JPS6120122Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はニユーマチツクケーソン工法に使用す
る土砂吸込装置に関するものであり、更に詳しく
はかかる装置に使用するテレスコビツク管の改良
に関する。

従来、ニユーマチツクケーソン工法においてズ
リをケーソン外に搬出するには多くの場合バケツ
トを使用していた。しかしながらこのような装置
ではバケツトをケーソン内に出し入れする毎にス
テリアルロツクを開閉せねばならないので、作業
性が悪く、またそのために搬出量が制限されてし
まつた。そのために本考案者らはジエツトポンプ
を使用した土砂吸込装置を提案した。この提案し
た装置ではケーソン内にジエツトポンプを設置
し、ポンプ駆動水供給ラインから供給される高圧
水をノズルから噴出することによりサクシヨンパ
イプにより水と共に土砂を吸込み、土砂排出ライ
ンによりケーソン外に排出するようになつてい
る。かかる装置によればズリ搬出のためにマテリ
アルロツクの開閉を行なう必要はなく、したがつ
て空気の消費を少なくし、かつ連続的にズリの搬
出を行なうことができて、バケツト揚重の欠点を
解消できた。

しかしながらかかる土砂吸込装置において問題
になるのは、ケーソンの沈下に伴い、サクシヨン
パイプの吸込口を釡場内の適切な位置に位置を調
整せねばならない。

この位置調節手段として、第１図および第２図
にその従来技術が示されている。第１図において
Ａはケーソンであり、Ｂは釡場である。ケーソン
Ａ下部にはジエツトポンプ１が配置され、このジ
エツトポンプ１には駆動水供給ライン２および土
砂排出ライン３がそれぞれの入口側および出口側
に連結されている。そしてジエツトポンプ１の下
方にはテレスコビツク管４を介してサクシヨンパ
イプ５が接続され、下端の吸込口５ａの所で開口
している。

サクシヨンパイプ５の下方にはリング状のジエ
ツトノズルパイプ６が設けられ、このジエツトノ
ズルパイプ６には２本の補給水ライン７，７が連
結され、ジエツトノズルパイプ６に高圧水を供給
するようになつている。またジエツトノズルパイ
プ６にはその高さを調節するための吊ワイヤロー
プ８が設けられている。このような従来装置にお
いて、掘削作業の進展に伴い、第１図に示す位置
から第２図に示す位置にケーソンＡのスラブ天井
と釡場Ｂの水面との距離が変化するが、この変化
に追従させねばならない。すなわちジエツトポン
プ１はケーソンＡに固着され、他方吸込口５ａは
釡場に設けねばならないので、その長さを変化に
対応してテレスコビツク管４を設けてある。補給
水ライン７，７の移動については、このライン
７，７のホースのたわみ量でストローク量を吸収
させていた。

このような従来技術においては、第１図に示す
ように補給水ライン７，７にたわみが生じている
場合には掘削土を釡場Ｂに投入する作業の邪魔に
なるばかりでなく、補給水ライン７，７のホース
の折曲に伴う折損のおそれがある。またテレスコ
ビツク管４自体も摺動が円滑でなかつた。

したがつて本考案の目的は補給水ラインがたわ
むことがなく、かつ好適にテレスコピツク管を摺
動させることができるニユーマチツクケーソン工
法に使用する土砂吸込み装置を提供するにある。

以下図面を参照し本考案の実施例を説明する。

第３図は、本考案の一実施例を示すものである
が、第１図および第２図と同一符号を付けた部分
は同一構成を示すものとする。

第３図において補給水ライン１０はテレスコピ
ツク管９の外管に取付けられており、その外管に
は油圧シリンダ１１が取付けられ、その油圧シリ
ンダ１１から延びるピストンロツド１２はノズル
パイプに連結している。図中１３は油圧シリンダ
１１を作動させる油圧ラインである。

したがつて、第４図に示すようにピストンロツ
ド１２を伸張させることによつてノズルパイプ６
を釡場Ｂの水面にちかづけることができる。

このテレスコピツク管の９の具体例が第５図に
示されている。すなわちテレスコピツク管９はエ
ルボパイプ１４を介して補給水ライン１０に連結
されてる外管１５と、この外管１５の内側に位置
し、そして外管１５に対しパツキング１８を介し
摺動自在のジエツトノズルパイプ６に連結される
中間管１６と、外管１５に対しパツキング１８を
介して中間管１６の内側に配置されるサクシヨン
パイプ１７から構成されている。

補給水ライン１０は伸縮管を用いてもよく、或
いは通常のパイプを用いてもよい。補給水ライン
１０はフランジ１４ａを介してエルボ管１４に接
続されており、補給水は外管１５との中間管１６
との間を通つて図面で上方に流れ、次いでサクシ
ヨンパイプ１７と中間管１６との間を通つてジエ
ツトノズルパイプ６に流れ矢印の通りノズルから
噴出される。したがつてテレスコピツク管９の伸
縮作動は補給水の供給に影響がない。また外管の
上部に設けたフランジ１５ａにはジエツトポンプ
１の吸込み口が接続されており、外管１５に対し
て摺動自在にサクシヨン１７が設けられ、このサ
クシヨンパイプ１７はジエツトノズルパイプ６と
一体となつているので下端の吸込み口１７ａは水
面中に位置でき、したつてズリを上方に吸引する
ことができる。

以上のように本考案によればテレスコピツク管
を内外の二重管構造とし、外管とサクシヨンパイ
プとの間を補給水が流れる機構とし、かつサクシ
ヨンパイプも外管に対して摺動自在としたので補
給水ラインはテレスコピツク管の伸縮によつても
たわみを生じることもなく、またズリの吸引作業
も円滑に行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来技術に係る土砂吸込装置の側面
図、第２図は第１図の装置において釡場の水位が
下降し、サクシヨンパイプが伸張した場合におけ
る同側面図である。第３図は本考案に係る土砂吸
込み装置の側面図、第４図は第３図に示した装置
において釡場水位が下降しサクシヨンパイプが伸
張した場合における同側面図、第５図は本考案の
装置に用いるテレスコピツク管の側断面図であ
る。 Ａ……ケーソン、Ｂ……釡場、１……ジエツト
ポンプ、２……駆動水供給ライン、３……土砂排
出ライン、４……テレスコピツク管、５……サク
シヨンパイプ、５ａ……吸込口、６……ジエツト
ノズルパイプ、７……補給水ライン、８……吊ワ
イヤロープ、９……テレスコピツク管、１０……
補給水ライン、１１……油圧シリンダ、１２……
ピストン、１３……油圧パイプ、１４……エルボ
パイプ、１５……外管、１６……中間管、１７…
…サクシヨンパイプ、１８……パツキング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ケーソン内に設置されて土砂を吸込む土砂吸込
   装置はジエツトポンプを備え、そのジエツトポン
   プはケーソン外から供給される高圧水をノズルか
   ら噴出してサクシヨンパイプにより土砂を水と共
   に吸込みケーソン外に排出するようになつてお
   り、その前記サクシヨンパイプはテレスコピツク
   管を介して設けられている土砂吸込装置におい
   て、テレスコビツク管は補給水ラインを連結させ
   る外管と外管内に位置し、外管に対しパツキング
   を介し摺動自在でジエツトノズルパイプに連結さ
   れる中間管と外管に対しその上端がパツキングを
   介して摺動自在で中間管の内部に配置されるサク
   シヨンパイプから構成され、かつ上記テレスコビ
   ツク管を伸縮させる油圧シリンダを設けたことを
   特徴とするニユーマチツクケーソン工法に使用す
   る土砂吸込装置。