JPS605475Y2 - 押釦スイツチ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は押釦スイッチの改良に関する。

従来、スイッチケースに凹部を形威し、一方スイッチケ
ースに端子および接触部からなる導体をモールド成形し
、接触部を前記凹部にのぞかせ、凹部にはスイッチケー
ス上方から円形バネを載置し、この円形バネを上部から
操作部で押圧する押釦スイッチが知られている。

この従来の押釦スイッチにおいて、円形バネのスイッチ
ケースへの固定方法は次のようになされている。

すなわち、円形バネを凹部に載置し、この上にＯリング
をのせ、さらに凹部内壁に設けためねじに、外周におね
じを刻んだＯリングの押圧部材を取付けることによって
円形バネをスイッチケースへ固定している。

この従来の押釦スイッチは、スイッチケースにめねじを
付したり、おねじを刻んだＯリング押圧部材が必要であ
り、また、製造の工程数が多くなり組立が複雑となる欠
点がある。

また、円形バネの固定については次のことが重要である
。

円形バネの変形でスイッチを円形に動作させるためには
、円形バネの周縁とスイッチケースの凹部内壁面との間
に適宜な隙間をあけておき、押圧操作時に円形バネの外
径が広がる余裕をもたせておかなければならない。

しかし上記隙間を設けると、円形バネがガタつき易くな
り、動作不良を生じたり、シール性がなくなるなどの不
都合を生じる。

このように円形バネの固定には動作余裕と位置規制の両
方の面を満足させなければならないが、上述の従来構成
ではこの点も充分ではなかった。

この考案は前述した従来の問題点に鑑みなされたもので
、その目的は、組立が簡単で作業性のよい簡素な構造で
、かつ円形バネの動作余裕と位置規制およびシール性が
良好な押釦スイッチを提供することにある。

上記の目的を達成するために、この考案は、上記円形バ
ネの周縁にリング状の弾性体を当該周縁を包み込むよう
に装着し、スイッチケースの円形凹部の内径を上記円形
バネの外径より大きく、かつ円形バネに装着された状態
の上記弾性体の外径より小さくし、上記弾性体付きの円
形バネを上記凹部に圧入する構成とした。

この構成とすることにより円形バネを凹部に圧入するだ
けでこれが固定され、スイッチの組立工数が少なくてす
み作業能率が高まり、量産化において著しく能率的とな
る効果を奏する。

また、従来のような円形バネを固定するおねじを刻んだ
リング等も不要であり、スイッチケースの凹部内壁にめ
ねじを累設する必要もない効果がある。

また、リング状弾性体が変形することで円形バネの動作
余裕が保障され、円滑なスイッチ動作を実現できる。

また、リング状弾性体によりガタつきが防止されるとと
もに、シール性も極めて高いものとなる。

以下、この考案の一実施例を図面を参照して説明する。

第１図はこの考案の一実施例である押釦スイッチの分解
斜視図である。

スイッチケース３には円形の凹部４が設けられ、この凹
部４には、スイッチケース３にモールド成形された端子
６，７の一端に設けられている接触部５がのぞんでいる
。

凹部４には、円形バネ２の周縁にゴム製のＯリング１が
付加されて圧入される。

凹部４の径は、０リング１の径よりやや狭少でＯリング
を付した円形バネ２が凹部４に固定されるのである。

円形バネ２を凹部４に圧入した後、上方からテーパ部９
ａを有する操作部材８の四方に設けた取付足９が、スイ
ッチケース３の四方に設けられたテーパ部１０ａ有する
保合部１０と係合して固定される。

操作部材８の側面図は第２図の通りであって、操作部材
８の裏面に円形バネ２を外部からの押圧によって操作す
る凸部１１が設けられている。

操作部材８をスイッチケース３に取付け、外部から操作
部材８を押圧しない状態において、前述した凸部１１は
円形バネ２に接した状態にある。

操作部材８を押圧すると取付足９がスイッチケース３の
下方に向かってスライドし、凸部１１が円形バネ２を押
圧することによって円形バネ２がスイッチケース３に取
付けられた接触部５と接触する。

第３図はスイッチケース３の凹部４に、周縁にゴム製の
Ｏリング１を成形した円形バネ２を圧入した状態の断面
図である。

前述した通りスイッチケース３に設けた凹部４の内径は
、円形バネ２の周縁に成形したゴム製Ｏリング１の外径
よりやや狭少とされており、したがってこのＯリング１
を成形した円形バネ２を凹部４に圧入すると、Ｏリング
１の弾性により円形バネ２は固定される。

第４図は他の実施例を示す。

この実施例において、第３図に示す実施例と異なる点は
スイッチケース３の上面でかつ凹部４の周囲に溝１３を
設けている。

この溝１３を設けることによりスイッチケース３に凸部
３ａが凹部４をとりまくように形成される。

周縁にＯリング１を設けた円形バネ２を凹部４に圧入し
た後、先端の内側に円弧状の切欠き１４を有する超音波
ステーキング用のホーン１２を溝１３に挿入腰凸部３ａ
を凹部内方に向かって倒し込む。

したがって円形バネ２はより強固にスイッチケース３に
固定され、抜けが防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例である押釦スイッチの分解
斜視図、第２図は操作部材の側面図、第３図は円形バネ
を載置したスイッチケースの断面図、第４図は円形バネ
をスイッチケースに固定する方法を示す断面図である。 １・・・・・・０リング、２・・・・・・円形バネ、１
２・・・・・・ホーン、１３・・・・・・溝。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）スイッチケースの円形の凹部に椀状の円形バネを
   載置し、この円形バネを外部から操作して上記凹部内に
   設けた接触部に接離させる押釦スイッチにおいて、上記
   円形バネの周縁にリング状の弾性体を当該周縁を包み込
   むように装着し、上記凹部の内径を上記円形バネの外径
   より大きく、かつ上記円形バネに装着された状態の上記
   弾性体の外径より小さくし、上記弾性体付きの円形バネ
   を上記凹部に圧入したことを特徴とする押釦スイッチ。
2. （２）弾性体としてゴムを用いた実用新案登録請求の範
   囲第１項記載の押釦スイッチ。