JPS6030705Y2 - 棚装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は冷蔵庫等の棚装置の改良構成に関し、特に網棚上
に載置した物品を納出しやすい様にしたものである。

従来此種冷蔵庫等の棚装置は、単一の網棚を摺動自在に
配設しているものが多く、そのため棚奥方の物品の納出
が上方の他の棚が邪魔になって出来難く、特に貯蔵室内
天壁直下の柵などでは、奥方の物品の確認も前方の物品
が邪魔になって出来難かった。

これは棚を前方に約半分引き出しても余り変りはなく、
特に背の高い冷蔵庫の最上段に設けた場合などでは、棚
を引き出しても奥方の物品を納出するのに棚の前端が邪
魔になって一層納出出来難く、結局棚上後部には日常あ
まり使用しない物品を載せるか、殆んど利用されていな
かった。

本案は係る点に鑑みて威されたものであり、以下図につ
いて説明する。

１は外箱２、内箱３、及び該両箱２，３間に発泡充填す
る断熱材４等より構成した、冷蔵庫などの貯蔵庫本体で
、この本体１内を必要に応じて実施例の如く、断熱性の
仕切壁５にて上下二室６゜７に区画し、これら二室６，
７の前面開口を扉体８．９にて夫々開閉自在に閉塞して
いる。

前記内箱３は両側壁３Ａ、３Ａに相対向して、前後方向
に延び且つ外側方に量産する網棚１０支持用の一対の摺
動溝１１，１１（一方は対称形状のため図示しない）を
形成している。

更にこの摺動溝１１の下辺１１Ａは、前端部を前方に低
くなる様傾斜して斜面部１１ａを後方の水平部１１ｂと
連続して形成している。

図示しない他方の摺動溝もこの摺動溝１１と同様構成で
あることは勿論である。

１２は内箱３の側壁３．、Ａに、前記摺動溝１１の下辺
１１Ａ下方に隣接し、且つ略平行方向に延びて、外側方
に凹座形成した補助溝で、前部適所にて摺動溝１１と、
凹座形成した連通部１３を介して連なっている。

図示しない他方の内箱３の側壁にも同様の補助溝を形成
している。

前記網棚１０は前部１４と後部１５の前後２枚にて構成
され、前部１４は平面略口字状の枠体１６の前後辺１６
Ａ、１６Ｂに複数本の線材１７゜１７を架設装着するこ
とによって網状に形成すると共に、前辺を上方に立上り
形成して立上部１４Ａとしている。

前記後部１５は平面略口字に形成した枠体１８の前後辺
１８Ａ、１８Ｂに複数本の線材１９．１９・・・を相互
に間隔を存して架設装着することによって網状に形成す
ると共に、枠体１８の両側辺１８Ｇ、１８Ｃ前端に側面
横Ｕ字状をした係合材２０，２０の上辺２０Ａ、２０Ａ
を、夫々溶接など適宜の方法にて止着し、遊端下辺２０
Ｂ、２０Ｂを前記前部１４の後端に嵌入し、枠体１６の
後辺１６Ｂに、係脱自在且つ回動自在に係合し、前部１
４と共に一連の前記網棚１０を形成している。

更に前記係合材２０．２０は、下辺２０Ｂ、２０Ｂの遊
端を外側方に夫々略直角に折曲し、前記補助溝１２，１
２夫々に摺動自在に嵌入される摺動片２０Ｃ，２０Ｃを
形成している。

前記前部１４及び後部１５は前記内箱３の両側壁３Ａ、
３Ａに形成した摺動溝１１，１１の下辺ＩＩＡ、ＩＩＡ
上に、両側を載置して架設される。

２１．２１は前部１４の枠体１６の後辺１６Ｂに、必要
に応じて覆着した保護筒で、前記後部１５の係合材２０
．２０と前記後辺１６Ｂとの直接接触する位置に設け、
該後辺１６Ｂの塗装等が係合材２０．２０回動時なごに
損傷するのを緩衝する。

２２．２２は前記係合材２０．２０の摺見動片２０Ｃ，
２０Ｇに嵌着した保護キャップで、補助溝１２，１２と
摺動片２０Ｃ，２０Ｃとの直接接触を防止している。

２３．２３は前記前部１４の線材１７，１７・・・の適
所などに装着した阻止材で、細線などの任意の部材にて
形成すると共に、後部１５の係合材２０．２０が係合す
る位置の前方に対向して設け、この係合材２０，２０と
当接関係となし、網棚１０を摺動して背方へ移動時など
に、係合材２０．２０が前部１４の枠体１６の後辺１６
Ｂより離脱するのを当接して阻止する。

