JPS6035173Y2 - 鉛蓄電池端子部 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は鉛蓄電池端子部の改良に関するものである。

従来の技術 従来鉛蓄電池の端子は、陽極、陰極共ストラップ溶着し
て植立したポールを、電槽の蓋に埋設された円筒状の鉛
ブツシングに挿通し、ポールの頭部のみを溶融して鉛ブ
ツシングと一体化されたものであり、陽極端子、陰極端
子は、それぞれ独立したものとして考えられ製造されて
いた。

考案が解決しようとする問題点 これら陽極端子、陰極端子が接近して存在することによ
る短路の危険性を完全に無くすることができるならば、
陽極端子、陰極端子は絶縁体を介して接するように一体
化された方が、鉛蓄電池を自動車等に取り付けて外部回
路と接続する場合、また鉛蓄電池の充電のために充電回
路に接続する場合、円滑に接続することができて非常に
便利である。

また従来の端子のように陽極端子と陰極端子が離れて存
在していると、陽極端子、陰極端子に接続される外部回
路の導線を一体化することができないために、配線が電
槽の蓋の上面部を跨ぐという状態となり、注液の際の液
栓の注液口からの取り外しや液栓の注液口への装着等の
邪魔となり不便であった。

さらに陽極、陰極両端子をＮｔ５＃鉛蓄電池の如く隣接
させた場合、端子間の距離が短いため、例えばドライバ
ーの先端部等導電体の接触による短絡あるいは液絡によ
る短絡を生起し易いという欠点を有していた。

問題点を解決するための手段 本考案は上記の如き欠点を除去するもので、陽極端子と
陰極端子が、これら端子より先端部が上方に突出した絶
縁体を介して一本の端子状に一体化せしめたものである
。

作用 上記端子部に外部回路を接続するには、陰、陽極の外部
回路を一体化した端子を嵌合等によって装着すればよく
、また上記端子部の陰極端子と陽極端子とは、絶縁体の
上方に突出した先端部によって液絡やドライバー等の接
触による短絡が防止される。

実施例 本考案の一実施例を説明する。

陰極端子１、陽極端子２の絶縁体３はポリプロピレン、
ポリエチレン、ポリ塩化ビニール等からなり、陰極端子
１、陽極端子２より、数ミリメートル上方に突出した構
造になっている。

この構造では、絶縁体の先端部が上方に突出しているた
め、陰極端子１、陽極端子２の導電部が液で濡れたとし
ても、液絡が防止され、またドライバー等の接触による
短絡が防止される。

また絶縁体の先端部を厚肉に膨らませることによって、
液が絶縁体を這い上っても反対側に廻わらないようにし
て、液絡防止をより一層高めている。

更に酸霧等の付着により、陰極端子１、陽極端子２間に
液絡が生じることを防止するために、隣接した陰極端子
１および陽極端子２の導電部は電槽４の蓋５から約３ｒ
ＩｒＭ程度電槽の材質例えばポリプロピレン等で覆われ
ており、さらに一体化された陰極端子１、陽極端子２の
廻りがかなり濡れた状態となっても、液が導電部まで上
昇しないようにカギ状のひさし６が設けられている。

次に絶縁体３と一体化された陰極端子１、陽極端子２に
陰、陽極の外部回路を一体化した端子を装着する際、外
部回路端子が回転しないよう陰極端子１または陽極端子
２の何れかに凸部７が設けられ、また外部回路端子には
凹部が設けられている。

なお８はストラップ、９は極板群である。

考案の効果 上述せる如く、本考案は、陰極端子、陽極端子を一本の
端子状に一体化させた端子構造にすることにより、外部
回路への導線も一体化でき、従って従来の端子に比べ、
外部回路との接続において極めて便利となり、また電池
内への注液操作の邪魔になるようなこともなく、更には
陰極端子と陽極端子との間に介在せる絶縁体が両端子よ
り上方に突出しているために、導電体や液による短絡が
防止される等実用的価値甚だ大なるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は蓋を取除いた状態の本考案における端子部をそ
なえる鉛蓄電池の要部上面図、第２図は本考案における
端子部を示し、イは正面図、口は平面図である。 １は陰極端子、２は陽極端子、３は絶縁体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 陽極端子と陰極端子とが、これら端子より先端部が上方
   に突出した絶縁体を介して一本の端子状に一体化せしめ
   てなる鉛蓄電池端子部。