JPS6058653B2 - 歯科治療器具 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、ハンドピースシリンジ等の治療器具本体
と歯科用ユニット或いは治療椅子から導出される可撓性
ホースを備えた継手部材とから成る歯科治療器具に関す
るものである。

従来頭部に加圧空気によつて高速回転するエア・ター
ビンを内蔵すると共に、歯牙の切削部に霧を噴出させる
ノズルと、該切削部を照明するための細孔とを有し、か
つ把握部内に加圧空気供給路と、霧用の水供給路と、先
端が前記細孔内に臨む例えばオプチカルフアイバーなど
から成る光導係を備えて成る歯科用ハンドピース或いは
頭部にマイクロモータにより駆動される回転体を内蔵す
ると共に歯牙の切削部に霧を噴出させるノズルとを有し
、かつ把握部内に霧を生成するための加圧空気及び水の
供給路と、マイクロモータと、伝動機構とを備えて成る
歯科用ハンドピース或いは先端に水、空気乃至霧を噴出
させるための噴出ノズルを備えかつ把握部内に加圧空気
の供給路と水の供給路と、水乃至空気を加温するための
ヒータと、前記各供給路を選択的に開閉制御する制御弁
とを備えた歯科用シリンジは公であり、このような歯科
用治療器具においてはいづれもその本体に、水の流通路
と加圧空気の流通路と通電回路を有しているので、これ
に接続される継手部材にも、前記流通路及び通電回路に
水、加圧空気及び電流を供給するための構成が必要であ
る。

そこで本願は治療器具本体に可撓性ホースを備えた継手
部材を接続したとき、相対的に回転自在であり、かつ水
の流通路と、加圧空気の流通路と、通電回路との連結が
確実に行われ、しかも継手部材に対する治療器具本体の
接続及び分離操作が簡単に行えるようにしたもので、以
下図面に基づいてその実施例を説明すると、この歯科治
療器具は、例えば先端に加圧空気により駆動される駆動
部を有する本体Ａと、後端に可撓性ホースを取付けた継
手部材Ｂとから構成されている。

前記本体Ａは第２図で示すように軸筒５によつて形成さ
れ、その後方内部に、先端が本体Ａの先端部まで．延び
ている通電コード１の後端部が中心位置で保持部材３に
より保持されており、かつ給水及び給気用の配管系２，
２を前方に導出すると共に、後方内部に前記配管系２，
２と連通する嵌合凹部４ａを有した嵌合筒体４が設けら
れている。前記嵌．合凹部４ａはその先端に軸心に沿つ
て貫通する小径の通孔４ｂを有しており、この通孔４ｂ
内に前記通電コード１に接続された導電端子１″が設け
られ、また前記嵌合筒体４の後端には、肉薄に形成され
た突リング４ｃが延長されており、その外一周に嵌合筒
体４と同心円状に接続筒６が設けられ、これらが外筒５
の後端内周に螺合された締付リング７によつて軸筒５に
固着され、かつ前記接続筒６の外周囲には環状溝６ａが
形成されている。一方継手部材Ｂは、第３図に示すよう
に、外周適所に周溝８を形成し、該周溝８内に気液密用
のＯリング９を嵌合して前記本体Ａの嵌合凹部３内に前
半部が回転自在に嵌合接続される挿入筒体１０と、この
挿入筒体１０の外側後半部に同心円状に設けられ、前方
にそれよりも肉薄で前記本体Ａの接続筒６の外径寸法よ
りやや大きい内径を有した保持リング１１を、後方に肉
薄に形成された取″付リング１「を夫々突設した外挿管
１２と、この外挿管１２との前記挿入筒体１０との間の
空隙内に位置して軸方向に摺動可能で前記接続筒６と略
同一の太さを有するスライドリング１３と、前記外挿管
１２に前記保持リング１１の周囲を包囲するように軸線
方向に摺動可能に保持された操作リング１４と、前記外
挿管１２の後部にねじ螺合したカバーリング１５とから
構成されている。

