JPS6057482B2 - 鉄系焼結機械部品の製法 - Google Patents

鉄系焼結機械部品の製法

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JPS6057482B2
JPS6057482B2 JP6083479A JP6083479A JPS6057482B2 JP S6057482 B2 JPS6057482 B2 JP S6057482B2 JP 6083479 A JP6083479 A JP 6083479A JP 6083479 A JP6083479 A JP 6083479A JP S6057482 B2 JPS6057482 B2 JP S6057482B2
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JP
Japan
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iron
based sintered
machine parts
sintered machine
deep cooling
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JP6083479A
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義信 武田
農士 黒石
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、鉄系焼結機械部品の寸法矯正方法に係り、特
に例えば浸炭暁入れ等の変態熱処理を施した後の寸法矯
正方法に関するものである。
暁天れ熱処理を施された鉄系部品は、焼結品に限らず、
熱処理による変態を伴なうため、寸法精度が処理前と比
較して低下し、実用上何らかの寸法矯正を必要とする場
合が少くなかつた。このため、熱処理後、例えば内、外
径の研削を行なうことが広く行われているが、材質が暁
天れによつて著しく硬化しており、切削が不可能である
ことから、経済性に与える影響が大きかつた。特に歯車
等の複雑形状品の場合、歯形を整えるためにシェービン
グ加工、ホーニング加工等の高価な設備、工具等を必要
とし、製品の経済性を著しく損つていた。他方では、焼
入時に生ずる寸法精度の劣化を、発生時点て抑制し、後
加工切削や研削加工を省略する試みもなされた。
即ち、熱処理を施そうとする品物を金型等で強制的に拘
束し乍ら暁天れる方法で、プレス、クエン和と称されて
いる。この方法によると、自動車用歯車等の高精度部品
が容易に得られることが確められている。しかしながら
、暁天に際して被処理物を1個づつ処理せねばならず、
ロボット等高度な専用設備が必要であるため、大ロッド
を製造する場合に限られていた。このように、従来の方
法では、高精度部品を得ることが特別な場合を除き、実
用上非常に困難である欠点があつた。次に、これらの寸
法精度の劣化について考察する。
鉄鋼材料は古くから知られている通り、暁天れすると、
マルテンサイト変態を起し、徐冷時とは異なつた相を得
ることができる。マルテンサイト変態は、結晶構造の変
化を伴なうため、10%程度の膨脹を発生する。焼入さ
れる部品自体は10%の膨脹を示すわけではないが、マ
ルテンサイト変態を起した部分は、微小な単位で見ると
大きな膨脹を発生している。寸法精度と寸法変化率との
関係については、寸法変化量が大きい程、その変化量の
バラツキも大きくなり、寸法精度も劣化することが知ら
れている。このため、特に部品全体が均一な寸法変化を
起さない焼入れ処理の場合、寸法変化量の大きさばかり
でなく、各部位における寸法変化量の分布のバラツキも
加わつて、きわめて不安定な寸法を示し、寸法精度が劣
化する。このように普通の焼入れによつて生ずる寸法変
化は寸法精度を劣化させる方向にしか作用しない。本発
明は、上述の従来の欠点を解決するため、上述の問題点
に鑑み成されたもので、特定の熱処理法を選択すること
により、常温以下で再びマルテンサイト変態を誘起せし
め、その時に生じる膨脹を金型によつて規制してやるこ
とによつて、所定の寸法形状にならしめ、高価な工作機
