JPS6030671Y2 - 太陽熱集熱器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、太陽熱利用空調設備等に使用される太陽熱
集熱器に関し、その目的は１、比較的簡単な構成で集熱
効果の同上が図れる太陽熱集熱器を提供することにある
。

この考案に係る太陽熱集熱器は、下面に断熱板が敷設さ
れたデツキプレートの上面にガラス板等の覆板を設け、
この覆板によりデツキプレート上面からの放熱を減少さ
せ、かつデツキプレートとの間に温室空間を形成するこ
とにより集熱効果の向上を図ったものである。

以下、この考案を図示する一実施例に基づいて説明する
。

第１図に示すように、この実施例は鉄骨建物等に組み込
まれる太陽熱利用空調設備に、この考案に係る太陽熱集
熱器１を適用した例であり、この集熱器１が屋根を樹皮
し、集熱器１と室内１との間における天井裏Ｂに配管系
が配設されている。

太陽熱集熱器１は、折板屋根としてのデツキプレート２
と、このプレート２の下面に敷設された断熱板３と、プ
レート２の上面に取付けられた透明なガラス板あるいは
合成樹脂板等からなる覆板４から樹皮され、これにより
、プレート２の中空山部２Ａが、熱媒としての空気が通
過する熱交換器として働き、中空山部２Ｂが、空気が滞
留する温室空間とした働き、さらに、屋根としての機能
をも有する。

また、第３図に示すように、覆板４とプレート２の山部
２Ａとはボルト・ナツト５により取付けられている。

さらに、第４図ないし第６図に示すように、上方から容
易に覆板４を取付けられるようにするため、ばね効果を
もたせた押え板６により取付けるようにしてもよい。

この場合、第４図、第５図に示すように上部に把手を有
し、下部が回転自在に山部２Ａに取付けられた止め具７
に押え板６を取付け、この止め具７を回転させて取付け
るようにしてもよいし、山部２Ａにボルト８を突設し、
このボルト８にバンドル９を有するナツト１０を螺着し
て押え板を締め付けるようにしてもよい。

第１図、第２図に示すように集熱器１の長手方向の両端
部における天井裏Ｂに、集熱器１の幅にほぼ等しい長さ
の給気ダクト１１および集熱ダクト１２が配設されてい
る。

集熱器１とダクト１１．１２とは連通管１１Ａ、１２Ａ
により連通し、この連通管１１Ａ、１２Ａは中空山部２
Ａに対応した数だけ配設されている。

給気ダクト１１には外気を取入れる給気配管１３が接続
されている。

この給気配管１３には下流から順に全熱交換機１４、送
風機１５およびモータダンパ１６が設けられている。

集熱ダクト１２と室内に配置された空調機Ｃは集熱配管
１７により接続され、この集熱配管１７には下流から順
にモータダンパ１８、送風機１９およびモータダンパ２
０が設けられている。

給気側の天井裏Ｂには室内空気を室外へ排出する室内空
気排出管２１が設けられ、この排出管２１は送風機２２
を有し全熱交換機１４を通って室外に連通している。

全熱交換機１４においては、給気ダクト１１に導入され
る外気が室内排気により予熱されることになる。

また、外気を天井裏Ｂに取入れる導入管２３が給気配管
１３に接続されている。

この天井裏への外気導入には送風機１５を兼用するため
、送風機１５とモータダンパ１６との間における給気配
管１３に導入管２３の基端が接続される。

この導入管２３にはモータダンパ２４が取付けられ、先
端が天井裏Ｂに開口している。

さらに、中間期において外気を直接室内に取入れるため
に、室内導入管２５が設けられている。

こめ室内導入管２５はモータダンパ２６を有し、その先
端が室内に開口し、その基端が全熱交換機１４と送風機
１５との間における給気配管１３に接続されている。

集熱側の集熱配管１７には天井裏Ｂの排熱を室外へ排出
する排出管２７．２８が接続されている。

先端が天井裏Ｂに開口している排出管２７はモータダン
パ２９を有し、基端が送風機１９とモータダンパ１８の
間における集熱配管１７に接続され、先端が室外に開口
している排出管２８はモータダンパ３０を有し、基端が
送風機１９とモータダンパ２０の間における集熱配管１
７に接続されている。

