JPS6042735B2 - 数値制御ミシン - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、互いに直交するＸ、Ｙ方向用パルスモータに
より被縫製物が保持された移動台をミシンの針の上下動
通路を横切つて間歇的に移動させその被縫製物に希望の
縫製形状を形成する数値制御ミシンに関するものである
。

従来、この種の数値制御ミシンにおいては被縫製物に縫
製される縫目のピッチが予め一定値に決められていたた
め、その縫目のピッチが大き過ぎる場合に被縫製物の縫
い合せ強度が小さくなり、反対に縫目のピッチが小さ過
ぎる場合に被縫製物の縫い合せ強度が必要以上に大きく
なりその縫製に要する時間を増大させて作業能率を低下
させていた。

そこで、本発明は以上のような事情に鑑み被縫製物の用
途に適した縫目のピッチが選択し得るようにすることに
より縫製作業能率を高めることが可能な数値制御ミシン
を提供するものである。

以下に本発明を具体化した実施例を示す図面を参照して
説明する。図中１はミシン、２は被縫製物３を保持しそ
のミシン１の針の上下動通路を横切つて移動可能に配置
された移動台、４はその移動台２と連動し得るように配
置された透光材料からなる載置板、５はその載置板４上
に載置され希望の縫製形状に成形された遮光材料からな
る倣い型である。

６は前記載置板４の上方に位置しその載置板４にレンズ
７を介して垂直な平行光線を放射する光源、８は受光ヘ
ッドで、予め決められた一定縫目ピッチＰを半径とする
円周上に等間隔に配置された多数の光導管９から構成さ
れ、前記載置板４の下方にあつてその載置板４を透過し
た平行光線を受光するものである。

１０は前記の各光導管９からの信号を電気的信号に変換
するための多数の光電変換素子である。

１１は倣い制御回路であり、以下にその構成を説明する
。

１２は変換回路で、前記多数の光電変換素子１０からそ
の変換回路１２に並列的に入力された電気的信号を直列
的に１信号づつ順次出力するものである。

１３は検出回路であつて前記変換回路１２からの信号を
シユミツトトリガ回路１４を介して所定番地に記憶し、
その記憶された信号により前記多数の光導管９の中で前
記受光ヘッド８の円周上に予め定められた基準位置Ｓか
らその円周の所定方向Ｚに向つて明から暗に変化する状
態若しくは暗から明に変化する状態のうち最も近い側の
変化状態にある隣り合う２つの光電管の中間点を検出す
るものである。

１５は前記ミシン１の針の上下動と同期してリード信号
を．発生するリード信号発生回路である。

１６はデコーダで、前記検出回路１３により検出された
角度位置に基いて予め設定された互いに直交するＸｌＹ
方向の倣いパルス数及びそのＸ．Ｙ方向の送りの正逆を
解続するものである。

１７は前記被縫製一物３に縫製された縫目の数をカウン
トしその縫目の数が予め設定された数に達した時に前記
移動台２の前進又は後退信号を発生する縫目数カウンタ
である。

１８，１９は演算回路であり、連動するＸ，．Ｙ方向選
択スイッチ２０，２１を介して前記Ｘ，．Ｙ方向の倣い
パルス数を表わす信号が入力されそのＸ，．Ｙ方向の倣
いパルスを予め設定された縫目ピッチ変更比率でもつて
縮少又は拡大するものである。

２２は入力されるパルス数に応じてパルス周波数を変化
させてパルス列を出力する周波数変調回路である。

２３は移動台駆動回路で、本発明の実施例である数値制
御ミシンが倣い動作をしていない時に前記移動台２を任
意に移動させるｌためのものである。

２４はシーケンス回路であり、ミシン駆動回路２５の作
動を制御すると共にゲート２６へゲート信号を送り前記
周波数変調回路２２及び移動台駆動回路２３からのＸ．
．Ｙ方向のパルスがパルスモータ駆動回路２７に供給さ
れることを制御するものである。

２８，２９はＸｌＹ方向用パルスモータで、前記パルス
モータ駆動回路２７からの駆動信号に応答して前記移動
台２及び載置板４を移動させるものである。

以上の構成よりなる本発明の実施例の動作を以下に説明
する。

第３図は、第１図において前記載置板４の上方から前記
倣い型５及び受光ヘッド８を見た平面図である。

本実施例においては、前記光導管９が受光ヘッド８の円
周上に６０４：配置され、第３図に示す如く基準位置Ｓ
を光導管Ｆ１と光導管Ｆ６Ｏとの第１番目の中間点に予
め定め、その基準位置Ｓから所定方向Ｚ（時計回り方向
）に最も近い側の検出点（明から暗に変化する状態若し
くは暗から明に変化する状態にあり隣り合う２つの光電
管の中間点）の角度位置を検出している。第４図は前記
倣い型５と受光ヘッド８との相対位置関係を示す平面図
である。第４図に示す如く前記倣い型５の周縁部上の予
め定められた点Ｃ１が前記受光ヘッド８の中心Ｂに位置
するように前記移動台駆動回路２３を動作させ前記移動
台２を移動させる。

