JPS6038986Y2 - 暖房器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は太陽熱を蓄熱して利用する暖房器、例えば足温
器に関するものである。

従来のこの種暖房器は太陽の照っていない日、またはそ
の日照時間の短かい日には十分に蓄熱することができな
いため、暖房に使用することは不可能である欠点がある
。

本考案は上記欠点を解消し、省エネルギー化をはかると
共に、安全性の高い暖房器を提供することを目的とする
もので、上部に選択吸収膜を着脱自在に取付け、かつそ
の他の外周部を断熱材により被覆した器体内に、集熱板
を取付けると共に蓄熱材を収納し、その集熱板の下面に
正特性サーミスター特性を有する発熱体を取付け、しか
もこの発熱体を前記蓄熱材内に設置したことを特徴とす
るものである。

以下本考案の一実施例を図面を参照して説明する。

図において、１は器具、２は器具１内に取付けられた集
熱板で、この集熱板２の表面には集熱材を塗布した塗膜
（図示せず）が設けられている。

３は集熱板２の下部の器具１内に充てんされた蓄熱材、
例えばポリエチレングリコール、４は正特性サーミスタ
ー特性を有する発熱体（以下ＰＴＣ発熱体と称す）で、
このＰＴＣ発熱体４は集熱板２の下面にフィン状取付具
５を介して取付けられ、かつ蓄熱材３内に設置されてい
る。

６は器体１の上部以外の全外周部を被覆する断熱材、例
えばガラスウールおよび石綿、７は器具１および断熱材
６の上面に取付けられたガラスまたはアクリル樹脂製で
、かつ太陽光線がよく透過する選択吸収膜である。

この選択吸収膜７は集熱のときにのみ取付け、暖房器と
して使用するときには除去するものとする。

８は集熱板２と選択吸収膜７の間に形成された空間であ
る。

本実施例は上記のような構造からなるので、太陽に照射
されると、太陽熱は選択吸収膜７を透過し、集熱板２を
介して蓄熱材３に蓄積される。

そして蓄熱材３全体が６０℃を保つ程度に蓄熱されてい
る場合には、発熱体４は稼動しないから電力を消費しな
い。

ところが日照時間が短かいため、蓄熱材３の蓄熱が不十
分であり、例えは４０℃を保つ程度に蓄熱されているに
すぎない場合には、発熱体４は蓄熱体３全体が６０℃に
なるまで稼動する。

換言すれば発熱体４は蓄熱材３の温度を２０°Ｃ高める
だけの電力が入力される。

上記のように自己温度制御機能を有するＰＴＣ発熱体４
を蓄熱材４内に設置することにより、必要な電力のみを
入力する省エネルギー形の蓄熱を行うことができる。

また天候が不順のため十分に蓄熱できないときには、Ｐ
ＴＣ発熱体による熱を利用することができる。

以上説明したように本考案によれば、正特性サーミスタ
ー特性を有する発熱体を使用することにより、日照時間
の短い日でも使用できる省エネルギー的で、しかも安全
性の高い製品をうろことができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の暖房器の一実施例を示す断面図である。 １・・・・・・器体、２・・・・・・集熱板、３・・・
・・・蓄熱材、４・・・・・・発熱体、６・・・・・・
断熱材、７・・・・・・選択吸収膜。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上部に選択吸収膜を着脱自在に取付け、かつその他の外
   周部を断熱材により被覆した器体内に集熱板を取付ける
   と共に蓄熱板を収納し、その集熱板の下面に正特性サー
   ミスター特性を有する発熱体を取付け、しかもこの発熱
   体を前記蓄熱材内に設置したことを特徴とする暖房器。