JPS60501496A - 油と水の界面における不溶性硫化物の除去方法 - Google Patents
油と水の界面における不溶性硫化物の除去方法Info
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
油と水の界面における不溶性硫化物の除去方法技術分野
固体金属硫化物は石油処理装置においてしばしば出会う物質である。油田地帯の
脱水装置、脱塩プラント等におけるような水相と油相の分離を含む操作において
、これらの固体金属硫化物は特にやっかいである。それらの硫化物は水やブライ
ンにおける溶解度が低い。硫化物の親油性はそれら硫化物を油/水の界面に集め
て複雑な性質のスラッジを形成させる。これらのスラッジは一般に「パッド」と
呼ばれる。やっかいな金属硫化物の存在によってもたらされるパッドは、水性媒
質からの原油の効率的分離を著しく妨害する。これらの条件下では、油相と水相
との間に明確に画定された界面は固体金属硫化物による乳化作用のために存在し
ない。その結果、原油の製造および精製に必要な相分離、脱塩および類似のプロ
セスは遅くなったり中断される。油/水の界面における固体金属硫化物の存在は
利用される時間、薬品およびエネルギーの消費を大にさせる。これは、精油所に
入る前に精製しなけ′ればならない油相、釜びに廃棄1だは排出前の水相に全く
あては才る。さらに、これらの金属硫化物を含むパッドは油の取扱い装置をよご
し、制御および検知装置を妨害し、油田地帯の油容器や他の金属装置内の接触点
における腐食をする。これらの作用は石油処理のコストおよび複雑性に加わる。
その上、後続の用途に対する油の性質および適合性がこれら界面の硫化物沈殿物
の存在によって低下される。
背景技術
過去において、油/水の界面に存在する固体金属硫化物に起因する問題を緩和す
るために種々の化学的方法が用いられてきた。この間馳を解決するための初期の
努力の例として、塩酸、次亜塩素酸、アルカリおよびアルカリ土類次亜塩素酸塩
、および塩素のような化学薬品を含む無機塩化物の使用がある。
さらに、アクロレインおよび種々の非イオン、カチオンおよびアニオン界面活性
剤のような有機化学薬品が使用されてきた。
塩素を含む無機化学薬品の大部分は比較的高濃度を要し、かつ典型的な石油製造
装置の作製に使用される鋼および他の金属に対して極めて腐食性である。
処理される媒質のpHはこれらの条件下で典型的に低い。また、それらの化学薬
品は石油と反応して、塩酸および分解による有機塩化物を生成する。この石油組
成の変化は精製プロセスに使用される触媒に有害な物質を生成して、精製工程に
重大々影響を与える。塩酸および塩素による固体金属硫化物の除去速度は経済的
に十分速いけれども、次亜塩素酸塩よび次亜塩素酸塩の作用は非常に遅い。
アクロレインは不溶性金属硫化物の除去に非常に有効であるけれども、アクロレ
インの典型的な適用は一般に油/水の界面におけるパッドとの接触時間を長くし
なければならない。しばしば、アクロレインの2.5の適用は不溶性金属硫化物
パッド全体を除去する必要がある。これらの環境下で消費される大量のアクロレ
イン薬品は極めて高価になる。
非イオン、カチオンおよびアニオン界面活性剤を含む適用の大部分は油/水の界
面に存在する固体金属硫化物に付着する油を除去する傾向にあるが、固体金属硫
化物を除去しないので、界面のバンドは迅速に再形成される。
二酸化塩素は、水性媒質から硫化水素をうまく除去することが長い間知られてき
た。米国特許第11,077、g79号は、少量の石油で汚染された水性系から
有害な可溶性硫化物を除去するために二酸化塩素を使用する方法を開示している
けれども、これ捷でに油を回収するために大量の油/水系における界面のバット
を二酸化塩素で除去することは知られていない。
さらに、可溶性の金層硫化物の処理のだめの二酸化塩素の使用は水性媒質に限定
されている。一般に、化学反応に及ぼす溶媒の影響は観県結果を著しく変えうろ
ことが知られている。二酸化塩素が油■存在下での不溶性金属硫化物の処理に有
効であることは知られていない。
浦/水の界面における金属硫化物を含むパッドの除去に2、うの化学的方法が有
効であるけれども、一般に高コストであったり或は効果が少ない。以下に記載す
