JPS6039824Y2 - フエイズド・アレイ・ソ−ナ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、フエイズド・アレイ・ソーナの改良に関する
ものである。

さらに詳しくは、ディレィ・ラインの遅延量の変更に伴
なう信号減衰量の変化を補償したフエイズド・アレイ・
ソーナに関するものである。

フエイズド・アレイ・ソーナにおいては、各エレメント
からの信号を各々可変のディレィ・ラインにて異る遅延
時間を設定し、それによってビーム・ステアリングを行
なうようになっている。

ディレィ・ライン上に設定された遅延時間はビーム・ス
テアリングの方位角に応じて変更されるが、遅延時間の
変更は、タップの切換えや挿脱スイッチの開閉によりデ
ィレィ・ラインの有効長を変えることによって行なわれ
るので、それに伴なってディレィ・ライン上を伝播する
信号の減衰量が変化する。

このため、ディレィ・ラインを介して得られる信号を最
終的に合皮したときに予期せぬ重みづけが或され正しい
結果が得られない。

本考案の目的は、遅延時間の変更によるディレィ・ライ
ンの信号減衰量の変化を補償したフエイズド・アレイ・
ソーナを提供することにある。

本考案は、ディレィ・ラインに並行して、それと減衰特
性が同一な無移相性の信号減衰線を設け、これらディレ
ィ・ラインと信号減衰線の互いに相補的な部分を直列に
使って、アレイ・トランスデユーサに入感した信号を遅
延するようにしたものである。

以下、図面によって本考案を説明する。

第１図は、本考案実施例の概念的構成図である。

第１図において、和はアレイ・トランスデユーサで、ｄ
はその個々のエレメントである。

ＡＰは前置増幅器群で、ｅはその個々の増幅器、ＤＬは
ディレィ・ライン群で、ｆはその個々のディレィ・ライ
ン、ｇはそれと対をなす信号減衰線である。

これら個々の増幅器とディレィ・ラインと信号減衰線は
アレイ・トランスデユーサＴＤの個々のエレメントｄに
対応して設けられ、個々のエレメントｄに入感じた反射
波信号をそれぞれ増幅および遅延する。

信号減衰線ｇは、それが対をなすディレィ・ラインｆと
同一の減衰特性を持つ無位相性のものであり、ディレィ
・ラインｆのタップ群に対応するタップ群が設けられる
。

ディレィ・ラインｆのタップと信号減衰線ｇの対応する
タップとは接触子Ｓによっていずれか１組が接続される
。

接触子Ｓを境にして、上流側においては信号はディレィ
・ラインｆを通り、下流側においては信号は信号減衰線
ｇを通る。

信号の遅延量は、上流側のディレィ・ラインｆの長さに
よって定まるから、タップの切換えによって変化する。

これに対して信号の減衰量は、信号通路の上流側の長さ
と下流側の長さの和によって定まるが、これはタップの
切換えにかかわらず一定であるから、減衰量は不変であ
る。

個々のディレィ・ラインのタップ切換えは、ビーム・ス
テアリングの方位角に対応して、制御装置（囲路）によ
って行なわれる。

Ａ８は加算増幅器で、ディレィ・ライン群ＤＬにおける
各信号減衰線ｇの末端の出力信号を全加算して、反射波
信号の合成を行なう。

合皮された反射波信号は、ディレィ・ライン群ＤＬ上に
設定された遅延量の分布（ディレィ・マツプ）によって
定まる方位角における反射波信号となる。

このように構成された装置の動作は次のとおりである。

ビーム・ステアリングのスケジュールに従い、制御装置
により、ある方位角に対応したディレィ・マツプがディ
レィ・ライン群ＤＬに設定され、その状態でアレイ・ト
ランスデユーサ和に入感じた信号の受信と合成が行なわ
れる。

信号の受信と合成が所望の信号長（データ・ストリング
）にわたってなされたら、制御装置によって、ディレィ
・ライン群ＤＬのディレィ・マツプは、次の方位角用に
切換えられ、その状態で次の回の信号受信と合成が行な
われる。

以下同様な動作の繰返えしにより、それぞれの方位角に
おける反射波信号の受波が行なわれる。

個々のディレィ・ラインｆにおける遅延量の変更に伴な
う信号減衰量の変化は、それらと対をなす信号減衰線の
減衰量切換えによって補償され、反射波信号の受波は所
望の方位角において正しく行なわれる。

本考案の他の実施例を第２図に示す。

第２図の装置は、個々のディレィ・ラインｆをディレィ
・エレメント挿脱形のものとし、個々の信号減衰線もそ
れに合わせて減衰エレメント挿脱形とし、各対のエレメ
ント同志の減衰量を同じにして、スイッチ群の切換えに
より、エレメントの各対においていずれ一方が信号の通
路となるようにしたものである。

遅延量は信号の通路となるディレィ・エレメントの数に
よって定まるが、信号通路とならないディレィ・エレメ
ントの分は減衰エレメントが通路となるので、信号の減
衰量は、遅延量にかかわらず一定である。

スイッチ群の切換えは、ビーム・ステアリングのスケジ
ュールに合わせて制御装置（囲路）によりなされる。

このように、本考案は、ディレィ・ラインに並行して、
それと減衰特性が同一な無移相性の信号減衰線を設け、
これらディレィ・ラインと信号減衰線の互いに相補的な
部分を直列に使って、アレイ・トランスデユーサに入感
した信号を遅延するようにした。

このため、本考案によれば、遅延時間の変更によるディ
レィ・ラインの信号減衰量の変化を補償したフエイズド
・アレイ・ソーナが得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は、本考案実施例の概念的構成図で
ある。 和−＊ ＊ １＋１＋６アレイ・トランスデユーサ、Ａ
、・・・・・・前Ｍ増幅器群、ＤＬ・・・・・・ディレ
ィ・ライン群、ｆ・・・・・・個々のディレィ・ライン
、ｇ・・・・・・個々の信号減衰線。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 アレイ・トランスデユーサの各エレメントごとに設けら
   れた複数のディレィ・ラインであって、おのおのが複数
   のディレィ・エレメントの直列接続からなり、各ディレ
   ィ・エレメントごとにタップまたは挿脱スイッチが設け
   られるディレィ・ライン、 前記ディレィ・ラインと対をなす複数の信号減衰線であ
   って、おのおのが前記ディレィ・ラインの各ディレィ・
   エレメントの信号減衰量に等しい信号減衰量を持つ複数
   の無位相性の減衰エレメントの直列接続からなり、各減
   衰エレメントごとにタップまたは挿脱スイッチが設けら
   れた信号減衰線、及び ビーム・ステアリングのスケジュールに従い、前記複数
   のディレィ・ラインのタップまたは挿脱スイッチを切換
   えてアレイ・トランスデユーサに入感度した信号の遅延
   に関与するディレィ・エレメントを決定するとともに、
   前記複数の信号減衰線のタップまたは挿脱スイッチを切
   換えて、各ディレィ・ラインと信号減衰線の対において
   、信号の遅延に関与しないディレィ・エレメントと対を
   なす信号減衰エレメントを信号の減衰に関与させ、かつ
   信号の遅延に関与するディレィ・エレメントと信号の減
   衰に関与する減衰エレメントの直列接続を形成する制御
   装置 を具備したフエイズド・アレイ・ソーナ。