JPS6049102B2 - 銅化粧雨樋の製造法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は銅箔１の表面を硫化、酸化等の化学的処理にて
着色し次いて着色面に防錆クリヤー層２を塗着してシー
ト状物３を形成し、次いでこのシート状物３をプラスチ
ックパイプ４の外周に貼付け、しかるのちにその表面に
クリヤー層５を塗着することを特徴とする銅化粧雨樋の
製造法に係り、その目的とするところは安価なコストで
製造できる銅化粧雨樋の製造法を提供するにある。

従来、プラスチックをベースとした銅化粧雨樋を製造す
るに当つては、プラスチックパイプ上に銅メッキ層を施
し、着色、ヘヤーラインの形成、塗装の各工程を経てい
た。しかるにプラスチツクヘの銅メッキは工程が複雑で
あり、しかもパイプの形態で着色、ヘヤーラインの形成
あるいは塗装とする曲面加工のため平板に比べて加工が
煩雑てあり、しかも加工するためのスペースを多くとら
なければならず安価なコストで銅化粧雨樋を得ることは
困難であつた。本発明はかかる従来の欠点を解消するも
のであつて、以下添附図に基いて詳細に説明する。

先ずシート状の銅箔１の表面を硫化、酸化等によつて化
学的処理して着色する。次いて必要に応じて着色面をブ
ラシなどで擦つてスクラツチ模様を形成する。しかるの
ちにその表面に防錆剤入りの水溶性アクリルクリヤー等
を塗布して防錆クリヤー層２を形成し、シート状物３を
得る。次いでこのシート状物３の裏面にエポキシ系など
の接着剤６を塗布してプラスチックパイプ４の外周面に
巻きつけて貼付ける。シート状物３の詰合せ部７はシー
ト状物３の両端辺を折曲げて接合させ上下一直線になる
ようなはぜ加工とする。しかるのちにプラスチックパイ
プ４に貼付けたシート状物３の表面にアクリル、ポリウ
レタン等のクリヤーを塗装してクリヤー層５を形成する
。尚、プラスチックパイプ４としては硬質塩化ビニル樹
脂などの合成樹脂を成形したものを用いる。かくして得
られた銅化粧雨樋はいぶし銅調のものであり、詰合せ部
７が表面となるように施工して竪樋として用いられる。
本発明にあつては叙述のように銅箔の表面に着フ色し次
いで防錆クリヤー層を塗着してシート状物を形成するの
で、従来のように曲面加工をすることなく平面状態で着
色したり防錆クリヤー層を形成することができ、また銅
箔を用いるからプラスチツクヘの銅メッキが不要であり
、従つて工程が５簡略化できて安価なコストにて雨樋を
製造することができるものであり、またシート状物をプ
ラスチックパイプの外周に貼付けるので、シート状物は
銅箔のみの場合に比べて防錆クリヤー層の分だけ厚くな
つてプラスチックパイプに貼付ける際にしわなどが寄ら
ないものであつて貼付け易いと共に外観を損ねないもの
であり、しかもシート状物の表面にクリアー層を塗着す
るので、防錆クリアー層を介してクリアー層にても銅箔
を保護することができると共に銅箔の着色模様が見え装
飾性にも優れた雨樋を得ることができるものである。

以下実施例により本発明を具体的に説明する。実施例厚
さが約１００μの銅箔を１％の硫化カリウム水溶液中に
浸漬して表面に黒色の硫化銅を生成させ、次いでブラシ
にてスクラッチ模様を施し、しかるのちにこのスクラッ
チ模様上にベンゾトリアゾール入りの水溶性アクリルク
リヤーを塗布し、防錆クリアー層を形成してシート状物
を得た。

次いでこのシート状物の裏面にエポキシ系接着剤を塗布
して防錆クリアー層が外面となるように硬質塩化ビニル
のプラスチックバイブの外周にシート状物を貼付けた。
しかるのちにこの表面にポリウレタン系のクリアーを塗
装してクリアー層にて表面が保護された銅化粧竪樋が得
られた。得られた銅化粧竪樋はクリアー層および防錆ク
リアー層を透して銅箔のいぶし調の模様が見えるもので
あつた。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の斜視図、第２図は同上のシ
ート状物の斜視図であつて、１は銅箔、２は防錆クリア
ー層、３はシート状物、４はプラスチックバイブ、５は
クリアー層である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 銅箔の表面を硫化、酸化等の化学的処理にて着色し
   次いで着色面に防錆クリヤー層を塗着してシート状物を
   形成し、次いでこのシート状物をプラスチックパイプの
   外周に貼付け、しかるのちにその表面にクリヤー層を塗
   着することを特徴とする銅化粧雨樋の製造法。