JPS603610B2 - 人工義手等における把握力ベクトル知覚素子 - Google Patents

人工義手等における把握力ベクトル知覚素子

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JPS603610B2
JPS603610B2 JP3351179A JP3351179A JPS603610B2 JP S603610 B2 JPS603610 B2 JP S603610B2 JP 3351179 A JP3351179 A JP 3351179A JP 3351179 A JP3351179 A JP 3351179A JP S603610 B2 JPS603610 B2 JP S603610B2
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Description

【発明の詳細な説明】 人工義手、工業用ロボットなどその把握部によって物体
を把握しこれを自在に取扱うことを目的とする機器にお
いて、その目的を的確かつ効率的に遂行するためには、
取扱うべき対象となる物体の重量・形状などに応じて、
まず静止状態にある該物体を正常かつ確実に把握しなけ
ればならない。
しかし、これと同時に該物体を特上げ移動させようとす
る時、静止状態時の把握が的確であっても移動の速さお
よび方向如何によっては把握部と物体との間にすべりが
生ずる場合がでてくるので、このすべりに備えて把握力
および把握状態を迅速適切に制御することが必要である
。人工義手等で把握物体を把握しこれを移動せしめる際
に生ずる前記すべり現象に対応する手段として圧力覚素
子と接触覚素子とを併用することが知られている。
この方法は圧力覚素子および接触覚素子を人工義手の指
又は掌部に並行的に装備し、静止物体の把握時には圧力
覚素子により先ず把握力を設定値に置くように制御し、
次いで該物体を特上げ移動させるにあたってすべり現象
が現われた場合には把握パターンの変動を前記接触覚素
子により検出し、これから間接的に把握部の把握力およ
び把握状態を制御するものである。また接触覚素子とは
別にすべり覚素子を用い、該すべり覚素子によるすべり
現象の直接検知に基づき把握力を修正する方法も知られ
ている。しかしながら、上記の既に知られた方法におい
ては、取扱う物体の構造が広汎に亘る場合、その重量や
形状に大きな相違があるから、把握状態を正しく確認す
るためには圧力覚素子から得られる単純な圧力覚のみで
は不充分であり、一方接触覚素子やすべり覚素子の機能
はいずれもすべり現象が発生して始めてこれを検知でき
るものであるから、正確迅速な対応制御が行なわれず、
物体取扱い動作の失敗を招くことが屡屡である。
このような大きな欠点のほかに、接触覚素子においては
構造が簡単である利点があるとしても取扱う物体の形状
によってはすべりの検出が困難又は実質的に不可能な場
合が多く、物体取扱い動作に完全を期し難く、またすべ
り覚素子においては一般に構造が複雑となるので感度と
信頼性および耐久性とを両立せしめた上でこれを小形化
することは技術的にみて非常な困難を伴い実用的とはい
えない。本発明は、以上に述べた実状に鑑みてなされた
ものであり、その目的は人工義手・工業用ロボット等の
物体取扱い機器において、物体を把握した状態で該物体
を移動するにあたり、把握部における把握力の方向と大
いさ、すなわちベクトルを検出することにより、すべり
現象の発生前に把握力および把握状態を的確迅速に制御
するのに極めて有効確実であり、しかも構造が簡単な把
握力ベクトル知覚素子を提供することである。以下本発
明の知覚素子Aの一実施例を図面を参照して詳細に説明
する。
1は把握物体Dに接触する掌部Cの表面に配置される接
触円板で、その上面が不滑I性被覆層2で覆われた緩い
球面をなし、下面が環状の平面をなしている。
接触円板1の下面中心部に設けられた螺孔にはジンバル
内環4を揺動自在に枢着したジンバル外濠3が螺着埋入
され、前記ジンバル内環4の内部には基軸5がその先端
部において内環4の揺動面に直交する面内で揺動自在に
枢着されている。したがって、接触円板1と基軸5とは
、接触円板1にあらゆる方向への揺動を許容する自在嬢
手連結をなしている。
6は掌部Cに埋設される非導電性材料からなる円筒状の
錘体で、その中心位置には凸軸部7および前記基軸5を
妖合組立るための中心孔8を有し、これと同Dの円周上
等分割位置に筒状収納室9,9・・・が設けられている
各収納室9にはその側壁部に圧力覚素子Pの電極端子導
出用の切欠溝10が設けられている。圧力覚素子Pは最
上部に押え板14を載層し複数個の電極板11,乃至1
14と複数個の感圧導電性ゴム板12.乃至123 を
交互に積層して円柱状に形成した同一性能のものであり
、それぞれ錘体6の筒状収納室9,9・・・に収められ
る。この際、各電極板の端子13,乃至134 は前記
切欠溝10から錘体6の外部に導出され、制御システム
へのりード線接続に備えられている。感圧導電性ゴム板
12,乃至123は収納室9に遊合され、かつその軸方
向に沿って下ほど感圧城が大となるように配列されてい
る。なお、図示の実施例においては感圧導電性ゴム板3
個、電極板4個をもって一組とする圧力覚素子Pを互い
に90o隔てた等分割位置で蟹体6に設けられているが
、これらの感圧導電性ゴム板や電極板の数或は圧力覚素
子Pの配置数等は必要に応じて任意に選定し得ることは
勿論である。各圧力素子Pの上面には鋼球15が載遣さ
れ、これらの鋼球15は篤体6の凸軸部7に鉄着される
環状円板16の孔17内に保持されてそれぞれ押え板1
4の中心上に位置する。
接触円板1はその環状平面が鋼球15,15・・・に接
触し支持され、接触円板1と自在嬢手連結されている基
軸5は、これを篭体6の中心218に挿入した後続綾ね
じ18によって締結固定される。以上の構成を有するベ
クトル知覚素子の作動について説明するに、知覚素子A
の接触円板1は基軸5の上端に自在鞍手連結されている