械や切削、研削加工工程なしで、従来のPIM用設備で
容易に鉄系焼結機械部品の寸法精度を高める方法を提供
せんとするものである。本発明は、鉄系焼結機械部品素
材を所定寸法の金型内で深冷処理を施すことにより、上
記素材の変態に伴なう膨脹を上記金型により規制して寸
法精度を高めることを特徴とする鉄系焼結機械部品の製
法である。
本発明において、鉄系焼結機械部品素材とは一鉄、鋼又
は合金鋼の粉末原料を高温で焼結して製造された機械部
品素材で、後述の処理を施したものである。
常温以下の温度でマンテンサイト変態を生じさせること
自体は、いわゆる0深冷処理ョとして知られており、新
規な技術ではない。又低一温冷却による熱収縮のみの寸
法変化を利用して嵌合する方法は、いわゆる1冷しばめ
ョ法として既に工業化されている。しかしながら、本発
明は深冷処理による素材の膨脹を金型により規制する全
く新しい発想に基づ−くものである。
従つて本発明の方法をより有効ならしめるためには、深
冷処理時に十分な膨脹量を確保することが必要であるこ
とは明らかである。そのためには、鉄系焼結機械部品素
材は、深冷処理前に、該処理によつて変態しうる相を常
温において十分有していなければならない。この相は当
然過冷されたオーステナイト、即ち残留オーステナイト
相であり、素材の少くとも表面層(素材の一部又は全体
)で30〜80%含有していることが望ましい。これが
30%未満では、深冷処理時の膨脹が十分でなく、又8
0%を超えると、深冷処理時の膨脹が大きくなり過ぎ、
寸法精度が悪くなり、又処理後オーステナイトが残留す
る。このような残・留オーステナイト相を含有した鉄系
焼結機械部品素材は、光輝焼入れ、高周波焼入れ、浸炭
焼入れ、ガス軟窒化処理又は浸炭窒化焼入れ等によつて
得られるが、その適当含有量を得るためには、素材の適
切な組成と冷却方法を選択することが必要である。残留
オーステナイトの発生率は、いわゆるMS点(マルテン
サイト変態開始温度)が低い程、高くなる傾向がある。
この庸点は、鋼材の場合、多くの実験によりその組成と
の相関関係式が求められており、次式で示される。即ち
、炭素量のIiが桁ちがいに大きい。しかし、残留オー
ステナイトは、庸点だけでなく、オーステナイト安定化
元素によつて著しく増加する。この元素はニッケルであ
る。従つて高ニッケル(6%以上)、高炭素(1%以上
)の焼結素材は、特に焼入れ処理を講じなくても、常温
で残留オーステナイナを得ることが可能である。しかし
ながら、一般的に機械部品として用いるには、そのよう
な組成の合金鋼は、機械的性質からばかりでなく経済性
からも実用性に乏しく、特殊な用途に限られる。しかし
、C量の0.3〜1.鍾量%(以下、単に%と記す)で
かつNi2〜6%含有する合金鋼に、さらに機械的性質
を改善するための元素として、地、ぬ、Cu,.Cr.
.vよりなるグループから選ばれた少くとも一種の元素
をそれぞれ0.2〜2%添加した材料は、浸炭焼入れに
よつて、即ち必要最小限度の炭素付加によつて少くとも
表面層で十分な残留オーステナイトを得ることができ、
きわめて効果的である。
勿論、このような材料組成に限らなくとも、浸炭焼入れ
や浸炭窒化焼入れによつて残留オーステナイトを得るこ
とは可能である。しかし、焼結合金鋼材料として最も経
済性と機械的性能を発揮するのは、上述の組成である。
即ち、これらの合金元素は鉄の固溶体や炭化物を形成し
て機械的性能を向上させる。上述のグループ内のそれぞ
れの合金元素の添加量は、2%を越−えるとかえつて脆
化したり、経済性を損ない、0.2%未満では添加して
も積極的な効果を認めることができない。なお、本発明
に使用せられる鉄系焼結機械部品の組成は上述の組成に
限定されるものではなく、他の合金組成のもの、例えば
Fe−0.1〜1.5%C,.Fe−1.5〜5%CU
−0.1〜1.5%C..Fe−1〜3%CU−1〜5
%Ni−0.1〜1.5%C..Fe−1〜5%Ni−
0.1〜1.5%ClFe−Cu一Sn−C,.Fe−
Ni−MO−C..Fe−Ni−MO−Cu−C.Fe
−MO−Cr−Mn−C等を本発明に使用することがで
きる。実施例: Fe−CO.4%−Ni4%−MOO.5%−CUl.
