JPS6110499Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はアルミパイプを折り曲げて作つたＵ
字脚を有するテーブルを凹凸のある地面に置いた
場合に生ずるグラつきを矯正するため、開脚角度
固定用のプロツプと脚をスライド可能に係合させ
たテーブルに関するものである。

アルミパイプをＵ字形に折り曲げて脚とするテ
ーブルは軽快性を好まれて屋外食事用などに広く
使用されているが、屋外は地面が平坦でない場合
があり、テーブルがグラついて困ることが多い。
４脚を別々に切つたテーブルでは各脚の底部にボ
ルトナツト式のアジヤスタを嵌め込んで高さを調
節しているが、Ｕ字脚においてはアジヤスタの取
付けがむずかしく高価になるばかりでなく、へた
に取り付けるとＵ字脚の軽快さを失うことにな
る。この考案はＵ字脚をもつテーブルの経済性、
軽快性を損わずに不平坦地においても安定し得る
テーブルを得ることを目的とする。

つぎに図面にもとづいて本考案実施例の構成と
作用を説明する。Ｕ字脚１，１′は上端を内側に
折り曲げられ、この折曲げ部分が天板２に固定さ
れた止め金に嵌合されて天板に取り付けられる。
浅い逆Ｕ字形のアルミパイプ製プロツプ３，３′
が回転可能に天板に取り付けられ、下端が脚１，
１′に枢着されて脚の開き角度を固定し、テーブ
ルを安定させる。

脚１，１′とプロツプ３，３′の接続はピン止め
するのが通常であるが、本考案においては一方の
ピンに代えてボルト４と蝶ナツト５を用いる。す
なわち脚とプロツプの接続部位においてプロツプ
側に短小のスリツト６を長手沿いに明け、このス
リツトに脚側からボルトを貫挿し、プロツプ側で
蝶ナツトを締める。前記のスリツト６、ボルト４
および蝶ナツト５が脚安定機構を構成するのであ
るが、この機構は両方のＵ字脚１，１′の対照の
位置に１組ずつ設けられる。本考案テーブルを凹
凸のある地面に置いてグラつくときは、蝶ナツト
をゆるめ、アルミパイプの弾性力を利用してスリ
ツト６をボルト４にスライドさせながら脚を内方
に動かして接地点を求める。３脚の場合は自動求
心が行われて常に安定するが４脚の場合は残りの
１脚が宙に浮いて不安定となるのであるから、こ
の１脚を内方に動かして天板２から脚底までの距
離を相対的に長くすれば容易に安定点に達するこ
とができる。脚の動く範囲はアルミパイプの弾力
性が許容する範囲内に止まることはもちろんであ
るが、テーブルを地面に置く場合はなるべく平ら
な場所を選ぶのが普通であるから、ほとんどの場
合テーブルはこれで安定する。安定点を得たなら
ば蝶ナツト５を締めて脚を固定する。この安定機
構は一方の脚に装備するだけで目的を達し得るの
であるが、テーブルに積載物等があつてテーブル
をあまり動かしたくない場合のあることを考慮し
て機構を対照部位すなわち他方の脚にも装備する
ものとする。

本実施例においてはＵ字脚１，１′をプロツプ
３，３′で止める方式のものについて説明した
が、本考案はプロツプを用いずＵ字脚をＸ状に組
んだテーブルにも適用できる。この場合はＵ字脚
の交差個所の一方または両方に本考案機構を装備
するものとする。

この考案の特色は、４脚テーブルのグラつきは
１脚が宙に浮くために生ずるものであることに着
目し、アルミパイプの弾力性を利用して安定点を
得しめたこと、機構が気が付かぬ程度に小形であ
るためこの種のテーブルのスマートさを損うこと
がないこと、使用材料および工作費がきわめて安
価でテーブルの製造コストにあまり影響しないこ
とにある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の正面図、第２図は底面斜視
図、第３図はプロツプに明けられたスリツトとこ
れに差し込まれたボルトナツト、第４図は脚安定
機構図である。 １，１′はＵ字脚、２はテーブルの天板、３，
３′はプロツプ、４はボルト、５は蝶ナツト、６
はスリツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. アルミパイプをＵ字形に折り曲げた脚２個をハ
   字状に開いて上部を天板に取り付け、浅い逆Ｕ字
   状のプロツプを用いて開脚角度を固定したテーブ
   ルにおいて、プロツプの１端に短小のスリツトを
   明け、このスリツトにＵ字脚の側から差し込んだ
   ボルトを通して蝶ナツトで締め、プロツプの他の
   １端は脚と通常のピン止めを行つたことを特徴と
   する脚安定機構つきテーブル。