JPS609431Y2

JPS609431Y2 - 容積式回転機

Info

Publication number: JPS609431Y2
Application number: JP13048279U
Authority: JP
Inventors: 昌男大貫; 広明長谷川
Original assignee: トキコ株式会社
Priority date: 1979-09-20
Filing date: 1979-09-20
Publication date: 1985-04-03
Also published as: JPS5647285U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は容積式回転機に係り、回転子軸に対して２個の
非円形の回転子を互いに同位相で組付けたまま、単にケ
ーシングに形成する流入口と流出口の穿設位置を所定位
相異ならしめるだけで極めて簡単に脈動を防止できる容
積式回転機を提供することを目的とする。

一般に容積式回転機としてよく知られている工業ルーツ
回転機は、一対のまゆ形回転子が互いに９０度の回転位
相差で係合しており、この回転子が一回転する間に４回
脈動流が生ずる問題があり、その対策として、例えば２
組の回転子対を組どうしで精度の回転位相差を有して焼
ばめ或いはピン打ち等により回転子軸に組付け、各組ご
とに発生する脈動流の周期が互いに逆位相になることを
利用して脈動を互いに相殺する構成とすることがある。

このものは通常４５度組合せ式容積式回転機とよばれて
おり、第１，２図に回転子対組立体の一例の正面図、側
面図が示しである。

しかるに、上記従来の容積式回転機は、図からも明らか
なように回転子軸１の所定位置に第１の回転子２を固着
し、次に第２の回転子３を第１の回転子２に対して４５
度の位相差を有して組付ける必要があり、このため第２
の回転子３を第１の回転子２に組付けるに際しては、専
用の治具（図示せず）を用いて精度よく組付ける必要が
ある。

従って、回転子の組付作業が非常に面倒である等の欠点
を有していた。

また、一対の楕円歯車が工業の回転子として、長径部を
互いに９０度の回転位相差で噛合させる楕円歯車形回転
機でも上記工業ルーツ回転機と同様に楕円歯車が一回転
する間に９０度ごと４回の脈動流が生じており、同様の
問題を有している。

本考案は上記欠点を除去した容積式の回転子機を提供す
ることを目的とするものであり、その構成は２本の回転
子軸と、該各回転子軸ごとに工業の非円形回転子２個が
同位相で固着された回転子軸どうしを所定の位置関係で
保持したときに対応する回転子どうしが９咳の回転位相
差を有して係合回転可能な状態で組合わされて回転子対
を形成する２組の回転子対と、該各回転子対ごとに回転
子の回転空間を画成するケーシングと、該ケーシングに
該各回溝空間ごとに対応して形成した流入口と流出口と
からなり、２組の該回転空間の該流入口と流出口は該粗
間で４５度の位相差を有しており、該位相差により該各
回溝空間を流体が通過する際に生ずる脈動流の脈動周期
が互いに逆位相となり、該流出口通過後該脈動が互いに
相殺されるようにしたものである。

次に本考案になる容積式回転機の一実施例につき第３図
以下とともに説明する。

第３図は本考案になる容積式回転機の一実施例の縦断側
面図、第４図は第３図のＸ−Ｘ線に沿う縦断矢視図、第
５．６図は上記容積式回転機のケーシングの夫々異なる
角度からみた側面図を示す。

第３，４図中、容積式回転機１１は２組の回転子対１２
．１３を有しており、各回転子対１２゜１３は夫々回転
子１２ａ、１２ｂ１回転子１３ａ、１３ｂとか
ら構成されている。

また、各回転子１２ａ、１２ｂ、１３ａ、１３ｂの断面
形状はまゆ型であり、本実施例の容積式回転機１１はル
ーツ形の流量計となっている。

回転子対１２を構成する工業の回転子１２ａ、１２ｂは
、夫々添字の対応する回転子軸１４ａ、１４ｂに互いに
９０度の回転位相差を有して回転するよう組付けられる
。

又、他の一組の回転子対１３を構成する工業の回転子１
３ａ、１３ｂは、夫々添字の対応する回転子軸１４ａ、
１４ｂに互いに９０度の回転位相差を有して回転するよ
う組付けられる。

これを各回転子軸１４ａ、１４ｂごとにみると、回転子
軸１４ａに取付けられる回転子１２ａと回転子１３ａは
互いに同位相であり、又回転子軸１４ｂに取付けられる
回転子１２ｂと回転子１３ｂは互いに同位相である。

