JPS60716A - アモルフアスカツトコア - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ■　発明の背景 技術分野 本発明は、各種インダクタ゛ないしトランス用として有
用なアモルファス磁性合金の薄帯からなるアモルファス
カットコアに関する。

先行技術とその問題点 アモルファス磁性合金の薄帯から各種インダクタないし
Ｉ・ランス用の磁心を形成するには、製造上、巻磁心と
することがよい。

そして、この巻磁心は、巻線作業を容易にするため、こ
れを切断して、Ｕ５、Ｃ型、■型、Ｅ型、Ｆ型等のカッ
トコア形状で使用メすることが好ましい。

従来、このようなカットコアを作製する場合、アモルフ
ァス磁性合金の薄帯をトロイダル状に巻回し、この巻回
体に樹脂を含浸させたり、巻回体をケーシング中に収納
したり、巻回体をボビンのかしめ部材によって固定した
りしたのち、切断して、所望の形状としている。

あるいは、巻回体の２つ以上を固着したのち、これを切
断したり、切断体の２つ以にを固着したりして、Ｅ型、
Ｆ型等の形状としている。

このようなカットコアを作製する場合、切断工程の後に
は、切断端面の研摩工程か必要である。

研摩工程は、従来、切断体の切断端面に対し、回転研摩
として行われている。

しかし、このような研摩工程を施したときには、鉄損が
高くなり、透磁率が低くなるという欠点がある。

アモルファス磁性合金の薄帯からカントコア゛を作製す
る場合には、アモルファス磁性合金が強弾性かつ強靭性
であるため、切断端面において、薄帯に研摩によるいわ
ゆるパリが生し、このパリ部分による渦電流損や居間短
絡が、」−記の欠点の主因となっていると考えられる。

これに対し、ケイ素鋼板巻磁心等からカットコアを作製
するときには、研摩後、ラッピングとエツチングによる
化学研摩とを施し、カット面の富着度を高め、鉄損の減
少を行っている〔電気学会技術報＠　（ＩＩ部）　第２
５号　第１ページ〜第１５ページ　昭和４８年１２月〕
。

しかし、アモルファスカットコアに、ラッピングや工・
ンチングを行うと、アモルファス磁性合金の薄帯と樹脂
とのヌレが悪く、また層間には空隙が存在するので、こ
の空隙内にラッピング液やエツチング液がはいりこみ、
これにより経時に従い外観不良、特性劣化等が生じる。

また、工程増を招き、しかも工程自体も複雑であり、製
造コストが高価となる。

なお、上記の文献第２ページ〜第３ページには、ケイ素
銅板のカントコアの切断端面の研摩工程についての記載
がなされているが、ケイ素鋼板のカントコアでは、回転
研摩か、薄帯の厚さ方向の直線研摩が通常行われている
〔図２・２（ｅ）参照〕。

この場合、アモルファスカー／　トコアでは、前述のよ
うに、回転研摩では鉄損が大きくなってしまい、また、
薄帯厚さ方向研摩では、鉄損はさらに大きくなってしま
う。　一方、前述のようにアモルファスカットコアでは
、ラッピングや化学研摩は好ましくなく、実用」二大き
な問題となっている。

ＩＩ　発明の目的 本発明は、どのような実状に鑑みなされたものであって
、その主たる目的は、アモルファス磁性合金の薄帯を用
いるアモルファスカントコアにおいて、鉄損がきわめて
少なく、透磁率の低下がきわめて少なく、しかも経時劣
化のきわめて少ないアモルファスカットコアを提供する
ことにある。

このような目的は、下記の本発明によって達成される。

すなわち本発明は、 アモルファス磁性合金の薄帯を巻回してなる巻回体を薄
帯の長手方向とほぼ直角に切断してなる切断体からなる
か、あるいはこの切断体の２個以上を固着してなるか、
あるいは上記巻回体の２個以」二を固着したものを薄帯
長手方向とほぼ直角に切断してなる切断体からなるアモ
ルファスカットコアにおいて、切断体の切断端面におけ
る薄帯の厚さが、巻回される薄帯の厚さとほぼ等しいこ
とを特徴とするアモルファスカットコアである。

