JPS6041098Y2 - 養豚用自動給餌器に於ける飼料の湿潤防止及び均等落下装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、養豚用自動給餌器に於ける飼料の湿潤防止及
び均等落下装置に係る。

養豚用飼料は栄養素の異る大粒子及び粉体等の配合飼料
であって、理想的にはバランス良く配合された湿気のな
い新鮮な飼料をその状態で残留させる事なく給餌させる
ことである。

従来の給餌器は、第１図の如く、垂直な前面板下半部イ
と平行な調整板口及び前方に傾斜する給餌槽底板ハによ
って構成されたもの、第２図の如く、前面板イ及び調整
板口が並行に傾斜した構造のものが公知であり、これら
は全て調整板の下端一箇所を飼料の流出口としている。

然し、この種の構造では給餌中の豚の鼻息が給餌槽内の
飼料に直接掛って飼料を湿潤させ、円滑な流出が困難に
なる等の欠点があり、又第１図のものは前面板の垂直１
ａ下半部の直背部及びサラサラ状の大粒子ばかりが大量
に流出し、給餌槽底板ハと背板二の内角部ホに粉状飼料
が付着残留してバランス良く配合された飼料の流出が出
来ない欠点があり、第２図のものは豚の前額部が当接す
る前面板イと餌桶ハ前端二の間隔が著しく狭く豚の口が
餌桶ハ内に充分に入らず、流出飼料ホの表面部のみ給餌
して底部の残留飼料にカビ等が発生して無駄が生じ、豚
の口が餌桶ハ内に充分に入る様に餌桶前端二を低くする
と餌桶ハが浅くなって給餌中の豚の暴れにより飼料が飛
散し、飼料の有効利用の実情にそぐわないし、豚舎が不
衛生である。

又豚の鼻先が餌桶ハ内に充分に入らないといえども豚の
鼻息は非常に荒く、調整扱口上昇時には給餌槽内の飼料
が鼻息によって湿潤し、円滑に流出しない等の欠点があ
る。

本考案はこれら従来品の欠点を解消するものであり、飼
料流出口を２段階に設けて給餌槽内飼料の湿潤を防止す
ると共に大粒子及び粉状飼料がバランス良く流出し、粉
状飼料が給餌槽内に付着残留する事のない湿潤防止及び
均等落下装置の提供にある。

以下、本考案の実施例を第３乃至第５図に就いて説明す
る。

Ａは給餌器、Ｂは給餌器Ａの給餌槽であって、該給餌槽
Ｂは前上端より後方に傾斜したあと垂直１ａに垂下し、
下端を短尺に形成した前面板１と、背面の垂直な背板２
の下部を前方に屈折して形威した給餌槽底板２ａで構成
され、該底板２ａの下端は連続して前面板１の垂直部１
ａの下端やや後方で前方に屈曲３ａＬ、その後、緩傾斜
して起ち上る形状の朗誦３を形威し、前端には補強杆４
を設ける。

５は左、右の側板。前面板１の垂直１ａ下端と朗誦３の
屈曲３ａ間を飼料の第２流出口６とする。

飼料流出量を調整する調整板７は前面板垂直１ａ部背面
に並行に設け、上端を前方に屈折する。

又調整板７は前面板１の内側に固定した外筒８上端に設
けたバンドル８ａの回転により昇、降するシリンダ８ｂ
下端に連結する。

以下が本考案の特徴であり、調整板７の背面には、該調
整板７と共に昇、降し下端が給餌槽底板２ａの略中央に
接し、且つ前記底板２ａと対象的に傾斜する斜板９を取
付け、調整板７上昇時に開口する斜板９と給餌槽底板２
ａの間を飼料の第１流出口１０とし、斜板９は杆１１に
より保持する。

又給餌槽底板２ａ、調整板７及び斜板９による囲繞部を
鼻息滞留部１２とする。

１３は給餌中の豚である。

本考案は上記の如く構成され、以下作用を説明する。

バンドル８ａの回転又は反転により昇、降するシリンダ
８ｂに連結した調整板７の昇、降により朗誦３内への飼
料の供給、停止を行う。

配合飼料は前面板１、背板２、底板２ａ、側板５、斜板
９で囲繞した給餌槽Ｂ内に貯えられている。

バンドル８ａを回転すると調整板７と共に斜板９が上昇
し、給餌槽Ｂ内の飼料は開口した第１流出口１０を経て
第２流出口６より朗誦３に流出する。

この流出飼料を豚は給餌する。

又バンドル８ａを反転すると調整板７及び斜板９が下降
し、第１１０及び第２流出口６を閉塞して飼料の流出を
停止せしめる。

以上の如く、本考案は調整板７の背面に、給餌槽底板２
ａの略中央に接し、且っ該底板２ａと対称的に傾斜する
斜板９を設けた事により、調整板７を上昇させると第１
流出口１０が給餌槽Ｂ内の略中央に開口し、飼料は中央
部から順次雪崩状に均等に落下して第２流出口６より流
出する。

従って大粒子と粉状飼料の配合状態が良好で豚はバラン
スよく配合された飼料を給餌し、正しく栄養をとる事が
出来る。

又粉状飼料は大粒子の飼料と共に落下する構造であるか
ら給餌槽背板と底板の内角部に粉状飼料が付着残留せず
、不腐、カビ等の発生を防止すると共に２段階流出口に
より流出量を規制し得て無駄が生じない。

又豚の鼻息は非常に荒いものであるが、給餌検測に入る
鼻息は全て斜板９が遮り、給餌槽内の飼料は湿潤せず円
滑に流出し、輸入飼料に頼る我国の現状を顧みる時、飼
料の有効利用に貢献すると共にバランスよく配合された
新鮮な飼料をその状態で豚が給餌し得る本考案の効果は
顕著である。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は公知例の断面側面図であり、第３図
乃至第５図が本考案を示し、第３図は断面側面図、第４
図は要部の拡大断面側面図、第５図は湿潤防止及び均等
落下装置の背面斜視図である。 尚、図中、Ａは給餌器、Ｂは給餌槽、２ａは給餌槽底板
、６は第２流出口、７は調整板、９は斜板、１０は第１
流出口である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 給餌器Ａの前面板１下半部を垂直１ａに設け、該前面板
   背面の給餌槽Ｂには斜め前方に傾斜する底板２ａを設け
   、前記前面板１と底板２ａの下端の間に飼料の第２流出
   口６を設け、該第２流出口６を昇、降する調整板７によ
   って広、狭自在に開、閉する養豚用自動給餌器に於て、
   調整板１の背面には、下端が給餌槽底板２ａ略中央に達
   し、且つ給餌槽底板２ａと対称的に傾斜する斜板９を設
   け、該給餌槽底板２ａと斜板９の間を飼料の第１流出口
   １０と腰給餌槽底板２ａ、調整板７及び斜板９の囲撓部
   を鼻息滞留部１２とした事を特徴とする、養豚用自動給
   餌器に於ける飼料の湿潤防止及び均等落下装置。