JPS6111644Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は渦流探傷装置の改良に係る。

時間的に変動する磁界内を導体を通過させ、磁
界により導体に生じる渦電流の変化から導体の欠
陥を検出する渦流探傷法は、走間において電線の
欠陥を検出する方法として有用であり、現に各所
で採用されているが、検出感度が検出コイルを通
過する線速が大きい程高くなると言う特質を有し
ている。

従つて、渦流探傷装置を電線等の製造ライン中
に組込み、オンラインで欠陥検出を行う場合には
その工程で定まる線速により検出感度が制約され
充分な検出感度が得られない欠点があつた。

本考案は上記の事情に基きなされたもので、設
置場所の工程の線速に無関係に充分な検出感度で
欠陥検出をなし得る渦流探傷装置を提供する。

以下、図面につき本考案の詳細を説明する。第
１図および第２図において、検出対象である電線
１はサプライドラム２から引出されて、ドラム２
の軸と軸を平行にしたゴムローラ３の上面、本考
案の渦流探傷装置４、ゴムローラ３と平行をなす
ゴムローラ５の下面をそれぞれ順に経由して、例
えば紙巻機、ガラス巻機等の製造機械６に送られ
製造機械６により定まる線速で引取られている。

本考案の渦流探傷装置４は、ドラム１の軸に平
行な１対のガイド７に、下端側面の車輪８を係合
させた往復台９を有する。往復台９上面には、前
記１対のガイド７に垂直な方向に往復動されるコ
イル台１０が設けられ、コイル台１０上面には軸
をコイル台の往復動方向と一致させてサーチコイ
ル１１が設けてある。さらに、往復台９上面前後
端にはサーチコイル１１の軸の延長線をはさんで
軸を往復台上面に垂直にした１対のガイドローラ
１２，１３がそれぞれ設けてある。

上記の構成において、コイル台１０は任意周知
の手段により往復動されるものとし、次の如く運
動させられる。すなわち、電線１に対しサーチコ
イル１１が充分な検出感度となる相対速度となる
如く、定位置から電線１の入来側に移動する運動
と、その逆方向に前記入来方向への運動により探
傷した電線の部分が定位置より入来側にある間に
前記位置に戻る運動とを繰返し行わせられる。

上記の如くすることにより、サーチコイル１１
は電線１をオーバラツプして相対速度大で渦流探
傷することとなり、検出感度が向上される。

なお、電線１のドラム軸方向の移動は、サーチ
コイル１１の軸線の延長をはさんで往復台９に設
けたガイドローラ１２，１３を介して往復台９に
伝えられ、往復台９はガイド７に沿つて移動し、
電線１の動きにつれてトラバースすることとなる
から、電線１とサーチコイル１１の相対位置は正
しく所定に保持され、相対位置変動によるＳ／Ｎ
比の低下はなく、検出感度が低下されるおそれは
ない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案一実施例の平面図、第２図はそ
の正面図である。 ２……サプライドラム、９……往復台、１０…
…コイル台、１１……サーチコイル、１２，１３
……ガイドローラ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. サプライドラムの軸方向に可動とされた往復台
   と、この往復台上面に設けられた往復台可動方向
   に垂直に往復駆動されるサーチコイルと、前記往
   復台上面両端に前記サーチコイル軸線の延長をは
   さんで設けられ軸を往復台上面に垂直にしたそれ
   ぞれ１対のガイドローラとを有することを特徴と
   する渦流探傷装置。