前記操作リング１４及びスライドリング１３はそれぞれ
コイルばね１６，１７によつて常時前方へ付勢されてお
り、また前記外挿管１２の先端保持リング１１には円周
方向に複数の貫通孔１８が開設され、この貫通孔１８に
外挿管１２の肉厚よりも大きい径をもつ鋼球１９がそれ
ぞれ嵌合保持されていて、通常はこの鋼球１９が外挿管
１２の内側に位置するスライドリング１３の外周面に当
接して外方へ押上げられている。前記外挿管１２の前半
部外側に位置する操作リング１４は、その前端部内周面
に内径を拡大して大径部２０が形成され、この大径部２
０は傾斜段部２０を介して小径部２２と連設している。

そして通常は前記傾斜段部２１が前記スライドリング１
３により押し上げられて大径部２０内に受容されている
鋼球１９の露出部にコイルばね１６の弾力により当接し
、これによつて操作リング１４が外挿管１２から前方に
離脱するのを防止している。また前記スライドリング１
３の後端には内側に向けて突出する内鍔２３を有し、こ
の内鍔２３が通常は挿入筒体１０の外周に設けたストッ
パリング２４に当接して前方への離脱が防止されている
。前記挿入筒体１０の内部には、その先端部で開口し、
本体Ａの配管系２と適宜連通する給気路２５および給水
路２６が設けられると共に、中心部には電源コード２７
挿入用の孔２８が設けられ、そしてその先端には電源コ
ード２７と接続され、前記導電端子１″と雌雄関係にあ
り、これに接合される導電端子２９が突設されている。

なお３０は前記給水路２６と接続された給水接続子で、
これに給水ホース３『が接続される。３１は前記給気路
２５と接続された給気接続子で、これに給気ホース３「
が接続される。

３２は前記外挿管１２の取付リング１「に接続された可
撓性ホースで、内部に各ホース３『と３「及び電源コー
ドが内装されている。

３３は操作リング１４の小径部２１の後位に設けたスト
ッパーである。

而して本体Ａを継手部材Ｂから取り外した状態では、第
３図に示すようにスライドリング１３が鋼球１９を外方
へ押上げ、かつ鋼球１９は操作リング１４の大径部２０
内に位置しており、この状態から本体Ａを継手部材Ｂに
連結するときは、嵌合凹部３内に挿入筒体１０を押し込
む。すると接続筒６がスライドリング１３をコイルばね
１７に抗して押圧し、鋼球１９は接続筒６に設けた環状
溝７内に落ち込んで係合すると共に、操作リング１４の
傾斜段部２１が銅球１９より外されるから該操作リング
１４は前進して小径部２２により鋼球１９の外面が押え
られ、従つて鋼球１９と環状溝７との係合状態は確実と
なり、またストッパー３３が鋼球１９に当接する。この
様にして挿入筒体１０は嵌合筒体６内にＯリング９を介
して回転自在に嵌合され、また外挿管１２は接続筒６に
対し鋼球１９を介して回転自在に連結され、更に通孔４
ｂ内で、１対の導電端子１″と２９とが摺接自在に接合
される。そして給気ホース３２″からの加圧空気は給気
路２５を、また給水ホース３１からの水は給水路２６を
介してそれぞれ本体Ａに供給されると共に、電源コード
２７を介して点燈された電球３０の光はオプチカルフア
イバ１を通つて本体Ａの先端部に達し、口腔内の患部を
照明する。

つぎに本体Ａを継手部材Ｂから分離するときは、操作リ
ング１４をコイルばね１６に抗して後方へ引けば鋼球１
９は大径部２０と対向し、この状態から本体Ａを前方へ
牽引すると鋼球１９と環状溝７との係合が解かれ、該本
体Ａを引抜くことができる。

