JPS607766Y2 - 循環浴槽における濾過循環装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は循環浴槽における濾過循環装置に関するもので
、ガスボイラーの環流通路の下方端を吸込管を介して浴
槽の下方部分に連通させ、当該環流通路の上方端を温水
管を介して浴槽の上方部分に連通させたものにおいて、
上記吸込管の浴槽内に位置する端部に垂直部分および水
平部分からなる１字型吸込補助管の、当該水平部分の端
部を接続し、当該り字型吸込補助管の垂直部分は浴槽内
に位置するように設定され、当該垂直部分の上方および
水平部分の垂直部分に近接する管壁にスリットを形成す
るとともに、垂直部分のスリットより下方および水平部
分のスリットより、垂直部分の反対方向に、濾過剤を内
蔵した、水洗い等によって再使用可能なカットを挿入し
、かつ浴槽内に滅菌剤を収容した容器を配置するように
したことを、その要旨とする。

浴槽湯の汚濁物質除去を行って長時間に亘って浴場の水
質を保持できるようにした浴槽酒過装置については従来
から種々のものが提案されているようであるが、いづれ
も大浴場用のもので、設備が大型化するのは避けられず
、従って設備も高価となる上に家庭用等の小規模な浴槽
に適用するには不適当である。

本考案は、このような現況にかんがみ、ガスボイラーの
点火による温度差循環作用を利用して、簡易な機構によ
って浴槽湯を可及的に長時間に亘って新鮮に保持でき、
従ってガスボイラーの環流管、吸入管および吐出管への
湯垢等スケールの付着が可及的に防止でき、それによっ
て、熱効率を永く最良の状態に保持できるごとき、特に
家庭用の浴槽に好適なこの種の装置を提供しようとする
ものである。

本考案を第１図〜第４図に示した実施例に従って説明す
る。

第１図および第２図において１はガスボイラーを示す。

ガスボイラー１内の底部中央部には図示しない燃焼用ガ
ス供給源に連なる、ガス噴出孔４が設けられており、当
該ガス噴射孔４の上方にはコイル状の環流通路３が設け
られている。

環流通路３の下方端は、他端が浴槽２の下方部分へ突出
する吸込管５の１端に接続されている。

環流通路３の上方端は、他端が浴槽２の上方部分に突出
する温水管６のｌ端に接続されている。

吸水管５の他端には、垂直部分８と水平部分９とからな
る１字型吸込補助管７の水平部分９の１端が接続される
。

垂直部分８は第３図ａ、ｂに示すごとく、浴槽２内の上
方に位置し、垂直部分８の下方は水平部分９の１端に１
体として連結している。

水平部材９の他端は吸込管５の他端に着脱可能に、かつ
水密を保持して連結されている。

水密を保持するためには公知のシール手段を用いればよ
い。

垂直部分８の上方および水平部分９の垂直部分８に近接
する管壁には、当該管の軸方向に平行な所定巾および所
定長さからなる複数本の貫通スリット８１および９１が
形成され、当該貫通スリット８１の下方に位置する垂直
部分の内周および貫通スリット９１の、第３図ａ、 ｂ
における吸込管方向に位置する水平部分９の内周に、シ
ャモット等の濾過剤を内蔵したカセット８２および９２
を挿入する。

濾過剤容器８２および９２の一例は第４図に示されてい
る。

第４図において、８２は塩化ビニールなどからなるカセ
ット本体で、カセット本体８２の１方端面の中空部端面
ば端面周より内方に位置し、当該中空部端面ば所定のメ
ツシュからなる網８４で被覆されている。

蓋８６はカセット本体の１方端部の周と同一の外径およ
び肉厚を有する外周とカセット本体の他方端部の内周と
嵌合８７するような役付外周を有する中空体からなり、
中空部端面は中空体の端面周より内方に位置し、当該中
空部端面を被覆するように所定のメツシュからなる網８
５を設けたことからなっている。

従ってカセット本体８２内にシャモット等の濾過剤８３
を所定量だけ装入した後、蓋８６の小径外周８７をカセ
ット本体８２の他方端部内周に嵌入することによってカ
セットを構成することができる。

このように構成されたカセット８２を垂直部分８１の上
面開口部から挿入することによって、当該カセット８２
は垂直部分８１の内周に沿って落下し、所定位置に形成
された凸部７２で係止されて垂直部分８の所定位置に保
持される。

