JPS6118469Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、時計に係り、特にフレキシブルな携
行帯を時計本体に延設し、置時計、掛時計及び携
行用時計等として幅広く使用することができるよ
うにした時計に関する。

従来より一般に懐中時計、旅行用時計等の携行
用時計は公知の如く夫々に属する吊りひも、鎖、
ケース等の携行用部材を備えている。しかしそれ
らの携行用部材は、ほとんど単一の機能しかもつ
ていない。例えばひも及び鎖は時計を吊り下げて
持ち歩くだけのものであり、ケースは折り曲げて
立ち上がらせ、時計を衝立状にして使用するだけ
のもので、その用途は限られ、狭く不便であつ
た。

尚実開昭53−7332に開示された考案のフレキシ
ブルな時計保持部材は、蛇腹を用いて中空に形成
され、帯状のものではなかつたので、腰ベルト等
による携行用には適さない難点があつた。

本考案は上記した従来技術の欠点を除くために
なされたもので、その目的とするところは、伸ば
せば直線的な板状になり、折り曲げることで角度
を保ち衝立状にもなつて望みの形状となり、その
形を持続できる携行帯を時計に装着して、置時計
にも、掛時計にも、また懐中時計、腰ベルト等へ
の下げ時計等として幅広く使用することができる
時計を提供することにある。

要するに本考案は、フレキシブルな時計保持部
材を時計本体から延設してなるものにおいて、前
記フレキシブルな時計保持部材は、鉛等の可撓性
材料を芯材とし、該芯材を弾性を持つ軟質の外皮
で隙間なく包んで中実に形成され、前記芯材と外
皮との合成特性により可撓性を保持し得る如く、
かつその幅に対して厚さが非常に小さい断面長方
形状のフレキシブル携行帯として板状に形成され
ていることを特徴とするものである。

以下本考案を図面に示す実施例に基いて説明す
る。第１図から第３図において、時計本体１に
は、フレキシブルな時計保持部材の一例たるフレ
キシブル携行帯２が延設されており、該携行帯２
は、第４図にその断面を示す如く、芯材３に帯状
の鉛板を用い、該芯材全体を弾性を持つ軟質の外
皮４で隙間なく包んで中実に形成され、芯材３と
外皮４との合成特性により可撓性を保持し得る如
く、かつその幅に対して厚さが非常に小さい断面
長方形状の板状に形成されている。そしてその表
面には適度の摩擦を得ると共に折り曲げ易くする
ための多数の溝状の凹凸２ａが形成されている。
外皮４はゴム、軟質の樹脂などで成形され得る。
そして携行帯２は本体１のケース５の端部に図示
の如く挾み、ネジ６にて締めつけ固定せしめてあ
り、該携行帯２の端部に第１図示の如く吊り下げ
穴７が設けてある。尚８は時計の基板、９は液晶
板、１０は表示窓である。

本考案は上記のように構成されており、以下そ
の作用につき説明すると、携行帯２は板状の鉛板
を芯材３とし、多数の溝状の凹凸２ａを形成した
ゴム等の軟質材を外皮４としてあるから可撓性を
保持することができ、第５図の如く両手に持つて
折り曲げたり、伸ばして直線状にしたりできる。
従つて第６図示の如く折り曲げて、衝立状にすれ
ば机上等に載置して置時計となり、また平らな板
状にすることで第７図示の如く掛時計とすること
ができ、携行帯２は中実であつて断面長方形状の
板状に形成されているため、尚第６図の状態から
深く折りたたむことで第８図示の如く腰ベルト１
１に挾み込んで携行時計として用いることもでき
る。この場合時計本体１と携行帯２の端部に掛け
金（図示せず）を設けることで前記腰ベルト１１
に挿通して使用することもできる。なお鉛の芯材
３は帯状に限らず、複数本の線材を間隔をあけて
配設してもよく、これによれば携行帯２の部分の
重量を軽減することができる。

本考案は、上記のように構成され、作用するも
のであるから、伸ばせば直線的な板状になり、折
り曲げることで角度を保ち衝立状にもなつて望み
の形状となり、その形を持続でき、しかも可撓性
の芯材を弾性を持つ外皮で隙間なく包んで中実の
板状に形成したフレキシブル携行帯を時計本体か
ら延設したので、置時計にも、掛時計にも、また
懐中時計及び腰ベルト等への下げ時計等として幅
広く使用することができる時計を提供し得る効果
がある。また携行帯が中実の板状であるため、扱
い易く、しかも収納又は設置スペースが狭くて済
むという大きな利点がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例に係り、第１図は時計の
正面図、第２図は第１図の側面図、第３図は第１
図の部分背面図、第４図は第３図の−矢視部
分拡大縦断面図、第５図は携行帯の変形操作状態
斜視図、第６図は置時計とした状態斜視図、第７
図は掛時計とした正面図、第８図は腰レベルに装
着した携行状態を示す斜視図である。 １は時計本体、２は携行帯、３は芯材、４は外
皮である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ フレキシブルな時計保持部材を時計本体から
   延設してなるものにおいて、前記フレキシブル
   な時計保持部材は、鉛等の可撓性材料を芯材と
   し、該芯材を弾性を持つ軟質の外皮で隙間なく
   包んで中実に形成され、前記芯材と外皮との合
   成特性により可撓性を保持し得る如く、かつそ
   の幅に対して厚さが非常に小さい断面長方形状
   のフレキシブル携行帯として板状に形成されて
   いることを特徴とする時計。 ２ 前記芯材は、鉛であることを特徴とする実用
   新案登録請求の範囲第１項に記載の時計。 ３ 前記外皮は、合成樹脂からなり、その表面に
   多数の溝状の凹凸が形成されていることを特徴
   とする実用新案登録請求の範囲第１項に記載の
   時計。