JPS6117153Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、クレーンで吊下げられ水平移動し
て、中に収容したコンクリートを下部の排出口よ
り落下させてコンクリート型枠の中に打込むのに
好適に用いられるようにしたホツパーに係り、特
に、狭小間隔のコンクリート型枠間にもコンクリ
ートを溢出することなく打込むことができ、ま
た、型枠内の上部に空〓を残すことなく型枠一杯
に打込むことのできる操作性のよいコンクリート
打設用ホツパーを提供しようとするものであり、
その特徴とするところは、揺動自在に吊持される
吊手を備えたホツパーの底部が断面逆ハの字形状
に形成され、該逆ハの字形を構成する一側の底斜
面の下端に垂直面部が下方向に連設され、かつ該
垂直面部の上下方向中間部外側に突部が側方向に
突設され、他側の底斜面の下端が同一勾配のまま
延長されこの延長面部と前記垂直面部との交叉部
が接合され、該延長面部に方形状の排出口が開口
され、該排出口を開閉自在とするシヤツターが底
斜面に沿つて摺動自在に設けられ、該シヤツター
を操作する開閉操作機構がホツパーの胴部に上端
が揺動自在に支持された開閉操作杆と、該開閉操
作杆の中間部と前記シヤツターに設けられたブラ
ケツトとを連動連結したリンク杆とからなり、前
記開閉操作杆の揺動操作を介してシヤツターが摺
動操作自在とされた点にある。

以下本考案の実施例を図面に基づき詳述する。

図面において、１はコンクリート打設用ホツパ
ーで、平面視円形の胴部２と断面逆ハの字形の底
部３よりなり、胴部２の上端には吊手４が取付け
られており、該吊手４がクレーンのフツク５に引
掛けられ、揺動自在に吊持される。断面逆ハの字
形底部３の該逆ハの字形を構成する一側の底斜面
６の下端には向きに真直ぐに曲折した垂直面部７
が連設され、他側の底斜面８の下端には同一勾配
のまま下方に延長しこの延長面部９と垂直面部７
との交叉部を接合してある。垂直面部７の上下方
向中間部外側には突部１０を突設してある。延長
面部９には平面視開口形状が長方形である排出口
１１が開口される。排出口１１は、底斜面８の外
面上を両側ガイドレール１２，１２に沿つてその
傾斜方向に摺動自在に装着されたシヤツター１３
によつて開閉される。該シヤツター１３を操作す
る開閉操作機構は、上端を胴部２の外面上に固着
したフツク部１４に揺動自在に引掛け、下端に握
り部１５を有した開閉操作杆１６と、該操作杆１
６の中間部とシヤツター１３の面上に設けられた
ブラケツト１７とを連動連結したリンク杆１８と
から構成されており、人手操作により開閉操作杆
１６をフツク部１４を支点にして上方に引上げる
と、シヤツター１３はリンク杆１８を介して、底
斜面８をガイドレール１２，１２の案内下で上方
向に摺動操作され、第２図及び第３図に示される
如く、排出口１１が開けられる。反対に、開閉操
作杆１６を押し下げることによつて、シヤツター
１３が底斜面８に沿つて下向きに摺動操作され、
排出口１１が閉じられる。

