JPS6035030Y2 - 加熱炉の台車下冷却兼空気圧バランス装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 炉体の内部に、レールと該レールの両側のシールサンド
帯とを設け、被焼成物を搭載した台車に、前記のレール
を転がる車輪と、該車輪の両側において垂下して下方部
をシールサンド帯中で移動する遮熱板とを設け、前記シ
ールサンド帯と遮熱板とにより台車の下面部に炉温度の
影響を及ぼさないようにすると共に、該下面部に外気送
入管及び排気管の各端口を開口させてなる加熱炉の台車
下冷却兼空気圧バランス装置は既に知られているところ
であって、外気排気管から台車の下面部に冷却外気を送
給して台車の車輪及びレールが熱によって歪曲するのを
防止し、かつその冷却空気圧が台車上に噴き上がって炉
温度を下げたり、また、台車下の空気圧が低いため炉の
熱ガスが該台車下に下がらないように空気圧のバランス
を保持させた状態で排気管から加熱された冷却空気を排
出するものであって、窯業用のトンネル型加熱炉に多く
採用される傾向にある。

しかるにこれらは前記の外気送入管と排気管を別々に連
通させたパイプを炉体とは無関係に設けているものであ
るため、トンネル窯などの加熱炉の周辺に専用面積が必
要になり、加熱のための作業を妨害している欠陥がある
。

本考案はかかる欠陥を防ぎ、構築された炉体の保護に必
要な支持柱を利用して、纏りのよい加熱炉を構成するこ
とを目的とするものである。

本考案の好適な実施例を添付図面について説明する。

第１，２図において、１はトンネル型の炉体であって、
両側の土台骨４，５間に渡された支持柱６上構築され、
その構築に先立って、土台骨４゜５に、中空管からなる
複数本ずつの支持柱３１゜３２を立てる。

炉体１は予熱ゾーン■と加熱ゾーン■と徐冷ゾーン■と
を連続して設け、加熱ゾーン■にはガス焔吹込みのガス
バーナ等の加熱装置１ａを両側に設置するものであるか
ら、加熱ゾーン■の外殻が側方へ最も膨らむ、土台骨４
，５及び支持柱３１．３２のその膨らみに対応させる。

また支持柱３１．３２は、第１図の鎖線によって例示し
ているように、炉体１より上方となる上方部で外方にに
かつ後記に述べる送風機３５又は排風機６６の方向に少
し傾く屈曲３１ａ、３２ａを施す。

炉体１は各側の支持柱３１．３２の各内側に接合した外
販２，３の間に耐火煉瓦によって構築するものであって
、第３図に例示するように巾方向の中央部には支持板６
上に一対の内側板７，８と該内側板７，８間の上面板９
とを当てて坑道１０を構成し、上面板９の上側にレール
１１．１１を敷き、さらにその両側に樋状部１２．１４
を形成してシールサンドを詰めてシールサンド帯１３゜
１５を形成３する。

レール１１．１１は基礎板１８上に耐化煉瓦を積重ねた
台１９を構成した台車１７の下面の車輪軸２０に装着し
た車輪２１，２１を転がり移動自由に支持するものであ
り、シールサンド帯１３．１５は基礎板１８の左右両側
端面から垂下した遮熱板２２．２３の下方部分を砂中に
埋めたまま車輪２１．２１と共に移動させるものである
。

台１９上には被焼成物ａを搭載する。

炉体１は台車１７と被焼成物ａとが通過する通路すを第
３図のとおりに構成した両側と天井とを構築し、かつ前
記の加熱装置１ａを炉内部に臨ませ得るようにするもの
で、前記上面板９上には、レール１１．１１を少し露頭
させた巾方向の区割板１６を適当の間隔を置いて縦列に
設ける。

以上の構成により台車１７の下部の車輪軸２０及び車輪
２１，２１は炉熱に影響されないようになる。

また、台車１７は数台を順次に通路すに送り込むが、前
後両端の接触面にはパツキン材が設けられていて、レー
ル１１．１１にも熱影響が及ばないようになっている。

一側の支持柱３１の列は第１図の左端部のものを除いて
冷却外気の送り込み通路管とし、他側の支持柱３２は第
１図の右端部のものを除いて排気管とするもので、各支
持柱３１．３２の列の屈曲３１ａ、３１ａの各上端を送
風ダクト３３、及び排風ダクト３４の何れかに連通固定
してそれらの各ダクトを支える。