本実施例においては前記縫目数カウンタ１７が倣い動作
開始時に前記移動台２の後退信号を発生するようにされ
ており、前記受光ヘッド８の中心Ｂが点Ｃ１に位置した
後、その後退信号及び前記リード信号発生回路１５から
のリード信号が入力されると検出回路１３は所定方向Ｚ
に向つて暗から明に変化する状態にある隣り合う２つの
光導管の中間点ａの角度位置を検出する。前記検出回路
１３からの信号によりデコーダ１６に前記中間点ａの角
度位置に基いて予め設定されたＸｌＹ方向の倣いパルス
数と送りの正逆を解続する。その解続された信号の中で
Ｘ．Ｙ方向の送りの正逆を表わす信号は直接にゲート２
６に送られるが、Ｘ．．Ｙ方向の倣いパルス数を表わす
信号は各々Ｘ．．Ｙ方向用選択スイッチ２０，２１に送
られる。そのＸ．．Ｙ方向選択スイッチ２０，２１が第
２図に示す如くＴＸ２，ＴＹ２端子に接続されている時
には、前記デコーダ１６からの信号が直接に周波数変調
回路２２に入力される。その周波数変調回路２２から出
力されたＸ．．Ｙ方向の倣いパルスはゲート２６を介し
てパルスモータ駆動回路２７に入力され、そのパルスモ
ータ駆動回路２７がＸ．．Ｙ方向の倣いパルス数に応答
して駆信号を発生してＸ．．Ｙ方向用パルスモータ２８
，２９に供給する。今、前記一定縫目ピッチＰを２咽、
Ｘ．．Ｙ方向用パルスモータ２８，２９の１パルス当り
の移動台２及び載置板４の送り量を０．１Ｗｒ１ｎと定
め、前記中間点ａが第３図に示す光導管Ｆ３９と光導管
Ｆ４Ｏとの中間点であると仮定すれば、第３図に示す角
度位置Ｒａと前記一定縫目ピッチＰとに基いて前記デコ
ーダ１６により解続されたＸ．．Ｙ方向の倣いパルス数
は（１２、１６）となり、Ｘ．Ｙ方向の送り方向は共に
逆方向となる。

但し、前記倣いパルス数（１２、１６）は近似値であり
、精度上誤差の小さい正の整数を採用している。第２図
に示す如くＸ．Ｙ方向選択スイッチ２０，２１がＴＸ２
，ＴＹ２端子に各々接続されている限り、前記デコーダ
１６により解続されたＸｌＹ方向の倣いパルス数は変更
されることなく周波数変調回路２２に入力されるため、
移動台２はＸ方向用パルスモータ２８により逆のＸ送り
方向（第１図において矢印で示されている方向と反対方
向）に１２パルス分、即ち１．２？だけ移動される．と
共に、Ｙ方向用パルスモータ２９により逆のＹ送り方向
に１６／ぐルス分、即ち１．６瓢だけ移動される。

而して、移動台２が移動されることにより被縫製物３に
縫目ピッチ２薗でもつて縫目が形成されながらその移動
台２は倣い型５の周縁部上の点一Ｃ１から点Ｃ２に向つ
て縫目ピッチ１７ＷＬずつ間歇的に後退する。前記移動
台２が点Ｃ１から点Ｃ２まて移動された時、即ち縫目数
カウンタ１７に予め設定された数に被縫製物３に縫製さ
れた縫目の数が達した時に、その縫目数カウンタ１７は
移動台２の前進信号を発生し、その前進信号により検出
回路１３は検出状態を切り換えて所定方向Ｚの向つて明
から暗に変化する状態にある隣り合う２つの光導管の中
間点ｂの角度位置を検出する。以下の倣い動作は上述し
た移動台２の後退時のものと同様であるため説明を省略
する。次に、第２図に示すＸ．．Ｙ方向用選択スイッチ
２０，２１をＴＸｌ，ＴＹｌ端子に切換えると、デ”コ
ータ１６により解続されたＸ，．Ｙ方向の倣いパルス数
（１２、１６）は演算回路１８の拡大演算動作により拡
大される。