このように構成されたホツパー１は第１図にそ
の使用態様を示すように、クレーンのフツク５に
吊手４を引掛けてコンクリート型枠１９，２０間
の上方に吊下げ、シヤツター１３を開いて該型枠
１９，２０の長手方向Ａに水平移動させることに
より、内部のコンクリート２１を排出口１１より
連続的に自然落下できて型枠１９，２０の中に打
込んで行くのであるが、このさい、このホツパー
１の底部３形状は垂直面部７と傾斜延長面部９と
によつて先細状の鋭角に構成されているのでコン
クリート型枠１９，２０間の間隔が狭い場合も、
この型枠１９，２０間の上部にホツパー１底部３
を容易に導入でき、また排出口１１の開口量も、
シヤツター１３の摺動操作によつて自由にかつ容
易に調整でき、従つて、コンクリートを溢出すこ
となく打むことができ、しかもその垂直面部７は
一側の型枠１９の内面に沿い寄せることができる
ため、排出口１１からコンクリート２１をその垂
直面部７に接する側の一側の型枠１９から他側の
型枠２０の方向Ｂに向けた流込みを可能にし、従
つて第６図に示す如き型枠１９，２０内の上部に
空〓２２を残すような不具合の全くない良好なコ
ンクリート打込みをなし得るのである。すなわ
ち、第６図においては型枠１９に接する一側の底
面２３が、排出口２４を開口した他側の底面２５
と同様に傾斜状に形成されているため、型枠１
９，２０間の上部においてその底面２３の下方に
コンクリート２１の打込まれない空〓２２ができ
てしまうという不都合を生じ、このため再度、コ
ンクリート２１を空〓２２簿分に補充しなければ
ならない等能率を悪くするのであるが、上記実施
例ではかかる空〓をつくることなく打込まれるの
で能率が良い。またシヤツター１３が底斜面８に
沿つて傾斜方向に摺動自在に構成されてるので、
シヤツター１３が水平方向に摺動自在に設けられ
たものと比較して、シヤツター１３の開閉操作に
際し、ホツパー１内のコンクリート２１重量によ
る抵抗が少なく、従つて、開閉操作杆１６の揺動
操作によつてシヤツター１３の開閉操作が比較的
軽く容易に行なえる利点がある。さらに、垂直面
部７を型枠１９の内面に沿わせるに際しその外面
側に付設した突部１０を型枠１９の上端に接当さ
せることにより、垂直面部７の型枠１９，２０間
に対する突入量を適正に規制できて、その突入不
足並びに突入過剰を防止でき、このクレーン作業
による吊込みによるコンクリート打設作業も容易
に行われる。また、傾斜状の延長面部９に排出口
１１を開口しており、垂直面部７の上下方向中間
部に突部１０が設けられているため、型枠１９，
２０内に底部３の排出口１１があまり深く入り過
ぎず、排出口１１の開口量も側面より容易に視認
でき、至便である。さらに、ホツパー１がクレー
ンのフツク５に揺動自在に吊持されているので、
ホツパー１は軽い力で容易に揺動操作でき、例え
ば、片手で開閉操作杆１６の握り部１５を握り、
開閉操作杆１６上端のフツク部１４に力を加える
ことによつてホツパー１を容易に適宜方向に揺動
操作できるため、この方法により、ホツパー１を
揺動させて、第５図に示される如く、垂直面部７
と突部１０を一方の型枠１９の内面及び上端に接
当させ、次に開閉操作杆１６を適宜揺動操作して
排出口１１を適宜開放し、該排出口１１よりコン
クリート２１を流込み、その後、開閉操作杆１６
を介してホツパー１に型枠１９，２０長手方向Ａ
の力を加えれば、該ホツパー１を長手方向Ａに沿
つて容易に移動でき、従つて、以上のことから、
開閉操作杆１６の握り部１５を握つた片手によつ
て、容易にコンクリート打設作業を行なうことが
でき、操作性がよい。

また、シヤツター１３の開閉操作機構が、開閉
操作杆１６とリンク杆１８とからなり、開閉操作
杆１６の揺動操作により、シヤツター１３を摺動
操作自在とした簡単な構成であり、容易に製作で
きる。

尚、前記排出口の開口形状が従来のコンクリー
トポンプに併用される吐出ホースの先端の形状の
如き、第８図に示す様な円形の排出口２６に形成
された場合は、その排出口２６の許容される開口
最大径がコンクリート型枠１９，２０間の間隔に
よつて規制され、開口面積をあまり大きくできな
いため、砂利２７等が詰まる可能性が大である。
そこで第７図に示すように排出口１１を長方形に
形成して、その長辺側をコンクリート型枠１９，
２０の長手方向Ｓに沿つて移動させる構成とした
場合、短辺側の長さはコンクリート型枠１９，２
０間の間隔によつて規制されるが、長辺側の長さ
は期制されず、従つて開口面積を大きく形成でき
る。よつて砂利２７等が排出口１１で詰まる可能
性が小となり、砂利２７等による詰まりが防止で
きるという利点を奏する。

