JPS6037435Y2 - ジヤツキ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案はパンタグラフ型ジヤツキに於けるアームの改良に
関する。

従来のパンタグラフ型ジヤツキのアームは、各アームが
夫々左右別個の部材から構成されているため、組立に手
数を要する不利があった。

本案は各アームを夫々長尺の鋼板を二つ折りにして形成
することによって各アームに弾性を持たせ、この弾性を
利用することによって組立を簡易化することを目的とす
るものである。

本案を図面に示す実施例によって説明すると、１は所要
の幅と長さを有する長尺鋼板を中央部に所要の幅２を残
して二つに折返して形成せるアーム、３はアームの折返
し端部の上面に溶接又は適宜の方法でアームに一体的に
取付けた噛合凸歯４を形成した部材、５は上部両側アー
ム１の折返し端に軸着した荷受台、６は機台にして、こ
れが両側に下部両側アームの折返し端を軸着している。

７はねじ棒８を螺合する雌ねじ孔９を設けた軸承にして
、該軸承の両端に夫々上下アームの外端に対向して穿設
されている軸孔１０の内径より少しく小径の突軸１１を
設けると共に、突軸の着根部にアームを形成せる鋼板の
板厚より僅か広幅を持った所要深さの囲繞溝１２を設け
たものである。

本案は上記のように、長尺の鋼板を、折返し部に所要幅
２を残して折返し、両側アーム部材の弾性を利用して開
き勝手に保持させているから、組立の際アームの各外端
に穿設される軸孔１０を軸承７の両端に設けた突軸１１
に嵌合させれば第１図に示すように、上下の各アームは
軸承の突軸を介して連結され、部材３を取付けたアーム
端は、夫々機台６及び荷受台５に軸着することによって
ジヤツキは構成され、この構成されたジヤツキは、突軸
１１端の外径とアーム端の軸孔１０の内径とは略同径で
突軸１１は軸孔１０に嵌脱できるが、一旦嵌合させた突
軸は、特に軸孔１０に一致させない限り第６図に示す状
態に嵌合するので自由に脱出することは殆んなく、又荷
受台５上に荷重されると軸孔１０に対し、突軸１１は第
７図に示すような状態となるので、上下アームと軸承７
との連結は一層安定し、組立が崩壊する憂いは全くない
。

以上のように本案ではアームと、軸承７との連結を叙上
の如くなしているから組立が極めて簡単で、手数が省け
、その上ジヤツキ自体の強度に不安を与えることはない
。

従来この種ジャツキの軸承とアーム端との連結は第８図
乃至第９図に例示するような連結手段をとっており、特
にアームは各細分離したものであるから組立に手数を要
し、量産の上に大きな不利がある。

然るに本案では上述したように構成しているので生産に
手数が省け、量産に適するので堅牢なジヤツキを安価に
生産提供することができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本案を示す実施例にして、第１図は本案によって
構成したパンタグラフ型ジヤツキの正面図、第２図はア
ーム−個を示す斜視図、第３図は噛合凸歯を持った部材
の斜視図、第４図は軸承の斜視図、第５図はアームと軸
承との連結を示す説明図、第６図及び第７図はアームの
軸受孔と軸承の突軸との関係を不荷重時とに分けてその
時の状態を示す説明図、第８図乃至第１０図は、従来の
パンタグラフ型ジヤツキに於ける軸承とアームとの連結
を示す三種の例示説明図である。 １・・・・・・アーム、２・・・・・・折返し部に残さ
れた幅、３・・・・・・部材、４・・・・・・噛合凸歯
、５・・・・・・荷受台、６・・・・・・機台、７・・
・・・・軸承、８・・・・・・ねじ棒、９・・・・・・
雌ねじ孔、１０・・・・・・軸孔、１１・・・・・・突
軸、１２・・・・・・囲繞溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. パンタグラフ型ジヤツキに於て、上下左右のアームを、
   夫々所要の幅と長さを有する長尺の鋼板で、中央に所要
   幅残して二つに折返して形成し、中央折返し端部の上面
   には夫々噛合凸歯を形成した部材を固着すると共に、上
   部両側アームの折返し端は、荷受台に、又下部両側アー
   ムの折返し端は機台に夫々軸着し、各アームの外端対向
   部に夫々所要内径の軸孔を穿設し、該軸孔を設けた右側
   と、左側の上下アーム外端を軸孔が一致するように夫々
   組合せ、各軸孔にねじ棒を螺合する雌ねじ孔を設けた軸
   承の両端に突設せる軸孔の内径と略同径の外径を有する
   突軸を嵌合し、該突軸の着根部に所要深さの囲繞溝を設
   けたことを特徴とする、ジヤツキ。