送風ダクト３３の右端部には送風機３５を設け、排風ダ
クト３４には左端部に排風機３６を設ける。

また支持柱３１の各根本部分には送風管３７を連結し、
これを坑道１０に導いてから上方に屈曲し、上面板９か
らレール１１．１１の間に突出して冷却風口３８を開口
する。

支持柱３２の各根本部分には、上面板９上のレール１１
．１１の間に排風口３９を開口する排風管４０を坑道１
０から送風管３７と対称の方向に導いて連結する。

支持柱３１，３２の夫々には中空内部に臨んだ通量調節
弁４１，４２を、外部からの操作自由に設ける。

本考案は送風機３５を運転し、送風ダクト３３から一側
の複数の支持柱３１の内部を通して各送風管３７の冷却
風口３８から台車１７の下部に外気を送って冷却し、熱
交換により温かくなった外気を各排風口３９から各排風
管４０及び支持柱３２の内部に通し、排風ダクト３４の
排風機３６によって外気中に放出するものである。

本考案は前記実施例の説明により明らかにしたように、
炉体１の構築に必須的に用いる両側の支持柱３１，３２
を中空管とし、一側の中空支持柱３１の列を冷却空気の
送込み管とし、他の中空支持柱３２の列を排気管とし、
各別の支持柱の上端を送風機を備える送風ダクト３３及
び排風機３６を備える排風ダクト３４に連結し、支持柱
３１の列の下端方を、台車１７の通過下面部で冷却風口
３８を開口する送風管３７に連結し、支持柱３２の列の
下端方を前記通過下面部で排風口３９を有する排風管４
０に連結しているもので、これらの中空支持柱の列の上
方に炉体の上方における送風ダクト３３及び排風ダクト
３４の支持を各側の中空支持管の列により施し、加熱炉
の台車下の冷却及び圧力バランスのための装置の纏りを
極く簡明にできて、かつ加熱作業環境を簡素にできる利
益をもつ。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本考案の一実施例を示し、第１図は第２図Ａ
−Ａ線切断平面図、第２図は側面図、第３図は第１図Ｂ
−Ｂ線切断拡大正面図である。 １・・・・・・炉体、１１・・・・・・レール、１３．
１５・・・・・・シールサンド帯、１７・・・・・・台
車、２１・・・・・・車輪、２２．２３・・・・・・遮
熱板、３１．３２・・・・・・支持柱、３３・・・・・
・送風ダクト、３４・・・・・・排風ダクト、３５・・
・・・・送風機、３６・・・・・・排風機、３７・・・
・・・送風管、３８・・・・・・冷却風口、 ３９・・・・・・排風口、 ４０・・・・・・排 風管。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数個の支持柱を所要間隔で両側に配置して、該両側の
   支持柱の間に構築した炉体を支えると共に、炉体の内部
   に、レールと該レールの両側のシールサンド帯とを設け
   、被焼成物を搭載した台車に、前記のレールを転がる車
   輪と、該車輪の両側において垂下して下方部をシールサ
   ンド帯中で移動する遮熱板とを設け、前記シールサンド
   帯と遮熱板とにより台車の下面部に炉温度の影響を及ぼ
   さないようにすると共に、該下面部に外気送入管及び排
   気管の各端口を開口させてなる加熱炉の台車下冷却兼空
   気圧バランス装置において、前記の所要の支持柱を炉体
   の上方まで延ばした中空管により構成すると共に、一側
   の中空支持柱の列を冷却空気の送り込み管とし、他側の
   中空支持柱の列を排気管とし、それらの中空支持柱に連
   通した冷却風口及び排気口を前記のレールの間に開口さ
   せ、各側の支持柱の上端を送気用及び排気用ダクトに連
   通し、それらダクトの端部に送風機及び排風機を取付け
   たことを特徴とする加熱炉の台車下冷却兼バランス装置
   。