JPS6038778Y2 - 積ブロツク - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は積み上げた場合に積ブ陥ツクと裏面の整地傾斜面
との結合を強固とし、積ブロックが遊離するのを防止し
た積ブロックの構造に関するものである。

従来、いわゆる自立型積ブロックは胴部の両端に張出し
た控尻と面部を同寸法としたため、裏型を必要とせず積
み上げが容易である利点があった。

しかし、積み上げた場合の各控尻間は透き間なく当接さ
れるため、胴部に流し込まれた結着用コンクリートが控
尻裏面にまで侵入せず、整地傾斜面との結合は単に載置
した状態となり、簡単に積ブロックの壁面が遊離、剥離
して土留め効果が発揮できないと共に、倒れる危険もあ
った。

本案は断る点に鑑み、控尻面と整地傾斜面との結合をも
強固にした積ブロックを提供するものであり、控尻の胴
部より張出した一部の肉厚を薄くして必要により該部を
割り取る事により、控尻面へも胴部に流し込んだコンク
リートを侵入せしめブロック壁と整地面との結合を確実
にすることを特徴とするものである。

以下本案実施例を図につき説明すると、第１図は本案積
ブロックの側面図、第２図は同平面図、第３図は同断面
図であり、胴部１の前後端には一面を除き張出した面部
２と控尻３を形成して全体形状をなしている。

図では三面に面部２及び控尻が張出しているが、ブロッ
クの強度上の設計に依るもので四面に張出した構成とす
ることも周知のことである。

面部２の表面中央部には凹み４を形成して外観を見よい
ものとしている。

又、控尻３の裏面５には周端部にまで及んだ直線凹部６
が設けられてあり、更に該凹部６の一側端胴側控尻３の
張出部には、一部控尻周端より中央に向い切欠凹部７が
設けられている。

従って、該切欠凹部７の設けられた部分は他の張出部よ
り肉薄８となっており、切欠凹部７の控尻面を叩打すれ
ば容易に肉薄部が欠除される。

図面では切欠凹部７は控尻３の一側長の中央部に設けら
れているけれども、両側端部或は周端より内側に設けて
もよい。

しかし、両側端部の場合は積み上げに支障が出る恐れが
あると共に強度的に問題が残り、又周端より内側に設け
たものは叩打して欠除しにくい場合がある。

本案は上記の如き積ブロックであるため、積み上げ時に
切欠凹部７を設けた控尻裏面５を適宜道具で叩打し、該
肉薄部８を欠除して第５図に示す如く積めば、該欠除部
より胴部に流し込んだ結着用コンクリート９が控尻裏面
５へも侵入するため、整地斜面の粗石１０と控尻面５と
が強固に結着すると共に、整地斜面もコンクリートによ
り固められる利点がある。

又、切除した控尻周側の両端部が残っているため、ブロ
ックの積み上げは従来のものと同様であリ、作業に何等
支障はなく、切除部には結局コンクリートが凝固するか
らブロック自体の強度にも影響はない。

更に、切除部と控尻裏面の凹部６が連接するから、該凹
部へもコンクリート９が流入して整地斜面との結合力を
増大させると共に、整地斜面への浸潤も広範囲となる。

尚、積み上げ高さがあまりない場合等、斜面との結合強
度がさほど必要のない時は切除せずそのままで使用する
ことも可能であり、兼用型ブロックとしての効果もある
。

以上の通り、本案積ブロックはその用途、状態により斜
面との結合を強固にでき、控尻面とに間隙が生ぜず遊離
、剥脱する危険のない効果大なる新規の考案である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案積ブロックの側面図、第２図は同平面図、
第３図は同横断面図、第４図は従来ブロックの側面図、
第５図は本案積ブロックの積み上た裏面図、第６図は第
５図Ａ−Ａ線断面図、第７図は従来ブロックの積み上げ
状態の断面図である。 符号、１は胴部、２は面部、３は控尻、７は切欠凹部、
８は肉薄部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 控尻と面部が同寸法の積ブロックに於いて、胴部より張
   出した控尻の一部、胴部側に切欠凹部を設けて、該張出
   部の肉厚を薄くしたことを特徴とする、積ブ陥ツク。