■　発明の具体的構成 以下、本発明の具体的構成について詳細に説明する。

本発明において用いるアモルファス磁性合金の組成とし
ては、アモルファス磁性合金となるものであれば特に制
限はなく、Ｆｅ、Ｃｏ。

Ｎｉ等の鉄族遷移金属元素と、必要に応し他の遷移金属
元素と、Ｓｉ　、Ｂ、Ｐ、Ｃ等のカラス化元素を含む、
従来のアモルファス磁性合金のいずれであってもよい。

ただ、飽和磁束密度が高く、材料コストが安価となる点
では、鉄族遷移金属元素がＦｅを主体とし、これに必要
に応じ、Ｃｏ、Ｎｉ＋Ｃｒ　、　Ｍ　ｎ等を２０’ａｔ
％程度以丁含有し、さらにＳｉ、Ｂ、Ｐ、Ｃ，Ａ文等の
１挿具」二のカラス化元素を１５〜３０ａｔ％含むもの
であることが好ましい。

このようなアモルファス磁性合金は、通常の高速急冷法
に従い、ｌＯ〜８０ルｍ、特に１５〜３０用ｍの厚さの
連続薄帯として形成される。

このようなアモルファス磁性合金の薄帯は、所望のカッ
トコア形状に応じ、所定の形状に巻回される。

この場合、アモルファス磁性合金の薄帯には、予め、熱
処理等の前処理を施すことができる。

巻回体は、切断後において、いわゆる／へしないように
固定されていることが必要である。

このためには、アモルファス磁性合金の薄帯をボビンに
巻回したのち、切断部近傍番ごて、ポビンに付したかし
め部材によって薄帯な圧着固定したりすればよい。

あるいは、巻回体をケーシング中に収納してもよい。

さらには、巻回体、ないし必要に応じケーシング中等に
収納した巻回体に、樹脂含浸等の方法により、絶縁性材
質によって１巻回薄帯を固定することもできる。

このような巻回体は、常法に従い切断して、Ｃ字状、Ｕ
字状、１字状等の切断体とされる。

あるいは、巻回体の２つ以」二を固着したのち、切断し
、て、Ｅ字状、Ｆ字状等の切断体とされる。

また、切断体の２つ以上を固着して、Ｅ字状、Ｆ字状等
の切断体としてもよい。

なお、切断は、薄帯の長手方向とほぼ直角な方向（薄帯
１’＋、＋方向とほぼ平行な方向）にて、常法に従い、
ハンドソー切断、グラインダー切断、放電切断等によっ
て行われる。

このような切断体からなるカットコアは、切断後の研摩
工程において、切断端面における薄帯の厚さが、巻回さ
れる薄帯の厚さとほぼ等しいことが必要である。

通常の研摩に従い、切断端面を回転研摩したときには、
切断端面の薄帯の厚さは、巻回される薄帯のもとの厚さ
の１．２５以上にまで増大してしまう。

また、切断一端面を薄帯厚さ方向に研摩したときには、
切断端面の薄帯の厚さは、巻回される薄帯のもとの厚さ
の１．３以上にまで増大してしまい、層間短絡が生じる
。

これに対し、本発明では、切断体ｌの切断端面がアモル
ファス磁性合金の薄帯２の幅方向（図示ａ）とほぼ平行
に研摩されるので、切断端面の薄帯の厚さは、薄帯のも
との厚さの１゜２以下となる。

これにより、切断端面での薄（ｉ）２の／−りな（、・
しダレによる渦電流損が格段と小さくなり、鉄損が小さ
くなり、透磁率が向上する。

切断端面における薄帯の／へすないしタレをこよい。

なお、研摩は、通常の直線研摩、例えば研摩紙によるベ
ルト研摩等によればよい。

この場合、ベルト研摩等においては、　切断体および／
または研摩紙を研摩紙移動方向と直角に摺動させること
もできる。

このような薄帯幅方向の直線研摩によって、切断端面が
研摩される。

この場合、この薄帯幅方向の直線研摩は、通常は、研摩
工程の全域に亘って行われるが、場合によっては研摩工
程の少なくとも最終段階で行われればよく、前半の研摩
工程には各種回転ないし直線研摩法を適用することがで
きる。

