JPS6037566B2 - 電線・ケ−ブル - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、電力用線０と光ファィバを一体に燃合わせ集
合して、電力の送電と情報伝達を併せ可能とした電線・
ケーブルの構造に関するものである。

最近電力線の電磁誘導に影響されない光伝送の特性の良
さから、配電線、エレベーター用吊下げケーブル、送電
線用架空地線、架空ケーブル、橋梁添架ケーブル、管路
内検査用テレビカメラのリード線、キャブタィャケーブ
ル、機器用リード線などに光ファイバケーブルを併せ撚
合わせて複合した一体のケーブルとして使用される電線
・ケーブルが多い。

これらのケーブルに使用される光ファイバケーブルの構
造については、種々の構造が提示されている。一例とし
て、実関昭５３一３２３７計号、特関昭５４−４１７４
６号などがある。

これらにおいては光フアィバ素線（コア、クラッドの外
側に１側のナイロン等の被覆を設けたもの）が単に電力
線心と撚合わされているのみで、特にケーブルが屈曲を
受けたり、常時振動する場所において架空添架されたり
、高速道路の桁の継目の如く走行する車鋼の荷重の変化
により常時伸縮されるような場所に布設される場合の光
フアィバの破損があまり考慮されていない。光フアィバ
は衆知のごとく、ガラス繊維が使用されているため、屈
曲に非常に弱いという特性を有している。また引張り強
度も１本の素線で０．５ｋ９程度の値であり、ごく小さ
な強度を有するものである。ところが前記したごとく、
光ファィバを架空ケーブルや橋梁添架ケーブル内に撚合
わせ使用した場合は、繰返し振動や屈曲を受け、ケーブ
ルクリートまたはクランプの際で光フアィバが疲労破壊
を起したり、光伝送特性が変化したりして障害を起し、
ついにはケーブル全長を引きかえる必要が生じてしまい
、電力線心が健全でもケーブル全体を引替えるというこ
とで大きな経済損失を生ずることになる。また管路内に
引通して内部の検査に使用されるテレビカメラのリード
線として、照明用電力線と撚合わされて使用されるリー
ドを兼ねる複合ケーブルやキヤブタイヤケーブルなどは
、常時作業に伴なう屈曲を受けることになり、微小な局
部的曲げを受けることになるうえ、直角方向の圧潰力を
受けたり、軍師にふみつぶされたりすることが多い。ケ
ーブルのように構成線心をスパイラル状に機合わされた
ものに屈曲を与えたときは、ケーブル中心線の外側にな
る曲率部に当る線心部分は伸びを生じ、反対側の内側に
当る曲率部は圧縮を生じるため、１条の線心が形成する
スパイラルは伸び歪と圧縮歪が外側と内側に相補つて線
′Ｄ‘こは過度な歪が生ずることなく繰返しの屈曲に安
全に耐えるものである。ところが従来の電力用線心と撚
合わされている光フアィバは、上記に対する考慮が十分
になされておらず、電力用線心のェラストマー絶縁体中
に挿入されたり、抗張力用金属線を単に撚合わされたり
する構造であり、ケーブルを屈曲したときに、単線構造
である光フアィバ素線は伸びと縮みの応力を緩和するこ
とができずに疲労破壊をする。

このような点を考慮して金属の単線にスパイラル状の溝
を切って、この溝の中に光フアィバ素線をできるだけ拘
束せずに挿入した複合線状体（通常光ファイ／くュニッ
トと呼ぶ）が提案されている。

ところがこのような場合は光フアィバ泰線が溝内で自由
に横振れすることができるため、架空ケーブルのごとく
常時振動しているケーブルでは、クランプ際などが光フ
アィバ素線の振動疲労破壊を生ずるという難点がある。
以上のように光フアィバ素線はガラスの脆性のために、
実用上は信頼性に難点が生じているものである。

本発明は上述の点から、電線・ケーブルの中に光フアィ
バ素線を撚合わせて使用するときの光ファィバ素線の折
損を防止するための光フアィバ素線と、抗張力部村を撚
合わせて形成する複合線状体の改良した構造に関するも
のである。

本発明は以下図面により説明する。

第１図は本発明の電力用線０と光フアィバ素線と抗張力
部村を撚合わせて複合線状体としたものを一体に集合撚
合わせた電線・ケーブルの一実施例断面図で、電線・ケ
ーブルは導体１の周囲に架橋ポリエチレン、ポリ塩化ビ
ニルなどの絶縁体２を押出被覆された電力用線心３の３
条と、光フアィバ素線と抗張力用部材を燃合わせた複合
線状体４をポリプロ紐、ジュート、紙紐などの介在物５
と一体に集合機で撚合わせ、帆布、ポリノジックテープ
などのバインダーテープ６により、巻回結束され、更に
その外側にポリエチレン、ポリ塩化ビニルなどのプラス
チック防食層７を押出被覆されている。