例えば、その演算回路１８の拡大比率を５１４に予め設
定しておけば、前記ＸｌＹ方向の倣いパルス数（１２、
１６）は拡大された倣いパルス数（１５ｓ２０）に変更
される。その拡大された倣いパルス数（１＼２０）に応
答してＸ．．Ｙ方向用パルスモータ２８，２９は駆動さ
れるため、被縫製物３に形成される縫目のピッチは５１
４に拡大され２．５順となる。また、第２図に示すＸ．
．Ｙ方向選択スイッチ２０，２１をＴＸ３，ＴＹ３端子
に切り換ると、前記Ｘ，．Ｙ方向の倣いパルス数（１２
、１６）は演算回路１９の縮小演算動作により縮小され
る。例えば、その演算回路１９の縮少比率を３１４に予
め設定しておけば、前記Ｘ．．Ｙ方向の倣いパルス数（
１２、１６）は縮小された倣いパルス数（９、１２）に
変更され被縫製物３に形成される縫目のピッチは１．５
ｗｔとなる。但し、縫目ピッチを拡大又は縮小する時に
は、縫目数カウンタ１７に予め設定された数をその拡大
比率又は縮小比率に応じて変更する必要がある。例えば
、前記縫目ピッチＰ（２Ｔｒｒ！ｎ）で被縫製物３に縫
目を形成する場合の総縫目数を３００としてその縫目数
カウンタ１７に予め設定した場合、拡大比率５１４によ
り縫目ピッチを拡大する時にはその予め設定された数３
００を２４０（＝３００×４１５）に変更しなければな
らない。反対に、縮小比率３１４により縫目ピッチを縮
少する時にはその予め設定された数３００を４００（＝
３００×４１３）に変更しなければならない。また、前
記演算回路１８，１９の演算結果が整数でない時には、
その演算結果の小数点以下の値を切り上げるか又は切り
下げるかの処理動作をその演算回路１８，１９にさせる
必要がある。本実施例においては、２つの演算回路１８
，１９とＸ．ｓＹ方向選択スイッチ２０，２１とからな
る演算手段を用いているが、この形式の演算手段に限定
されるものでない。以上詳述した実施例においては、希
望の縫製形状に成形された倣い型５の周縁部を光学的に
検出して被縫製物３にその倣い型５の形状と同様な形状
の縫目を形成する数値制御ミシンの制御回路に倣いパル
ス数を縮小又は拡大するための演算回路１８，１９を付
加することにより、容易に被縫製物３に形成される縫目
のピッチを変えることができる。

以上の説明から明らかなように、本発明はＸｌＹ方向用
パルスモータにより被縫製物を保持した移動台を間歇的
に移動させてその被縫製物に所定形状の縫目を形成する
数値制御ミシンにおいて、そのＸ．．Ｙ方向用パルスモ
ータに供給されるＸｌＹ方向のパルスの数を予め設定さ
れた縫目ピッチ変更比率の中から選択された比率でもつ
て縮小又は拡大することにより縫目ピッチを変えること
ができるため、被縫製物の用途に応じて縫目ピッチを変
化させて縫製作業能率を高め且つその被縫製物の縫い合
せ強度を適正にすると共に、美麗な縫製形状を形成する
ことができる利点を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示す図、第２図は倣い制御回
路１１を説明するためのブロック図、第３図及び第４図
は本発明の詳細な説明するための″説明図である。 図中１はミシン、２は移動台、３は被縫製物、４は載置
板、５は倣い型、６は光源、８は受光ヘッド、９は光導
管、１０は光電変換素子、１３は検出回路、１６はデコ
ーダ、１８，１９は演算回．路、２０，２１はＸ．．Ｙ
方向用選択スイッチ、２２は周波数変調回路、２７はパ
ルスモータ駆動回路、２８，２９はＸｓＹ方向用パルス
モータである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ミシンと、 被縫製物を保持しそのミシンの針に対してＸＹ方向に相
   対移動可能な移動台と、その移動台をＸＹ方向に移動さ
   せる一対のパルスモータと、前記移動台と連動して移動
   可能な載置板と、この載置板上に載置され希望の縫製形
   状に形成された倣い型と、前記載置板に垂直な平行光線
   を放射する光源と、予め決められた単位縫目ピッチを半
   径とする円周上に連続して配置された多数の光導管から
   構成され前記倣い型に照射された光線を受光する受光ヘ
   ッドと、前記の各光導管により導入された光を電気的信
   号に変換するための多数の光電変換素子と、この多数の
   光電変換素子の電気的信号に従つて、前記受光ヘッドの
   円周の所定方向に明から暗に変化する状態若しくは暗か
   ら明に変化する状態にあり隣り合う２つの光導管の中間
   点の角度位置を表わす検出信号を発生する検出手段と、
   その検出手段によつて検出された前記角度位置に基いて
   、予め設定された単位縫目ピッチ当りの互いに直交する
   Ｘ、Ｙ方向の倣いパルス数を解続するデコーダ手段と、
   そのデコーダ手段によつて解続されたパルス数の変更比
   率を選択する選択手段と、その選択手段により選択され
   た変更比率により前記デコーダ手段からのパルス数を変
   更する演算手段と、その演算手段よりのパルス数に基き
   前記一対のパルスモータを駆動するパルスモータ駆動回
   路とから構成されたことを特徴とする数値制御ミシン。