JPS6038068Y2 - デイ−ゼル機関用始動補助装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はグロープラグの予熱制御を行なうためのディー
ゼル機関用始動補助装置に関する。

従来のこの種の始動補助装置においては、グロープラグ
として温度係数の大きい抵抗材料を用い、グロープラグ
の加熱電流値がグロープラグの温度変化に従って大きく
変化するようにしておき、グロープラグの加熱電流値の
変化を電圧変化として取出すための制御抵抗器をグロー
プラグと直列に接続し、この制御抵抗器における電圧降
下値を検出、監視することによりグロープラグの予熱制
御を行なっている。

ところで、このような目的で用いられる改良された制御
抵抗器が本出願人によりすでに提案されている（実願昭
５３−１５０１３４号）。

第１図には、この提案された制御抵抗器が示されている
。

制御抵抗器１は、Ｆ ｅＣｒ合金から戊り、図示の如く
薄板状で細長い形状となっていて、エンジンケース４の
上に、適宜の絶縁スペーサを介してねじ止めされている
。

そして制御抵抗器１の一端は、グロープラグの各端子２
ａ、２ｂｌ ２Ｃ９２ｄを接続するためのショートパ
ー３と接続されている。

このように、従来の装置においては、制御抵抗器１がエ
ンジンに直接ねじ止めされるので、耐振動性を考慮して
機械的に丈夫なものとする必要がある上に、エンジンの
種類に応じて制御抵抗器の形状等を変化させる必要があ
るので標準化が難しく価格が高価とならざるを得す、ま
゛た、エンジンルーム中に放置されるのでその表面が汚
損されやすく、電気的、機械的特性の劣化が激しいとい
う欠点を有している。

そして、制御抵抗器を上述の如く取付るのにかなりの手
間を要し、かなりのコストを必要とじていた。

また、実開昭５３−４１５３１号公報には、グローパイ
ロットの発熱に伴なう雰囲気温度の上昇を検知するため
、グローパイロットを温度検知素子と共に箱型ケース内
に収容する構成が開示されている。

しかし、この構成では、グローパイロットを外部の劣悪
な環境から守ることは可能であるが、組立の手間等は何
ら改善されるものではない。

本考案の目的は、従って、小型、且つ安価で組立の手間
を省略することができるようにした制御抵抗器を備えた
ディーゼル機関用始動補助装置を提供することにある。

以下、図示の実施例により本考案を詳細に説明する。

第２図には、本考案を適用したディーゼル機関用始動補
助装置１１が示されている。

この始動補助装置１１は、４気筒エンジン用のものであ
り、並列に接続された４つのグロープラグ１２乃至１５
は、リレー装置１６を介してバッテリーＥに接続されて
いる。

このリレー装置１６は、リレーコイル１７により開閉制
御されるリレー接点１８を有し、このリレー接点１８の
機構の一部として制御抵抗器１９が組込まれている。

制御抵抗器１９の一端Ａ点はリレー接点１８の固定接点
となっており、他端Ｂ点はグロープラグに接続されてい
る。

Ａ点とＢ点との間にあり制御抵抗器１９の０点及びＤ点
は、夫々検出回路２０の各人力２０ａ、２０ｂに接続さ
れている。

検出回路２０は、これら０点及びＤ点の電位を比較し、
これによりグロープラグの温度が所定の温度になったこ
とを検出してリレーコイル１７を消勢し、リレー接点１
８を開くように構成されている。

尚、符号２１で示されるのは装置のメインスイッチであ
る。

第３図には、第２図に示されるリレー装置１６の正面図
が示されている。

リレー装置１６は、基板２２上にリレーコイル１７とＬ
形アーム２３とがボルト締めされており、Ｌ形アーム２
３の自由端には、磁性体片２４が固着されてなりばね性
を有する可動子２５の一端が固着されている。