このような研摩にひきつづいては、ラッピング液を用い
た湿式のラッピングは行う必要がない。

また、エツチングによる化学研摩は行われない。

このように、化学研摩等を施さないことにより、カット
コアの特性、外観等の経時劣化がきわめて少なくなる。

また、製造工程が簡易となり、製造コストが低廉となる
。

■　発明の具体的作用 このように構成される本発明のアモルファスカットコア
は、Ｕ−Ｕ、Ｃ−Ｃ，Ｕ−Ｉ　、Ｅ−Ｅ、Ｅ−Ｉ、Ｆ−
Ｆ等の各種インダクタないしトランス用の磁心とされる
。

■　発明の具体的効果 本発明によれば、鉄損がきわめて少なくなり、しかも透
磁率が高く゛なる。

また、化学研摩を行う必要がないので、経時劣化が減少
し、製造が容易となる。

本発明者らは１本発明の効果を確認するため種々実験を
行った。

以下にその１例を示す。

実験例 Ｆ　ｅ　ｓｏ　Ｓ　ｌ　１２Ｂ　ｇの組成（原子比）の
、幅８ｍｍ、厚さ２０　ｇｍのアモルファス磁性合金の
薄帯なえた。

これを、内径１９ｍｍ、外径３１＋ａｍにて巻回し、樹
脂含浸して、トロイダル状の巻回体をえた。

この巻回体を、２つに等分割して切断して、Ｃ字状カッ
トコアとした。

このカットコアの切断端面を、下記のようにレジノイド
切断砥石で２０秒間研摩して、下記サンプル＋Ｉｋ１１
．ｉ〜７をえた。

これらサンプルＮｏ、１〜７につき、鉄損を周波数５０
ＫＨｚ　、　Ｂｍ＝　ＩＫＧにて測定した。

結果を表１に示す。

なお、表１には、切断端面における薄帯の厚さの増大率
が示される。

また、表１には、切断直後の鉄損（２５０ｍＷ／ｃｍ’
）に対する研ＩＴ後の鉄損の回復率（′３６　）かＯｒ
記される。

表１に示される結果から、木発ＩＪ】の効果があきらか
である。

なお、、Ｎｏ、１〜３の比較用サンプルでは、研摩後に
化学研摩およびラッピングを行ったところ、鉄損回復率
を３０％程度に向上させることができたが、これを室内
にて１０００時間放置したところ、カット面全面にサビ
を生じた。

これに対し、本発明のサンプル陽、４〜７では、このよ
うなサビは全く生じなかった。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示す側面図である。 ｌ　・・・・・・　切断体。 ２　・・・・・・　アモルファス磁性合金の薄帯。 ３　・・・・・・　ケーシング 出願人　ティーディーケイ株式会社 代理人　弁理士　石　井　陽　−

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、　アモルファス磁性合金の薄帯を巻回してなる巻回
   体を薄帯の長手方向とほぼ直角に切断してなる切断体か
   らなるが、あるいはこの切断体の２個以上を固着してな
   るか、あるいは上記　□巻回体の２個以上を固着したも
   のを薄帯長手方向とほぼ直角に切断してなる切断体から
   なるアモルファスカットコアにおいて、切断体の切断端
   面における薄帯の厚さが、巻回される薄帯の厚さとほぼ
   等しいことを特徴とするアモルファスカットコア。 ２、　切断端面における薄帯の厚さが、巻回される薄帯
   の厚さの１．２以下である特許請求の範囲第１項に記載
   のアモルファスカットコア。 ３、　切断体の切断端面が、薄帯の幅方向とほぼ平行に
   研摩されている特許請求の範囲第１項または第２項に記
   載のアモルファスカットコア。 ４、　切断体の切断端面が、薄帯の幅方向に対し±３０
   １七角度にて研摩されている特許請求の範囲第３項に記
   載のアモルファスカットコア。 ５、　研摩の少なくとも最終段階が、薄帯の幅方向とほ
   ぼ平行に研摩を行うことからなる特許請求の範囲第３項
   または第４項に記載のアモルファスカットコア。 ６、　切断体の切断端面が、薄帯の長手方向とほぼ直角
   な方向に切断されている特許請求の範囲第１項ないし第
   ５項のいずれかに記載のアモルファスカットコア。 ７、　切断端面に化学研摩が施されていない特許請求の
   範囲第１項ないし第６項のいずれかに記載のアモルファ
   スカットコア。