JPS609695Y2 - 計量液用吸入吐出口装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は微量な液を計量して供給する場合等に利用さ
れる細管先端部の吸入口又は吐出口に関するものである
。

一般に目的の液を微量に計量して精度よく分配する場合
等には従来からピペット等の計量具が使用されるが、こ
れを自動操作する場合に細管の先端開口部に液滴が付着
して計量精度を低下させるおそれがある。

例えば１０１ｒＬＬの計量をおこなう際に１ｍＬ程度の
液滴が開口部に付着することに屡々生じ、かっ液滴の大
きさは種々に変るので計量の精度に１０％程度の誤差は
避けられなかった。

この考案は上記の不具合を解した計量液用吸入吐出口装
置を提供せんとするもので、以下この考案を図示の一実
施例について詳述する。

第１図はこの考案の一実施例の分注器の計量液注入口の
側面図、第２図は第１図における要部断面図で、それぞ
れ共通な部分には同一の符号が付しである。

１は細管で計量された液が送られて来る。

２は円筒状の電歪素子で支持部材３に取付部材４によっ
て一端が固着され、他端は細管１の先端開口部５に近い
位置で取付部材６によって固着されている。

７は電歪素子２を付勢する駆動電源回路、８は支持部材
３を分注器の基台（図示されていない）に固定する固定
部材である。

図面から明らかなように支持部材３に細管１が貫挿され
その開口部近傍が支持されているのである。

円筒状電歪素子２はこの支持部材３と細管１の間に内挿
された形になっている。

いま液の分注を受ける容器（図示されていない）が先端
開口部５の下方の位置に設定されたときに、細管１から
計量された液が所定量容器に注がれた際、注液の終りに
開口部先端５に液の表面張力によって液滴が残ろうとす
るが、駆動電源回路７の高周波電流により電歪素子２が
付勢されて伸縮振動する。

この振動によって細管１の先端開口部５は管軸芯方向（
上下方向）に振動させられ、先端開口部５に生じる液滴
の表面引力は破られ、液滴は下方の容器内に落下する。

したがって計量された液は開口部先端５に液滴をつくる
ことなく完全に容器内に注入される。

駆動電源回路７に高周波発生回路が用いられて電歪素子
２によって開口部先端５に超音波が付勢されると、ここ
に付着しようとする液滴内の分子間の吸引力は超音波に
よって失われ、表面張力も消失する。

特に電歪素子は円筒状で細管を包囲しており、前記現象
が細管全体に均一に行なわれるようになっている。

また駆動電源回路７が商用周波数で、電歪素子２による
振動が可聴周波数であっても、その振巾が充分に大であ
れば液滴の自重に振動による重力の加速度が加わり、液
滴の表面張力が破られ、液滴が一定以上大きくなること
が防止できる。

なお、また上記の実施例においては液が細管から送りだ
されるのみの場合について説明したが、液溜めから液を
所定量吸入して他の容器へ分注する場合においても、吸
入後液溜めの液面から細管を引きあげた際に生じる液滴
に対しても、上記と全く同様な効果があり、かつ計量液
を吐出した際も勿論同様の効果かえられ、精度の高い分
注がおこなえる。

この考案の効果は以上詳述したように高周波電流等によ
って付勢される電歪素子よって管軸芯方向の振動を目的
の液が出入りする細管の先端部開口に与える手段を設け
て液滴が付着することを防止し、秀れた計量精度をもっ
た吸入口又は吐出口を提供するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例の分注器の計量液注入口装
置の外形側面図、第２図は第１図における要部断面図で
ある。 １・・・・・・細管、２・・・・・・電歪素子、３・・
・・・・支持部材、４，６・・・・・・取付部材、５・
・・・・・開口先端部、７・・・・・・駆動電源回路

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 計量液を細管の先端開口部から吸入又は吐出させる装置
   であって、前記細管を貫挿してその開口部を支持するた
   めの支持部材と、前記細管と支持部材との間に内挿され
   るとともに一端側が細管に固定され他端側か支持部材に
   固定された円筒状電歪素子と、この電歪素子を付勢する
   駆動電源回路とを具備し、電歪素子の付勢によって細管
   に管軸芯方向の振動を与えて液流停止時の細管先端開口
   からの液滴を除去するようにしたことを特徴とする計量
   液用吸入吐出口装置。