本考案は以上のように、ホツパー１の底部形状
が垂直面部７と延長面部９とによつて先細状の鋭
角に構成され、その延長面部に排出口１１が開口
され、該排出口１１を開閉自在とするシヤツター
１３が底斜面８に沿つて摺動自在に設けられ、垂
直面部７に突部１０が突設されたものであり、コ
ンクリート型枠１９，２０間の間隔が広い場合は
もちろん、狭い場合であつても、ホツパー１底部
３が先細状の鋭角に構成されているため、型枠１
９，２０間に容易に導入できると共に、突部１０
によつて、型枠１９，２０間に対する垂直面部７
の突入量を適正に規制できる。またシヤツター１
３の開閉操作が比較的軽く行なえ、排出口１１の
開口量も側面より容易に視認できるため、排出口
１１の開口量の調整が容易であり、従つて排出口
１１より打設されるコンクリート２１量の調整が
容易であり、型枠１９，２０よりコンクリート２
１を溢出すことなく打込むことができ、良好な能
率のよいコンクリート２１打設作業が行なえる利
点がある。さらに、ホツパー１は揺動自在に吊持
された状態で使用される構成であるため、開閉操
作杆１６を介してホツパー１に力を加えることに
よつてホツパー１は前後左右に揺動操作自在であ
り、また開閉操作杆１６の支持部回りの揺動操作
により、シヤツター１３が底斜面８に沿つて摺動
操作自在とされているため、排出口１１の開口量
の調整が容易、迅速に行なうこができ、また片手
にとつても容易にコンクリート２１打設作業を行
うことができ、操作性がよい。また、シヤツター
１３の開閉操作機構が、ホツパー１の胴部２に上
端が揺動自在に支持された開閉操作杆１６と、該
開閉操作杆１６の中間部と前記シヤツター１３に
設けられたブラケツト１７とを連動連結したリン
ク杆１８とからなり、開閉操作杆１６の揺動操作
により、シヤツター１３が摺動操作自在とされた
簡単な構成であり、容易に製作できるという利点
を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案のホツパーの使用態様例図、第２
図は同ホツパーの一部破断側面図、第３図は側面
図、第４図は平面図、第５図は同ホツパー底部か
らのコンクリート排出落下状態を示す断面図、第
６図は第５図に相応して示す不具合なコンクリー
ト排出落下の状態図、第７図はホツパー排出口の
好ましい形状を示す平面図、第８図はホツパー排
出口形状の悪い例を示す平面図である。 １……ホツパー、２……胴部、３……底部、４
……吊手、６……底斜面、７……垂直面部、８…
…底斜面、９……延長面部、１０……突部、１１
……排出口、１３………シヤツター、１６……開
閉操作杆、１７……ブラケツト、１８……リンク
杆、１９，２０……コンクリート型枠。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 揺動自在に吊持される吊手４を備えたホツパー
   １の底部３が断面逆ハの字形状に形成され、該逆
   ハの字形を構成する一側の底斜面６の下端に垂直
   面部７が下方向に連設され、かつ該垂直面部７の
   上下方向中間部外側に突部１０が側方向に突設さ
   れ、他側の底斜面３の下端が同一勾配のまま延長
   されこの延長面部９と前記垂直面部７との交叉部
   が接合され、該延長面部９に方形状の排出口１１
   が開口され、該排出口１１を開閉自在とするシヤ
   ツター１３が底斜面８に沿つて摺動自在に設けら
   れ、該シヤツター１３を操作する開閉操作機構が
   ホツパー１の胴部２に上端が揺動自在に支持され
   た開閉操作杆１６と、該開閉操作杆１６の中間部
   と前記シヤツター１３に設けられたブラケツト１
   ７とを連動連結したリンク杆１８とからなり、前
   記開閉操作杆１６の揺動操作を介してシヤツター
   １３が摺動操作自在とされたことを特徴とするコ
   ンクリート打設用ホツパー。