ので、第4図に示すように人工義手の指部B(複数)と
掌部Cとの間に物体Dを把握して接触円板1の上面に把
握力が作用すると該把握力は4個の鋼球15を介して4
個の圧力覚素子Pへ配分される。
この場合各圧力素子P‘こ加えられる加圧力は把握力の
ベクトル(方向と大いさ)によって値を異にするから、
各素子Pにおける加圧力を知ることによって把握力のベ
クトルを検出することができる。すなわち、電極板11
,には電源電圧が印加されている状態で鋼球15を介し
て圧力覚素子Pに加えられる加圧力はその大きさ‘こ応
じて電極板112乃至114から出力されるから、4個
の圧力覚素子Pからは把握状態の如何によって異なる値
の出力が得られ、これによって把握力のベクトルを知覚
し得るのである。次に本知覚素子により人工義手の把握
動作を制御する態様について説明するに、指部B、掌部
Cよりなる人工義手において、知覚素子Aは人工義手が
物体Dを正常に把握したとき接触円板1の中心部で物体
Dと接触するように配置装備されている。
物体Dの把握時、接触円板1は基軸5に揺動自在に自在
後手連結されているので把握によって上面に加えられた
力のベクトルは裏面の環状平面に接する4個の鋼球15
に配分され、各鋼球は押え板14を介して電極板11,
乃至114および感圧導電性ゴム板12,乃至123へ
加圧力を伝達し、各圧力覚素子Aはその受けた力に相当
する圧力覚信号を制御装置(図示せず)へ発信する。制
御装置はこれにより把握力のベクトルを検知し、これを
予め入力されているメモリーと照合して把握状態を判断
し、その当否を決定する。把握状態が適正でない場合に
は把握力の修正または再操作を指令して人工義手の正常
な把握状態を実現させるのである。次に物体Dを特上げ
てこれを移動させる場合には運動に基づく慣性力および
物体に加わる重力等が新たな力として加わるので、接触
円板1の受ける合成力のベクトルはすべりの方向に傾斜
することとなる。この合成力のベクトルは本発明の知覚
素子Aによって直ちに検出することができるから、すべ
りの方向とその可能性を量的にすべりの発生前に知覚し
、これに基づいて必要とする把握力の追加および把握状
態の変更を指令することができるのである。このように
して本発明によれば人工義手および工業用ロボットにお
いて1個の把握力ベクトル知覚素子により物体の把握状
態を正確詳細に検知し、静止中や移動中を問わず、常に
正常な把握状態を維持し、把握物体のすべり、脱落を未
然に防止し得るのである。以上の実施例においては、知
覚素子Aに4個の圧力覚素子を内蔵した場合につき説明
したのであるが、人工義手等の把握部の構造と把握の様
式が定型化されているとすれば、基軸を中心として圧力
覚素子2個配置することで充分な場合もあり、この場合
懐触円板の揺動方向は一平面内にあれば足りるから、自
在嬢手連結を必らずしも必要とせず構造は一層簡単とな
り、狭隆な指部にも容易に装備することのできる知覚素
子が得られる。また圧力覚素子の感圧城を便宜上3区域
のものとしたが、装備される機器における用途目的と実
際上必要とする制御の精粗とを勘案し、その感圧城を増
減し得ることは勿論である。なお、圧力覚素子として構
造簡単、信頼性と保守性にすぐれ、小型化と信号処理を
含む制御システムの簡素化が容易な感圧導電性ゴム板を
用いているが、原理構造を異にするその他の圧力覚素子
を用いてもその作用効果に変りはない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による把握力ベクトル知覚素子の拡大断
面図、第2図は同素子の一部破断平面図、第3図は同素
子の側面外観図、第4図は同素子を人工義手に装備した
場合の作動を説明する図である。 1・・・・・・接触円板、2…・・・不糟性被覆層、3
・・・・・・ジンバル外環、4・・…・ジソバル内環、
5・・…・基軸、6・・・・・・篭体、7・・・・・・
凸軸部、8・・…・中心孔、9・…・・筒状収納室、1
0・・・・・・切欠溝、11・・・・・・電極板、12
……感圧導電性ゴム板、13……端子、14……押え板
、15・…・・鋼球、16・・・・・・環状円板、17
・・・・・・孔、18・・…・締結ねじ。 第1図第3図 第2図 第4図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 把握物体に接触すべき緩球面を有する接触円板と、
    端面の同一円周上等分割位置に筒状収納室を設けると共
    に中心部に基軸を固設した筺体とを備え、上面に押え板
    を載せた圧力覚素子を前記収納室に収納し、各素子の押
    え板上に鋼球を介して前記接触円板を載置すると共に接
    触円板の下面中心部を前記基軸の上端に自在接手連結し
    、各圧力覚素子による圧力検知に基づいて把握力ベクト
    ルを検出し得るようにしたことを特徴とする人工義手等
    における把握力ベクトル知覚素子。 2 前記圧力覚素子は、それぞれ複数個の電極板と感圧
    域の異なる感圧導電性ゴム板とを交互に順次積層した柱
    状体素子であることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    に記載の把握力ベクトル知覚素子。
JP3351179A 1979-03-22 1979-03-22 人工義手等における把握力ベクトル知覚素子 Expired JPS603610B2 (ja)

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JPS55125426A JPS55125426A (en) 1980-09-27
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JP3351179A Expired JPS603610B2 (ja) 1979-03-22 1979-03-22 人工義手等における把握力ベクトル知覚素子

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