３にこの水晶片
を挿入し、注入穴４に導電性接着剤を注入して接
着する。保持部材２のピンの挿入穴部７にピン５
を挿入し、導電性接着剤で固定する。その後ダイ
ボンデイングされた集積回路１１の所定位置とワ
イヤボンデイング面９とをワイヤボンデイングす
る。

このように本考案の保持部材によれば、保持溝
部と導電性接着剤の注入穴を有するので、圧電振
動子の保持を強固に行うことができ、駆動回路に
ワイヤボンデイング面を利用して直接結線できる
ので、余分なプリント基板を必要とせず、構成が
簡単で量産が容易であり、取付け作業が容易であ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例であつて、第１図は使用
状態を示す正面図、第２図は平面図、第３図は第
２図−線断面図である。 １……圧電振動子、２……圧電振動子の保持部
材、３……圧電振動子の保持溝部、４……接着剤
注入穴、６……保持ピン、７……保持ピンの挿入
穴部、９……ワイヤボンデイング面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上部に圧電振動子の外周部が挿入される保持溝
   部と、この保持溝部に連通する接着剤注入穴とが
   設けてあり、下部に保持ピンが挿入される挿入穴
   部と、ワイヤボンデイングが可能なように上方が
   開放してある平担なワイヤボンデイング面とを設
   けてある圧電振動子の保持部材。