る本発明の方法は固体金属硫化物に起因する油/水の界面のパッドの性質を処理
するたぬに二酸化塩素を利用する。この方法は、特に水、固体、塩類および他の
不純物を除去するための原油の処理において迅速かつ低コストで相分離をさせる
のに有効である。これらの工程は石油の販売、輸送および精製をする前に必要で
ある。
水性媒質中の不溶性の硫化鉄および硫化マンガンを除去する二酸化塩素に関する
特定の文献はあるけれども、他の特性の不溶性金属に関する文献は余りない。本
発明による実際の油田地帯のタンクの存在する油/水の界面における不溶性金嬉
硫化物パットの除去における二酸化塩素の迅速な作用の発見は従来の方法からは
予測できず、全く驚くべきことであった。
浦/水の分離装置において不溶性金属硫化物を除去する本発明法の実施において
、使用する二酸化塩素の量およびその適用場所に依存して、処理の副効果として
種々の水の性質改善もされる。そのような改善としては、可溶性硫化物の除去、
殺菌作用、等が含まれる。しかしながら、これらの効果は本発明の方法に+J随
するものであって、これらの付随的効果とは無関係に本発明は油の回収および相
分離における改良を提供する。
発明の開示
石油処理装置において遭遇する水性相からの油分離を妨害する不溶性金PjW=
化物の作用を排除する方法に二酸化塩素が使用される。この方法は、不溶性金属
硫化物の界面パッドを含む油/水の混合体に二酸化塩素水溶液を添加する工程を
含む。この方法は明確に画定された油/水の界面をもたらす。
発明を実施するための最良の形態
不溶性金属硫化物の界面パッドは、金属および金属イオンが硫黄、硫化水素、ま
たは可溶性硫化物の塩類と結合して不溶性の金属硫化物を生成するとき−に生じ
る界面妨害体として定義される。そのような金属およびイオンの例(限定を意図
しない)としては、kg、Ca、Ccl、Co、Cr、Cu、Fe、Mn、Ni
、Pb、Sn、TIおよびZn、または種々の割合におけるそれらの混合体が含
捷れる。これらの不溶性金属硫化物は曲/水系の油相に引きつけられて、油/水
の界面に集するようになる。これらの不溶性金属硫化物と結合した油田地帯で見
られる典型的な油は水性媒質と接触またやっかいな界面妨害体を経験する。この
状態は溶解ガスおよび不溶ガスが存在するときも生じる。
やっかいな界面硫化物パッドは油田タンク、自由水ノックアウト、加熱処理装置
、脱塩装置、精製留出物容器、集油タンク、ピット等に見られる。これらの装置
は一定流動、間欠的流動、および静的流体状態に含まれうる。
二酸化塩素溶液は種々の製造法から得られる。典型的な方法は酸−亜塩素酸塩、
酸−塩素酸塩、酸−次亜塩素酸一次亜塩素酸塩、酸−次亜塩素酸塩、塩類−亜塩
素酸塩、塩素−亜塩素酸塩、等を含み、これらの系いずれの変化もプロセス補助
剤からなる。
二酸化塩素はかくはんしない静的石油処理装置に添加される、さらに該装置内の
流体をかくはんすることもできる。
二酸化塩素を添加する系の温度は広範囲に変えることができる。本発明法の効果
は温度に余り影響されなくて、低い環境温度から200℃、またはその近傍の温
度における石油−水の分離に有効であることがわかった。系によっては加圧下で
操作して、高度をより高くし流体の粘度を低くさせる、それは相の沈降および分
離に有効である。温度が高い程、二酸化塩素の必要量が若干少なくなるようであ
る。
二酸化塩素の使用によって、不溶性の金属硫化物は可溶性の形態に転化される。
不溶性の金属硫化物の表面を湿らす、すなわち表面にくっつく石油は、二酸化塩
素の処理後石油相へ移動することができる、そしてもはや乳濁液の成分ではない
と考えられる。
これは、次に水相から石油を明確に分離させる。ここに記載した二酸化塩素の作
用様式は正しいと考えられる、そして理解を容易にするために提案したけれども
、本発明の範囲を限定しようとするものではない。
二酸化塩素水溶液は、不溶性の界面値化物パッドを除去するために種々の方法で
油/水系に添力ρすることができる。二酸化塩素はやっかいな硫化物パッドを含
む装置の上流の入口管路に添加される。個々の油田装置に直接添加することもで
きる。本当の油相に添加するのがコスト的により効果的な添加と思われる。