5%に調整した粉末混合体を、金型内で成形後、吸熱性
変成ガス中で1130℃の温度で3紛間焼結した。
得られた焼結体を浸炭焼入れした後、予め液体窒素中に
浸漬された所定寸法の金型へ供給して品物を深冷処理し
、歯車形状の試料を作成した。a焼結のまま、b浸炭焼
入れ後、c深冷処理後の材料のX線回折による残留オー
ステナイト量は第1図に示す通りである。図の横軸は回
折角2θ、即ち面間隔を示し、縦軸はX線回折強度を示
す。図において、オーステナイトはγ、フェライトはα
で示されており、焼入れによつて残留γは著しく増加し
、深冷処理によつて再びγが減少していることが明らか
に示されている。又深冷処理した後の試料の外径寸法は
、深冷処理前に比し0.7%膨脹していた。
又本発明による深冷処理した後の試料の歯形精度は第2
図イに示した通りで、比較のため第2図口に従来法(浸
炭焼入れのみ)により作成した試料の歯形精度を示す。
ここで、歯車形状はモジュール1.5、歯数23で、圧
力角20状である。第2図イ、口より本発明によるもの
の歯形精度は、従来法によるものに比し、変動が少なく
、明らかに改善されていることが分る。なお終末の下降
線は歯先を示す。以上述べたように、本発明方法は、鉄
系焼結機械部品素材を所定寸法の金型内で深冷処理を施
すことにより、深冷処理時のマルテンサイト変態に伴な
う膨脹を上記金型により規制することによつて所定寸法
に矯正するので、寸法精度をきわめて容易に高めること
ができ、従来きわめて困難であつた鉄系焼結機械部品の
精密加工法を可能にする効果を有するものであり、工業
的価値は大きい。
又本発明は、特定の組成の材料を使用することにより、
焼結体の浸炭焼入れ後、少くとも表面層が残留オーステ
ナイト30〜80%を含有する焼結体が容易に得られ、
以後の深冷処理時高い寸法精度を・得るに十分な膨脹量
が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図A..b..cは本発明の実施例におけるa焼結
のまま、b浸炭焼入れ後、c深冷処理後の材料のそれぞ
れX線回折による残留オーステナイト)量を示す図であ
る。 第2図は歯車形状の試料の歯形精度を示す図で、イ図は
本発明によるもの、口図は従来法によるものを示す。2
θ・・・回折角、γ・・・オーステナイト、α・・・フ
ェライト。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 鉄系焼結機械部品素材を所定寸法の金型内で深冷処
    理を施すことにより、上記素材の変態に伴なう膨脹を上
    記金型により規制して寸法精度を高めることを特徴とす
    る鉄系焼結機械部品の製法。 2 鉄系焼結機械部品素材の少くとも表層部が、残留オ
    ーステナイト30〜80%を含有する請求の範囲第1項
    記載の鉄系焼結機械部品の製法。 3 鉄系焼結機械部品素材が、浸炭焼入れされた素材か
    ら成る請求の範囲第2項記載の鉄系焼結機械部品の製法
    。 4 鉄系焼結機械部品素材が、C0.3〜1.0重量%
    、Ni2〜6重量%、Mn、Mo、Cu、Cr、Vより
    なるグループから選ばれた少くとも一種の元素をそれぞ
    れ0.2〜2重量%を含み、残部鉄および不可避な不純
    物より成る請求の範囲第2項又は第3項記載の鉄系焼結
    機械部品の製法。 5 深冷処理が、冷媒として液体窒素を使用して行われ
    る請求の範囲第1項、第2項、第3項又は第4項記載の
    鉄系焼結機械部品の製法。
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