カセット９２もカセット８２と同一構成からなっている
。

カセット９２はたとえば吸込管５から取り外された、水
平部分９の他端周から挿入した後、吸込管５の一方端部
に水平部分９の端部を装着すればよい。

カセット９２は吸込管５の曲折部で係止され、定位置を
保持する。

一方、滅菌剤を内蔵したカセット１０が浴槽湯内に浸漬
されるように浴壁等に懸架する。

カセット１０としてはカセット８２．９２のごときもの
を用いることができる。

なお第１図および第２図において１１はガスボイラー１
の排気筒である。

このような構成において、浴槽２に１字型吸込補助管７
の垂直部分８のスリットおよび滅菌剤カセット１０が浸
漬される程度に注水する。

それにより浴槽２内の水は浴槽２→吸込管５→環流通路
３→温水管６→湯槽２と連通する。

この状態で、ガス噴射孔４を開口として点火する。

それにより環流通路３内の水が昇温し、それが温水管６
を介して浴槽２に流れ、浴槽２においては低温水が下降
して吸込管５を介して環流通路３に吸込まれて昇温する
、という温度差循環を繰り返して浴槽内の水は順次昇温
しでいく。

しかして浴槽内の湯が、ガスボイラ一点火直前に注入の
新湯であれば、湯の中に浮遊物又は不純物が含されてい
ることが少ないが、もし一度入浴した浴槽の場合は、そ
れが含まれている。

しかる時、浴槽２の湯の上方の不純物は吸込補助管７の
垂直部分８のスリット８１から吸い込まれ、カセット８
２の網８４．８５間の濾過剤８３で濾過され、又浴槽２
の下方部分の不純物は水平部分９のスリット９１に吸い
込まれて、カセット９２内で濾過剤で濾過された後、吸
込管５に吸い込まれる。

１方、浴槽２内に浸漬されている滅菌剤を内蔵したカセ
ット１０によって浴槽の湯は滅菌される。

しかも、この不純物の濾過および滅菌は、浴槽湯が適温
に昇温される迄繰り返えされる温度差による湯の循環過
程において行われるので、湯が入浴温度に昇温する迄に
は前回入浴時に残留された不純物は除去され、清浄とな
る。

上記実施例においてはガスボイラー１に点火して、温度
差による湯の循環過程で港内に含まれる不純物の除去お
よび清浄化を計る場合の例について述べたが、ガスボイ
ラー１を使用しない時に、吸込管５の途中に設けられて
いるミニポンプ１２を利用して浴槽内の水を上述したと
同様にＬ字型吸込補助管を通して強制循環させることに
よっても同様の効果が得られる。

またカセット８２．９２は、ある期間使用したら、吸込
補助管７の垂直部分８および水平部分９から容易に取外
し可能であるので、これらを取外して水洗い等した後、
再使用可能である。

従って本考案によれば、同一の浴場湯を、従来と比し、
多数回使用することができるとともにガスボイラーの環
流通路、吸込管、温水管への湯垢等のスケールの付着が
ほんどなくなり、それらによる管の劣化が回避できて長
寿命を保持することができ、従って熱効率を長く最良の
状態に保持できる等、その実用的効果は顕著である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す縦断面図、第２図は本考
案の実施例を示す平面図、第３図ａは第１図および第２
図における１字型吸込補助管の一部切欠き正面図、第３
図すは第３図ａの一部切欠き平面図、第４図は第３図ａ
、ｂにおけるカセット８２．８３の詳細を示す断面図で
ある。 １・・・・・・ガスボイラー、２・・・・・・浴槽、３
・・・・・・ガスボイラー内の環流通路、５・・・・・
・吸込管、６・曲・温水管、７・・・・・・１字型吸込
補助管、８・・・・・・１字型吸込補助管の垂直部分、
９・・・・・・１字型吸込補助管の水平部分、８１，９
１・・・・・・スリット、８２，９２・・・・・・カセ
ット、１０・・・・・・滅菌剤を収容した容器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ガスボイラーの環流通路の下方端を吸込管を介して浴槽
   の下方部分に連通させた当該環流通路の上方端を温水管
   を介して浴槽の上方部分に連通させたものにおいて、上
   記吸込管の浴槽内に位置する端部に垂直部分および水平
   部分からなる１字型吸込補助管の、当該水平部分の端部
   を接続し、当該り字型吸込補助管の垂直部分は浴槽内に
   位置するように設定され、当該垂直部分の上方および水
   平部分の垂直部分に近接する管壁にスリットを形成する
   とともに、垂直部分のスリットより下方および水平部分
   のスリットより、垂直部分の反対方向に濾過剤を内蔵し
   た水洗い等によって再使用可能なカセットを挿入し、か
   つ、浴槽内に滅菌剤を収容した容器を配置するようにし
   たことからなる循環浴槽における濾過循環装置。