二酸化塩素は、連続流動、間欠流動、および不動の流体状態の油田容器に添加す
ることができる。容器を、例えばタンク内容物をガスでローリングするようにか
くはんすると、パッドの完全除去に必要な時間は短縮される。
満足な添加は不溶性金属硫化物の単位モル当り約5モルまでの二酸化塩素を使用
する。これらの条件は、クロム、鉄、マンガンおよびバナジウムを含む金属物質
に対する系の初pH範囲lI〜10に対して系のpHを2以下のpH単位に下げ
る。カドミウム、コバルト、鉛、銀、スズおよびタンタルからなる系は最終のp
Hをさらに酸性値にする必要があると思われる。拳法がさらに高温で実施される
場合には、二酸化塩素の量はさらに低量となり、系のpH値の低下は少なくなる
。
油/水の界面における不溶性金属硫化物パッドを除去する方法を記載する本発明
を以下の非限定実施例によって示す。
例 1
10本のねじぶた付試験管の各々に1.0 m Lの塩化第二鉄溶液(0,05
7M)と、新しく調製した1゜mLの硫化ナトリウム溶液(0,037M )を
充てんした。直ちに黒色の硫化鉄が沈殿した。これらの不均一混合体は5.0
m LのASTMブライン溶液(42%、米国材料試験協会規格、式a 、 A
、S、T、M、 D−1141−52、Table 1.5ection I+
参照)で希釈した。
=5
これらの溶液は3.7 X I Oモルの硫化物を住じ。
p H7,0を有した。次に、l、 Q mlの鉱物油(商品名Nuj o l
) を添加し、試験管にふたをして、1分間激しく振とうした。全ての試験管
の油/水の界面に重い硫化鉄パッドが形成された。次に、各試験管に種々の量の
二酸化塩素溶液(0,0266M )を添加し、それらの結果を記録し、第1表
に示す。
第 1 表
添加CJO2最終 CA’020モルに対する 観察結果のモル pH硫化物の
モル
この例は、合成の油/水系における硫化鉄を除去する二酸化塩素の能力を示すと
共に、水溶液のpHを09以上1で低下させることなくパッドを除去できること
も明示している。
二鉄溶液(0,057M )と0.5 m Lの新しく調製した硫化ナトリウム
溶液(0,057M)とを充てんした。黒色の硫化鉄沈殿物を2.0 m Lの
脱イオン水で希釈し、0.5 m Lの種々の油と共に激しく振とうして、油/
水の界面に重いパッドを提供した。次に、65は、二酸化塩素10モルに対して
硫化物0.62モルの割合の二酸化塩素で処理後に60に低下した。
それらの結果を第2表に示す。
使用した油 結 果
鉱 物 油 パッドは除去され、再形成せずカリフォルニア原油(2?Ap■)
パッドは除去され、再形成せすアルカンサス原油(55°API) バンドは
除去され、再形成せずこの例は、二酸化塩素は合成油の油/水の界面のみならず
、水相と実際の原油との界面におけるバンドの除去に有効であることを示す。
8本のねじぶた付試験管に0.03’ 7 Mの第二塩化鉄と0.037 Mの
硫化ナトリウムの等量溶液を装入した。次に、4.2%のASTMブライン溶液
と鉱物油を添加した。それらの試験管にふたをし、振とうして油/水の界面パッ
ドを得た。これらの溶液は初p H7,0を有した。次に、1.11xlOMの
二酸化塩素溶液を添加して、観察結果を記録し、第う表に示す。
これらの例は、種々の曲と水との系における各種量の界面パッドを除去する二酸
化塩素の能力を示す。
例 ヰ
種々のpHO系における油/水の界面硫化物パッドを除去する二酸化塩素の能力
も示すことができる。
数本のねじぶた付試験管に1.118 X 10 モルの塩化第二鉄と1.11
8 X i 0モルの硫化ナトリウムを装入した。これらの混合体はそれぞれ種
りのpH緩衝溶液1.0 m Lと鉱物油0.5 m Lで希釈した。振とうに
よって、重い界面パッドが形成された。次に、0、057 Mの二酸化塩素溶液
を添加した。そして全ての場合にパッドが除去された。
トリス 8.5 5.gllxlO,76
ホウ酸塩 F3 5に89X10 7
二酸化塩素は広範囲の温度下で油/水の界面硫化物パッドを除去することができ
る。数本のねじぶた付試験管に1.0 m Lの塩化第二鉄(0,037M )
と新しく調製した1、 0 m Lの硫化ナトリウム(0,037M)を装入し