例えば、回転子軸１４ｂに対する回転子１２ｂ、１３ｂ
の組付けに際しては、先ず回転子１２ｂを回転子軸１４
ｂに嵌合し、回転子１２ｂ両端のボス部を回転子軸１４
ｂにピン打ち固定し、次に回転子１２ｂの一方の端面側
から仕切板１５を回転子軸１４ｂに挿入する。

さらにもう一つの回転子１３ｂを回転子１２ｂと同位相
で回転子軸１４ｂに嵌合し、そのボス部を回転子軸１４
ｂにピン打ち固定する。

回転子軸１４ａに対する回転子１２ａ、１３ａの組付け
も同様にして行なわれる。

こうして２本の回転子軸１４ａ、１４ｂに対する回転子
１２ａ、１３ａと回転子１２ｂ、１３ｂの組付けが終っ
たら、これらの組立体を一端面が開口する有底筒状のケ
ーシング１６内に嵌装する。

そして仕切板１５をケーシング１６の周壁を貫通するロ
ックピン１７によってケーシング１６に固定する。

次にケーシング１６の開口端面に側板１８をピン止め固
定する。

これにより、各回転子軸１４ａ、１４ｂは、夫々その両
端部をケーシング１６の底部と側板１８によって回転自
在に支承され、又ケーシング１６内に仕切板１５によっ
て画成された２個の回転空間１９．２０内で夫々回転子
対１２．１３が回転できる状態となる。

２１は、回転子軸１４ａ。１４ｂの端部に夫々固着した
パイロットギヤで、互いに噛合させられ回転子１２ａ、
１２ｂ及び１３ａ、１３ｂどうしが所定の位相差（本実
施例の場合９０度）を有して回転するよう規制する。

ここで、ケーシング１６の周面には、第５，６図に示す
如く、上記２個の回転空間１９．２０ごとに流入口１９
ｉ、２０ｉと流出口１９ｏと２００が形威しである。

流入口１９ｉと流出口１９゜及び流入口２０ｉと流出口
２０ｏは夫々対称の位置に穿設しであるが、流入口１９
ｉと流入口２０１及び流出口１９ｏと流出口２０ｏは夫
々互いに４５度位相をずらした位置に穿設しである。

ケーシング１６の流入口１９１９２０１から回転空間１
９．２０内に流入した被測流体によって、回転子１２ａ
、１３ａと回転子１２ｂ、１３ｂは第３図中反時計方向
及び時計方向に回動変位する。

ここで、回転子対１２と回転子対１３による夫々の脈動
流の脈動周期はともに９０度であり、かつ夫々の脈動流
は流入口と流出口の穿設位置に４５度の位相差があるた
め、丁度４５度の位相差を有している。

このため、回転空間１９．２０から夫々流出口１９ｏ、
２０ｏを介して吐出される脈動流は互いに逆位相であり
、両脈動流は混合される際に脈動を相殺されて平滑な流
れとなって下流側に送られる。

このように、上記構成になる容積式回転機１１は、ケー
シング１６に形成する流入口１９ｉ、２０１及び流出口
１９ｏ、２０ｏを夫々４５度位相を異ならしめて形成し
た構成とすることにより、２組の回転子対を互いに４５
度位相を異ならしめた状態で組付けた構成の従来の４５
度組合せ容積式回転機と全く同様の脈動防止効果を有す
る。

しかも、容積式回転機１１の場合は、２本の回転子軸に
２組の回転子対を互いに４５度位相を異ならしめて組付
けるといった面倒な作業を全く不要としえ、単にケーシ
ング１６に形成する流入口１９ｉ、２０１或いは流出口
１９ｏ、２０ｏを精度よく穿設すればよいだけであるか
ら、極めて簡単に製造することができる。

さらに、通常ケーシング１６は鋳造することが多く、鋳
造品のケーシング１６に鋳造とともに流入口１９Ｌ
２０ｉ、流出口１９ｏｔ２０ｏを形成するのは簡単であ
り、しかも鋳造後に切削等を加えることにより流入口１
９ｉ、２０ｉ、流出口１９ｏ、２０ｏをさらに高精度で
位置出しすることができる。