このような配管２７．２８は給気側と同様に送風機１９
を兼用して天井裏の排熱の排出を行なう。

さらに、空調機Ｃにはモータダンパ３１を有し外気を取
入れる取入管３２が取付けられている。

このような構成において温度計３３．３４．３５により
それぞれ集熱器１内の温度、外気温、集熱配管１７内の
温度を測定し、リレー３６と切換スイッチ３７とにより
各送風機および各モータダンパが作動する。

冬期および中間期の状態においては、外気温度よりも集
熱器１内の温度が高くなると、モータダンパ２４，２６
，２９，３０，３１が閉となるとともにモータダンパ１
６．１８が開となり、送風機１５，１９．２２が作動す
る。

これにより外気が集熱器１で加熱され外気温より高い温
度が空調機Ｃに供給され暖房負荷が低減される。

さらに、外気は全熱交換機１５により室内排気と全熱交
換されるため熱効率が向上する。

また、中間期において送風機１５が作動していないとき
は、この信号を受けてモータダンパ２６が開き、外気が
室内排気と全熱交換して直接室内に入る。

次に、夏期の状態においては、集熱器１を運転する必要
は全くないのでモータダンパ１６．１８は閉じられ、モ
ータダンパ２４，２９．３０を開けて送風機１５．１９
を作動させる。

導入管２３により外気が天井裏Ｂに導入され、上部の構
造体を通して天井裏に入る熱および螢光灯安定器等の排
熱を奪った後、排出管２７．２８を通って室外へ排出さ
れる。

これにより天井から室内１に入ってくる冷房負荷がかな
り低減されることになる。

なお、集熱器１の断熱板３の働きにより冬期夜間におい
て天井裏が保温され結露を防止することができる。

前述のとおり、この考案によればデツキプレートの上面
を覆板により覆うため、風等による影響もなくデツキプ
レート表面からの放熱を極めて減少させることができる
とともにデツキプレートの温室効果により集熱効果の向
上が図れる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る太陽熱集熱器を空調設備に適用
した例を示す概略図、第２図は同様の太陽熱集熱器を示
す平面図、第３図は太陽熱集熱器の部分拡大断面図、第
４図、第５図は覆板の取付方法を示す平面図、断面図、
第６図は同様の変形例を示す断面図である。 １・・・・・・太陽熱集熱器、２・・・・・・デツキプ
レート、２Ａ・・・・・・中空山部、２Ｂ・・・・・・
中空谷部、３・・・・・・断熱板、４・・・・・・覆板
、５・・・・・・ボルト・ナツト、６・・・・・・押え
板、７・・・・・・止め具、訃・・・・・ボルト、９・
・・・・・ハンドル、１０・・・・・・ナツト、１１・
・・・・・給気ダクト、１２・・・・・・集熱ダクト、
１１Ａ、１２Ａ・・・・・・連通管、１３・・・・・・
給気配管、１４・・・・・・全熱交換機、１５・・・・
・・送風機、１７・・・・・・集熱配管、１６，１Ｂ、
２０，２４，２６，２９，３０，３１・・・・・・モー
タダンパ、１９・・・・・・送風機、２１・・・・・・
排出管、２２・・・送風機、 ２３・・・・・・導入管、 ２５・・・・・・室内溝 入管、 ２７゜ ２８・・・・・・排出管、 ３２・・・・・・取入管、 ３３゜ ３４゜ ３５・・・・・・温度計、 ３６・・・・・・リレー、 ３７・・・・・・切換スイッチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. デツキプレートとこのデツキプレートの下面に敷設され
   た断熱板とからなる太陽熱集熱器であって、前記デツキ
   プレートの上面に透明体からなる覆板を設け、このデツ
   キプレートの中空山部を熱媒が通過する熱交換部とし、
   中空谷部を流体が滞留する温室空間としたことを特徴と
   する太陽熱集熱器。