JPS6029479B2 - ヌクレオシド−5′−三燐酸の製造法 - Google Patents

ヌクレオシド−5′−三燐酸の製造法

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JPS6029479B2
JPS6029479B2 JP53011983A JP1198378A JPS6029479B2 JP S6029479 B2 JPS6029479 B2 JP S6029479B2 JP 53011983 A JP53011983 A JP 53011983A JP 1198378 A JP1198378 A JP 1198378A JP S6029479 B2 JPS6029479 B2 JP S6029479B2
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triphosphate
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恵一 犬塚
喜代次 服部
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KH Neochem Co Ltd
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Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はヌクレオシド−5′−三燐酸、更に詳しくは、
グアノシン−5′−三燐酸(以下GTPと略称する)、
シチジン−5′−三燐酸(以下CTPと略称する)、ウ
リジン−5−三燐酸(以下UTPと略称する)、および
チミジン−5′−三燐酸(以下TTPと略称する)の製
造法に関する。
本発明の目的とするところは、生化学試薬や医薬品とし
て有用なGTP,CTP,UTPおよびTTPを工業的
安価に製造する方法を提供することにある。
従来、GTP,CTP,UTPおよびTTPの製造法と
しては、5−グアニル酸、5′シチジル酸等のヌクレオ
シド−5′−一燐酸またはグァノシン、シチジン等のヌ
クレオシドを反応液に存在せしめ、サツカロミセス属、
キャンデイダ属またはトルロプシス属に属する酵母の菌
体、またはその処理物を酵素源として、GTP,CTP
,UTPまたはTTPを製造する方法(特公昭50−9
874号公報、特開昭50−5595号公報、及び特公
昭51−27754号公報)が知られている。
しかし、これらの方法では、ヌクレオシド−6一三燐酸
の他に、ヌクレオシド−5一二燐酸その他の関連物質が
創生して目的物質の単離に困難をきたす。
更に、原料のヌクレオシドやヌクレオシドー5−一燐酸
が高価であるなどの難点があり、工業的安価なヌクレオ
シドー5−三燐酸の製法の関発が望まれている。本発明
者らは、先に、アデニン、燐酸供与体、健類、界面活性
剤を含有する反応液に、酵母の菌体、その処理物などを
作用せしめてアデノシン−三燐酸を製造する方法につい
て発明した(特関昭53−136591号公報)。
その後、研究の結果、安価なグアニン、シトシン、ウラ
シルまたはチミンを原料とし、これにさらに燐酸供与体
、糠類および界面活性剤を含有する反応液に、サッカロ
ミセス・セレビシアェATCC200018などの微生
物の菌体またはその処理物などを酵素源として作用せし
めることによって、GTP,CTP,UTPおよびTT
Pが高収率に箸畢生成する事実を見し、出した。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明において用いる微生物としては、サッカロミセス
属、キャンディダ属、トルロプシス属に属し、界面活性
剤の存在下において、‘ィ)グアニン、シトシン、ウラ
シルまたはチミン、‘o}燐酸供与体、およびW糖類か
らGTP,CTP,UTPおよびTTPを生成する能力
を有する微生物があげられる。
好適な菌株としては、例えば: サツ力0ミセス・セレビシアエ ATCC 20018
キヤンデイダ・ゼイラノイデス ATCC 20356
トルロプシス・サイクロフイラ ATCC 22163
などがあげられる。
これらの微生物の培養法については、通常の酵母の培養
法が適用できる。
即ち、培地の炭素源としては、例えば、グルコース、シ
ョ糖、デン粉加水分解物などの炭水化物、酢酸などの有
機酸、エタノール、メタノールなどのアルコール、n−
パラフィンなどの炭化水素などが利用できる。窒素源と
しては、硫酸アンモン、塩化アンモン、尿素、酵母エキ
ス、ベプトン、コーンスチ−ブリカーなどの無機および
有機の窒素源が利用できる。さらに無機塩として、燐酸
カリ、硫酸マグネシウム、塩化カルシウムなどが使用で
きる。
さらに鉄、マンガン、亜鉛などの金属イオンの他、菌株
の生育に必要な物質を必要に応じて培地に加える。
培養は、振とう培養又は通気燈枠深部培養などの好気的
条件下で、通常、培養温度25〜35qo、斑5.0〜
9.0で、5〜6脚時間行う。
