JPS605244Y2 - 液体燃料燃焼装置

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【考案の詳細な説明】本考案は、ヒータにより加熱された気化部に回転板によ
り霧化された液体燃料を与えて気化し燃焼部で燃焼する
構造を有する液体燃料燃焼装置に関するもので、上記気
化部の堆積してくるタールやカーボン等を検知する手段
を得るものである。

従来のこの種液体燃料燃焼装置では、気化部にタールや
カーボンが堆積してくると気化部の表面温度が低下し、
気化ガスの発生が遅れる為に点火不良をおこしていた。

また燃焼中においては空燃比がくずれ黄火発生等の異常
燃焼をひき起こし、さらに消火時においては消火時間が
長くなる等の悪影響をひきおこしていた。

また前述のような悪影響がでて始めて気化部にタールや
カーボンが堆積しているのに気付くのが現状である。

本考案は以上のような点火不良、異常燃焼、消火遅れが
おきる以前に気化部にタールやカーボンが堆積したのを
検知し、これにより上記従来の欠点を解消するものであ
る。

以下本考案の一実施例を図面とともに説明る。

図において、１はヒーター２を埋設した気化部で、内部
に給油パイプ３と給油パイプ３から送られた液体燃料を
霧化する回転板４を設けており、回転板４で霧化された
霧化燃料は気化部１で気化し、燃焼用空気と混合して燃
焼部５で点火装置によって点火され、燃焼する。

気化部１と回転板４とは電気的に絶縁し、両者に導線に
より堆積検知回路６を接続している。

また堆積検知回路６には表示管駆動増幅回路７を介して
表示管８を接続している。

上記構成において、正常時にはタール、カーボンの堆積
がなく気化部１と回転板４間は絶縁されているため電流
ｉは０である。

しかし図面に示した如くタールやカーボン１０が堆積し
気化部１と回転板４間が埋まると導通を生じ電流ｉが流
れる。

これによって堆積検知回路６が動作し、表示管駆動増幅
回路７に信号を送り、表示管８が点燈するものである。

なおタール、カーボン９は、初期は液状であって水素を
多量に結合している状態では電気の導通性は全く見られ
ない。

しかし、ヒータ２により気化部１が高温に保たれると、
徐々に脱水素反応を行ないカーボンを生み出す。

タール中にカーボンが生皮すると、このカーボンの働き
でタール、カーボン９は導電性を示す。

ここで始めて電流ｉが流れはじめるがタール中のカーボ
ン量が多くなるに従って電流ｉは大きくなる。

次に堆積検知回路６が動作する感度電流以上の電流ｉが
流れて始めて堆積検知回路６から表示管駆動増幅回路７
へ信号が伝えられ表示管８が点燈することとなり、これ
により使用者にタールやカーボンの堆積を知らせる。

また他の実施例として堆積検知回路６により給油パイプ
３への給油を停止したりても良い。

以上のように本考案は、従来目視観察以外検知不可能で
あった気化部へのタールやカーボンの堆積を検知しかつ
電気信号として取り出し得るものであるから、点火不良
、異常燃焼、消火遅れ等の現象の発生以前にタールやカ
ーボンの堆積を発見することができ、常に早めに対拠で
きる。

また、液体燃料を霧化する回転板を検知電極として使用
する為、構造が簡単で安価に提供することができる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例にかかる液体燃料燃焼装置の断面
図である。１・・・・・・気化部、２・・・・・・ヒーター、４・
・・・・・回転板、６・・・・・・堆積検知回路、７・
・・・・・表示管駆動増幅回路、訃・・・・・表示管、
９・・・・・・タールやカーボン。

【実用新案登録請求の範囲】

（１）液体燃料を回転板により霧化するとともに、この
霧化燃料を気化部において気化せしめる液体燃料燃焼装
置において、回転板と気化部の間の導電性により気化部
表面へのタールやカーボン等の堆積を検知する堆積検知
回路を設けたことを特徴とする液体燃料燃焼装置。
（２）堆積検知回路により表示管を点燈させることを特
徴とする実用新案登録請求の範囲第１項に記載の液体燃
料燃焼装置。
（３）堆積検知回路により回転板部への液体燃料の供給
を停止させることを特徴とする実用新案登録請求の範囲
第１項に記載の液体燃料燃焼装置。