又、回転子軸１４ａ、１４ｂに固定する２個の回転子１
２ａ、１３ａ、１２ｂ、１３ｂは同位相でよいから、例
えば回転子１２ａ、１２ｂと回転子１３ａ、１３ｂとの
間を仕切る仕切板１５を半割り構成とすれば鋳造後の仕
上げ加工を施していない回転子１２ａと１３ａｔ１
２ｂと１３ｂを回転子軸１４ａ、１４ｂに大略同位相で
組付けたのち、単一の切削工具によって両回転子１２ａ
と１３ａ、１２ｂと１３ｂの表面に同時に仕上げ加工を
施すことが可能である。

この場合、半割り構造の仕切板は回転子軸１４ａ、１４
ｂに２個の回転子１２ａと１３ａ、１２ｂと１３ｂを組
付けたのち、回転子間の回転子軸１４ａ、１４ｂを上下
から挾むようにして取付けられる。

尚、上記実施例では、容積式回転機１１を流量計に適用
した場合を例にとったが、例えば一方の回転子軸１４ａ
或いは１４ｂを外部から強制的に回転駆動することによ
りポンプ或いは送風機等としても用いることができる。

又、回転子としては断面まゆ型のものに限らず、他の例
えば楕円歯車型等のものを用いてもよい。

又、上記実施例において例えばケーシング１６をより形
状の犬なる外殻（図示せず）内に装着する構成としても
よく、その場合外殻には単一の流入口と単一の流出口が
形成される。

又外殻内への回転子の出し入れはケーシングごと可能で
あるから、組立・分解が簡単であり、保守・点検が楽に
なる。

上述の如く、本考案になる容積式回転機は、２本の回転
子軸と、該各回転子軸ごとに二乗の非円形回転子２個が
同位相で固着され回転子軸どうしを所定の位置関係で保
持したときに対応する回転子どうしが９０度の回転位相
差を有して係合回転可能な状態で組合わされて回転子対
を形成する２組の回転子対と、該各回転子対ごとに回転
子の回転空間を画成するケーシングと、該ケーシングに
該各回転空間ごとに対応して形成した流入口と流出口と
からなり、２組の該回転空間の該流入口と流出口は各粗
間で４５度の位相差を有しており、該位相差により該各
回転空間を流体が通過する際に生ずる脈動流の脈動周期
が互いに逆位相となり該流出口通過後該脈動が互いに相
殺されるよう構成しているため、例えば従来の組合せ式
容積式回転機のごとく２組の回転子対を互いに４５度の
位相差を有して組付けるといった面倒な作業を全く不要
としえ、単にケーシングに形成する流入口或いは流出口
を精度よく所定の位置関係で形成すればよいだけである
から、極めて簡単に製造することができ、通常ケーシン
グは鋳造する場合が多いから鋳造後に切削等の加工を加
えることにより、流入口と流出口をさらに精度よく位置
出しすることができ、さらに又回転子軸に固定する２個
の回転子は同位相でよいから、単一の切削工具によって
両回転子の表面に同時に仕上げ加工を施すことができる
等の特長を有する。

【図面の簡単な説明】

第１，２図は夫々従来の容積式回転機に用いられる回転
子対組立体の一例の正面図及び側面図、第３図は本考案
になる容積式回転機の一実施例の縦断側面図、第４図は
第３図のＸ−Ｘ線に沿う縦断矢視図、第５，６図は上記
容積式回転機のケーシングの夫々異なる角度からみた側
面図である。１１・・・・・・容積式回転機、１２，１３・・・・・
・回転子対、１２ａ、１２ｂ・・−−−−回転
子、１３ａ、１３ｂ・・・・・・回転子、１４ａ、１４
ｂ・・・・・・回転子軸、１５・・・・・・仕切板、１
６・・・・・・ケーシング、１８・・・・・・側板、１
９，２０・・・・・・回転空間、１９ｉ、２０ｉ・・・
・・・流入口、１９ｏ、２０ｏ・・・・・・流出口。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

２本の回転子軸と、該各回転子軸ごとに工業の非円形回
転子２個が同位相で固着された回転子軸どうしを所定の
位置関係で保持したときに対応する回転子どうしが９０
度の回転位相差を有して係合回転可能な状態で組合わさ
れて回転子対を形成する２組の回転子対と、該各回転子
対ごとに回転子の回転空間を自戒するケーシングと、該
ケーシングに該各回転空間ごとに対応して形成した流入
口と流出口とからなり、２組の該回転空間の該流入口と
流出口は該粗間で４５度の位相差を有しており、該位相
差により該各回転空間を流体が通過する際に生ずる脈動
流の脈動周期が互いに逆位相となり、該流出口通過後該
脈動が互いに相殺されるよう構成してなる容積式回転機
。