この引抜き操作に伴つてスライドリング１３がコイルば
ね１７により前進してその外周面で再び鋼球１９を押し
上げ、かつ操作リング１４は後退した状態で鋼球１９と
傾斜段部２１とが当接して、第３図に示す様に嵌合筒体
４と挿入筒体１０とが嵌合し得る状態となる。この発明
は前記したように構成されるものであるから、本体と可
撓性ホースを備えた継手部材との接続及び分離操作が極
めて簡単に行うことができると共に、本体の使用態様如
何にかかわらず可撓性ホースがねじれる惧れもなく、従
つて本体による治療操作も容易となり、また駆動モータ
、導光系の光源並びにヒーターなどえの通電回路も容易
に得られるなどの利点を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示し、第１図は連結した状態を
示す縦断正面図、第２図は本体の一部を示す縦断正面図
、第３図は継手部材を示す一部縦断正面図である。 図面において、Ａは治療器具本体、Ｂは継手部材、１は
通電コード、１″は導電端子、４は嵌合筒体、５は軸筒
、６は接続筒、７は環状溝、１０は挿入筒体、１１は保
持リング、１「は取付リング、１２は外挿管、１３はス
ライドリング、１４は操作リング、１６，１７はコイル
ばね、１８は貫通孔、１９は鋼球、２０は大径部、２１
は傾斜段部、２２は小径部、、２５は給気路、２６は給
水路、２７は電源コード、２９は導電端子、３０″は給
水ホース、３「は給気ホース、３２は可撓性ホースであ
る。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 治療器具本体を構成する軸筒の後部内に、内部に軸
   線に沿つて延び前端に通孔を連通し後端で開口する嵌合
   凹部と、この嵌合凹部と連通して先端方向に延びる流体
   の配管系と前記通孔内に設けられた一方の導電端子とを
   備え、かつ前記嵌合凹部の開口端に位置してそれと同心
   円状で軸筒後端より突出すると共に、外周面に環状溝を
   形成した接続筒を設けて成る嵌合筒体を備えて成り、ま
   た前記治療器具本体に接続されれる継手部材が、内部に
   前記本体の配管系と連通し後端に供給ホースを連結した
   流体通路を有して前記嵌合凹部に嵌合する挿入筒体と、
   その挿入筒体の後端外周に設けられそれとの間に空隙が
   存するように前方に延びると共に内径が前記固定リング
   の侵入を許容する大きさをもつ保持リングを有し、かつ
   後端に可撓ホースを連結した外挿管と、この保持リング
   に設けられた複数の貫通孔に嵌合保持されかつ前記保持
   リングの厚味よりも大きい径をもつ鋼球と、前記空隙内
   に位置し外径が前記保持リングの内径とほぼ等しくかつ
   前記接続管の端面と当接する厚味を有すると共に前記貫
   通孔の位置まで前進可能なスライドリングと、このスラ
   イドリングを常時前進方向に弾圧するスプリングと、前
   記外挿管の外周に軸方向に摺動可能に嵌合され、前端内
   部に、鋼球がスライドリングの外周面により押し上げら
   れたとき該鋼球の嵌合を許容する大径部と、鋼球が前記
   接続筒の環状溝に係合したときそれとの間で鋼球を挾持
   する小径部と、これらを連結する傾斜段部と、前記小径
   部の後部に位置して鋼球と当接するストッパーとを夫々
   有した操作リングと、この操作リングと前記保持リング
   との間に形成された空隙内に位置して該操作リングを常
   時前方に弾圧するスプリングと、前記挿入筒体の先端に
   設けられ該筒体内に導かれた電源コードに接続された他
   方の導電端子とを備えて成り、前記本体と継手部材とを
   接続したとき前記通孔内において、１対の導電端子が摺
   接自在に接合するように構成したことを特徴とする歯科
   治療器具。 ２ 前記配管系及び流体通路を２系統とし、その一方を
   加圧空気用とし、その他方を水用とした特許請求の範囲
   第１項記載の歯科治療器具。 ３ 本体と接続筒の外径寸法をほゞ等しく形成した特許
   請求の範囲第１項または第２項記載の歯科治療器具。