上記電線・ケーブルの構造において、複合線状体４は第
２図に示す実施例において、コア・クラッド８の周囲に
ナイロン被覆層９を設けた従来使用されている光ファィ
バ素線の外面に低粘度シリコン油、グラフアィト粉など
の極めて摩擦抵抗を減４・させ得る潤滑剤２０を塗布し
、更に外側に高密度ポリエチレン、ナイロン、ポリプロ
ピレンなど硬度が大きくて圧濃強度の強い第２被覆届１
０を設け、前記ナイロン被覆層９と第２の被覆層１０の
界面１９を光ファィバ素線の長手方向にのみ滑動自在に
形成した複数被覆層付光フアイバ素線と高強度芳香族ポ
リアミド繊維紐、金属線、ＦＲＰロッドなどより成る線
状抗張力部材１１と撚合わせ機線状に形成し更にその外
側にポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ナイロンなどの充
実防護層１２を押出しまたはホットディップフオーミン
グにより形成し、さらにその外側にアルミ、銅などの金
属被覆層１３を設けてある。

第２被覆層１０の内面には複数の縦溝１４を設けてある
が、これは被覆層９の外面と第２被覆層１０の内面の損
勤性を向上させるために接触面積を減少させる目的のも
のであるが、第２被覆層１０の内径を若干大き目とした
場合には不要である。第３図は他の実施例の断面図であ
り、アルミ、銅などの金属単線または高密度ポリエチレ
ンなどの合成樹脂線などの線体にらせん状にＶ字状の溝
１６を切り、溝付抗張力線材１５としこの藩中に複数被
覆層付光ファイバー７を挿入し、光ファイバ１７が横方
向に振動しないように、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル
などのプラスチックを溝１６部も充填するように充実押
出しした防護層１８を設けている。

本発明の光ファィバ秦線を撚合わせた複合線状体は上述
のごとく、複数被覆層を設けて界面を潤滑にしており、
かつ外側被覆層１０の外面は横移動を禁ずるように防護
層１２，１８で拘束された構造であり、振動の多い架空
ケーブルに使用したり、屈曲が多く、圧債力の大きなキ
ャフータィャケーブルに使用しても、光フアィバが単独
で振動したり、屈曲歪を受けることがほとんどなく、ケ
ーブルの直角方向へは移動又は振動しないが長手方向へ
は滑動自在で従来の構造に〈らべ長寿命となり、また充
実体の中にあるため圧債力に対しても変形破壊すること
がないという特徴を具備するので、前記した種々のケー
ブルの信頼性を向上させ、寿命を長くすることができる
という大きな効果を発揮するものである。

従って電力用線心と一体に撚合わせて吊下げケーブル（
例えばヱレべ−タケーブル）、送電線用架空地線、架空
ケーフル、橋梁添架ケーブル、その他移動の多い箇所で
使用し側圧、圧潰のか）るケーブル、管路内探査ケーブ
ルに適用できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の電線・ケーブルの実施例断面図、第２
図は本発明の光フアィバの複合線状体の実施例詳細断面
図、第３図は第２図の複合線状体の他の実施例断面図で
ある。 １・・・・・・導体、２・…・・絶縁体、３・・・・・
・電力用線心、４・・…・複合線状体、５・・・・・・
介在物、６・・・・・・バインダーテープ、７・・・・
・・防食層、８・・・・・・コア・クラッド、９・・・
・・・ナイロン被覆層、１０・・・・・・第２被覆層、
１１・・・・・・線状抗張力部村、１２・・・・・・充
実防護層、１３・・・・・・金属被覆層、１４・・・・
・・縦溝、１５・・・・・・溝付抗張力線材、１６…・
・・Ｖ字状溝、１７・・・・・・光フアィバ、１８・・
・・・・防護層、１９・・・…界面、２０・・・・・・
潤滑剤。 竹ー図 汁２図 汁３図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 電力用線心と光フアイバを一体に撚合わせ集合して
   形成する電線・ケーブルの構造において、光フアイバに
   は１層以上の被覆層を設け、各層間界面の内少なくとも
   一つの界面の上側被覆層の内面には複数の縦溝を設け、
   該界面に潤滑剤を塗布し、光フアイバ素線は長さ方向に
   滑動した光フアイバを有することを特徴とする電線・ケ
   ーブル。