JPS6035369Y2 - 種子等の繰出装置における調量部の構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、種子等の繰出装置における調量部の構造に
関し、特に大豆等の繰出物に過度の損傷を与えず適正な
まま繰出すことができると共にブリッヂを起さず円滑に
繰出しが行なえるようにしたものであり、その特徴とす
る処は、外周に繰出溝を形成した繰出ロールをテーパー
状に形成された繰出ホッパ出口に回動自在に軸承し、且
つ繰出ロールの外周に対し進退調節自在な調量手段を臨
ませて構成した繰出装置において、前記調量手段を、繰
出ホッパの下面に繰出ロールに向って進退調節可能に取
付けた受担片と、該受担片と前記繰出ホッパ間に繰出ロ
ールに向って進退調節可能に挾持した弾性板状片とから
構成し、前記受担片の繰出ロール側先端部を対面する繰
出ロールの回転方向に沿って湾曲成形した点にある。

以下、図示した一例によってこの考案を説明する。

第１図は大豆を繰出物とした播種機の要部を示すもので
、１は下向きにテーパー状とした繰出ホッパであり、そ
の底部にホッパ出口２が開設されている。

３はシュータであり、その対向面を介して繰出駆動軸４
ａが横架されると共に、丁度ホッパ出口２に臨むように
して繰出ロール４が回動自在に軸承されている。

このロール４は外周に複数の繰出溝５・・・を有し矢印
方向に回転される。

こうした繰出装置では調量手段が付設される訳であるが
、ここで従来の調量手段を第２図を参照して説明してお
くと、従来の場合ピース６にブシ７を植設したものを、
上下２枚のブラシ取着板８．９間の先端に形成したコ型
掴着ロ１０内に嵌着することにより調量手段を構成して
いた。

こうしたものではブラシ損耗に対処すべく進退自在に構
成される訳であるが、第２図示の如く掴着口１０を形成
するため上側の取着板８先端をロール４に接近して臨ま
せていることによりここに繰出時の大豆が矢印Ｘの如く
激しく当てつけられたり喰い込んだりすることとなり、
その結果大豆自身が割れ損じたり或いは表皮にめくれを
生じていたのであり、これにより適正であった種子まで
も不適正な種子として播種する結果となっていた。

又、掴着口１０の上側背部付近には凹所１１が残った形
となるため、この個所に矢印Ｙの如く大豆が集積し勝ち
になり、その結果所謂ブリッヂ現象を起生じ円滑な繰出
状態を今一つ確保することが難しかったのである。

更にこうした先端にのみ調量手段を備えたものでは、ブ
ラシ７が完全に損耗するとこれを進退調節しても当初の
好適な調量状態を得ることができず、従って調量効果を
永く発揮させることも困難なものとなっていた。

又、ブラシ７を別体として掴着する方式であるため固着
程度によっては外れることも多々あり、これら問題をこ
こで効果的に解決することが必要となってきたのである
。

そこで第１図のこの考案例では、調量手段として、全体
をゴム板で形成した弾性板状片１２を長孔１３でもって
進退調節可能とし、更にその繰出方向側の背部に弾性度
可変用受担片１４を重合的に配して構成したのであり、
この場合弾性板状片１２の先端は繰出ロール４に接近し
て臨み、又その長孔１３は充分長いものとして形成され
る一方、受担片１４についてはその屈戊された先端部１
５が弾性板状片１２の先端より後退した位置とされ、そ
の位置を他の長孔１６により独立的に変更できるように
構成しである。

尚、１７はホッパ内の溶接ナツト、１８は蝶ボルトであ
る。

従って上記構成では、弾性板状片１２を直接調量のため
に構成しであるから単純な板形状の特性を活かした形で
繰出しを行なうことができるのであり、即ち矢印方向に
繰出ロール４が回動し例えば大豆が繰出される場合に大
豆は弾性面のみにしか当たらずしかも喰い込む個所もな
いのであり、これにより大豆は何ら損傷せず又割れ損じ
たりすることなく適正な粒形を保って播種されることと
なる。

又、上記凹所１１も存在せず、従ってブリッヂも起さず
円滑で抵抗の少ない繰出状態を確保できる。

更に先端だけのものでなく弾性板状片１２全体が調量機
能をもつように構成されているから、仮に先端が損耗し
たとしても進出調節すれば長孔１３分程は永く調量作用
を発揮させることができる。

又、前記のようにブラシ７を別体とするのでなく一体的
弾性板状片１２の先端自体が調量作用をするので取り外
れることが全くなくなったものである。

特に受担片１４については、独立的に進退できる構成を
とるから繰出対象に応じた弾性度を板状片１２に与える
ことができる。

又、先端部１５は弾性板状片１２の弾性変形をより自然
な形として作用させ、損耗を抑え、しかも調量が好適な
状態のもとに行なえることとなった。

この考案は以上の如くであり、従って繰出物に損傷を与
えることなく円滑にしかも故障等なく的確に繰出すこと
が可能となったものである。

又、好適な調量作用を永い期間発揮させることができ、
特に受担片により最適な調量状態を得ることができ、し
かもコスト的にも非常に有利となったものである。

尚、この考案は施肥機に対しても実施の予定がある。

又、弾性板状片１２の先端はスリット型としてもよく、
更に受担片１４については板状のもの以外の枠型、網製
その他の変更は自由である。

又、弾性板状片１２と受担片１４とは共線めするものに
限定されない。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一例を示す播種機の縦断面図、第２
図は従来の調量手段を示す要部拡大断面図である。 １・・・・・・繰出ホッパ、２・・・・・・ホッパ出口
、４・・・・・・繰出ロール、５・・・・・・繰出溝、
１２・・・・・・弾性板状片、１４・・・・・・弾性度
可変用受担片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外周に繰出溝を形成した繰出ロールをテーパー状に形成
   された繰出ホッパ出口に回動自在に軸承し、且つ繰出ロ
   ールの外周に対し進退調節自在な調量手段を臨ませて構
   成した繰出装置において、前記調量手段を、繰出ホッパ
   の下面に繰出ロールに向って進退調節可能に取付けた受
   担片と、該受担片と前記繰出ホッパ間に繰出ロールに向
   って進退調節可能に挾持した弾性板状片とから構成し、
   前記受担片の繰出ロール側先端部を対面する繰出ロール
   の回転方向に沿って湾曲成形したことをを特徴とする種
   子等の繰出装置における調量部の構造。