(なお、使用菌によっては、前記の温度やpHの範囲外
でも培養を行うことができる。)本発明においては、上
記の培養法によって得られる培養液そのもの、菌体のエ
タノール、トルェン・エーテル、アセトンなどの溶媒に
よる処理物などを酵素源として用いる。
菌体はそのま)反応液に懸濁してもよいし、例えばアセ
トンなどを用いて乾燥したものを用いてもよいし、ある
いは菌体を通常の方法で固定化して用いてもよい。本発
明における反応は、【ィ}グアニン、シトシン、ウラシ
ルまたはチミン、‘ロー燐酸供与体、し一糖類および9
界面活性剤を含有する反応液に酵素源を作用せしめるこ
とによって行う。反応に用いる燐酸供与体としては、例
えばKH2P04 K2HP04
K3P04Na比P04Na2HP04,Na3P0
4,M薮(P04)2などの無機燐酸塩があげられる。
さらに、糠類としては、例えば、グルコース、デン粉加
水分解物、ショ糖などが使用できる。本発明においては
反応液に、界面活性剤を存在せしめることを必須とし、
界面活性剤を存在せしめない場合は、殆んど、GTP,
CTP,UTP、およびTTPの生成は認められない。
界面活性剤としては、非イオン性、カチオン性、アニオ
ン性、両性および第1級〜第3級アミン型のいずれも使
用できる。
それらの具体例を示すと、非イオン性のものとしては、
ソニオン○−4、ノニオンLT−221、ノニオンLP
‐2皿(いずれも日本油脂株式会社製)など、カチオン
性のものとしては、カチオンFB、ナイミーンS一20
4、カチオンF2−4血(いずれも日本油脂株式会社製
)など、アニオン性のものとしては、ニューレツクスT
AB、ラピゾールB−80(いずれも日本油脂株式会社
製)など、両性のものとしてはC,o〜,8のアルキル
グリシン〔例えばアノンリG(日本油脂株式会社製)〕
など、さらに、第1級〜第3級型のものとしてはC,o
〜,8のアルキルジメチルアミン〔例えば、三級アミン
FB(日本油脂株式会社製)〕、ヘキサデシルジメチル
アミン(第三級アミン)などがあげられる。これらの中
でもC,o〜,8のアルキルグリシンなどの両性の界面
活性剤、C,o〜,8のアルキルジメチルアミン、ヘキ
サデシルジメチルアミンなどの第1級〜第3級アミン型
の界面活性剤が好適である。本発明における反応に際し
ては、反応液に、グアニン、シトシン、ウラシルまたは
チミン1〜雛/夕、燐酸供与体(P04として)30〜
20雌/〆、糠類(グルコースとして)30〜10雌/
そ、界面活性剤0.5〜2鴇ノその濃度で存在せしめる
界面活性剤は、その種類によって種々異るが反応開始時
または反応の初期に反応液に添加することが好適である
。反応液に作用せしめる酵素源の使用量は、酵素源の使
用態様(菌体、培養液、菌体処理物)や、反応原料の濃
度などによって異るが、菌体を作用せしめる場合は、2
0〜15雌/そ(乾燥菌体として)が好適である。
反応は通常、pH4.0〜9.0、反応温度15〜4ぴ
0が適当である。
反応は、通気蝿杵条件下で行ない、3〜2餌時間で反応
は終了する。具体的反応条件及びGTP,CTP,UT
P,TTPの生成収率の一例を挙げると乾燥酵母菌体(
水分約3.0%)20〜100(夕/夕)、グアニン、
シトシン、ワラシル、またはチミン1〜5(g/そ)、
燐酸供与体(P04として)30〜200(g/そ)、
グルコース30〜100(g/夕)、界面活性剤0.5
〜25(g/夕)、pH6〜8.5、温度25〜37℃
の条件で、約3〜10時間後に、90〜99%のモル収
率で、GTP,CTP,UTP、TTPを生成せしめる
ことができる。
反応液からのGTP,CTP,UTP、TTPの精製単
離は、実施例において例示する如く、活性炭やイオン交
f期樹脂などを用いることによって行なうことができる
次に実施例を示す。
実施例 1 種菌としてサツカロミセス・セルビシアェ(ATCC2
0018)、トルロプシス・サイクロフイラ(ATCC
22163)、キヤンデイダ・ゼメラノイデス(ATC
C20356)の3株を用い、これらの菌株を、グル
コ ー ス滋/d‘、硫安0.5g/d‘、KH2P0
40.1g/の、Mが04・7400.05g/d‘、
酵母エキス0.3g/d‘、CaCQIg/d‘、pH
6.5(殺菌前)の種培養塔地300のZを含む200
0の‘三角フラスコに楯菌し、30℃で2岬時間培養し
たものを10%(容量)の割合で、グルコース1聡/d
‘、硫安1.雌/の、KH2P040.1g/の、M$
04・7日200.05g/d‘、コーンスチーブリカ
ー0.雛/d‘、pH6.5(殺菌前)からなる菌体生
産培地3〆を含む5そジャーファーメンタ−に楢菌し、
3000で48時間、蝿杵速度60仇.p.m.通気量
3そ/minで通気燈梓培養を行なう。
培養液を遠心分離して得られた菌体を45qoで1時間
流動層乾燥器中で乾燥して得られた乾燥菌体(水分含量
3%)を反応に供した。
前記の乾燥菌体5雌、グアニン、シトシン、ウラシル、
チミンを各を、グルコース各30g、n−へキサデシル
ジメチルアミン(三級アミンPB、日本油脂製)各0.