前記網棚１０は上室６の天壁６Ａ近傍直下に配設した場
合が最も効果的であるため実施例として示しているが、
下室７の天壁となる仕切壁５近傍直下でも或いは上下両
室６，７内の適所に設けても良い。

前記摺動溝１１，１１は下辺１１Ａ、１１Ａのみで上辺
１１Ｂ、ＩＩＢを設けなくとも差しつかえはない。

本案は以上の如く構成しているため、通常の位置にある
場合は、第１図に示す如く、網棚１０の前後両部１４，
１５は摺動溝１１，１１の下辺ＩＩＡ、ＩＩＡ夫々の水
平部１１ａ、ｌｌａ上に載置架設された物品（図示せず
）を載置貯蔵する。

この時係合材２０，２０の摺動片２０Ｇ、２０Ｃは、補
助溝１２，１２の後端近傍に位置し、網棚１０の中央部
が浮き上るのを防止し、前後両端１４．１５が略同一平
面上に保たれる様にしている。

次に網棚１０上に特に後部１５上に物品を載置したり、
載置した物品を取り出す場合は、前部１４の立上部１４
Ａを持って前方に網棚１０を引き出せば、摺動溝１１，
１１の下辺１１Ａ、ＩＩＡ上を摺動すると共に、係合材
２０，２０の摺動片２０Ｃ，２０Ｃが補助溝１２．１２
を摺動して前方に移動する。

摺動片２０Ｃ，２０Ｇが補助溝１２．１２の前端に当接
して前方への移動が阻止されると、前部１４を下方へ降
し、摺動溝１１，１１の下辺１１Ａ、ＩＩＡ夫々の斜面
部１１ｂ、１１ｂ上に架設して、この前部１４を前端が
下方に低くなる様傾斜する。

従って第２図に示す如く網棚１０と天壁６Ａとの前端間
隔が広くなって、後部１５上の物品が見やすく、又前部
１４上の物品が邪魔になることなく、後部１５上への物
品の納出が良好となる。

この時前部１４上の物品は前方に転がったり、滑って移
動するが、立上部１４Ａにて阻止され、落下することは
ないため、水物などこぼれたりする物品以外の不都合の
ない物品であれば問題はない。

物品載置後再び第１図の如くする場合は前述の逆の操作
を行えば良い。

更に網棚１０を掃除などのために除去する場合は、摺動
片２０Ｃ，２０Ｃが連通部１３，１３に対応する位置迄
網棚１０を前方に引き出し、その後持ち上げれば摺動片
２０Ｃ，２０Ｃが補助溝１２．１２より摺動溝１１，１
１へ移行し、更に網棚１０を前へ引けば良い。

収納する場合は、この逆の操作を行なえば良い。

従って本案は網棚の上面後方に物品を容易に納出出来、
その際には前後両部に分割した前部が前方に傾斜して開
口を拡大し、一層物品の確認と納出が行いやすくなる。

【図面の簡単な説明】 第１図は本案装置を具備した冷蔵庫の概略縦断面図、第
２図は使用形態の異る同要部略断面図、第３図は同じく
要部断面斜視図、第４図は同じく網棚の斜視図、第５図
は同要部斜視図である。 １０・・・・・・網棚、１１・・・・・・摺動溝、２０
・・・・・・係合材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前後部２枚を相互に回動自在に係合して一連に形成した
   網棚を、貯蔵室内面側壁に、形成した摺動溝の下辺上に
   摺動自在に架設載置すると共に、前記下辺は後方の水平
   部と、該水平部より連続して前方に前端部が低くなる様
   傾斜して形成した斜面部とより形成し、前記摺動溝の下
   方には前記網棚係合部より側方に突出形成した摺動部が
   係合摺動する補助溝を形成し、前記網棚の前部が前記斜
   面部上で傾斜支持される時、前記摺動部は前記補助溝前
   端に当接すると共に前記網棚の前部は前辺を立上り形成
   して立上部とした事を特徴とする棚装置。