この可動子２５の他端には可動接点２６が形成され、可
動接点２６に対応して固定子として働く制御抵抗器１９
が図示の如く基板２２上にボルト締めにより固定されて
いる。

第４図から判るように、制御抵抗器１９は、略Ｓ字状に
折曲げ形成された薄板状部材であって、例えばＦｅＣｒ
合金の如き抵抗温度係数の小さな材料から作られる。

制御抵抗器１９を基板に止めるボルト２７は、また、同
時に、制御抵抗器１９と同一の材料から成る接続ピン２
８を基板２２の裏面に固定しており、この接続ピン２８
を介して抵抗器１９がグロープラグに接続される。

一方、制御抵抗器１９の自由端部には、やはり制御抵抗
器１９と同一の金属材料から成る固定接点２９と引出し
端子３０とが固着されている。

そして、端子３０は導線３１により検出端子３２に接続
され、ボルト２７により止められている端子３３は導線
３４により別の検出端子３５に接続されている。

ここで、端子３０の電気的位置は第２図に示される０点
に相当し、端子３３の電気的位置は同図のＤ点に相当す
るように、各部品の機械的寸法、及び取付位置が定めら
れている。

可動子２５及びＬ形アーム２３は良好な導電材料から作
られており、リレー接点１８が閉じると第２図のＡ点に
相当する固定接点２９が可動接点２６を介してバッテリ
ーＥの正極に接続され、検出端子３２．３５からは夫々
第２図中の０点、Ｄ点における電圧が得られる。

このリレー装置１６は、エンジンルーム外の振動の少な
い場所に検出回路２０と共に設置されるので、制御抵抗
器の寸法を小型とすることができ、従来に比し、安価に
て製作することができる。

また、制御抵抗器をリレー装置の１機構部品としてリレ
ー装置内に組込んだので、従来行なっていた制御抵抗器
のエンジンマウントへの取付けが不要となり、組立コス
トの逓減を図ることができる。

更に、制御抵抗器の寸法をエンジンの種類に応じて変更
する必要がなくなるので、部品の標準化を促進し、在庫
管理が簡単になると共にこの面からもコストダウンを期
待することができる。

このほか、制御抵抗器が、リレー装置のカバーにより塵
等から保護されるので、その寿命を著しくのばすことが
できる。

本考案によれば、上述の如く、制御抵抗器の寸法を小型
にすることができ装置の小型化を図ることができる上に
、リレーと一体化したために、その組付工程を省略する
ことができるので、組立コストの低減を期待することが
でき、信頼性も高いディーゼル機関用始動補助装置を提
供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す部分概略図、 第２図は本 考案の一実施例の回路図、第３図は第２図中のリレー装
置の正面図、第４図は第３図に示される制御抵抗器部分
の取付状態を示す側面図である。 １１・・・・・・始動補助装置、１２乃至１５・・・・
・・グロープラグ、１６・・・・・・リレー装置、１９
・・・・・・制御抵抗器、２０・・・・・・検出回路。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ グロープラグと直列に接続される制御抵抗器と、前
   記制御抵抗器と直列に接続されるリレーと、グロープラ
   グの温度変化に従う前記制御抵抗器における電圧変化に
   基づいて前記リレーの制御を行なう検出回路とを備え、
   前記グロープラグの予熱制御を行なうディーゼル機関用
   始動補助装置において、前記制御抵抗器が前記リレーの
   リレースイッチ回路の一部を構成する導電板状機構部品
   として前記リレー内に組み込まれていることを特徴とす
   るディーゼル機関用始動補助装置。 ２ 前記制御抵抗器が前記リレーのケース内に収納され
   る実用新案登録請求の範囲第１項記載のディーゼル機関
   用始動補助装置。 ３ 前記制御抵抗器が断面略Ｓ字状におりまげ形成され
   、その一端が前記リレーの基板に固定され、その多端に
   リレースイッチの固定接点が設けられている実用新案登
   録請求の範囲第１項または第２項記載のディーゼル機関
   用始動補助装置。