10%を含む0.3M−燐酸緩衝液(pH8.0)各1
000地を30午0で4時間、通気渡洋した。
反応後の各反応液中のGTP,CTP,UTPおよびT
TPの生成量はそれぞれ次表の通りであった。表 上記の各反応液は85CC、20分間加熱処理し、固型
分を遠心分離により除去し、上記4種の上清液を得る。
これら各上溶液を硫酸にて、それぞれpH3.5とし、
これに活性炭をそれぞれ18g加えてGTP,CTP,
UTP,TTPを吸着せしめ、水洗後50%エタノール
ーアンモニアの混合液〔28%アンモニア水溶液とエタ
ノール(99%)を1:1(V/V)で混合〕で溶出し
、溶出液をpH8付近まで濃縮する。次に予めCI型に
調整した強塩基性陰イオン交モ製樹脂ダゥェックス−1
×4に上記4種の濃縮液を各別に通液し、水洗後塩酸と
食塩の混合液〔0.02N−HCI溶液(pHI.7)
にNaCIを溶解して0.2M−NaCI溶液としたも
の〕で溶出して、それぞれのカラムからCTP,CTP
,UTPおよびTTP画分を分取する。
この各熔出液をか性ソーダで中和後これを活性炭の充て
んされている各カラムに通し、15%アンモニア水で溶
出し、溶出液を濃縮してアンモニアを飛散せしめる。
該濃縮液にメタノールを添加することにより、GTP,
CTP,UTPおよびTTPのナトリウム塩の結晶を得
る。その収量は次表の通.※りであった。表 実施例 2 実施例1で用いた3菌株を用い、n−へキサデシルメチ
ルアミンの代りにアルキルグリシン(アノンレG、日本
油脂製)0.20%を用いた以外は、実施例1と同一条
件で6時間、通気鯛拝した。
反応後の各反応液中のGTP,CTP,UTPおよびT
TPの生成量は次表の通りであった。表 上記の各反応液を実施例1と同様に精製し、次表の如く
、GTP,CTP,UTPおよびTTPのナトリウム塩
を取得した。
表 実施例 3 実施例1で用いた3菌株を用い、n−へキサデシルジメ
チルアミンの代りにアルキルジメチルグリシン(三級ア
ミンFB、日本油脂製)0.25%を用いた以外は実施
例1と同一条件で8時間、通気蝿拝した。
反応後の各反応液中のCTP,CTP,UTPおよびT
TPの生成量は次表の通りであった。表 上記の各反応液を実施例1と同様に精製し、次表の如く
、OTP,CTP,UTPおよびTTPのナトリウム塩
を取得した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 サツカロミセス属、キヤンデイダ属またはトルロプ
    シス属に属し、界面活性剤の存在下において、(イ)グ
    アニン、シトシン、ウラシルまたはチミン、(ロ)燐酸
    供与体、および(ハ)糖類から(イ)の塩基に対応する
    グアノシン−5′−三燐酸、シチジン−5′−三燐酸、
    ウリジン−5′−三燐酸およびチミジン−5′−三燐酸
    を生成する能力を有する微生物の培養液もしくは菌体ま
    たはそれらの処理物を、(イ)グアニン、シトシン、ウ
    ラシルまたはチミン、(ロ)燐酸供与体、(ハ)糖類お
    よび(ニ)界面活性剤を含有する反応液に作用せしめる
    ことを特徴とするグアノシン−5′−三燐酸、シチジン
    −5′−三燐酸、ウリジン−5′−三燐酸およびチミジ
    ン−5′−三燐酸からなるヌクレオシド−5′−三燐酸
    の製造法。
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