JPS6110760Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は沈砂池など下水処理場等より回収され
る汚砂を確実に洗浄するようになした汚砂洗浄槽
のダンパー自動開閉装置に関するものである。

沈砂池等より回収される汚砂には多量の有機物
が含有するためこの汚砂を直接投棄することは悪
臭などの二次公害の起因ともなるため、この回収
した汚砂を汚砂洗浄槽へ投入し、ここで撹拌等に
て洗浄し、浮遊した有機物は除塵機で排除し、洗
砂のみを次の洗砂搬出機にてかき揚げ槽外へ排出
するようになしている。しかしこの汚泥洗浄槽は
通常洗砂の搬出機側が低くなるよう槽底を傾斜せ
しめ、洗砂後この槽底を滑つて洗砂搬出機側へ自
然に移動しかき揚げ排出するようになつているた
め、汚砂は充分な洗浄が行なわれないうちに搬出
されてしまい、パルセータ式洗浄機に於てはその
洗浄効果に大きなばらつきがある。これは上述の
如き、汚砂の一部が未洗浄のまま搬出されるから
である。これを防止するため洗浄槽内にパルセー
タによる洗浄部と洗砂搬出部との間に仕切板を設
置し、これを必要に応じて電動シリンダーや人手
により開閉させている。従つて電動シリンダー駆
動用の動力源を要したり、仕切板の開閉に人手を
要したりする欠点がある。

本考案はこれに鑑みてなしたもので、以下図示
の実施例に基づいて説明する。

図に於て１は汚砂洗浄槽で、内部に投入された
汚砂を洗浄するパルセーター２を設けると共に、
その槽底は汚砂の投入側が高く、汚砂搬出側が低
くなるように傾斜せしめる。この洗浄槽の低部側
には洗砂された汚砂を槽外へ搬出するためのスク
リユーコンベヤ等の搬出機３を設けると共にこの
搬出機３の前方位にパルセータにて汚砂が撹拌さ
れ洗浄されるとき汚砂中の有機物もばらされて浮
遊するが、この浮遊有機物等を排除するために除
塵機４を設ける。この除塵機は洗浄槽内にある設
定された角度にて傾斜して設けたスクリーン４ａ
とこのスクリーンに沿つて昇降し、スクリーン面
にて捕捉された篩渣を掻き揚げるようになしたレ
ーキ装置４ｂとより成り、しかもスクリーン４ａ
の下部と槽底との間の開口部即ちスクリーンがな
く汚砂が滑動して搬出機側へ移動する部分にダン
パー５を配設する。このダンパー５はその先端が
通常の状態では槽底にほぼ接するようにし未洗浄
の汚砂が搬出機側へ妄りに流下しないようになす
ものである。そしてこのダンパー５は揺動自在で
その自重もしくはウエイト、ばね圧にて常にスク
リーン下部開口部を閉じるようになすがレーキも
しくはレーキに設けたコロや突片に当接するとこ
の自重やウエイト、ばね圧に抗してダンパーが開
き、レーキ通過後自動的に閉じるように揺動せし
める。このダンパー５の開閉の揺動はレーキの駆
動にて行うが、この場合エンドレス状のチエンに
突設されたすべてのレーキの通過にて行うか又は
特定のレーキにダンパー開閉動作用の突片４ｃに
てのみ行うようになすもので、この場合突片を設
けるレーキのピツチを変えることによりダンパー
の開閉周期を可変とすることができ任意の開閉を
行なわしめられる。さらにダンパーは瞬時のみ開
口するだけでなく洗砂の一定量が搬出機側へ流下
せしめる必要があるのでレーキの通過時一定の間
隔を該突片をダンパーに当接させて開口時間を長
くするようになす。このダンパーに当接させる突
片はレーキの先端にコロを設けてもよいが、又は
レーキの外形面を弧形状として直接当接させるこ
ともできる。尚スクリーンにて捕捉されない微細
な浮遊有機物等は搬出機とスクリーン間に設けた
上向流引抜管６にて汚水とともに槽外へ排出せし
めるようになす。

而して本考案による時はスクリーン下方に設け
た開閉式のダンパーを外部の駆動源を必要とする
ことなくレーキの運行力を利用して必要時のみ開
口させるようになしているため装置的に簡易にな
ると共に無人自動運転が可能となり、且未洗浄汚
砂の搬出が未然に防止できるのでパルセータ式汚
砂洗浄機に於てその洗砂効率を向上せしめられる
利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は全体の概略図、第２図は要部の拡大
図、第３図はダンパーの説明図である。 １……汚砂洗浄槽、２……パルセーター、３…
…搬出機、４……除塵機、５……ダンパー、６…
…上向流引抜管。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 撹拌機にて撹拌して洗浄するようになした汚砂
   洗浄槽に於て、該槽に設けたスクリーンの下部に
   ダンパーを開閉揺動自在に設けると共にこのダン
   パーをレーキの運行によりレーキの一部を当接さ
   せて開放するようになしたことを特徴とする汚砂
   洗浄槽のダンパー自動開閉装置。