JPS6114345Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ミキサーに付属するマドラーに関す
るものである。

最近のミキサーは、従来からの水と果物、野菜
等よりなる混合液を作る機器としての用途以外
に、水を使用せずに材料等の粉砕乃至すりつぶし
による調理の下拵えとしての用途が重要となつて
きた。しかし、ミキサーは撹拌ボトル内の材料を
水の対流により撹拌粉砕する構造である為、水を
付加しないで使用するる場合には、材料等の対流
が悪く均等な粉砕が行なわれず、また撹拌翼近傍
に空隙が生じ材料の撹拌翼への有効な接触が得ら
れず、その上材料が前記撹拌ボトル上面にまで飛
散する。このため前記撹拌ボトル内へ、その内周
縁にほぼ合致する平板部と該平板部より垂設する
操作杆とより成るマドラーを挿入し材料の飛散を
防ぎ、前記撹拌翼へ材料を近接するように改善さ
れたが、そのマドラーの動作範囲は前記撹拌ボト
ル上部にシール嵌合するリング状蓋を設け、その
中央孔部で規制しものであつたため、うつかり該
リング状蓋を嵌合させるのを忘れると、前記マド
ラーの平板部が直接前記撹拌翼に当たる恐れがあ
り、非常に危険であつた。

本考案は、上記欠点に鑑み、前記マドラー自体
にその動作時の回動範囲を規制する傾斜規制板を
設けて、前記リング状蓋が無くても該マドラーは
前記撹拌ボトル内で一定の回動範囲で動作し、且
つ前記撹拌翼に当たる可能性を無にすることを目
的としたものである。

以下本考案を一実施例につい詳細に説明する
と、１はミキサー本体であり、基台ケース２とそ
の上面に載置される撹拌ボトル３から成る。前記
基台ケース２内部には、スイツチ４と駆動用電動
機５を収納し、前記撹拌ボトル３底部には前記電
動機５と接続器６を介して共動在に取り付けられ
た撹拌翼７を有する。

前記撹拌ボトル３内には、着脱自在に挿入され
るマドラー８を設け、該マドラー８は前記撹拌ボ
トル３の内周縁にほぼ合致する平板部９と、該平
板部９に垂設する操作杆１０とより形成し、該操
作杆１０の上部に傾斜規制板１１を一体形成し、
前記マドラー８の動作時に、該傾斜規制板１１の
外周縁が、前記撹拌ボトル３の内周縁に当接する
ように成されている。また前記撹拌ボトル３内周
壁にはリブ１２が突設されており、該リブ１２に
対応して前記マドラー８の平板部９外周縁に切欠
部１３，１３…が設けられている。

次に本考案の作用を説明すると、前記電動機５
によつて前記撹拌翼が回転すると、前記撹拌ボト
ル３内の材料は下向きの略紡錐形状をとつて、前
記撹拌ボトル３上部周辺から飛散しようとする
が、前記マドラー８は前記材料の動きに抗して、
前記撹拌ボトル３内で波運動し、前記材料の飛散
を防ぐと共に、該材料の対流を促がし、撹拌効率
を高める。このとき前記マドラー８はその波運動
の範囲を、前記傾斜規制板１１で規制される。即
ち前記平板部９は規制範囲内の角度でしか傾くこ
とはないから、前記撹拌ボトル３内で所定の位置
に保持され前記撹拌翼７に当接することはない。

以上の如く本考案はマドラー自体に傾斜規制板
を設けてその運動範囲を制限せしめ、撹拌翼にそ
の平板部が当たることを防ぐと共に、従来のよう
なリング状蓋の面倒な取付手間を省き、且その付
け忘れによるミキサーの損傷を未然に防ぐ等の効
果を有するものとなる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案一実施例のミキサー側面断面図で
ある。 １……ミキサー本体、８……マドラー、９……
平板部、１０……操作杆、１１……傾斜規制板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基台ケースとその上面に載置せる撹拌ボトルを
   有し、前記基台ケース内部にはスイツチと駆動用
   電動機を収納し、前記電動機と接続器を介して共
   動する撹拌翼を設け成るミキサーにおいて、前記
   撹拌ボトル内に着脱自在に挿入するマドラーを前
   記撹拌ボトルの内周縁にほぼ合致する平板部と、
   該平板部に垂設する操作杆とより形成すると共に
   該マドラーにその回動範囲を規制する傾斜規制板
   を設け、前記操作杆の上端部を前記撹拌ボトル上
   方へ延出せしめてなるミキサー。