JPS6040088Y2 - 草刈り機の回転カツタ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は草類や小径の潅木を地表近くで短かく刈取るの
に適した草刈り機の回転カッタに関するものである。

従来の草刈り機には外周に切刃を設けた剛性の高い回転
カッタが用いられているが、このようなカッタで草類を
地表近くから短かく刈取る場合には、地表にある小石に
切刃が衝突して破損し、その破片が飛散ったり、小石が
はね飛ばされて不測の事故を起すことがあった。

本考案はかかる欠点を取除いた安全性の高い回転カッタ
を提供することを目的とすものであって、その一実施例
を添付図面に基づいて説明する。

図において、１，２は互いに重ね合わされる円形の基板
であって、両基板１，２の間の外周部に４枚の切刃片４
が等角度間隔で配置され、さらに、各切刃片４間の全て
に夫々３本の線材３が放射状に配置され、両基板１，２
の外周部をリベット５により締め付けることにより、各
切刃片４及び線材３が両基板１，２の間に基板を挾まれ
て固定されている。

線材３には軟鋼線のように可撓性を有する素材を用い、
断面形状は円形のほか、三角形または四角形としてもよ
い。

切刃片４の回転方向前縁には切刃４ａが形成されており
、その先端は線材３の先端より内方に引込ませである。

基板１，２の中央には補強板６，７を両側から当ててボ
ルト８及びナツト９により締付けである。

１０は基板１，２及び補強板６，７の中心に透設した取
付は孔であって、この孔に草刈り機のスピンドルの先端
を通して固定するようにしである。

本考案の回転カッタを草刈り機のスピンドルに固定して
高速度で回転させると、各線材３は遠心力によって放射
状に真直となり、芝など比較的軟かい草類に衝突した場
合にはこれを切断する。

線材３の断面を三角形または四角形にすると切味が向上
し、切断を容易にすることができる。

しかるに、線材３が成長じたすすき、あし若しくは潅木
等の硬質な草木または小石などの障害物に衝突すると、
線材３は撓みを生じて逃げるため破損したり、小石をは
ね飛ばすことはない。

このように、線材３が硬質な草木または小石などの障害
物に衝突すると、草刈り機の回転抵抗が増大し、または
回転音が変化するので、それが小石などの障害物であれ
ばこれを除去しまたは障害物を回避して草刈りを行ない
、硬質な草木である場合には回転抵抗に抗して押し進み
、切刃片４によって切断する。

前記において、切刃片４及び可撓性線材３の数は任意で
あるが、切刃片４は基板１，２の外周に複数個等角度間
隔で取付けられ、また、可撓性線材３は各切刃片４の間
に少なくとも１本が植設されるべきである。

これは、回転時のバランスをとるためと、切刃片４が小
石などの障害物に直接衝突するのを防止するためである
。

以上の説明によって明らかにしたように、本考案の回転
カッタは基板の外周に切刃片とその刃先より突出度の大
きい可撓性線材とを突設したから、芝や若草等の比較的
軟かい草類は線材の回転によって切断し、線材で切断す
ることができない硬質の草木類は切刃片によって切断す
るとともに、小石等の障害物がある場合には線材の衝突
によって感知することができるから、切刃片が小石等の
障害物に当って破損したり、小石をはね飛ばしたりする
おそれがなく、草木類を地表から短かく刈り取る作業を
極めて安全になし得る効果がある。

また、切刃片は基板の外周に複数個等角度間隔で取付け
られており、しかも、各切刃間の全てに少なくとも１本
の可撓性線材が植設されているから、重量バランスが良
くて、回転時の横振れや振動が少なく、安全かつ容易に
草刈作業を行なうことができ、また、各切刃片間の全て
に少なくとも１本の可撓性線材が植設されているから、
回転速度に対して比較的高速度で移動させながら草刈り
を行なった場合でも、切刃片の前方を回転する可撓性線
材が石などの障害物に先に衝突するのであって、切刃片
が障害物に直接衝突して破損したり、これをはね飛ばす
のを確実に防止できる効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本考案の一実施例を示し、第１図は平面図、
第２図は第１図Ａ−Ａ線断面図である。 １．２：基板、３：線材、４：切刃片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 草刈り機のスピンドルに取付けられる略円形の基板の外
   周に複数個の切刃片を等角度間隔で取付けるとともに、
   前記基板の外周の前記各切刃片間の全てに少なくとも１
   本の可撓性線材を略放射状に植設し、該可撓性線材の先
   端を前記切刃片の刃先より半径方向に突出させたことを
   特徴とする草刈り機の回転カッタ。