た。得られた混合体を5.0 m Lの水性媒質と1.0 m Lの鉱物油で希
釈した。激しい振とうによって、重い硫化物界面パッドが形成された。次に、そ
れらの試験管を種々の温度に加熱し、その温度において二酸化塩素溶液を添加し
た、そして全ての場合に硫化物界面パッドが除去された。
5
6
II2%ASTM 7 55 4.46X10 76
】↓、2%ASTM 7 611 4.23xlO7これらの結果は、界面硫化
物パッドを除去する二酸化塩素の能力に及ぼす高温度の影響を示す。油/水の系
を加熱すると、パッドの除去に使用する二酸塩素置の澱少はpHのより高い水性
系を生成する。
浦/水系のかくはんは、界面硫化物パッドを除去する所定量の二酸化塩素に必要
な時間を著しく少なくすることができる。2つの250mLフラスコにそれぞれ
塩化第二鉄溶液(0,057M)と硫化ナトリウム溶液(0,057M )を装
入した。次に、これらの混合体は100mLのASTMブライン(112%)と
5mLの鉱物油で希釈した。これらの系の搗とうによって、重い界面硫化物バン
ドが生成した。次に、一方のフラスコの上部にかくはんすることなり81×10
モルの二酸化塩素溶液を添加した。乱されない条件下でパッドを完全に除去す
るには6分を要しだ。
もう1つのフラスコの上部にg、 I X 10 モルの二酸化塩素を添加した
。磁気かくはん棒を使用して。
20CPSの回転速度での軽いかくはん条件をつくった。これらの条件下で、パ
ッドは30秒で消失した。
二酸化塩素は鉄以外の他の金属を含む油/水の界面硫化物パッドの除去に使用す
ることができる。数本のねじぶた付試験管に可溶性金属塩と等モル量の新しく調
製した硫化す) IJウム溶液を装入した。これラノ混合体を4.2%八へTM
ブラインと鉱物油で希釈した。次に、二酸化塩素溶液を添加した所、全ての場合
に界面硫化物パッドが除去された。それらの結果を下表に示す。
これらの観察結果は、二酸化塩素が7踵りの可溶性金属塩およびこれら物質の複
合混合体から形成された界面パッドを除去できることを示す。二酸化塩素は、p
H1〜11において硫化物1モル当9二酸化塩素1:100モルと低比率から硫
化物1モル蟲り二酸化塩素うモルと高比率で油/水系に添加したとき有効である
。これらは必ずしも臨界的な」二限および下限ではなくて、一般に本発明用に適
当な硫化物に対する二酸化塩素の比における最も効果的な範囲を限定するもので
ある。しかしな示ら、本発明の概念は、油相または水相または両方の油/水系に
添加されて硫化物パッドに接触することによってパッドの除去または硫化物パッ
ドの形成を防ぐのに有効な量の二酸化塩素の使用を意図している。
産業上の利用可能性
本発明は石油の製造および精製に広範囲の用途を見出す。
第1頁の続き
Claims (1)
- 1. 油と水との界面に有効量の二酸化塩素を導入し、pH1〜11の前記界面 において前記二酸化塩素を前記界面の硫化物と反応させて、該硫化物を油と水と の界面から消失さす工程からなることを特徴とする石油の取扱いおよび処理にお ける油と水との界面の硫化物の除去方法。 2 前記反応がpH1l〜9で行なわれることを特徴とする請求の範囲第1項に 記載の方法つう 前記二酸化塩素は、前記界面において二酸化塩素:硫化物の比 が1:100〜う:lになる量で導入されることを特徴とする請求の範囲第1頌 または第2項に記載の方法。 )手 前記二酸化塩素は、油と水との界面において硫化物100部当り二酸化塩 素少なくとも1部の有効量で導入されることを特徴とする請求の範囲第1項に記 載の方法。 5 前記二酸化塩素は、油と水との界面において硫化物100部当り二酸化塩素 少なくとも1部の有効量で導入されることを特徴とする請求の範囲第1項に記載 の方法。 6 前記二酸化塩素を前記界面で反応させる工程が、油と水との界面をかくはん することからなることを特徴とする請求の範囲第4項または第5項に記載の方法 。 7 前記二酸化塩素を前記界面で反応させる工程が、油と水との界面を約O℃〜 200℃に加熱することからなることを特徴とする請求の範囲第4項または第5 項に記載の方法。
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