JPS6121488Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は記録装置等において記録用紙を必要箇
所に送る装置にかかり、特に記録用紙としてロー
ル式によるロールペーパを保持して成る保持装置
に関する。

従来、記録装置等のロールペーパの保持装置
は、第１図に示す構造であつた。図において、ロ
ールペーパ１は、両側にフランジ２が取付けら
れ、ホルダ軸３を通して、この軸３を軸受４に支
持することで、回転可能に保持される。ロールペ
ーパ１は両側がフランジ２にてガイドされ、第２
図に示すように、送りローラ５を通して記録部へ
と送り出される。第１図に示す如き構造のロール
ペーパの保持装置によれば、ロールペーパの装着
等が非常に面倒であつた。つまり、フランジ２及
びホルダ軸３の取付後、軸３を軸受４に装着する
といつた操作が面倒となり、且つ構成も複雑なも
のとなつていた。

又、第２図に示す様にロールペーパ１の巻き癖
を除去する目的で、送り出される用紙を巻き方向
と逆方向に押圧するしごき板６が設けられてい
る。このしごき板６は、図に示す位置に固定され
ている。今、Ａに示す状態でロールペーパ１が存
在する場合、ペーパ１はしごき角θがθａで送り
ローラ５を通して送られる。そして、ロールペー
パ１がＢに示す状態に減少すれば、ペーパ１はし
ごき角θｂで送りローラ５を通して送り出され、
巻き癖が大きくなればなるほど、しごき角θが小
さくなり、巻き癖の除去力が低下する。

本考案は上述のような欠点に鑑みて成されたも
ので、記録紙押え板にてロールペーパをしごいて
巻き癖を除去させると共にロールペーパの減少に
応じて巻き癖の除去力を大きくして、理想的な巻
き癖除去を可能にしたロールペーパの保持装置を
提供するものである。

以下図面に従つて本考案のロールペーパ保持装
置を詳細に説明する。

第３図は本考案によるロールペーパ保持装置の
一具体例を示す側面図である。図中１０はロール
ペーパ１１を単に載置するだけの記録紙受板であ
つて、例えば、記録装置の給紙部に取付けられて
いる。又、１２は給紙部の両フレーム（図示せ
ず）に軸１３にて一端部が軸支され回転自在に設
けられた記録紙押え板である。記録紙押え板１２
はほぼ「く」の字状に形成されており、図中反時
計方向に付勢するスプリング１４の一端が固定さ
れている。該スプリング１４の他端は、軸１３を
保持している上記フレームに固定されている。従
つて、記録紙受板１０に載置されたロールペーパ
１１は、押え板１２にて受板１０方向に圧接さ
れ、移動及び位置決めが行われる。ここで、記録
紙受板１０の両側（又は一側）に取付けられた側
板１６は、ロールペーパ１１の両側の位置規制を
行いペーパの両側（又は一側）をガイドする。

上記ロールペーパ１１は上部に配置された送り
ローラ１５を通り、記録部へと送り出される。こ
の時、ロールペーパ１１は、記録紙押え板１２の
先端にてしごかれ巻き壁が除去され送りローラ１
５に向う。記録紙押え板１２及び送りローラ１５
は、ロールペーパ１１の巻き癖を除去するため
に、しごき角θが形成されるような位置に記録紙
押え適宜設定されている。

上述の構造のロールペーパ保持装置によれば、
ロールペーパ１１は、スプリング１４の付勢力に
より記録紙押え板１２にて記録紙受板１０に常に
押圧されるため、記録紙受板１０上に保持され
る。記録紙押え板１２をロールペーパの装置時に
付勢力を解除すれば、ロールペーパ１１は記録紙
受板１０に載せるだけでよく、装着が非常に簡単
となる。

又、ロールペーパ１１の減少によりロール径が
小さくなつても、押え板１２がスプリング１４の
付勢力により、常にロールペーパ１１を記録紙受
板１０へ押圧し、位置規制等を確実に行うことが
できる。ロールペーパ１１がＡの状態からＢに示
す状態まで減少したとすれば、記録紙押え板１２
によるしごき角θがθ_Aからθ_BとなりＡの状態に
比べ大きくなる。この時、スプリング１４による
押え板１２の引張り角度も、βからγに増加す
る。これは、ロールペーパ１１を記録紙受板１０
へ圧接させる力が増加したことを示すもので、ロ
ールペーパ重量の減少に伴う張力Ｆの低下を補正
している。即ち、巻き癖を除去するに際し、張力
Ｆが低下すれば、自然と巻き癖の除去力も低下す
るが、ロールペーパ重量の減少による張力Ｆの低
下が、スプリング１４の引張り角の増加により補
正される。従つて、上述の様にロールペーパ１１
のロール径の減少に伴つて、巻き癖除去力が増加
し、理想的な巻き癖の除去を行うことができる。

又、第１図に示す如き装置であれば、軸支持さ
れていることからロールペーパと送りローラとの
平行度等が保証されている。このため、蛇行（ス
キユー）が発生しても、ロールペーパのところで
両側端部に張力の差が生じ、且つロールペーパ引
張り負荷にも両側端部で生じるため、送りを元に
戻そうとする作用が働き、安定した送りが望め
る。

これに対し本考案の保持装置においても、ロー
ルペーパ１１が押え板１２にて常に記録紙受板１
０に押し付けられていることから、ロールペーパ
１１と送りローラ１５との平行関係等が保たれ、
第１図のロールペーパ軸にて保持されるものと同
様の作用効果、即ち安定した送りを行うことがで
きる。

以上説明した様に本考案におけるロールペーパ
保持装置によれば、ロールペーパをしごいて巻き
癖を除去できると共にロールペーパの減少に応じ
て巻き癖の除去力を大きくして、理想的な巻き癖
除去ができるものである。またロールペーパの装
着等が容易であり、その構造も非常に簡単なロー
ルペーパの保持装置である。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来のロールペーパの保持
装置の構造を示す斜視図及び側面図、第３図は本
考案におけるロールペーパの保持装置の一具体例
を示す側面図である。 １０……記録紙受板、１１……ロールペーパ、
１２……記録紙押え板、１３……軸、１４……ス
プリング、１５……送りローラ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 記録紙をロール状に巻いたロールペーパーを保
   持し、該ロールペーパを所望箇所に送り出すため
   に供するロールペーパの保持装置において、 上記ロールペーパを受ける記録紙受板と、 上記ロールペーパから送り出された記録紙が記
   録部へ送られる途中で通過する紙送りローラと、 上記記録紙受板に置かれたロールペーパの前記
   紙送りローラへの導出側に位置したその周面に接
   し、回転自在に設けられた記録紙押え板と、 該記録紙押え板にてロールペーパを上記記録紙
   受板に押し付ける付勢部材とを設け、 且つ、上記紙送りローラと上記記録紙押え板と
   の位置関係はロール径が最大径から最小径に至る
   すべての状態において該記録紙押え板先端部に上
   記ロールペーパから導出される記録紙の巻き癖を
   除去するしごき角θを設けると共に、ロール径が
   最大のときしごき角θが最小で、ロール径が小さ
   くなるにつれて徐々にしごき角θが大きくなる関
   係に設定したことを特徴とするロールペーパの保
   持装置。